稲作情報 - JA秋田しんせい

第 1 号
稲作情報
発信日:平成28年4月
由利地域振興局 農林部 農業振興普及課
TEL:22-8354
NOSAI由利 由利農業共済組合
TEL:24-3301
JA秋田しんせい 営農生活部 米穀課
TEL:27-1601
今年の栽培は基本技術を励行し、気象変動に負けない稲づくりを行うため、以下に重点を
置いた取り組みを行ってまいります。
①耕深の確保(深さ14センチ以上)
★水稲根量の80%以上は作土に分布し、また
肥料等の各種成分量の大部分も作土層に
依存するため、深耕することが大切です。耕
深14cm以上を確保しましょう。
停滞水が見られる場合は、明渠を施すなど排水対策を行い、圃場が乾燥して
から耕起作業を行ってください。
【稚苗】2.5葉
【中苗】3.5葉
②植え込み本数の適正化と株数の確保
※70株/坪
植え込み本数は、稚苗で4~5本、中苗で3~4本
で植え、1株の植え込みが多すぎないようにしてく ださい。
また、毎年茎数不足で減収している圃場が見られ
ますので坪当たり70株を確保できるように田植機を
設定ください。
◆ 催芽の目安
○催芽について、温度は30~32℃
30~32℃でお願いします。催芽温度が低すぎると「ばか苗病」
30~32℃
の発生を助長し、高すぎると細菌病が発生しやすくなるため、温度についてこまめな確認を
お願いします。芽の長さは1~2㎜のハト胸とし芽の伸ばしすぎに注意してください。
◆ 床土の準備
○肥料・農薬の混合については、播種作業の1週間前を目途に行ってください。
○育苗用肥料の使用量目安
・稚苗用2号使用の場合は40g/箱 ・
40g/箱 ・ロング肥料
70g/箱
稚苗用2号
40g/箱 ・ロング肥料使用の場合は70g/箱
ロング肥料
・稚苗用2号とロング肥料を混合
稚苗用10g/箱・ロング50g/箱
稚苗用2号とロング肥料を混合使用の場合 稚苗用10g/箱・ロング50g/箱
を混合
◎床土混和できる農薬について
区分
農薬名
箱あたり使用量
対象病害虫
フザリウム菌・ピシウム菌
箱施用殺菌剤 タチガレエースM粉剤 6~8g
ピシウム菌
箱施用殺菌剤
オラクル粉剤
10~15g
ドロオイムシ・イネミズゾウムシ・フタオビコヤガ
箱施用殺虫剤
フェルテラ箱粒剤 50g
箱施用
殺菌殺虫剤
ツインターボ箱粒剤08
50g
葉いもち・ドロオイムシ・イネミズゾウムシ
ルーチンアドスピノ箱粒剤
50g
葉いもち・ドロオイムシ・イネミズゾウムシ
ウンカ類・フタオビコヤガ・イネヒメハモグリバエ
◆ プール育苗について
○プール育苗については、ビニールまたはポリフィルム等を用いて簡易のプールを作り、
苗を管理する技術のことであり、プール内で育苗を行う事によって水管理や温度管理作
業を大幅に短縮することができます。また、育苗後半の発生が目立つ「ムレ苗」や「籾枯
細菌病」についてもある程度予防効果があるといわれております。
【かん水の目安とハウスの開閉】
葉齢
管理
かん水及び湛水深
置き床準備
置き床の均平
マット敷き
床土量の調節
育苗箱への下敷き
播種 出芽
1葉
無加温出芽
か
育苗器出芽 ・床土まで
水位
出芽
緑化
2葉
2.5葉
3.5葉
・草丈3/1まで
・床土上1cm
湛水開始
落水
田植え
〇温度管理に注意
〇出芽~1葉は通常の育 〇1葉以
苗管理
降に湛水 〇徒長しやすい
〇2~3日前
〇追肥は慣行 に落水
〇マッド形成
育苗箱を並べる
ハウスビニールの管 〇出芽~1葉は通常の育 〇昼夜ハウスを開放する(裾全開あるいはビニール撤去)
理
苗管理
〇降霜が予想される場合は裾ビニールを閉める(保温)
◆ 播種後のハウス内・ベタ張り内の温度管理について
毎年、播種後に高温障害(ヤケ苗)の被害が発生しております。特に多いのは、播種直後か
らの高温障害により出芽しない・出芽がそろわない場合が多くあります。
ハウス内の温度だけではなく、べた張り内の温度についても十分注意し、35度以上にならない
ように努めてください。