研究室紹介 - 麻布大学

研
究
室
紹
介
解剖学第一研究室
解剖学第二研究室
1.
主要研究項目
1.
①体表ならびに体腔内のリンパ排導の検討(共同研究)
(1) 胎子循環器系への薬物の影響
②霊長類および食肉類の筋系について
③疾病時の炭酸脱水酵素アイソザイムの細胞内動態の
意義について
主要研究項目
母親が摂取した薬物(抗炎症薬,漢方薬,合成ホルモン,
アルコール等)が胎生期に特有の循環器系へ及ぼす障害と
そのメカニズムの解明。
(2) 胎子発生への薬物の影響
2.
教育・指導方針
解剖学第一研究室は体の形態や構造をいろいろな手段で
母親が摂取した薬物(ビタミン,漢方薬,化学物質等)
が胎生期の内分泌系,骨格,神経発達へ及ぼす障害とその
解析することを研究主題にする研究室で,入室した学生は
メカニズムの解明。
まず形態学の基礎的な知識と技術の習得を目指す。例えば
(3) 母体由来ホルモンが胎子発達に及ぼす影響
前者では低学年に開講される解剖学講義や解剖学実習に対
母親からのホルモンが胎盤経由で胎子の諸器官(肺,副
応し,それらをより深く理解するためのセミナーを開催す
腎,精巣)の発達に及ぼすメカニズム,及びホルモン代謝
る。後者では解剖標本や骨格標本作製法や,顕微鏡観察の
組織(胎盤,肝臓)の機能的関与についての検討。
ための標本作製法,さらにステップアップして電子顕微鏡
(4) 胎生期の内分泌器官の機能的な発達
用標本の作製法など,形態学研究法の様々な領域に及ぶ。
母親体内における胎子内分泌腺の発達過程,機能的な成
研究室に入室してからは研究室の業務を円滑に進めるため
熟について検討。対象内分泌器官は,精巣,副腎,甲状腺,
に,学生はルールを守り,割り当てられた仕事は責任を持っ
膵臓内分泌部,下垂体および視床下部。
て果たすという最低限の約束事は守らなければならない。
(5) 胎生期における器官発生の詳細な検討。主に体内の膜
学生は低学年時代に十分充電し,いくつかの研究技術を習
構造(間膜,横隔膜など)
,心臓,目の発生過程。
得した後,卒論作成時期になると実験計画の立案とその実
(6) 皮膚組織構造の雌雄差に関する基礎的な検討。
施,まとめなどの作業を通じて 1 つの仕事を体得し,研究
(7) 化学物質の神経系細胞への影響
論文をまとめる。またゼミを通して研究成果の発表の実際
化学物質(メチル水銀・有機リン)による「神経細死」
を学ぶ。この過程の中で教員から学生への指導は逐次行わ
および「神経膠細胞分化モデルへの影響」のメカニズム
れる。
の解明
3.
卒業論文指導方針
・これらの研究テーマはラットあるいは培養細胞を用い
前述したように,新入室生には研究室で実施中の様々な
て実施している。
研究の補助を通して形態学的な研究に必要な知識・技術を
習得させる。その後,それらの習得状況に応じて研究室で
2.
教育・指導方針
行われている,または最新のテーマの中から関心ある課題
本研究室は獣医学科・動物応用科学科の両学科の学生が
を各自で選び,教員の指導の下で具体的に研究の立案実施
入室できる。まず,教育・研究用に飼育している動物の飼
をさせる。本研究室の研究テーマの決め方の特徴は解剖学
育管理,顕微鏡実習用の標本作製をすることを通じて,実
だけの枠にとらわれず基礎から臨床的課題まで幅広く選択
験に必要な基礎的知識・技術を修得し,さらには個々の研
する機会があることである。特に臨床志向の学生には解剖
究に必要な知識・技術を修得できるように指導している。
定期(週 1 回)の研究室内ゼミナールを行い,最新の学
学研究室であるからこそ可能となるような将来の臨床に役
立つ基礎的でかつ臨床的な意義のあるテーマを選ばせる。
術論文(欧文)を勉強する。
実施にあたっては学内の他講座にとどまらず研究室,動物
病院,企業などとの共同研究の形をとる。入室は 3 年次か
らを原則としている。
3.
卒業論文指導方針
入室後,しばらくは研究室のルーチン・ワークに参加し,
基礎的な知識と技術を修得する。各自に適する研究テーマ
を教員と相談の上決定し,実験を遂行する。実験結果もさ
ることながら,そこに至るまでの過程で各自工夫し,考え
ることに主体を置き,教員は適宜相談に乗りながら実験を
遂行する。環境は整っていると考えるので,本人の意欲次
第では,学会発表・論文発表が可能である。
生理学第一研究室
生理学第二研究室
1.
1.
主要研究項目
1)
主要研究項目
1)
動物の炭酸脱水酵素アイソザイムに関する研究
心不全・末梢循環不全の病態生理学的研究:疾病の
炭酸脱水酵素(CA)には数種類のアイソザイムが存在
成立メカニズムと自然治癒,細胞移植,薬物療法に
する。当研究室で現在まで研究対象とした動物は,ウマ,
よる形態・機能的改善を病態生理学的立場から追究
ウシ,ブタ,イヌ,サル,ラット,ニワトリである。各
する。
アイソザイムと動物の特徴をよく把握し,多方面から CA
2)
薬物代謝酵素に関する研究:獣医臨床現場で問題と
の研究をおこなっている。そのため,解剖学第一研究室,
なる薬物相互作用や食物-薬物相互作用を,薬物代謝
分子生物学研究室との共同研究もおこなっている。
酵素の観点から追究する。
3)
生理学は基礎科学であるが,視点を変えれば臨床化学,
動物の動作解析研究:ラットなどの実験動物からウ
臨床生理学に展開できる学問である。CA アイソザイム
マやヒトの動作を高速カメラを用いて詳細に解析し,
に臓器特異性を見つけることで,臓器診断のマーカーと
その客観的特徴を数値化する。
4)
して利用できることを期待し,獣医学領域に貢献できる
ことを目指している。
2)
脳内情報処理過程の研究:空間認知学習や感覚情報
を連合させた認知学習への場の電位の影響を脳波や
動物のカロテノイド利用能に関する研究
脳内神経活動の記録により研究する。
5)
β-カロテン,アスタキサンチンに代表されるカロテ
てんかんモデルラット:病態モデル動物を用いて,
ノイドは,その高い抗酸化作用で注目される物質である。
てんかん発作の発現機構の解明および病的状態を指
しかし動物は生合成できず,選択,吸収の機構は明らか
標として脳の生理機構を研究する。
でない。本研究室ではカロテノイドを高濃度で蓄積する
両生類をモデル動物として,自然界からの集約機構,体
2.
教育・指導方針
内代謝,選択,吸収機構の解析,カロテノイド結合蛋白
学術研究を行い,成果を論文として執筆できる能力を養
の捕捉により,アクティブな動物像を捉えることを目指
う。学生自らアイデアを創出し研究を構築・遂行すること
している。
を奨励する。研究シーズが優れている場合は,英語論文と
して国際雑誌に投稿できるように指導する。これらを経験
2.
教育・指導方針
当研究室では,熱心な学生であれば獣医学科,動物応用
することで,興味と努力により世界に通ずる研究ができる
ことを実感させる。
学科の学生の入室を 3 年次から許可している。各 CA アイ
ソザイムの研究は,最初に酵素を精製することからスター
トする。精製した酵素は,動物に免疫して抗体を作製する。
3.
卒業論文指導方針
1)
したがって,基礎となるタンパク質化学,免疫化学の知識
れ,同時に現在研究する必要があると考えられる個
と技術の習得を目指す。酵素は生ものであるから,途中で
放棄することなく研究を完結することを目指している。
入室 6 ケ月以内に学生が興味を持って研究を進めら
別のテーマを選択する。
2)
入室 6 ケ月以降,実験技術の習得,器具の開発,作
成,文献の収集を経て,予備実験を開始する。
3.
卒業論文指導方針
どこの研究室もそうであるように,新入室生にはまずラ
ボワークを身につけていただく。それに平行して,現在進
行中の実験研究の補助を通して必要な知識と技術を習得す
る。基礎系の教員数は限られているため,学生間のチーム
ワークと修得しようとする意欲が強く求められる。各個人
の卒論のテーマは,研究室での研究の進展度合いを参考に,
教員と相談して決定する。各動物の特定なアイソザイムを
特異的に測定するシステムが確立すれば,その動物の生理
的な値や変動を調べ,病的な変動についても検索を行う。
3)
予備実験終了後直ちに最終実験計画を立案し,遅く
とも入室 1 年後には本実験を開始する。
生化学研究室
分子生物学研究室
1.
1.
主要研究項目
主要研究項目
1)
本研究室では、糖鎖分子の多様性とそれが作り出す生物学
各種細胞分化における TGF-βファミリーの役割と
的機能の解明を中心テーマとして研究をおこないます。特に
分子作用機序(細胞内情報伝達,遺伝子発現制御機
細胞膜主要成分であるスフィンゴ脂質、スフィンゴミエリン
構)の解明
に注目し、当該分子に関わるノックアウトマウス等の遺伝子
多機能性サイトカインである TGF-βファミリーの
改変動物を用い、モデル疾患の作製とその解析をすることで、
リガンド刺激による各種細胞への分化(マウス筋芽細
これらの分子に関わる現象の理解と考察を深めることを目
胞 C2C12 の筋細胞分化、マクロファージ系前駆細胞
的としています。
RAW の破骨細胞分化、前駆脂肪細胞 3T3-L1 の脂肪細
胞分化など)への影響およびその分子機序を調べる。
細胞内情報伝達因子 Smad を中心として各種因子との
1) スフィンゴ脂質を欠損したモデルマウスを用いた皮
膚疾患および大腸炎に関す研究。
相互作用および各種転写因子(Mitf など)による遺伝
2) スフィンゴミエリンの胚発生に与える影響の解明
3)
子発現制御機構を解明する。
2)
スフィンゴ脂質、スフィンゴミエリンの両方を欠損
動物の DNA 鑑定(個体識別,性別判定など)およ
するマウスおよび細胞株の樹立と、それらを用いた
び疾患の原因遺伝子の探索と DNA 診断(感染症な
細胞 の分化増殖実験
ど)方法の開発
動物の体毛などの微量組織からの DNA プロファイ
2.
教育・指導方針
リングによる種同定,個体識別や類縁関係の特定を行
学部学生・大学院生は、獣医師および研究者としての訓練
なう。必要に応じて,各種感染微生物の DNA による
期間であるとの認識の下、研究を遂行します。具体的には研
定性および定量的解析を行なう。腫瘍などの各種疾患
究を遂行する上では、実験技術を理解しかつ習得し、理論的
や多剤耐性に関連する遺伝子群の変異や発現を調べ,
な思考パターンの構築および得られた結果からさらなる展
それらとの関連を探る。イヌの先天性脱毛症の原因遺
開を見いだす能力の研鑽を期待します。その研究のみならず
伝子の探索と分子機序の解明および発毛・育毛効果の
広く生物学の理解することで、獣医師としての素養を高め、
評価系の確立を行う。
3)
さらに研究に限らず卒後のさまざまな方面で役にたつこと
が期待されます。
生殖系列細胞分化の分子機序の解明
雌性発生をするクローンフナおよびドジョウを材料
研究の目的は、これまで解明されていない、答えがわから
として,減数分裂回避機構および精子核排除機構を分
ない生物現象を明らかにすることです。それは、知的好奇心
子(遺伝子)レベルで解明し,有性生殖の分子機序を
をかき立てる研究の最大の動機だと考えます。研究は1つの
把握する。
結果を得るために 10 以上の失敗と試行錯誤を要します。
4)
各種脊椎動物の分子系統進化学的解析
核ゲノム中の各種反復配列やミトコンドリア DNA
けっして諦めることなく粘り強く一つのことを探求する精
神が重要であると考えます。学問は、その人固有の哲学です。
配列変異による DNA 多型を指標とした各種生物の系
本研究室では学生生活、そして教室配属後の研究生活全般
統(類縁)関係や起源を解明する。生態調査や疫学的
において、どん欲な知識吸収と常に意識を外に向け、個性的
調査にも利用する。魚類から哺乳類までの幅広い材料
かつ真剣に研究に取り組める学生を募集します。
を扱う。
3.
卒業論文指導方針
2.
教育・指導方針
3 年次から入室を許可している。卒業研究のテーマは,
特に希望がない限り,分子生物学やバイオテクノロジー
研究室で行なわれている研究課題の中から、本人の希望を
の専門家・研究者を養成することは目的としない。分子(発
踏まえ、教員と相談して決定する。週に 1 回の、ジャーナ
生)生物学やゲノム解析の研究に主体的に参加することを
ルクラブ、加えて研究成果発表と進捗状況の発表を課題と
通して,事物の根本を分析的に見つめる科学的思考力や創
します。グループ単位で研究活動、および個人ごとにテー
造性を養い,分子生物学の基礎を携えて,バイオ時代に即
マを遂行する場合がある。いずれにしても情報の共有化を
応できる将来の獣医師として育ってくれるよう奨励する。
計ります。
学生が自由かつ自主的に自らの役割を見つけて,互いに補
い合いながら研究室の活動や日常生活を円滑に進めるよう
に努めることを奨励,援助する。各学生の自主的・主体的
行動と自由を重視する。
原則として毎週 2 時間の英語テキストまたは原著英語論
文紹介による学習会を行い,分子生物学の基礎的で重要な
知識を習得するとともに,最新の情報も得るように努める。
遺伝子工学の基礎的技術を習得する機会を全員に与える。
薬理学研究室
希望する学生には,さらに高度な技術を習得してもらう。
1.
主要研究項目
1)
糖尿病動物の病態解析に関する研究
4 年次の入室直後から,文献読破,実験研究の補助,試
2)
サプリメントの抗メタボ作用に関する研究
薬の管理,機器の取り扱い等により,実験を行う上での基
3)
歯周病と全身疾患との関連に関する研究
礎力を身につける。その上で,上掲テーマに関する研究お
4)
生活習慣病治療薬の薬物動態に関する研究
よびそれらから派生した研究課題の計画を立てて卒業研究
5)
薬物が胎子循環器系に及ぼす影響に関する研究
を実施する。もちろん希望があれば,上記以外のテーマで
6)
薬物が新生子呼吸器系に及ぼす影響に関する研究
3.
卒業論文指導方針
あっても,動物のゲノムや遺伝子に関する研究である限り
対応する。また,希望する学生には複数の研究テーマにも
2.
教育・指導方針
挑戦してもらう。意欲だけでなく,実行力を重視する。卒
当研究室では,医薬品その他さまざまな薬の有効かつ安
業研究のテーマの決定時期や遂行の時期は特に定めない。
全な使用法の確立および革新的な新薬の創製に寄与する知
普段の実験研究の延長が卒論研究に繋がる。卒論とは関係
見をいち早く見出すべく研究を行っている。実験動物の飼
なく,熱意のある学生には学会発表や論文発表も奨励,援
育管理,分析機器の取り扱いなど基礎的な技術の修得した
助する。
上で,実験の立案,遂行,そしてその結果の評価,論文の
作成を行い,科学的な思考ができるよう指導する。また,
定期的に文献セミナーを行い,科学的議論の方法を学習す
る。
3.
卒業論文指導方針
研究室生は,原則として 3 年次に入室を許可する。実験
動物の飼育管理,基礎的な技術・知識を修得後,教員と相
談して研究テーマを決定し,卒業論文の実験を開始する。
希望する学生に対しては,学会発表や論文投稿を目指した
指導を行う。
(獣医)病理学研究室
2.
教育・指導方針
機能形態学の立場から病理解剖学的,組織・細胞学的さ
1.
主要研究項目
1)
らに電子顕微鏡的変化を対象として学習・研究を行わせる。
ワイルドアニマルおよびエキゾチックアニマルの感
病変の肉眼的観察の重要性を認識させ,染色法など病理組
染症の研究(宇根)
織標本作成技術を習得させる。良い標本を作り,光学顕微
集団発生する,致死的な感染症事例に対応している
鏡ならびに電子顕微鏡による標本の観察を綿密に行うよう
ため,その都度,様々な動物と病原体を扱う。基幹
に教育する。そしてどのようにして形態学的変化を解釈し,
の研究としては,展示用サルのエルシニア症とワク
その裏付けを行うかを考えさせる。
チン開発,両生類のカエルツボカビおよびラナウイ
日常業務として生検/外科手術材料,自家剖検材料,動
ルス研究,爬虫類のウイルス性疾患やクリプトスポ
物園動物の病性鑑定,食肉衛生検査材料等の診断について
リジウムなどの原虫性疾患などがある。また,愛玩
上記のトレーニングを行うほか,実験感染・発病材料も観
動物に関連する共通感染症のリスク評価を行うため
察させ,実験病理学や新しい研究方法の開発・導入にも関
に,流通過程で大量死する動物(フクロモモンガ,チ
心をもたせる。
ンチラ,ハリネズミ,各種鳥類など)も検索している。
2)
所属学生には,外国雑誌掲載論文を読むよう奨励し,病
ワイルドアニマルおよびエキゾチックアニマルのミ
理診断を中心とするスライドセミナーへの参加を義務づけ
スホールデング病の研究(宇根)
る。
タンパク質の 3 次元構造が崩れることによっておこ
病理診断を中心とするスライドセミナーは,毎月近隣の
る疾患で,チーターのアルツハイマー病様疾患やア
私立獣医系大学の獣医病理学教室との合同セミナーとして
ミロイド症の発生機序の解明を目指している。
実施されており,学内で病理学を学んでいる他のグループ
以上の研究は,学内はもとより,学外の研究機関や
の人達にも参加してもらっている。研究室入室志願者には,
大学との共同で行っている。
このセミナーに参加することを勧める。
3)
動物の循環器系の機能形態学的研究(宇根)
4)
食肉検査での獣医病理学の実践に関する研究(宇根)
議論しながらよりよい学習,研究環境を作り上げてきた。
5)
イヌ・ネコの糸球体腎炎のプロテオーム研究(上家)
互いにその存在を尊重しつつ協力しあうこと,また高学年
糸球体腎炎の進展メカニズムを,プロテオミクス技
の者ほど謙虚に自己を見つめるよう求める。卒業論文作成
術を用いて網羅的なタンパク質動態の観点から解析
を目的とする学部学生は,1 学年 5 名位が望ましいが年度
する。
によりバラツキがある。
6)
スタッフは現在3名だが,教員と学生が理想を追求し,
ネコの間質性腎炎の進展機序の解明(上家,代田)
ネコの間質性腎炎における炎症性サイトカインや脂
また,卒業論文や貴重な症例の報告については,科学雑
誌に投稿するように指導する。
質メディエータの動態を解析し,それらの炎症促進
3.
作用を解明する。
7)
腫瘍の多剤耐性メカニズムの解明(上家)
まず光学顕微鏡標本の作製から始めて機材整備,動物飼
イヌ・ネコの腫瘍の多剤耐性獲得メカニズムを解明
育,剖検助手,写真撮影,記録係などを分担して,的確な
することを目的としている。様々な腫瘍に発現する
病理診断が出来るように基本的事項のトレーニングを積む。
薬物排出輸送担体の種類と発現量を解析し,各腫瘍
8)
9)
卒業論文指導方針
研究室生は,上記研究主題から関心のある事項を選び,
の薬剤耐性に重要な分子を明らかにする。
教員と相談してテーマを決め,研究計画を立案・実行する。
腎糸球体疾患および慢性腎臓病の進展と寛解と進展
6 年生は原著論文を批判的に読み,自分の得た成績を客観
機序の解明(代田,上家)
的に見つめ,取りまとめて論文を完成する。科学論文の構
動物の自然発症糸球体疾患の比較病理学的研究
成要素について自ら学び,草稿を作り,研究室構成員の批
(代田,上家)
10) イヌ・ネコの皮膚疾患に関する比較病理学的研究
判を受け入れて推敲を重ね,完成度の高い論文を目指す。
研鑽の仕上げとして学会発表を行い,先輩達に続く者とな
(代田)
るよう奨励する。
麻布大学豚病疾病検査センターの機能を担っており,
には携われない。
12) 豚の疾患の病性鑑定(代田)
フィールドからの依頼を受け,病理組織検査を行ってい
る。現在行っているのは主に感染症の検査であり,
研究はまだ行っていないが,学部学生はこの作業に
参加することもでき,研究テーマを探すこともでき
る。
なお、代田、宇根は在職期間の関係で、卒業論文の指導
獣医免疫学研究室
微生物学第一研究室
1.
主要研究項目
1.
主要研究項目
1)
免疫応答におけるマスト細胞活性化機構に関する研究
1)
常在微生物叢の研究
2)食細胞の活性酸素誘導に関する研究
2)細菌および細菌成分を用いた免疫疾患の治療に関する
3)炎症および免疫反応制御機構に関する研究
研究
4)遺伝子治療に関する研究
3)ファージを利用した感染症研究
5)癌細胞のみを殺す方法の開発に関する研究
4)動物用ワクチンに関する安全性の研究
6)イヌのアレルギーに関する研究
5)犬のバイオバンクを用いた犬の疾患に関する研究
7)遺伝子編集法を利用した研究
2.
2.
教育・指導方針
獣医学科第 3・4 年次および動物応用学科第 3 年次の学
教育・指導方針
科学を勉強する足がかりとして免疫学を題材にして,研
生には、英語読解能力、プレゼン能力、専門知識、基礎的
究に取り組むための基本を身に着けてもらい,どのような
実験技術、科学的思考力の修得を目指す。特に、英語読解
カテゴリーの分野にも対応可能な科学的モラル,思考力,
能力、プレゼン能力、専門知識、基礎的実験技術の訓練を
創造性,実行力を養うことを第一の目的としている。与え
行う。
られたテーマに関する予備知識の習得から始まり,実験計
獣医学科第 5・6 年次および動物応用学科第 4 年次の学
画,実験への取り組み方,実験結果の読み方,考察など自
生には、上記に加えて、問題解決処理能力、社会性、順応
主的かつ積極的に行うことを奨励し,それを適時補助して
性、応用力、主体性、自己管理能力の育成の目指し卒業研
いく。先輩学生達は講義や実習その他いろいろある中でも、
究を行う。
真剣に研究に取り組んでいるので、それを純粋に見習い、
以上の教育を通じて、研究室生には、高い倫理観、戦略的
協力・協調していくことが求められる。
思考能力、問題発見・解決力、コミュニケーション術、キャ
リア設計・アップのための行動の習得を目指す。
3.
卒業論文指導方針
獣医学科所属学生は3年次、動物応用学科所属学生は2
3.
卒業論文指導方針
年次に面談を経て入室を許可する(詳細については随時掲
研究室生は、獣医学科第 3 年次および動物応用学科第 3
示板などにて報せる)。入室当初は、先輩学生や教員の実験
年次学生から年度初めに入室希望者を公募する。研究テー
研究の補助や機械の取り扱い,試薬調製法を学んでいく。
マは研究室教員と相談の上決定する。
さらに組換え DNA 実験や RNA、タンパク実験、細胞培養
など、免疫学・細胞生物学・分子生物学の研究に必要な基
本的な技術を習得していく。手技だけでなく、ラボゼミに
て英文原著論文を基に各自最新の研究成果について発表し
たり、自身の実験報告を行うことで、プレゼンテーション
能力を高めていく。研究に欠かせない最低限の知識や手技
をある程度習得したところで卒業論文のテーマについて教
員と話し合い決めていく。卒業研究とは答えがまだわかっ
ていないこと、すなわち未知なる生命現象について明らか
にしようとするものであるので、上手く進まないこともあ
るが、その都度先輩や教員と相談しながら解決法を見つけ
進めていく。また、ただ「教わる」だけの「受身」ではな
く自主的に勉強し自身の研究テーマの背景や動向について
知ることも必要となる。実験研究上の問題にぶつかったと
きどう対処していくか、予想外の結果が出たときどう考察
していくか、高学年時には自分自身で判断していけるよう
に、講義や実習の知識以外で多くのことを吸収できるよう、
教員・研究室学生双方真摯に取り組んでいる。
微生物学第二研究室
寄生虫学研究室
1.
1.
主要研究項目
1)
新規分離ウイルスの遺伝的研究,性状解析
2)
新規ワクチンの開発
3)
鶏アデノウイルスの病原性獲得因子の研究
4)
抗ウイルス活性物質の検索
2.
教育・指導方針
ウイルス感染症において,いまだ解決されていない疾患
が多く存在している。
当研究室では,愛玩動物や産業動物に病原性を有するウ
イルスについて,感染免疫,病原性の解明,遺伝子診断法
の開発,ウイルス感染症の予防ならびに治療法の開発を
行っている。
卒業後は,国・地方公務員,官庁・民間微生物研究所,
食品・製薬会社,動物病院の開業と幅広く活躍しておりま
す。今後,さらに良き後継者が育ってくれる事を望んでい
る。
3.
主要研究項目
畜産業に多大な損害を与える、家禽・家畜のコクシジ
ウム病の診断法および予防法。
家畜衛生・公衆衛生において重要な、肝蛭や日本住血
吸虫などの吸虫類の中間宿主貝の分布と生態およびこ
れらによる疾病の診断法。
人獣共通寄生虫として重要視される回虫類、旋毛虫、
多包虫などの生態と病原性およびこれらによる疾病の
予防法。
2.
教育・指導方針
当研究室の教育・指導は,学生諸氏に,科学的な思考・
作業の方法を習得してもらうこと及び人と協調することの
重要性を認識してもらうことを目的とする。これらは卒業
論文研究等の「立案・遂行・纏め」の一連の作業の中で培
われる。
「立案」では幅広い多くの情報が必要とされる。こ
こで情報の収集・処理の効率的な方法を学ぶ。
「遂行」は積
極的に周囲と協力しあいながら進める。定期的に研究室ゼ
卒業論文指導方針
研究室生は,3 年次から入室し,細胞培養,機器分析(PCR
法,超遠心器)等の基本技術を学び,また,動物の飼育,
共同作業を体験し卒業論文の準備をする。研究テーマは、
教員と相談の上、個人の希望沿って決定する。研究テーマ
は原則として1人 1 テーマで行う。
ミナールを行い,研究の進捗状況や途中成績について多人
数で討議する。
「纏め」は,一科学論文として卒業論文を完
成させる。論文作成・提出は,仕事の結果を第三者に発表
することである。その責任を実感し,完結時の喜びを味わ
う。
3.
卒業論文指導方針
研究室生は,原則として,3 年次に希望者を公募した後,
入室する。入室初期は英文科学論文の読解,動物飼育や実
験の補助等を行う。また,基礎的な寄生虫検査等の手技を
習得しながら,獣医寄生虫病学の知識を蓄積する。4 年次
には,各自が関心のある研究の題材を絞り込み,関連する
原著論文を収集して精読した後,教員と相談の上,研究テー
マを決定する。テーマが決定したら,綿密に計画を立て,
実験を実施する。5 年次後期には得られた成績を解析し,
結論を導く。6 年次前半には研究の成果を卒業論文として
纏める。
内科学第一研究室
内科学第二研究室
1.
1.
主要研究項目
1)
小動物の輸血に関すること
2) 豚のストレス反応や免疫機能に関すること
2)
動物の血小板関連疾患に関すること
3) 豚の衛生管理に関すること
3)
犬の肝細胞および造血細胞の再生医療に関すること
4) 豚の DDS 投薬法に関すること
4)
小動物の血液疾患に関すること
5) 豚の生産獣医療と臨床獣医療サポートに
5)
レトロウイルスと発癌に関すること
6)
自家骨髄移植に関すること
7)
小動物の臨床病理学的診断法に関すること
関すること
2.
主要研究項目
1) 豚の運動器疾患に関すること
教育・指導方針
産業動物の中でも特に豚の生産獣医療に関する見識を深
2.
教育・指導方針
め,個体情報の活用法と,経営指導と豚群管理に関与する
当研究室で卒論研究を行う学生は,3 年次前期より入室
管理獣医師としての素養を学ぶ。また,農業・畜産・養豚
する。教育・研究用に飼育している動物の飼育管理などを
の現代社会における存在意義について,生産サイドや獣医
通じ,動物の扱い方,人間と動物の関係,診断や治療の基
療のみでなく,幅広い視野に立って考える事の出来る獣医
本を理解する。すぐに役立つ技術をいそいで身につけるよ
師の養成を目標とする。
り,基本知識をきちんと蓄積することが重要という方針で
臨んでいる。具体的には,交代制による研究室飼育動物の
3.
卒業論文指導方針
飼育当番とけがや病気の治療,教員が行う入院動物の管理
日常の動物管理や研究活動を介して観察眼を養うととも
の手伝い,特殊検査などを授業・実習にさしつかえない程
に,問題点や疑問点を整理し,その解決に向けた,新たな
度に実施する。また,毎週教室内で開催するゼミ(文献内
技術開発等に進めるための手法を卒業論文の履修により理
容の紹介・実験結果の発表)への参加と発表を介して知識
解してもらう。これにより,技術者としての自立への基礎
の集積や実験のスムーズな進行をはかる。仲間とよく共同
を確立する。
して研究室生活を送ってほしい。本人の積極的な心構えが
修得への一環として,①毎週実施する研究室ゼミ,②随
あれば,楽しく有意義な学生生活が送れる。
時計画する技術習得研修,および③関連学会における自身
の研究成果の発表などにより、学術研究活動にも参加する。
3.
卒業論文指導方針
各人のテーマは,原則として上記の主要研究項目の範囲
内で,指導教員と協議しつつ,3 年次のうちに決定する。
結果の適否もさることながら,課題に取り組む積極性,問
題が生じた際にどう対処するかなどに指導の重点を置いて
いる。実験の立案と実行,結果の評価,文章作成などをき
ちんと乗り越えれば,卒業後の仕事にきっと役立つであろ
う。
内科学第三研究室
外科学第一研究室
1.
1.
主要研究項目
1)
牛の消化器疾患と代謝性疾患
2)
反芻動物の栄養生理学と泌乳生理学
3)
牛の臨床獣医学
主要研究項目
1)
(心不全の神経体液因子,心エコー検査,心不全治
療薬に関する研究など)
2)
2.
犬猫の心疾患の病態,診断および治療に関する研究
教育・指導方針
心疾患のカテーテル治療(カテーテル・インターベ
ンション)に関する研究
3)
人の暮しには身体の糧と心の糧が必要である。当研究室
心臓外科に関する研究
では身体の糧を提供してくれる産業動物動物の臨床獣医学
を通して、社会に貢献できる使命感に満ちた獣医師・研究
2.
者を育てている。
教育・指導方針
外科学第一研究室の指導方針は,第一に人間形成である。
3 年次に学生数名の入室許可し,付属動物病院の入院動
知識の蓄積も重要ではあるが,臨床獣医師を志望する学生
物や研究室で飼育している動物の飼育管理や診断治療に参
が多いことから,臨床獣医師に特に必要な人間力を養うこ
加してもらう。3-5 年生は週一回のゼミと、月一回の症例
と、すなわち協調性を保ちながら積極的な行動と柔軟な思
検討会で発表をしてもらう。
考を構築することが目標である。動物の疾患を理解すると
同時に,疾病に対処できる臨床的な思考回路と技術を習得
3.
卒業論文指導方針
できるように指導している。
日常の研究室活動やゼミへの出席を通して、4 年次の後
さらに学生が附属動物病院における診療の補助を通じ,
半に卒業論文のテ-マを主要研究項目から決める。5 年次
実際の臨床現場を体験し動物の循環器疾患について理解す
には実験計画を立て,学生同士が協力しあいながら実験を
ることも目標としている。また不定期ではあるが,多いと
行う。6 年次の前半までに実験自体は終了し,その結果を
週 1 回程度,犬猫の循環器病学を中心に研究室ゼミを開講
科学論文としてまとめる。
し,循環器分野の知識の蓄積に役立てている。
3.
卒業論文指導方針
卒業論文課題はかなり専門的な内容になることが多いた
め,上級学年の研究に触れながら勉強してもらうために,3
年次からの希望者の入室を許可している。卒論は,4 年後
期あるいは 5 年次から上記に挙げた研究項目を中心に教員
とともに実験研究を行なうか,あるいは附属動物病院に来
院する症例を用いた臨床研究を行い,6 年次でまとめる。
成果は,学会発表,ポスター発表会(6 年次)で報告する。
外科学第二研究室
獣医放射線学研究室
1.
1.
2.
主要研究項目
主要研究項目
1)
神経学(神経外科と神経内科)に関する研究
1)
大動物の総合画像診断法に関する研究。
2)
整形外科学に関する研究
2)
小動物の特殊X線造影法に関する研究。
3)
エキゾチック・アニマルの画像診断法に関する研究。
4)
Interventional Radiology に関する研究
教育・指導方針
臨床,特に整形外科・神経学に関する基礎的な知識およ
5)
獣医領域における超音波診断に関する研究。
び技術の修得からはじめ,動物の疾病が理解できるよう,
6)
悪性腫瘍の診断治療に関する研究。
研究室の動物や実際の臨床症例を通して診断から治療まで
7)
獣医領域における X 線 CT・MRI 画像の解析に関す
8)
腹腔鏡等を用いた低侵襲外科治療に関する研究。
を体得させ,獣医師としての基礎を養わせる。また,実験
る研究。
や実際の臨床症例を通して研究し,論文作成できるよう指
導するとともに,自らが考え,行動する自主と自立の精神
の養成に努める。各自が調べたことや経験した臨床症例に
2.
教育・指導方針
ついてプレゼンテーション形式で発表させ,各種疾病に対
獣医放射線学に必要な放射線物理,化学,生物学の基礎
する理解を深めるとともに,将来必要となる発表法を習得
知識を修得した上で,放射線障害の発生メカニズムと発生
させる。
の現状を把握させ,放射線に対する安全管理と放射線防護
(なお、新たに産業動物外科担当教員が 2013 年 4 月より
の重要性を理解させる。さらに,放射線の獣医学分野にお
着任予定である。)
ける応用性を理解するためにX線撮影法,X線診断法,超
音波診断法を中心として実際の臨床例を利用して体験しな
3.
卒業論文指導方針
がら修得できるような指導をする。また,腫瘍に対する放
特に責任・協力の精神をもって入室を希望する学生であ
射線療法,化学療法の適法と限界についても理解させる。
れば,獣医学科 3 年次から,面接により入室させる。3,4
そして,実験例および臨床例から得られたデータの集積と
年次では実験や臨床の補助を通して整形外科学・神経学分
まとめ方についても修得させる。
野の基礎的な知識・技術を学ぶ。4 年次後半には卒業論文
のテーマを各自考え,教員と話し合いのうえ決定する。4
上記した研究活動を通して,協調性,責任感を養い社会
人として相応しい人間形成を行う。
年次後半~5 年次で実験研究を行い,6 年次には論文を完
成させ,その成果を学会等で発表することを目標としてい
3.
卒業論文指導方針
る。実験の計画段階から「目的」
,
「材料ならびに方法」
,
「成
低学年では研究室内における実験,研究活動に参加し、
績」,「考察」を意識させ,プロトコール作製時には,現在
基礎知識及び技術の習得を行い,同時に実験結果のまとめ
確認されている事項(エビデンス)について十分に調査し
方についても習得する。高学年では主要研究テーマの中か
理解するよう指導する。
ら関心のあるものを各自で選択し,指導教員と相談の上,
実験の立案と実施ならびに実験結果のまとめを行い論文を
作成する。また,論文はいずれかの学会か研究会で発表で
きるように指導する。
衛生学第一研究室
衛生学第二研究室
1.
1.
主要研究項目
主要研究項目
1) 牛の生産獣医療に係わる研究
1)
鳥インフルエンザ等に対する遺伝子検査法の開発
2) 牛難治性乳房炎の効果的治療に関する研究
2)
鳥インフルエンザウイルスの鶏馴化機構の解明
3) 牛乳房炎へのラクトフェリンの応用に関する研究
3)
牛白血病の伝播と発症予測に関する疫学研究
4) 抗酸化物質給与による牛乳房炎治療に関する研究
4)
牛白血病ワクチンの開発に関する基礎的研究
5) バイオフィルムと抗菌活性に関する研究
6) 急性大腸菌性乳房炎の病態と治療に関する研究
2.
教育・指導方針
7) 乳房内常在細菌叢と自然免疫の関連に関する研究
研究室では家畜衛生を担う実践力のある技術者、獣医師
8) 乳房炎防除管理プログラム実践促進モデルの確立
の育成を目標にして、ラボ実習、ラボ学習、ラボゼミ及び
卒業研究を 4 本柱に設け、家畜衛生に必要な広い知識と技
2.
教育・指導方針
術の習得を支援している。
獣医・畜産学に共通する学問体系の根幹をなす家畜衛生
学は,常に実践を伴い,実学的かつ応用的分野である。
ラボ学習では、病原微生物学、伝染病学、家畜衛生学に
関する補講と、重要事項の取りまとめを通して、幅広い知
当研究室では,これに対応できる学生の育成を目標に,
識の習得を支援している。また,希望者には家畜衛生に必
学生が幅広い知識とフィールドでの即戦力となる技術を修
要な知識の整理を利用価値のある資料にまとめるように指
得することを目標とする。具体的には,細菌感染症に対し
導している。ラボ実習では、細菌学とウイルス学に関する
ての現場で対応できる微生物学的検索法や,畜産学を広く
基本技術の習得を図る。またラボゼミでは,1人1人が論
応用した畜舎環境学,それに係わる経済学についても,実
文内容を正確に理解できるているかを確認しつつ、要点を
際に教員と学生が現場に足を運ぶことで実践例を通じて学
解り易く発表できるように指導する。
ぶことができる。また,乳牛の疾病の3割を占める「乳房
炎」という大きな損耗疾病に真正面から向き合い研究を進
研究室では,学生各自が担当した分野について相互に講
めているのが,当研究室の特徴である。全国で数少ない乳
師役を務め教え合うことによって、指導力,積極性、協調
房炎研究を担う研究室として,乳房炎に関する基礎知識の
性,寛容性を身に付けられるように指導している。
修得から最先端の研究までのすべてを体感することができ
家畜衛生分野での取り組みを通して成長したいと願う、意
る。研究活動を通じて,自主性・協調性を養い,責任感の
欲ある学生を歓迎する。入室は 3 年次から。
ある人物を養成することを目標としている。
3.
3.
卒業論文指導方針
卒業論文指導方針
ラボ実習、ラボ学習、ラボゼミなどの活動を通して得ら
低学年から,研究室での実験や研究活動をアシストし,4
れた広い知識と技術を基礎に、卒業研究へのスムースな移
年生頃から研究室の研究テーマを中心に,卒業論文のテー
行を図る。また、最初は先輩の研究を補助しながら、次は
マを決定して研究を行う。またその研究成果は,学会発表
自らが先頭に立って研究目標の達成を図る。
や学術誌への投稿が可能なレベルになるように指導する。
卒業研究のテーマは,牛白血病と鳥インフルエンザなど
に関するものの中から、成果が期待できるテーマの中から,
本人の希望を踏まえて決定する。研究の進展状況について、
定期的に個別に協議して,無駄なく成果に結びつけられる
ように指導する。
伝染病学研究室
栄養学研究室
1.
1.
主要研究項目
主要研究項目
1)
犬のバベシア症の治療に関する研究
2)
原虫免疫とワクチンに関する研究
応用研究では肉食動物であるネコの栄養を対象とし, 基礎
3)
感染症の診断
研究では,ウシの代謝産物の機能性,栄養素が遺伝子発現や
当研究室では応用と基礎の両面から研究を進めている。
代謝におよぼす影響を, ラット・マウス(in vivo)と培養
2.
教育・指導方針
感染病は病原体,経路,個体の 3 要素で成立します。し
細胞(in vitro)使って研究している。
Ⅰ.応用的研究
たがって,これら 3 要素を解明することによって始めて感
染病の姿を明確にすることができます。当研究室では病原
ネコの健康維持に最適なフードの開発に関する研究
Ⅱ.基礎的研究
体の症状,感染に伴う生体の病理変化と生体防御機構を明
A.ウシの代謝産物の機能性を in vivo と in vitro で検討
らかにしながら効果的な治療方法や予防方法を開発するた
B.真菌(Rhizopus oryzae)からの抽出物を飼料添加物
めの研究に取り組んでいます。研究生は犬の扱い方,採血
として利用するための基礎研究
C.栄養素による筋形成促進に関する研究
や注射などの基礎的な技術を習得した後,これらの研究
テーマに必要な知識と技術を習得しながら,研究に取り組
んでゆくことになります。
2.
教育・指導方針
獣医学科,動物応用科学科にかかわらず,
3.
卒業論文指導方針
3 年次前期か
ら入室できる。入室を希望する学生は事前に開催される研
3 年次の学生から入室は可能です。4・5 年次では実験を
究室説明会に出席するか, 研究室を訪問することがのぞま
行い,6 年次では主に論文作成になります。いうまでもな
しい。入室後は研究サポート, 動物管理, ゼミを通して基本
く将来の進路に係りなく研究テーマを選ぶことができます。
知識を習得する。
初心者であっても研究には厳しさをもって臨んでもらい
たいが, 研究は enjoy すべきものと考えている。主体性, 挑
戦心, 批判精神を身につけ, 答えのない問題への対応力を
養えるよう指導する。逆の言い方をすれば, 研究を enjoy
したい学生の参加を期待する。
また, わかりやすい理科系の作文ができるように指導し
たい。
3.
卒業論文指導方針
応用研究を専攻した学生の場合,獣医学科学生は入室年
次にもよるが 3 年次前期から 4 年次の間,動物応用科学科
学生は 3 年次前期から 4 年次前期の間に動物実験を実施す
る。サンプルの分析は並行してすすめ, データ取得後すみ
やかに論文作成に進めるように指導する。
「獣医学特論」及
び「専門ゼミⅠ・Ⅱ」の内容は, 卒業論文にかかわる話題
を研究室内で共有し, 学生同士でも理解できるように指導
する。
研究テーマは学生の希望に沿って選択することを基本と
し, 学科や将来の進路に関係なくテーマを選択できる。。
臨床繁殖学研究室
公衆衛生学第一研究室
1.
1.
主要研究項目
主要研究項目
1) 牛の卵巣機能に関する研究
1)
土壌汚染に関する研究
2) 犬の発情誘起に関する研究
2)
動物尿中の発がん関連物質検出に関する研究
3) ブタの生殖内分泌に関する研究
3)
室内環境や匂い成分に関する研究
4) その他の動物の繁殖に関する研究
2.
2.
教育.指導方針
教育・指導方針
本研究室は医学・歯学・薬学・栄養学などのメディカル・
大学で受ける講義内容を十分に理解し,全員が最短期間
ノンメディカルの専修者とともに,公衆衛生活動における
での獣医師国家試験の合格を目指す。研究室における研究
チーム・ワークの重要性を認識し,協調的・指導的態度を
活動や他の行事を通し,自ら問題点を見つけそれを解決す
養う。このために,衛生学的側面として,食品衛生学・環
る能力を養う。他の人々と協調し,社会の一員として活躍
境衛生学および実践的側面に対応するものとして,公衆衛
できる人材を育成する。
生学の原理・原則やその応用面を研究する。
3.
3.
卒業論文指導方針
卒業論文指導方針
4 年次から正式に本研究室に所属し卒業論文の作成に取
研究室生は原則として 3 年次から入室する。卒業論文の
り組む。テーマは,基本的には各人が動物の繁殖に関する
テーマは各自の希望を尊重しながら決定する。研究方法は
内容で決定するが,見つけられない場合は教員が提案する
研究室の教員と相談し,内容によっては学内・学外の研究
こともある。高度な内容よりも,実験計画,実験,データー
機関と連携して行う場合がある。
整理および論文作成の過程を体験することを主眼とする。
公衆衛生学第二研究室
実験動物学研究室
1. 主要研究項目
1. 主要研究項目
1)
人獣共通感染症原因菌(カンピロバクター,サルモ
1)
ネラ,エルシニア,ブドウ球菌,腸炎ビブリオ,リ
ステリア,豚丹毒菌など)の分布,分類,病原性の
性評価
2)
研究
2)
トランスジェニックマウスを用いた化学物質の安全
生体内におけるビオチン(ビタミンH)の役割,特
にアレルギーとの関連性について
食品衛生に関与する各種微生物(乳酸菌,嫌気性細
3)
生体内における胸腺ホルモンの役割
菌など)の分布,分類,作用の研究
4)
食物アレルギーに関する研究
2. 教育・指導方針
2. 教育・指導方針
獣医公衆衛生上重要な微生物とその感染症について基礎
動物実験を必要とする試験研究分野ですぐに役立つ知識
的知識,技術を修得する。各自の研究課題について文献的
と技術を習得させることと,最近の動物実験に対する社会
に考察し,問題点を明らかにして,その解決のための実験
的関心をふまえ,
「科学的かつ倫理的動物実験」を行うため
の立案,実施,成績のまとめ,考察を行って結論を導く。
の専門知識を習得させることを方針としている。
これらを通じて科学的なものの考え方と創造力を養い,実
社会における諸問題にとりくめる能力の修得を目的とする。
毎週 1 回のセミナーで各自のテーマにそった論文の紹介,
学術書の輪読などを行う。
3. 卒業論文指導方針
獣医学部の学生は 3 年次から入室を許可している。入室
1 年目は,関係する学術書や文献の講読,毎週のゼミの参
加,実験動物の飼育管理,研究補助を行い,2 年目より与
3. 卒業論文指導方針
原則として 3 年次に入室し,4,5 年次に実験,6 年次に
論文のとりまとめを行う。
えられたテーマで卒業論文作成のための作業を行う。
動物資源育種学研究室
動物繁殖学研究室
1.
1. 主要研究項目
主要研究項目
1)
鳥類の繁殖行動関連遺伝子の構造と発現制御
•早成性鳥類における就巣行動制御遺伝子の発現制御
に関する研究
2)
胞の体外成熟,体外受精,顕微授精,核移植,胚への顕微
•鳥類における下垂体特異的転写因子の構造解析
操作などの動物生殖工学技術は,動物生産分野のみならず,
イヌとオオカミの個体識別に関する遺伝学的研究
る変異の頻度解析
•イヌの行動リズムに関連する酵素遺伝子の多型解析
と品種特性
鳴禽類の歌学習に関する行動遺伝学的研究
•ブンチョウの歌構造に及ぼす遺伝的影響に関する分
子遺伝学的研究
•ブンチョウの歌学習に及ぼす内分泌的要因に関する
分子内分泌学的研究
2.
広く取り組んでいる。精子・卵・胚の超低温保存,卵母細
•晩成性鳥類の育雛行動発現に関する遺伝学的研究
•イヌとオオカミの Y 染色体 Sry 遺伝子近傍に存在す
3)
ブタや実験動物の生殖工学および受精・着床のメカニズ
ムの解明を中心に,動物繁殖学・生殖工学領域の研究に幅
教育・指導方針
3 年次には専門ゼミにおいて生理学,生化学,分子生物
学の知識確認に始まり,遺伝学や遺伝子工学の実際の利用
遺伝子機能の解明,トランスジェニック動物の作出,ヒト
の生殖補助技術(不妊治療)への応用など,ライフサイエ
ンスにおける最先端技術を支える重要な基盤技術として認
識されている。この生殖工学技術の開発,応用には,哺乳
類の生殖のしくみを深く理解することが非常に重要である。
以下のような研究課題に取り組んでいる。
1) 哺乳類の生殖工学的研究
・ブタ卵母細胞の体外成熟,体外受精,体外培養に関
する研究
・ラットおよびイヌ体外受精系の確立
・ラットおよびブタの核移植(クローニング)および
その関連技術に関する研究
方法,利用意義を学ぶ。また,ゼミ発表の中で,専門書の
・ブタ,ウシおよびラットの顕微授精に関する研究
調べ方,読み方を学び,それらに基づく要旨-要約の作成方
・トランスジェニックブタおよびラットの作出と応用
法を学ぶ。4 年次には専門ゼミにおいて,各自が取り組ん
でいる卒業研究の概略説明,成果発表ならびに関連論文の
発表を中心に行い,社会において通用する文章の作成及び
に関する研究
・動物個体レベルにおける特定遺伝子発現制御法の開
発
口頭による効果的な伝達の方法を学ぶ。大学院進学希望者
・体細胞由来細胞株への外来遺伝子導入に関する研究
は学術論文の熟読を課し,大学院修了時に投稿論文を作成
・卵巣組織片の超低温保存に関する研究
することができる英語表現力を磨けるような指導を行う。
・ 卵毋細胞の人為的活性化に関する研究
2) 哺乳動物精子の保存法、保存精子からの個体復元法
3.
卒業論文指導方針
卒業研究では,動物の繁殖特性や行動特性を中心に,生
体及び形質に関与する,あるいは制御する機能遺伝子の構
造解析と発現調節機構の解明を目指す。具体的には遺伝子
および保存精子の評価に関する研究
・ラット精子凍結保存技術の改良
・ブタ凍結融解精子の同種未成熟卵子への侵入による
評価法の開発
組み換えを含めた分子生物学的手法を用いて遺伝子発現の
・野生動物精子凍結保存に関する研究
制御因子同定を目標とする。その延長として,遺伝子工学
・哺乳類凍結(液状)保存精子の細胞膜脂質過酸化に
的手法により合成した生体内機能タンパク質の活性部位や
ついての研究
機能部位の同定をタンパク質工学の観点から進める。また,
・ブタ凍結精液による人工授精成績改善に関する研究
鳴禽類の歌学習と歌構造に及ぼす内分泌学的及び遺伝的影
・射出および精巣上体精子の凍結保存に対する耐性に
響を新しいテーマとして取り組む。
関する研究
・ 実験動物の精子液状保存に関する研究
・ 精子凍結乾燥保存に関する研究
・ 精巣組織片の超低温保存に関する研究
3) 生殖細胞および胚・精子との相互関係に関する研究
・ 卵管上皮細胞との共培養による体外生産ブタ胚の
発育改善に関する研究
4) 受精メカニズムの解明
・受精時における Ca2+オシレーション機構,特に卵側
因子(IP3R-1)および精子側因子(PLCz)の機能および
制御機構の解明
5) 哺乳類精子における受精能獲得のメカニズムに
動物工学研究室
関する研究
・超活性化した精子の運動性に関する研究
1.
主要研究項目
1) ラットおよびイヌ体性幹細胞の増殖および多分化能
・精子受精能獲得の誘導に関する研究
6) 哺乳動物の胚着床および妊娠メカニズムに関する
に関する研究
2) 偶蹄類動物の遺伝的多様性の評価と保全に関する研
研究
・胚着床および妊娠維持における雌ステロイドホルモ
究
3) 一酸化窒素(NO)によるタンパク質の S-ニトロシ
ンの機能解明
・妊娠時の脱落膜形成に関する分子メカニズムの解明
ル化の検出とその役割に関する研究
4) 家畜の環境適応性に関する遺伝子の探索とその利
・子宮の老化が胚着床および妊娠維持に及ぼす影響
用に関する研究
5) 動脈管平滑筋細胞の成熟,拡張と収縮に関与する遺
2. 教育・指導方針
学生が自主的に研究室の卒論に取り込めるように指導し
伝子の解析
ている。学部 3 年次では,研究の対象となるブタ・実験動
6) 豚と野生イノシシとの遺伝的類縁関係に関する研究
物などの飼育管理などの日常的な研究室業務、セミナーな
7) ウシ亜科の野生動物と家畜牛との遺伝的類縁関係に
どをとおして専門の知識や技術を学ぶ。さらに研究活動の
関する研究
8) リゾープス水抽出物の RLN-10 細胞,分離肝細胞に
基礎となる知識および技術の修得法を直接あるいはセミ
ナーなどで指導する。4 年次では,卒業論文作成に関連す
おける作用に関する研究,
9) 染色体の解析を中心とした家畜および野生動物の細
る実験を中心に,研究活動を展開させる。卒業論文の進行
状況,予定については,原則的に毎週おこなわれる研究室
胞遺伝学的研究
10) 遺伝的に,てんかんを発症するマウスを用いた原因
会・専門ゼミにおいて口頭で報告し,教員とディスカッショ
ンしながら進めていく。また,卒業後の進路については,
遺伝子の染色体マッピングに関する研究
11) イヌの疾患発症リスクと相関する遺伝子マーカーの
個人面談などで指導する。このような研究室の活動をとお
して,人間性を磨き,問題解決能力が高く,社会で活躍で
開発
きる人材を育成したいと考えている。
2.
3. 卒業論文指導方針
教育・指導方針
専門ゼミIを通じて基礎的な文献を輪読し,研究活動の
原則として動物応用科学科の学生を受け入れる。3 年次
基盤となる事項について学びながら,卒論のテーマを決め
後期までに,各個人の将来の進路,興味などを考慮し,卒
る。4年次は専門ゼミ II を通じて卒業論文と直接関係した
業論文の課題について決定する。この課題は原則的に,教
分野の最新の論文と輪読する。専門ゼミIと II からなる研
員の指導のもと,各個人で取り組む。課題の進捗状況によっ
究室ゼミは,毎回 3~4 人の学生が学術論文を紹介し,内
ては,学生が成果を学会や研究会で公表することもある。
容について討論する方式で実施する。
研究室に所属し,卒論を実施するためには,従来のよう
に知識を受動的に受け入れるだけではなく,批判的に摂取
し,自学自習し主体的に取り組むことが求められる。自分
で考え,創意工夫しながら計画・実施・検証することが極
めて重要である(教員も最大限指導する)
。これは,大学卒
業後に社会人として求められる最も重要な資質のひとつで
あると考えている。
卒論テーマは 3 年次の秋までに決める。実験動物と家畜
を含むウシ科動物の遺伝子に関する研究および体性幹細胞
を用いた研究が中心で,テーマの内容はかなり高度な知識
と技術が必要なものとなっている。自主性を尊重し,発展
性のあるテーマに取り組むようにしている。学生は研究室
活動を進めるために最小限の当番がある。
3.
卒業論文履修方針
自主性を重視して,卒業実験でも大学院の実験と同じよ
うに一人一人が独立して実験すると同時に,お互いに助け
合い,周囲と協調して自己の責任を果たし,目的を達成す
る能力を身に付けることを基本方針としている。
動物行動管理学研究室
野生動物学研究室
1.
1. 主要研究項目
主要研究項目
1)
動物の行動(維持行動,社会行動)ならびに心理的
野生動物学研究室では、野生動物を対象に行動や生態な
特性
どの研究を行うと共に、人と野生動物のより良い関係づく
2)
動物の認知能力(感覚能力,学習能力)
りのために以下のような研究を行っています。
3)
動物の福祉的飼育方法および愛護管理
4)
家畜とその祖先種・近縁種との行動特性の比較
5)
行動学手法による野生動物管理
1)野生動物の生態や行動の解明
a)宮城県金華山島のニホンジカの社会構造と生態
b)浅間山のニホンカモシカの社会構造と生態
2.
教育・指導方針
入室者には,当番制を設け,動物管理を実践させる。自
由な雰囲気の中にも,学問を求める者の厳しい態度を自ら
c)シカやノラネコの生態系への影響
d)中型食肉類の生態的地位の解明
e)鳥類の繁殖生態の解明
学び取ることを指導の目標としている。
2)人と野生動物の関係の改善のための研究
3.
卒業論文指導方針
産業動物やコンパニオンアニマル,あるいは展示動物な
ど,飼育下にある動物は,多くの場合,人間にとって都合
のよい飼い方がなされている。また,野生動物も人間の立
場からその存在の善し悪しが論じられることが多い。本研
究室では,言葉を話すことができない動物の心や欲求を,
a)牧場や農耕地での野生動物の生態と被害防除
b)牧場や自然再生現場における環境教育のための野生動
物の利活用
c)都市環境下での野生動物と人間との関係改善に向けた
応用研究
d)人獣共通感染症制御に向けた病気の生態学的研究
その行動を通じて判断し,それを飼育管理技術や野生動物
管理技術にフィードバックすることにより,動物と人間の
両者にとってよりよい環境づくりをめざして教育・研究を
行なっている。
2. 教育・指導方針
教員と学生の間に上下関係は必要ありません。教員は研
究経験があるので、研究の指導をします。しかし、知識と
具体的には,3 年次においては,専門ゼミ・実験の補助
思考力と情熱を傾ければ、学生も科学の世界で成果を獲得
などを通じて,実験の実施および論文の作成のための基礎
できます。自ら意欲的に学問に取組む学生を求めます。卒
知識と技術を学び,各自の研究テーマを決めていく。4 年
業研究と専門ゼミを通して、自然界で起こっていること(事
次においては,主に前期に実験を実施し,後期には十分な
実)をしっかり把握し、科学的・論理的な分析を行い、真
時間を費やして論文の作成にあたる。なお,獣医学科の学
理を追求するスタイルを身につけてもらいます。また、野
生は4年次から若干名の入室を受け入れ,原則として動物
外調査が多いため、研究を安全に遂行するための知識と
応用科学科3年次の入室者と同様の活動を行い,6年次前
ルールを学ぶこと、共同作業に必要な協調性と相互協力の
期までに論文を完成させて,後期には国家試験に備える。
精神を求めます。さらに、外部の方にお世話になる機会が
多いため、社会人としての最低限のマナーを学び、関係者
へ成果を報告する義務感を持ってもらいます。
3. 卒業論文指導方針
卒業研究の課題は学生の関心を尊重しながら話し合いで
決めますが、基本的には上級生とペアを組んで同一テーマ
を共有しながら研究を発展させます。指導方針としては、
おおまかな課題と指針を与え、学生の自主性を引き出すよ
うにしています。卒業論文のための調査は3年生時点で開
始します。課題内容はさまざまであり、必要な知識やスキ
ルは課題ごとに異なるため、教員や先輩の調査を手伝いな
がら修得してもらいます。研究課題の多くは野外調査を必
要としますが、十分に時間がとれない学生については、既
存の蓄積データや野外でのサンプリング試料を用いた室内
での分析を中心に研究してもらう場合もあります。
介在動物学研究室
2.
教育・指導方針
基礎的な知識と技術をもとに,不可能(と思われること)
1.
主要研究項目
人はその長い歴史のなかで,「家畜」として 10 数種の動
を可能にする真の「実力」を養成するために,厳しさのな
かに楽しさが見出せるような教育と研究の指導を行なう。
物を改良・飼育してきた。家畜化の主たる目的は食糧源で
いずれの研究課題も生半可な姿勢では,成果は得られない。
あり,また狩猟など労役であった。しかし,同時に,その
研究を遂行するための基盤をしっかり作り,自由にして独
存在は物理的あるいは精神的に人の健康に深く関わってき
創的な発想のもとに楽しく学び,研究する。
た。近年,それが医療あるいは福祉のなかに取り入れられ
つつあり,動物介在療法(animal-assisted therapy, AAT)
3.
卒業論文指導方針
と称されている。超高齢社会となった今、毎年増加する医
テーマは本人の希望に基づいて決定する。入室前に,本
療費を抑える上でも、特に高齢者の健康に対する動物のも
研究室で対応が可能かどうか,問い合せる必要があるかも
たらす効果に関心が持たれている。一方,さまざまな技術
知れない。テーマが決定したあとは,自主的に動かなくて
が発達して生活は便利になったが、夫婦のみあるいは一人
はいけない。研究目的を達成するために必要な知識と技術
暮らしの世帯が半数近くを占め,人との関わりの希薄化が
を相互に確認し,実験を行なうために必要な器具あるいは
問題ともなっている。また,社会のさまざまな変化は子ども
試薬の調達なども自主的に行う。調査あるいは実験結果は
たちの心身の発達にも大きく影響を与えている。動物を介在
随時公表し,教員を含めた研究室員全員に知らせ,議論し
して QOL(quality of life)の向上をはかる動物介在活動
たのち,次のステップに進む。
(animal-assisted activties, AAA)や子どもたちの心身の
発達を目的とした動物介在教育(animal-assisted education,
AAE)の必要性が議論される所以である。このとき最も重要
なことは,人と動物の「より良き共生」である。本研究室
では,動物の持つ能力(特性)を明らかにし,人と動物の
新たな関係(共生)を築くために,様々な角度から研究を
進める。なお,近年,AAT,AAA 及び AAE を総称して
Animal-assisted intervention (AAI,動物介在介入)とい
う。
1)
犬・猫を用いた AAI プログラムの開発と実践
欧米先進国における先進的な組織機関と連携し,わ
が国における AAI プログラムを構築し,かつ実践する。
2)
馬を用いた AAI に関する研究
本研究室では,現在 4 頭の馬を飼育している。馬の
持つ優しさと運動能力は,他の動物とは異なった効果
が期待される。馬の特性を検討し,馬を用いた AAI を
広く実践する基盤となる研究を行なう。
3)
動物園・水族館動物を用いた AAI に関する研究
国際基準では,家畜化された動物以外の AAI への利
用は禁止されているが,動物園や水族館で飼育されて
いる動物を「見る」ことの効果も報告されている。ペッ
トとして動物を飼育できない人も,動物園・水族館を
訪れることで動物の恩恵を受ける可能性がある。動物
園や水族館で飼育されている動物の特性を,人の健康
面への影響に焦点を当て明らかにしてゆく。
4)
AAI で用いられる動物のストレス評価に関する研究
人の心身の健康に効果があるとして,先進国では積
極的に AAI が実施されているが,動物側の研究,すな
わちストレス評価に関してはほとんど行われていない。
人と動物の「より良き共生」をはかる上でも,AAI 時
の動物のストレス評価を行い,ガイドライン制定を目
指す。
伴侶動物学研究室
 母子環境と脳内オキシトシン神経系の発達
 マウス母子間の社会的緩衝作用に関する因子同定とメ
1.主要研究項目
本研究室では動物のもつ社会性に関わる脳機能,
「Social
Brain」の解明をめざし,社会行動の神経メカニズム解明
(neural mechanisms of social behavior),社会認知機構
(social cognitive function),社会性に関わる幼少期社会環
カニズムの解明
 社会経験による「育児脳」形成の神経メカニズム解明
 イヌの母子間コミュニケーションが神経行動内分泌発
達に及ぼす影響の解析
 老齢性認知障害の改善手法の確立
境の影響(developmental influences on social brain)に関
する研究を行います。これら研究を通して動物の社会性を
科学的に理解することで,動物生命科学への貢献を軸とし,
2.教育・指導方針
学部学生・大学院生は研究者としての訓練期間であるとの
人間社会との接点における動物との共生について考察を深
認識の下,研究を遂行します。具体的には上述のテーマの中
めることを目的としています。
で,実験技術を習得し,その研究の背景とこれからの展望を
深く考察し,得られた結果を元に次なる展開力を見につけま
1)Social cognitive function: 動物の “こころ”と未
す。これら研究を通した教育は,将来的には研究に限らず卒
知なる能力の解明をめざす。
業後のさまざまな方面で役にたつことが期待されます。
動物の社会認知機構の科学的・生物学的研究を通して,
研究のための実験は,学生実験とは異なり,答えがわから
その意義の理解を目指します。動物たちはお互いどのよう
ない結果から新しい生物現象が理解できるようになります。
にコミュニケーションをとっているのか?その背景となる
このことから,
「研究」とは学生実験のレポートとは異なり,
神経機構は?動物はなぜ他個体の存在を理解し,それに応
前人未到の領域に足を踏み込むことになります。この知的好
じた適切な行動をとるのか?これらのさまざまな疑問に答
奇心の探求が,研究の最大の動機だと言えます。研究は成功
え,「社会脳」の適応的意義からの,動物の社会認知機構の
と失敗の繰り返しからなるものであり,決して終わることの
理解を目指します。現在の主なテーマは以下の通りです。
ない,探求です。どこかで区切りをつける必要はありますが,
 マウスの嗅覚系を介した雌雄間コミュニケーション
そこからは新しい展開が必ず見えているはずです。このよう
マウスブルース効果発現における記憶細胞の機能解明
 マウスの「Love Song」の生物学的意義の解明
な精神をもって研究に臨むべきと考えています。
何事も外に向けて,研究室の殻,大学の殻,そして自分の
 マウス母子間コミュニケーションに関わる神経機構
殻をやぶり,大きく展開し,その中での自分の研究の立ち居
 マウス共感性に関する神経機構の解明
地を考え,確認する作業は研究活動で必須のものです。自分
 イヌの社会認知における視線の役割の解明
の領域にとどまり,言い訳をしはじめるようなら,自分自身
 イヌとヒトの共感性の存在探索
の成長を止めることになっていると言っても過言ではあり
ません。
2)Developmental influences on social brain: どのよ
うな社会環境が,動物の「社会脳」を育てるのか。
本研究室では上記研究テーマにそって,
「真剣に」研究に
取り組める学生を募集します。
動物にもヒトと同じようにさまざまな個性が存在します。
例えばひとなつっこいイヌがいるのに対して,番犬として
3.卒業論文指導方針
優秀な攻撃性の高いイヌもいます。動物はどのようにこの
入室者は 2 年次に面談の上,決定します。3 年の入室直
ような行動学上の個性を獲得したのでしょうか?“三つ子
後から研究テーマを上記の中で学生の希望と一致するもの
の魂,百まで”と言われるように,幼少期の社会環境,特
を選択し,研究を開始します。週に 1 回の英語論文の課題,
に母子関係のよしあしが動物の行動パターン形成に与える
3 年の後期からは加えて研究成果発表を課題とします。個
影響は大変大きなものです。たとえば幼少期に母親から早
人ごとにテーマを遂行するのではなく,グループ単位で研
期に離された動物やストレスを受けた動物では,成長後も
究活動を行い,情報の共有化を計ります。
不安行動や攻撃性が増加することが知られています。伴侶
動物学研究室ではマウスをモデル動物として用い,このよ
うな社会性の発達に関するメカニズムの解明,また幼少期
の母子関係に障害が起こってしまった場合の治療方法開発
の研究を行います。特に中枢オキシトシン神経系の発達に
おける幼少期環境の役割について,遺伝子改変マウスや
siRNA などの分子生物学的手法を駆使して,その神経メカ
ニズムの解明に挑みます。現在の主なテーマは以下の通り
です。
 マウス早期離乳による脳内記銘メカニズムの解明
 マウス早期離乳による不安増強の改善手法の確立
比較毒性学研究室
3. 卒業論文指導方針
大きなテーマのそれぞれに複数の学生が取り組み,実験動
1. 主要研究項目
物の管理,実験・観察,解析などに協力してあたることを
毒性学は我々を取り巻く様々な化学物質の有害な側面を研
原則としている。各個人のテーマは,これらのテーマの中
究する科学である。毒性学の研究から得られる成果は,有
で,それぞれの興味や将来の進路を参考にして,教員と相
害な影響を回避するための方策立案に役立てられるだけで
談して決定する。定期的なセミナーで研究の進捗状況を発
なく,生物が進化の過程で培ってきた生存や種族維持のた
表し,指導を受ける。最終的には,関連分野の学会や研究
めの戦略の一端を明らかにすることにも繋がるものと考え
会で学生自らが発表することを目標にしている。
られる。主要な研究テーマは以下の通りである。
1) 化学物質の生殖発生毒性に関する研究(代田)
化学物質に内在する生殖機能や胎児あるいは出生児に対す
る有害な作用とその発現メカニズムを明らかにするために,
個体から分子に至る幅広い視点で以下の課題に取り組んで
いる。
① 卵巣毒性の生殖生物学的研究:生殖寿命に影響を及ぼす化
学物質に対して卵巣が示す反応を解き明かそうとする研究
② 化学物質の低用量臨界期曝露の影響に関する研究:形態
や機能の方向性が運命づけられる時期(臨界期)に受けた
僅かな量の化学物質曝露による長期的な影響とそれらの発
現メカニズムを明らかにしようとする研究
③ 生殖発生毒性評価の技術開発に関する研究:対立する表
現型を有する二系統の近交系ラットの系統差を利用した生
殖発生毒性評価技術の開発に関する研究
2) 化学物質による発がんの研究(和久井)
化学物質の毒性発現メカニズムを明らかにするために,形
態学的手法に加えていろいろな分子生物学的手法を用いて
以下の研究を行っている。
①環境ホルモン(内分泌攪乱物質)に関する研究:環境化
学物質の動物への影響と安全性の開発ならびに環境ホルモ
ンの出生前曝露による発がんリスクに関する研究
②発癌メカニズム関する研究:発癌過程に影響を及ぼす
色々なタンパク因子の探究
③癌の診断評価の研究:伴侶動物における癌の診断評価と
がん遺伝子解析に関する研究
2.
教育・指導方針
直接指導,セミナー,外部研究機関との交流を通して知的
好奇心をもって卒論研究に臨めるように指導することとし
ている。入室学生は,まず,研究室で用いられている実験
技術とその背景の指導を受け,さらに,自身の卒論テーマ
だけでなく,研究室で進められている研究活動全般に積極
的に関わることで,多くの知識と技術を習得する機会を得
ることができる。定期的に行っている研究室セミナーでは,
研究分野に関する書籍や国際的な学術誌に掲載されている
論文の紹介あるいは興味ある症例の紹介を行い,知識の蓄
積を行うと同時に,読み解く力,発表する力,質問する力
の向上を目指している。これらの研究室活動を通して,毒
性学の基本的事項を指導するとともに,協働の精神やコ
ミュニケーション能力,問題解決能力を備えた人材を育成
したいと考えている。
食品科学研究室
動物資源経済学研究室
1.
1.
主要研究項目
1) 食肉製品の発色促進と発色剤の使用に関する研究
2) 食肉製品中の赤色色素の特性に関する研究
3) 食肉および野生動物肉の品質評価,加工適性および
加工技術に関する研究
主要研究項目
アニマルウェルフェア(動物福祉)に配慮した畜産物生産・
流通・消費の研究
――牛乳・卵・精肉商品を事例に――
EU・北米における動物福祉に配慮した畜産物生産は
4) 畜産副産物の有効利用に関する研究
すでに歴史があるが,日本ではまだまだ取り組みが始
5) ヒトの健康への食肉の役割,心理効果
まったばかりといってよい。そこで,当研究室では本テー
6) 動物性食品に含まれる保健機能性物質に関する研究
マを多角的に研究する。
7) 乳酸菌の機能性に関する研究
8) 発酵動物性食品の加工・品質に関する研究
9) 高齢者用ソフトソーセージの開発
①卵プロジェクト
研究室では、近隣のスーパーマーケットで販売されてい
る卵の品揃え・価格等を定点観測を継続的に行うことに
よって把握し、日本における卵生産・流通・消費の特徴を
2.
教育・指導方針
良質の動物性食品の生産を目指し,主として食肉と牛乳
明らかにする。アニマルウェルフェアという視点で日本の
卵販売を評価することで、平飼い・放飼い卵の生産・販売
の品質特性や加工適性ならびにこれら動物性食品加工の理
の可能性を探り、市場の問題構造を明らかにする。
論と技術を習得するよう教育する。また乳酸菌を主とした
②アニマルウェルフェア卵の欧米における実態の解明
有用微生物の牛乳,食肉およびその他の食品への応用を考
既に EU では、狭い従来型ケージから広いエンリッチド
慮して,各種微生物の取扱いと性質について理解させる。
ケージへと法的規制に基づき転換が進んだ。その下でケー
さらに, 動物性食品に含まれる保健機能性物質について教
ジ卵から平飼い(バーン),放飼い(フリーレンジ)への生
育・指導する。
産方法の転換が進んできているものの、経済的な低迷は低
入室学生全員に,学内の食肉加工場を利用し,食肉製品
価格卵へのニーズを強め、エンリッチドケージ卵の比率増
製造技術について, また一般的な食品の微生物検査につい
も垣間見られる。つまりアニマルウェルフェアはケージ廃
て習得できるように教育・指導する。さらに学内外の各種
止の方向に進むというわけではなさそうである。
イベントで食肉に関する知識啓発活動も実践する。
またアメリカでも、一部の州では事実上ケージによる卵
毎週,国内外の専門図書のゼミナールを実施し,旺盛な
生産の禁止が決められている(カリフォルニア州、2015 年
科学探究心と創造力を養成する。ならびに,卒業論文テー
より)。とはいえ具体的な基準やその以降スケジュールなど
マごとに中間報告を行い,研究室内でのお互いの研究内容
は何も定められておらず、一部スーパーは先行して対応を
と進捗を把握し合うと共に,研究の活性化を図る。
進めているものの、見通しが立ちにくい状況である。
ただいずれにしても、欧米の動向を日本の業界・行政は、
3.
卒業論文指導方針
注意深く見守っており、その意味で欧米の動向を正確に把
動物性食品の科学およびその応用のための概念と技術に
握しておくことは欠かせない。そこで、現地視察を繰り返
興味を持ち,積極的に卒業論文の研究に取り組む意欲のあ
しながら、統計データ・資料などに基づいて欧米の動向を
る学生を希望する。
把握していくことを課題とする(とりわけ米英の動向)。
3 年次は,動物性食品についての科学的知識,加工技術
および実験方法について各上級学生や教員の実験に参加し
ながら学び, 技術を習得していく。
③畜産物フードシステムの研究
上記 2 つの研究に付随するのが、畜産関連企業の分析で
ある。飼料メーカー、生産企業・提携飼養場・流通業など
4 年次に入って,各自が上記研究テーマを中心に興味あ
の業界を学びながら、その競争・連携関係の理解を深める。
る課題を選び,教員と相談の上で卒業論文のテーマを決定
畜産物の生産に関する各種関連業界の理解、そしてその加
する。その後は実験研究に本格的に取り組み,また学生同
工・流通・販売のバリエーションとトレンドの推移、消費
志の協力・強調性に重点を置き,卒業論文の発表と作成を
における特徴などの総合的な研究から、フードシステムの
行う。
特徴を明らかにし、社会的な課題の所在を示すことである。
畜産物は、いわゆる垂直的統合が進んでいることはよく知
られているが、統合形態はわかりにくいながらも変化して
いる。そのもとでフードシステムの主体間コンフリクトの
ありようも変容を続けている。社会的な課題とは、国際的
な輸出入の枠組みや国内生産動向だけに注視するのでなく、
構造的なアプローチにより食と農のよりよいあり方を目指
す方法論を明らかにするという意味でもある。そこには消
費者の真の意味での経済的主権者としてのありようも視野
に入れていくこととなる。
基礎教育研究室
④環境に優しい農業の研究
――有機農業の経営・経済的存立基盤を中心に――
畜産を含む農業は環境にたいして負荷をかけながら生産
獣医学部基礎教育研究室は,学部基礎教育系に係わる基
幹科目群:生物学,化学,数学・物理学,情報科学,英語か
している側面がある。これを環境に優しい農業に転換する
ら成り立ち,6 名の教員がこれを担当している。
ことは現代社会にとって大きな課題である。そこで農業生
詳細については以下に記載される通りである。
産の現場で環境保全型農業や有機農業に取り組んでいる事
例をとりあげ,そのマーケティングを始め,経営・経済的
生物学(佐原):
存立条件について、動物福祉と関連づけて研究している。
【1】主要研究項目
世界的に有機農業は景気後退の影響を受けつつも基本的
1) 免疫分野
には順調な伸びを示している。ただし動物福祉と有機がう
主要組織適合抗原(MHC)は B 細胞、T 細胞に抗原の情報
まく棲み分けられていないのがイギリスであり、一方、ア
を伝える(提示)役割を持つ、重要な分子である。我々は
メリカでは、有機農業の企業的展開が問題視される局面も
ファージディスプレイ法によって,
出てきており、オーガニックが単純なオルタナティブな運
提示に関わる分子を発見した。現在、その分子の機能につ
動としてニッチマーケットで展開しているというより、メ
いて検討していく。
インの経済活動の中に網の目のように取り込まれていくよ
2)癌分野
うな構造的変化が起きつつある。また日本では、オーガニッ
1. 固形癌が成長するためには腫瘍血管の新生が必須であ
クはもっぱら野菜に限定されがちである。主食である米で
り、これを阻害できれば、癌の成長を止めることができ
の有機は全くのびていないし、果物・畜産の有機は困難を
る。当研究室では腫瘍が血管を新生するのを阻害するタ
極めている。そこでは日本社会・地域環境問題とのかかわ
りでオーガニックをめぐる論点と課題を研究する。
MHC class II の抗原
ンパク質の機能について、分子レベルで解析している。
2. エピジェネティクス制御によってヒト正常組織での発
現は低いが、癌細胞において高発現している RNA ヘリ
2.
教育・指導方針
理科系の学生が、社会科学を学ぶハードルは低く、かつ
カーゼに属する新規の遺伝子を発見した。現在その分子
と癌化形質の発現についての機能解析をしている。
就職後の人生において極めて役に立つ。その意味で効率的
【2】教育指導方針
な学問である。また理科系出身者が、企業社会で適切に評
個々の研究課題の成就に向けて行っている日常の実験結果
価されるためにも経済学を学ぶことは意味があるだけでな
について、どんな小さなものについても個々に議論をし、
く、社会を見る目を養う上でも経済学は大きな武器となる。
次に続く実験を進めていっている。この繰り返しによって
研究室活動は以下のようである。
研究の進め方を体現でき、学ぶことができる。また、最新
最も重要な活動は、
「卵プロジェクト」である。各自担当
の研究論文を読破し、それについて解説・発表する、抄読
を決めて、スーパーマーケットでの卵販売動向を把握し、
会を開催している。学生はこの会を通じ、学術論文の読み
各自のデータを持ち寄って、そのデータを分析しながら日
方、最新の解析技術、論理構成を学ぶ。
本の卵の生産・流通・販売を巡る現状と課題を明らかにし
【3】卒業論文指導方針
ていく作業である。これは、卵の価格と品揃えというとて
当研究室では細胞培養、組み換え DNA 実験などの現代の生
も身近なデータから日本の社会をよみといていく作業であ
命科学の研究における基礎的な技術を習得できるように指
り、数多くの発見がそこにはある。
導します。卒業論文課題に対応するそれらの実験を通じて、
ゼミは、週に 2 回合同で行い、英語文献の輪読、日本語
論文の輪読、卵プロの検討などを内容とする。
各自の実験成果について十分に議論し、科学的論理を構築
し、卒業論文完成へと指導する。
なお卵プロのための調査は毎月行う。必要に応じて、夏
休み合宿等も行い、欧米調査も希望を募り実施予定。
化学(紙透)
:
3.
薬品などに数多く利用されている。当研究室では真菌(カ
植物や微生物などの天然資源から得られる化合物は、医
卒業論文指導方針
卒業論文は,自分の問題意識を醸成することが大事であ
ビ)に着目し、その代謝産物からがんやウイルスに効果が
る。好奇心を持って様々な事象の原因や背景を理解しよう
ある有用な物質(生理活性物質)を探索している。また、
と努めてほしい。その際,
「何故そうなっているのか?」を
得られた生理活性物質の作用メカニズムを解析することで、
考えてほしい。どのような要因,どのように絡み合ってい
生命現象の解明や薬剤(人、動物)への応用を目指す。卒
るのか?
論では、化合物の単離・構造決定、各種生理活性試験によ
現状はたいてい混乱しているため,絡んだ糸を
解くようにすることが大事である。
卒論は、3年次末までにテーマを確定させ,4年前期で
必要な調査や論文のあらすじを完成。その後 11 月末までに
論文提出,12 月に検討会を行い1月末までに完成させる。
る生理活性物質の探索、得られた生理活性物質の作用メカ
ニズム解明などをテーマに研究に取り組む。
数学・物理学(廣田):
【1】主要研究項目
動化にも取り組む。
3. 生体情報の収集・解析法の開発と生体情報処理シス
幾何学、数理物理学が専門です。特に Poisson 幾何学
とよばれる分野を研究しています。具体的には対称性や
テムのモデル化の研究
4. IT 技術を活用した教育モデルの開発
量子化、場の量子論などの物理理論を幾何学的見地から
厳密に定式化したり、拡張したりすることで数学的真理
英語Ⅰ(石井):
を探っています。
【1】 主要研究項目
【2】教育・指導方針
S. Beckett を中心とする、現代芸術に関する表現の
抽象的概念や問題を具体化し、計算を通じて理解させ
様相についての研究。形態や表象手段に関して、その誘
ることに主眼を置いています。数学は悠久の歴史を持ち
因となる時代背景、伝統芸術や諸地域の文化との関連性
ながらも今なお発展し続ける味わいのある学問です。数
を検討している。
学においては、一見すると互いに全く無関係と思える概
【2】 教育・指導方針
念であっても別の角度から考察すると根底でつながって
医学、獣医学、生物学等の領域にある英語文献を読む。
いるといった事例に多く当たります。このような背景を
正確な講読を通じて語学力を高めるとともに、主に医学
踏まえて本研究室ではその歴史を紐解いて研究対象を俯
英語の表現様式を通じて専門性の高い英語による発信
瞰する目を養うことに加え、1つの現象を別の立場から
考察する複眼的思考を身につけることを目標にして教育
能力を涵養するよう指導する。
【3】卒業論文指導方針
指導を行っています。
医学英語や講読を通じて、自分にとっての重要とする
【3】卒業論文指導方針
問題提起を根幹とし、実際の議論も含め、自己の論理的
数理生物学の題材を選択し、それに関するテキストを
思考により考察した内容を叙述できるよう指導する。
輪講します。例として以下のような題材を考えています:
1.
システムズバイオロジーとグラフ理論
英語Ⅱ(委文):
2.
進化モデルとゲーム理論
【1】 主要研究項目
3.
細胞内の情報伝達とエントロピー
4.
生命現象と微分方程式
卒業研究は、各自テキストを読み進めていき、黒板を
英文学、特にヴィクトリア朝の代表的な作家の一人であ
るアントニー・トロロプの旅行記に焦点をあて、自筆原稿
を参照しながら、トロロプの政治思想について研究してい
使ってその内容を解説する形式で行います。理解できる
ます。
部分とできなかった部分の線引きを明確にし、理解した
【2】 教育・指導方針
内容を第3者にわかりやすく伝達できるようになること
英語の研究論文を読みながら、文学研究の基本、ならび
を念頭に置いて指導します。発表論文に匹敵する目新し
に英語論文の書き方を学びます。
い研究成果を出す必要はありませんが、人に読んでもら
【3】 卒業論文指導方針
えるサーヴェイが書けるよう添削を通じた教育指導も行
います。
情報科学(荻原):
教育では情報科学を担当しているが,研究室ではその技
術を活用して生物の機能を調べている。
生き物の最小単位である細胞。その機能(代謝・輸送・
電気現象・運動・分裂など)をはじめ,生体では,膜(細胞
膜)が重要な役割を担っている。ここでは,人工擬似細胞(モ
デル細胞)や人工細胞膜を作製し,膜から見た生体機能の
機序を解明し,その応用についての研究を行っている。
また,いろいろな分野(微生物,生体情報,形,教育な
ど)における IT 技術の利用・応用について研究を行ってい
る。具体的には;
1. 細胞融合・凝集の研究
擬似細胞を用いた実験を行い,PC で分子構造を計算し,
膜構造と凝集・融合現象の関係を検討し,その機序を調
べる。
2. 微生物分野における画像処理技術の応用
MIC 測定法の開発や菌鑑別法の開発を行い,その自
選択したテーマについて議論しながら、卒業論文を完成
させます。なお、卒業論文は英語で書くことになります。
小動物臨床研究室
学生が自主的に3,4年次に附属動物病院において実際
に体験した症例、疾患、病態などの中から興味を持った
小動物臨床研究室は,犬猫等の小動物臨床に係わる 5 つ
テーマに関して教員と相談し、与えられたテーマではなく、
の分野,皮膚科学,病理学,腎泌尿器学・臨床外科学,眼
あくまでも自ら卒論のテーマを見つけ、プロトコールを組
科学,臨床腫瘍学・放射線治療学で構成されている。主に
み立て、取り組むように指導している。
臨床的研究が中心で,附属動物病院に来院した症例の診
断・治療データの解析や新しい診断・治療法の開発など以
下の分野で幅広い研究が展開され分野別に学部研究生を募
集している。
詳細については以下の指導教員まで連絡ください。
●眼科学(印牧)
視覚異常に関する臨床分野が眼科学です。視覚情報は生
活環境の順化にとって大切な感覚情報で,ヒトとのコミュ
ニケーションにとっても重要です。このような情報に関す
る臨床問題,とくに白内障,緑内障をテーマに研究してい
●病理学(斑目)
る。
1. 主要研究項目
1)イヌ,ネコの皮膚疾患
2)中枢神経疾患の解析
3)検査依頼材料についての病理学的研究
●臨床腫瘍学・放射線治療学(伊藤・圓尾)
家族の一員であるコンパニオンアニマルの高齢化に伴い
動物のがん症例は急増し,獣医臨床腫瘍学の社会的重要性
は高まっている。本分野では,附属動物病院腫瘍科での診
2. 教育・指導方針
3 年次の入室時点から,毎週,卒業論文作成のための
療データをベースに,以下の臨床的研究を実施している。
1.小動物の悪性腫瘍に対する放射線治療に関する研究
研究テーマに関連したゼミと病理学的診断の基礎訓練と
2.犬の化学療法と骨髄移植に関する研究
してのゼミを実施している。イヌ,ネコを中心とする検
3.犬の腫瘍診断・治療に関する遺伝子研究
査依頼材料を通して基本的な病理診断手法を習得するこ
4.その他
とが,研究室での最終目標である卒業論文研究のための
基盤となると考えて指導している。
3. 卒業論文指導方針
獣医学科 3 年次から入室し,4 年次に教員と話し合っ
て研究テーマを選定する。研究室でのゼミを通じて興味
のある研究テーマを見出し,学生が教員とともに積極的
に研究に参画することを望んでいる。現在進行中の研究
テーマは,基本的には研究方法には病理形態学的手法を
用いるが,必要に応じて他分野の手法も問題解決のため
に取り入れて行く方針である。
●腎泌尿器学・臨床外科学(渡邊)
1.主要研究項目
1)イヌ、ネコの慢性腎臓病に関する研究
2)イヌ、ネコの排尿障害について
3)イヌ、ネコの腎、泌尿器系の腫瘍の早期発見
4)小動物の内視鏡診断
5)小動物の外科手術手技の関する研究
2.教育・指導方針
獣医学科3年次から研究室生を募集、附属動物病院に
おいて来院する実際の症例の診断、手術、術後管理など
を手伝い、実践的に教育、研究を行っている。また,腎
泌尿器疾患に限らず,各種臓器疾患に対する新しい外科手
技ならびに臨床的アプローチ法,外科手術時における麻酔
や手術侵襲などについて習得させ、指導している。
3.卒業論文指導
生物科学総合研究所
1.
主要研究項目
1)犬白内障の解析:イヌ白内障はヒトを含む哺乳類の中で
その発症頻度が最も高い。イヌにおける白内障の発症頻度
は犬種ごとで大きく異なっていることが知られており,発
症頻度の高い犬種では白内障発症に特定の遺伝子関与が
強く疑われる。当研究室で樹立した白内障由来レンズ上皮
細胞株を用いて、主にトランスポート活性を比較検討し、
白内障の病態生理について解析している。
2)犬腫瘍組織の L 型アミノ酸輸送体1(LAT1)の解析:
腫瘍細胞は活発な細胞分裂能を維持するために、各種輸
送体の活性が正常細胞に比較して亢進しているが、中で
の LAT1 の上昇が顕著である。本研究室でイヌ LAT1 の
分子構造を明らかにしたが、腫瘍の悪性度と LAT1 発現
の相関について現在調査中である。
3)産業動物からの新規ウイルスの分離と同定:他大学のグ
ループと産業動物から新規ウイルスの分離を試みている。
4)炭酸脱水素酵素の分布と疾病との関連について遺伝子の
側面からアプローチして解析している。
2.
教育・指導方針
動物応用科学科および獣医学科の学生は 3 年次より入室
が可能である。本研究室では研究対象として動物個体,細
胞,遺伝子を扱い,研究手法としては生化学,細胞生物学,
分子生物学,放射線生物学を用いている。教室学生は,本
教室で常用している手法のうちの幾つかについて,その基
礎から応用までを習得する。卒論テーマは教室の研究テー
マの範囲内で教員との相談で決め,論文講読,実験計画,
実験遂行,論文作成は各研究グループ毎に行う。卒論の目
標としては,その研究分野の到達段階までを理解し,その
内容は最低でも有用な追試,できればその先に一石を投じ
るものであってほしい。
3.
卒業論文指導方針
可能な範囲で学生の希望に沿った卒論のテーマと課題を
提供し,目標到達点を設定する。卒論実験開始時期や完成
時期など個々の事情を勘案し、面談の上決定する。例えば,
就職活動等のため卒論実験開始を早期に実施したい学生は
早期に実験を実施することで可能である。また,実験・研
究に力を注ぎたい学生には,英文文献のセミナーを小グ
ループで多数回実施し、学会発表を行い、できれば論文執
筆を目指す。
索
引
獣医学科
コンピュータ演習 ················································
最新のバイオサイエンス
スペイン語Ⅰ ······················································
細胞生物学
スペイン語Ⅱ ······················································
産業動物基礎実習
ドイツ語Ⅰ
産業動物獣医総合臨床
ドイツ語Ⅱ
産業動物臨床実習
フランス語Ⅰ
飼料原料学
フランス語Ⅱ
実験動物学
ライフサイエンスの数学Ⅰ
獣医遺伝学
ライフサイエンスの数学Ⅱ
獣医栄養学
英会話Ⅰ
獣医疫学
英会話Ⅱ
獣医解剖学Ⅰ
英語講読Ⅰ
獣医解剖学Ⅱ
英語講読Ⅰ
獣医解剖学実習
英語講読Ⅱ
獣医外科学
英語講読Ⅱ委文光太郎
獣医外科学実習
英語講読基礎
獣医学概論
英語講読上級Ⅰ
獣医学特論
英語講読上級Ⅱ
獣医学特論
英語講読上級Ⅱ
獣医寄生虫学Ⅰ
英語表現Ⅰ
獣医寄生虫学Ⅱ
英語表現Ⅱ
獣医寄生虫学実習
英語表現基礎
獣医公衆衛生学Ⅰ
英語表現上級Ⅱ
獣医公衆衛生学Ⅱ
衛生関係法規
獣医公衆衛生学実習
化学
獣医生理化学Ⅱ
化学実験
獣医生理化学実習
化学入門
獣医生理学Ⅱ
家禽疾病学
獣医生理学 I
家畜衛生学Ⅰ
獣医生理学実習Ⅰ
家畜衛生学Ⅱ
獣医生理学実習Ⅱ
家畜衛生学実習
獣医組織学
家畜伝染病学Ⅰ
獣医組織学実習
家畜伝染病学Ⅱ
獣医畜産管理学
家畜伝染病学実習
獣医内科学
科学技術論
獣医内科実習
環境・食糧・生命操作問題
獣医発生学
環境毒性学実習
獣医微生物学各論
環境保全学
獣医微生物学実習
基礎体育
獣医微生物学総論
基礎体育
獣医病理学各論Ⅰ
基礎体育
獣医病理学実習
基礎体育
獣医病理学総論
基礎体育
獣医放射線学
基礎体育
獣医放射線学実習
現代経済学
獣医免疫学
現代社会学
獣医薬理学各論
口述表現法
獣医薬理学実習
獣医薬理学総論
獣医療関係法規
獣医療倫理動物福祉
獣医臨床繁殖学
獣医臨床繁殖学実習
小動物獣医総合臨床
小動物病院実習
小動物臨床実習
情報科学技術
水生動物疾病学
数学
生態学
生物学
生物学実習
生物学入門
生物統計学
生理化学 I
先端獣医療
専門学外実習
総合英語Ⅰ
総合英語Ⅰ
総合英語Ⅱ
総合英語Ⅱ
総合獣医学
卒業論文
畜産物利用学
哲学・倫理学
動物行動学
動物比較心理学
動物分類学
毒性学
物理化学概論
物理学
分子生物学
文章表現法
保健体育
法学概論
牧場実習
野生動物学
有機化学
臨床解剖学
臨床病理
動物応用科学科
アシスタントドッグトレーニング実習
講読演習
インターンシップ
講読演習
キャリア形成論
細胞生物学
コンピュータ演習
細胞培養工学
スタディ・スキルズ
自然科学史
スペイン語Ⅰ
実験動物学
スペイン語Ⅱ
実験動物学実習
ドイツ語Ⅰ
実用英語Ⅰ
ドイツ語Ⅱ
実用英語Ⅱ
バイオインフォマティクス演習
社会調査論
プロテオミクス
障害者乗馬応用実習
ライフサイエンスの数学Ⅰ
乗馬応用実習 I
ライフサイエンスの数学Ⅱ
乗馬応用実習 II
ライフサイエンスの物理学
情報処理論
遺伝生物学
食品衛生学
医学概論
食品科学
英語講読Ⅰ
食品科学実習
英語講読Ⅰ
食品機能学
英語講読Ⅱ
食品製造学
英語講読Ⅱ
人と動物の共通感染症
英語講読Ⅲ
世界文化史
英語講読Ⅲ
生殖生物学
英語講読Ⅲ
生態学
英作文演習
生物学
英作文演習
生物学入門
応用動物行動学
生物統計学演習
応用動物心理学実習Ⅰ
生物分類学・動物園概論
応用動物心理学実習Ⅱ
生命・環境倫理学
化学
専門ゼミ
化学実験
専門ゼミⅡ
化学入門
総合英語Ⅰ
家畜人工授精特別実習
総合英語Ⅱ
基礎セミⅠ
卒業論文
基礎ゼミⅡ
中国語Ⅰ
基礎英語演習
中国語Ⅱ
基礎講読演習
動物トキシコロジーⅠ
基礎講読演習
動物トキシコロジーⅡ
基礎講読演習
動物トキシコロジー実習
基礎体育
動物遺伝育種学実習
基礎体育
動物遺伝子工学
基礎体育
動物遺伝資源学
基礎体育
動物育種学
基礎体育
動物栄養学
基礎体育
動物栄養学実習
機器分析化学
動物衛生学
機器分析化学実習
動物衛生学実習
経済学
動物応用科学概論Ⅰ
現代社会学
動物応用科学概論Ⅱ
現代生物進化論
動物応用科学実習
公衆衛生学
動物介在活動療法演習 I
動物介在活動療法演習 II
動物関連法規
動物機能解剖学Ⅰ
動物機能解剖学 II
動物機能解剖学実習
動物健康管理学
動物工学実習
動物行動管理学実習
動物行動治療学
動物行動神経科学
動物行動生態学
動物資源経済学
動物飼養学
動物受精卵移植論
動物人間関係学
動物人間関係学基礎実習
動物生化学Ⅰ
動物生化学Ⅱ
動物生化学実習
動物生産生理学
動物生産保全論
動物生殖制御論
動物生命科学基礎実習
動物生理学
動物生理学 II
動物生理学実習
動物発生学
動物発生工学
動物繁殖学
動物繁殖学実習
動物病態学
動物福祉論
動物分子生殖科学
動物分子免疫学
動物薬理学
馬学
微生物学
微生物機能科学
分子遺伝学
分子細胞生物学
分子生物学
保全生態学
法律学・政治学
牧場実習
野生動物学
野生動物学野外演習
野生動物管理学
野生動物調査演習
有機化学
麻布大学シラバス
(獣医学部)
編
発
集
行
発 行 日
獣医学部履修ガイド・シラバス編集委員会
麻布大学
〒252-5201
神奈川県相模原市中央区淵野辺1-17-71
042-754-7111(代)
平成 25 年 4 月
白ページ