海野地区(PDF:3201KB)

【整理番号22】
事後評価書(完了後の評価)
都道府県名
沖縄県
関係市町村
事業名
水産物供給基盤整備事業
地区名
ウミ ノ
南城市
(
地域水産物供給基盤整備事業
事業主体
海野
)
沖縄県
Ⅰ 基本事項
1.地区概要
漁港名(種別)
海野漁港(第2種)
陸揚金額
271 百万円
登録漁船隻数
主な漁業種類
54
隻
はえ縄,いか釣り
漁業経営体数
32 経営体
漁場名
共同漁業権第11号
陸揚量
429.1
利用漁船隻数
主な魚種
トン
165
隻
かじき,まぐろ,いか類
組合員数
65
人
南城市は、平成18年1月に旧佐敷町、知念村、玉城村、大里村が
合併して誕生した市であり、沖縄本島の南部に位置している。
うみ の
うみ の
ち な
いた ま
海野漁港は、海野地区及び知名地区(板馬)の集落からなる港で、
漁業形態は、パヤオ漁とソデイカ漁が主で、その他に定置網、刺
し網、一本釣等の他、クルマエビ漁も盛んに行われている。
当該地区の沿岸域は好漁場であり、平成元年度から平成4年度に
地区の特徴
かけて並型魚礁4基、大型魚礁3基が設置され、平成7年と平成11
年にはパヤオ(浮魚礁)が設置されている。
平成25年度の港勢は、登録漁船54隻(3t未満21隻、3t以上33
隻)である。陸揚げされる魚種としては、ソデイカ、モズク、マグ
ロ、かじき等となっており、平成25年の陸揚量は429.1t、陸揚金
額は271百万円となっている。また,本漁港に隣接
する板馬養殖場は8haを有し,クルマエビの平成25年の生産量は54
1位である。
2.事業概要
港内静穏度が確保されていないことや施設の老朽化により非効率
事業目的
的な漁業活動を余儀なくされていることから、外郭施設、水域施設
係留施設の等の整備を行い、水産物の生産性向上や漁業従事者の就
業環境及び労働環境を改善し、生活環境の向上を図る。
北護岸 70m、西護岸 140m、北防波堤(改良) 95m、
-2.5m物揚場(3) 85m、-2.5m物揚場(4) 90m、
-2.5m物揚場(改良) 124m、船揚場(防暑施設) 60m、
船揚場(防風施設) 60m、-2.5m航路 3400㎡、-2.5m泊地 1000㎡、
主要工事計画
道路護岸(2) 30m、道路護岸(1) 57m、道路 160m、道路 35m、
道路 393m、道路 445m、道路 250m、用地 5500㎡、
堤防 440m、堤防(改良) 220m、護岸(改良) 78m、道路 150m、
排水路 420m
事業費
1,497 百万円
事業期間
平成14年度~平成21年度
【整理番号22】
Ⅱ 点検項目
1.費用対効果分析の算定基礎となった要因の変化
本事業では、平成18年に事業評価を実施し、経済効果の妥当性について評価を
行った。その際の分析の算定基礎となった労務単価については変更している。
2.事業効果の発現状況
事業実施以前は、外郭施設、係留施設等が不十分であったため、施設としての有
効利用や就労環境の悪化といった問題があったが、本事業による防波堤、護岸、物
揚場、船揚場、用地施設等の整備により、施設の有効活用、就労環境の向上等の改
善等が図られた。また、現時点での費用対効果分析の結果は1.0を上回っており、
一定の効果発現が見られる。
3.事業により整備された施設の管理状況
本事業により整備された漁港施設は、漁港管理者である沖縄県が漁港漁場整備法
第26条の規定に基づき漁港管理規定を定め、これに従い、適正に漁港の保全、維
持管理を行っている。
4.事業実施による環境の変化
防波堤や護岸の施設の整備に伴う港内静穏度の確保により、安全な漁業活動が行
われるようになった。また係留施設や船揚場の整備により、漁業従事者の就労環境
が改善されている。
5.社会経済情勢の変化
南城市の人口は、平成18年で40,657人、平成26年で42,265人と1,608人増加してお
り、今後も市としての人口増加は続くものと推察される。
一方、当地区(海野+知名地区)の人口は、平成18年で1,289人、平成26年で1,122人
となっており、減少傾向にある。
6.今後の課題
うみ の
海野漁港近海は好漁場に恵まれているので、浮魚礁や水産物物流施設等を整備し、
漁業の生産性、所得の向上を図る必要がある。これにより、漁業従事者の安定した生
活環境を整え、魅力ある漁業として後継者の育成を図る必要がある。
7.事業の投資効果が十分見込まれたか
平成17年評価時の
費用便益比B/C
1.15
現時点の
B/C
1.06
※別紙「費用対効果分析
集計表」のとおり
Ⅲ 総合評価
うみ の
ち ねん
ち
ねん
海野漁港は、知念地区(旧知念村)における水産業の拠点港として重要な役割を担って
おり、安全・安心な漁業活動の確保と効率的な陸揚げ、就労環境の改善、地区住民の安
全で快適な生活を図るために、外郭施設、係留施設等の整備を行った。
また、貨幣化が可能な効果について、費用対効果分析を行ったところ、1.0を超えて
おり、経済効果についても確認されている。
さらに、事業効果で貨幣化が困難な効果についても、安全・安心して施設を利用でき
る効果が認められると考えられた。
以上の結果から、本事業は当該地区において漁業経営の安定及び地域経済の振興へ寄
与したものとなっており、想定した事業効果の発現が認められた。
【整理番号22】
地域水産物供給基盤整備事業
海野地区
堤防(改良)
堤防
事業概要図
位置図
排水路
護岸(改良)
用地工
道路
北護岸
道路護岸(1)
道路(5)
中城湾
道路
船揚場(防暑)
海野漁港
-2.5m物揚場(3)
-2.5m泊地
船揚場(防風)
-2.5m航路
北防波堤(改良)
-2.5m物揚場(改良)
-2.5m物揚場(4)
西護岸
道路護岸(2)
道路(6)
事業主体:沖縄県
主要工事計画:北護岸
西護岸
北防波堤(改良)
-2.5m物揚場(3)
-2.5m物揚場(4)
-2.5m物揚場(改良)
船揚場(防暑施設)
船揚場(防風施設)
-2.5m航路
-2.5m泊地
道路護岸(2)
道路護岸(1)
道路(6)
道路
道路
道路
道路(5)
用地工
堤防
堤防(改良)
護岸(改良)
排水路
道路
事 業 費:1,497百万円
事業期間:平成14年度~平成21年度
L=70m
L=140m
L=95m
L=85m
L=90m
L=124m
L=60m
L=60m
A=3400㎡
A=1000㎡
L=30m
L=57m
L=160m
L=35m
L=393m
L=445m
L=250m
A=5500㎡
L= 440m
L=220m
L=78m
L=420m
L=150m