高齢者の精神心理と慢性痛

高齢者の精神心理と慢性痛
関西医科大学心療内科学講座 助教
水野 泰行
Ⅰ. はじめに
人の一生はよく四季に例えられる。この世に
Ⅱ. 身体的変化
生を受け成熟に向かって生命を躍動させる春、
1.疾患の増加
成熟した心身を用いて熱く生産活動をする夏、
高齢者では加齢に関連した身体疾患を持ち
熱さや勢いは落ちつき培った経験で深みを増
やすい。プライマリ・ケアにおける臨床推論の
す秋、物体としての生命活動は徐々に減退し
原則に、若年者では多彩な症状があっても一
終焉に向けて魂を高めていく冬。もちろん個人
つの疾患で説明することをまず考えるが、高齢
差は大きく、60 歳で足腰の痛みのために買い
者では複数の疾患の併存を考えるというものが
物もままならない人もいれば、70 歳で 30km 走
ある。このことからも分かるように、加齢に伴
ると膝が痛むのが悩みだという人もいる。しか
い複数の疾患が積み重なっていくことが多い。
し個人単位で見れば 50、60、70 歳代と確実
高齢者で痛みが問題となる疾患は変形性関節
に身体機能は衰えていくものである。正常な加
症、骨粗鬆症、腰椎圧迫骨折、後縦靭帯骨化
齢現象は病気ではなく、いかに受け入れて付き
症、慢性血栓性肺塞栓症、閉塞性動脈硬化症、
合っていくかという観点が重要になる。
関節リウマチなどの膠原病、2 型糖尿病、痛風、
脳血管障害、心血管障害、自律神経機能障害、
プロフィール
Yasuyuki Mizuno
最終学歴 1999 年 大阪市立大学医学部卒 主な職歴 1999 年 岸和田徳洲会病院にて初期研修 2001年 関西医科大学心療内
科学講座入局 2006 年 同・助手(現、助教) 2011年 同・講座総合診療科・心療内科(兼任)助教 現職 関西医科大学心療内科
学講座総合診療科・心療内科(兼任)助教 専門分野 心身症全般、慢性疼痛、漢方治療
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高齢者の精神心理と慢性痛
癌など多数挙げられる。腰痛で他院から紹介
かりしていても自宅で横になっている時間が長
されてきた 60 歳代の男性が、実は多発性骨髄
くなったなど変わったことがないかを随時確認
腫で痛みは骨病変による痛みだったということ
することが重要である。
もあった。
2.診断の困難
Ⅲ. 社会的変化
痛みの感受性や気付きは歳と共に低下する
1.家族環境の変化
ため、新たに起こった器質的疾患を見落として
近年は社会も変化してきて女性が働きに出る
しまう危険性にも注意が必要である。80 歳以
ことも珍しくないが、まだ男性が働き女性が家
上の患者ではそれより若い者に比べて心筋梗
事や育児を主にこなすという家庭が多い。そう
塞の胸痛が典型的でないか痛みがないことが
いった典型的な家庭を想定すると、女性は 20
多く、入院までに時間を要し予後も悪い 1)こと
歳代の後半で出産し、子供が大学を卒業して
が分かっている。
就職あるいは結婚を機に家を出て親の手を離
高齢者に限らず長年抱えた症状が概ね問題
れるときには 50 歳頃である。子供が家を出る
ない状態が続いていると、似た症状があって
と、それまで子供のために費やしていた時間が
も重大性の認識が一段下がってしまうというこ
ぽっかりと空いて、何をしてよいのか分からな
とが患者にも医者にも起こりがちである。これ
くなるという人も多い。時間的にも空間的にも
が高齢者の場合は、症状の自覚が遅れたり程
精神的にも喪失感を抱き、いわゆる空の巣症
度が軽かったり、うまく説明できなかったりと
候群と呼ばれる状態になる。この時期はちょう
いうことが加わり、さらに診断が困難となる。
ど更年期と呼ばれる頃で、閉経前後にホルモ
筆者が診ている患者で、胸痛が時々繰り返さ
ン分泌が変わり様々な体調の不具合も起こりや
れるが、冠動脈造影検査も受けて虚血性心疾
すい時期でもある。更年期障害という病気は
患は否定されていた非心臓性胸痛を持つ 70 歳
内分泌系の身体疾患であるが、症状があって
代の男性がいた。最近胸痛の回数が増えてい
もホルモン値に異常を認めないこともあれば、
たなとは思っていたが、ある日予約をキャンセ
ホルモン値の異常があっても症状がないことも
ルし、次に受診された時に心筋梗塞で別の病
ある。またホルモン補充療法が有効なこともあ
院に入院していたと聞かされぞっとした経験が
ればまったく効果を認めないこともある。この
ある。
ように身体疾患であっても、身体的要因だけで
見落としを防ぐためとはいえ侵襲のある検査
は説明のつかないものには心理的、社会的要
を何度も繰り返すことは避けるべきで、受診時
因の影響を考慮する必要がある。症状として
には何かこれまでと違う症状が出ていないか、
も頭痛やめまい、ホットフラッシュや精神症状
はっきりとした症状でなくても食欲がないとか
など多岐にわたり、痛みに関しても45 〜 60 歳
元気がなくなったとかいうようなことがないか
の女性では腰痛が増える 2)というメタアナリシ
といった変化に気をつけて、繰り返し状態を評
スの報告がある。
価するべきである。また受診時に家族やヘル
しばらくすると孫が誕生し、子守りを頼ま
パーが同伴してくれる場合は、診察室ではしっ
れたり遊びに来たりして体力的な負担が重くな
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る。また子育てに干渉して自分の娘や義娘と衝
子 4)と報告されている。
突するということもしばしば見られる。腰痛な
以上述べたのは一例であって、実際には生
どの痛みを持った患者が、小学生に上がる前
涯独身の人や、早くに離婚したり死別したりす
後の孫が遊びに来ると可愛いのだけど走り回る
る人、子供を授からない夫婦などいろいろな
のについて行けず、帰った後には寝込むほど
家庭がある。配偶者のいない人では独りでいる
疲れるという話はよく耳にすることである。
ことに不安を覚えることも多い。マスメディア
男性は定年を迎えそれまでに仕事に打ち込
で高齢者の孤独死といった報道がされるよう
んできた人ほど生活の変化が大きくなる。と同
になって、自分もいずれ独りで亡くなり誰にも
時に夫の生活の変化は妻にとっても環境の変
気付かれずに放置されてしまうのではとか、意
化である。かなり前に「主人在宅ストレス症候
識消失したり動けなくなったりした時に助けを
群」3)という本が話題を呼んだことがあるが、
呼べないのではとかいった不安である。どの
毎日仕事で外に出ていた夫に家でゴロゴロさ
ような人であっても加齢に伴うこのような生活
れることで、一人になる時間を奪われ気が抜
環境の大きな変化は、生活リズムや活動の質
けなくなり心身ともに緊張が緩まなくなる。男
や量、対人関係や精神状態の変化をもたらし、
性は男性で生きがいを無くし、運動量も少なく
心身にストレス反応を引き起こしやすい。
なって気力体力が低下しやすい。特にもともと
趣味やボランティアなど仕事以外にやることを
持っていない人は、退職すると外出の機会や
Ⅳ. 心理的変化
家族以外の人との接点が減り、急速に衰える
現代の日本社会は加齢に魅力を見いだせな
ことがある。
い社会である。国や時代が違えば高齢者とい
またこの頃には高齢になった親に介護が必
うだけで尊敬を受けることもあるだろうが、ア
要になることも多い時期でもある。早ければ在
ンチエイジングという言葉に象徴されるように
職、子育て中から介護の負担が加わり、体力
加齢をむしろ対抗すべき悪ととらえる社会風潮
的にも精神的にも人を疲弊させていく。仕事や
がある。実際に高齢者は若者と違って将来の
家事との両立に悩んだり、思考力や対処能力
夢や希望を抱きにくく、嫌でも死の影が脳裏を
の衰えた親の姿にショックを受けたりイライラ
かすめるようになってくる。診療時の話題にも、
したり、兄弟姉妹がいれば介護負担の不公平
若者に比べれば将来の可能性よりは過去に築
が欲求不満を引き起こしたりといった、様々な
き上げてきたものを評価するような配慮が必要
危機的状況が生まれる。
となる。
2.孤独は慢性痛の危険因子
1.認知機能の低下
このような生活背景から、高齢者は社会的
生理的な加齢現 象として記憶力や判断力、
な孤立状態におちいる危険が高い。55 歳以上
認知能力の低下が起こるため、症状をうまく
の地方在住の人の調査では、全般的な健康感
伝えられなかったり治療者の指示を十分に理
の低さや社会との接点の希薄さ、女性である
解できなかったり実行できなかったりと、医療
ことや気分の落ち込みなどが慢性痛の危険因
者とのコミュニケーションに問題を生じること
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高齢者の精神心理と慢性痛
がある。またよく用いるような痛みの評価ツー
ら通常より丁寧に説明するなどといった配慮が
ルに正しく回答できないことも多くなってくる。
必要である。また治療上の指示は大きな字で
非常にシンプルで日常的に頻 用されるvisual
箇条書きにした紙を渡す、薬の残量や飲み間
analogue scales(VAS)でさえも、認知機能
違いを毎回確認する、できるだけ家族や介助
が正常な 60 歳以上の 30.4%が正しく回答でき
者からの情報も仕入れるなどの工夫をするとよ
なかった 5)との報告がある。著者の患者でも
い。
しばしば不適切な回答が見られ(図)、そのよ
うな回答をする患者には認知機能や判断力を
2.不安や抑うつ
慎重に評価するようにしている。
それまで健康だった人が大病をきっかけに
改 訂 版 長 谷 川 式 簡 易 知 能 評 価 スケール
疾患に対する不安を強めることはしばしば経
(HDS-R)は認知症のスクリーニングに広く利
験する。生来健康であった 70 歳代のある女性
用されている。これで 20点台前半の人は正常
患者は数年前にクモ膜下出血を患い、後遺症
と判断されるが、若干の認知機能低下が起こっ
もなく回復したが、脳動脈クリッピングをして
ている可能性を考慮して、痛みの評価ツールは
いるために「頭に何かが引っかかるような感じ
フェイススケールや 5 段階評価のようなよりシン
がする」と言い、めまいや頭痛があると心配に
プルなものを用いるとか、理解度を確かめなが
なり頻繁に医療機関を受診するようになった。
図 高齢者による評価不能のVASの例
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高齢者の精神心理と慢性痛
定期的に脳神経外科でのフォローアップは受け
な病気を罹患することも増えてくる。身近では
ており経過は良好と説明を受けているが、独
なくても、テレビで報道されるような有名人の
居のため家で倒れると発見されないのではと考
病気を聞いて心配になったという人も珍しくな
えると不安になるとのことだった。実際には不
い。そういった大病の話を聞くと若かった頃と
安が心身の緊張を生み、緊張型頭痛や頸性め
は違って人ごととは感じられず、自分も同じ目
まい症を引き起こし、症状がさらに不安を増
に遭うのではといった不安を多かれ少なかれ
強させるという悪循環に陥っていた。不安とい
抱くものである。そして頻繁に疾患の徴候を求
うのは大抵これから起こりうる危険を過大評価
めて身体を探り些細な症状や正常でも感じうる
することで湧き起こる感情である。この患者は
違和感などに囚われてしまい、病院で検査をし
幸い認知機能に異常はなくもともと理知的な方
てもらうけども異常がないと言われ、ますます
だったため、不安の元となる将来の危険につ
気になって症状も強くなって不安になる。もと
いてよく聴き、現実的に対処可能なものと考え
もと不安になりやすかったり細かなことが気に
てもどうしようもないものを区別してもらい、対
なったりという性格の人の場合もあるが、興味
処できるものにはきちんと準備をしてどうしよう
深いことにそれまでの人生で特に精神的な状
もないものはどうにかしようとせずそのまま脇
態で困ったことのない人にでもこういったこと
に置いておき、現実の生活をより有意義なもの
は珍しくない。個人差だけでなく加齢による誰
にしていくことを考えてもらった。そのうちに病
にでも共通した認知や感情の変化というものが
気になってから行かなくなっていた絵手紙と体
あるのだろう。中高齢で発症した慢性痛の患
操の教室通いを再開し、不安はあるけども「何
者には、発症の時期に自分の健康に自信を失
かあったらその時はその時」と思って充実した
わせるような出来事や身近で大きな病気をした
生活を送れるようになり、頭痛やめまいも軽快
り亡くなったりした人を聞いたことがなかった
した。
かを確認すべきである。
脳、心臓、肺はいずれも生命に直結する臓
器なので、それらに関連した疾患は不安を引
き起こしやすい。それは死の恐怖でもあるが、
Ⅴ. どうやって健康を維持するのか
それ以上に頻繁に訴えられるのは寝たきりに
1.高齢者の痛み治療
なって人に負担をかけることへの心配や、苦し
近年ポリファーマシーという問題が認識され
んで死ぬことへの恐怖である。不安や抑うつ
るようになってきた。高齢 者では複数の医療
は慢性痛の維持、増悪因子であることは広く
機関を受診していることも多く、それらのどこ
認識されている。100人の患者を 6 ヵ月間追っ
もが全体を把握していないと同じような薬が重
た研究 6)では、経皮的冠動脈形成術を受けた
複して処方されていたり、効果のない薬が延々
患者の約半数に胸痛が生じ、そのうち半数弱
と出されていたりすることが珍しくない。また
は冠動脈の検査を受けていたが大半が正常で、
自己判断で過去に処方された薬を服用したり、
うつ傾向が胸痛の危険因子であった。
もらってはいるが飲んでいなかったりというア
さらに自身の心身の衰えや疾病だけでなく、
ドヒアランスの問題も生じやすい。高齢者では
同世代の親しい友人や家族、隣人たちが大き
一般に薬物代謝機能が低下しており、半減期
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高齢者の精神心理と慢性痛
が長くなる傾向がある。そのため若い人に比べ
なわち健康と疾病の間を行ったり来たりしてい
て有害作用や相互作用の問題が発生しやすく、
ると考えた。そして人の状態を健康側に引き寄
薬は慎重に投与されるべきである。特に眠れ
せる力をコヒアレンス感(SOC)と名付けた。
ないとか不安だとか、漠然とした体調不良など
SOC は「内的、外的環境を予測し概観するこ
を理由にベンゾジアゼピン系の薬を何年間も出
とができ、物事が理性的に期待する通り展開し
されていて、医原性の常用量依存により倦怠感
うるという信頼感」と定義され、理解可能感、
やふらつき、頭痛などを来していることが多い。
処理可能感、有意義感の 3 つの下位概念から
若い人でも同じであるが、高齢者の痛み診
なる。理解可能感は自分の置かれている環境
療では特に薬物療法だけでなくリラクセーショ
で現状やこれから起こることを把握できるとい
ンや運動療法、理学療法、心理療法、環境調
う感覚、処理可能感は自身の力や他者の援助
整などを組み合わせて取り組むことの重要性
を使って課題を乗り越えることができるという
が高くなる。高齢者の痛み治療で重要とされて
感覚、有意義感は自分が経験することが積極
いる視点を表に示す 7)
。
的、感情的にかかわる価値があるという感覚
2.健康生成論
のことである。ストレス耐性の強さとみなされ
ており、これらが弱い人はストレス環境下で精
これまで述べてきたように、加齢そのものや
神的健康を損ねやすいと言われる。慢性痛と
加齢に伴う変化は人にとってストレッサーと見
の関係についての報告は多くはないが、筋骨
ることができる。ストレスフルな環境において
格系慢性痛の患者における全般的健康感、破
人はどうやって健康を維持できるのかを説明す
局化、セルフエフィカシーなどと関係があると
る理論に、アントノフスキーが提唱した健康生
の報告 9)がある。
成論 8)がある。彼は人の状態を健康と疾病を
また 85 歳以上の高齢 者を対 象とした調査
両端とする直線に見立て、人はこの直線上す
で、SOC の強い人は全般的健康感が高く、心
表 推奨される高齢者の痛みの評価と治療
(文献 7 より筆者が翻訳)
1. 痛みについて常に訊ねる
2. 痛みは正常な加齢現象ではないことを強調する
3. 典型的でない表現をされる心づもりをする
4. 患者の認知レベルに適した、確証のある痛み評価ツールを用いる
5. 心理的苦悩や QOL、機能障害を評価する
6. できるだけ薬物療法と非薬物療法を組み合わせる
7. 有害効果を油断なく見張る
8. 介助者を巻き込む
9. 定期的に評価を繰り返す
10.最大限に機能を高め痛みを除くような治療計画に修正する
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高齢者の精神心理と慢性痛
疾患や慢性閉塞性肺疾患(COPD)、うつ病、
after menopause. Prz Menopauzalny 2015;
骨関節炎が少ない 10)との報告がある。介助が
14: 203−7.
必要な高齢者の健康や QOL は、介助者の健
3)黒川順夫:主人在宅ストレス症候群.双葉
康状態に大きく左右されるので、介助者の健
社,東京 , 1993.
康維持も重大な課題である。介助者の SOC の
4)Docking RE, Beasley M, Steinerowski
強さが、介助が過度の負担となって心理状態
A, et al.:The epidemiology of regional and
を悪くする役割過重を防ぐ 11)という報告があ
widespread musculoskeletal pain in rural
る。
versus urban settings in those ?55 years.
Ⅵ. まとめ
Br J Pain 2015; 9: 86−95.
5)Gagliese L, Melzack R.:Age differences
in t he qua lit y of ch ronic pa in : A
加齢に伴う変化と痛みの診療の際に必要な
preliminary study. Pain Res Manag 1997; 2:
視点について述べた。実臨床では、歳を重ね
157−62.
るほど身体機能や認知機能の個人差は大きく
6)McGillion M, Arthur HM, Natarajan M,
なるような印象がある。そのため若い患者に比
et al.:Nonischemic chest pain following
べて、個々の患者の心身および社会環境の状
successf ul percuta neous corona r y
況を把握することがより重要になってくる。より
intervention at a regional referral centre in
良い生を全うするためには、患者がこれまでの
southern Ontario. Can J Cardiol 2012; 28(2
人生を肯定的に捉え自分が尊重に値する存在
Suppl): S60−9.
であると感じ、いつ来るか分からない病や死
7)Gagliese L, Melzack R.:Pain in the
に怯えて時間を無駄にするのではなく、不安や
elderly. Wall and Melzack’
s Textbook of
ストレッサーに対し具体的にできる対策は行い
Pain. 5th(McMahon SB, Koltzenburg M).
考えても仕方ないものは放っておくという付き
Saunders, 2006, 1169−79.
合い方が重要になる。治療者は患者の変化す
8)Antonovsky A: Unraveling the Mystery
る力を信じ、ペースを尊重し、患者の伴走者と
of Health: How People Manage Stress and
して経験を共有する役割を担う存在となるべき
Stay Well. Jossey-Bass 1987.
である。
9)Chumbler N R , K roenke K , Outcalt
文 献
S et al.:Association between sense of
coherence and health-related quality of life
among primary care patients with chronic
1)Yang XS, Willems JL, Pardaens J, et
musculoskeletal pain. Health & Quality of
al.:Acute myocardial infarction in the
Life Outcomes 2013; 11: 1−15.
very elderly. A comparison with younger
10)Lundman B, Forsberg KA, Jonsén E
age groups. Acta Cardiol 1987; 42: 59−68.
et al.:Sense of coherence(SOC)related
2)Kozinoga M, Majchrzycki M, Piotrowska
to health and mortality among the very
S.:Low back pain in women before and
old: the Umeå 85+ study. Arch Gerontol
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高齢者の精神心理と慢性痛
Geriatr. 2010; 51: 329−32.
11)Wagenfeld MO, Baro F, Gallagher
TJ, et al.:The correlates of coherence in
carebivers to demented and nondemented
elderly in Belgium. An interim report.
Stress, coping, and health in families. Sense
of coherence and resiliency.(McCubbin HI,
Thompson EA, Thompson AI et al). Sage
Publications, Thousand Oaks, 1998, 249−
63.
172