財 関 第 468 号 平成 28 年 4 月 8 日 各(地区)税関長 殿 財務省関税

財 関 第 468 号
平 成 28 年 4 月 8 日
各 ( 地区 ) 税 関 長
殿
財 務 省関 税 局 長
佐川
宣寿
水 酸 化カ リ ウ ム に 対 し て 課 する 暫 定 的 な
不 当 廉売 関 税 に 関 す る 取 扱 いに つ い て
標 記 のこ と に つ い て、
「 水 酸 化カ リ ウ ム に 対 し て 課 する 暫 定 的 な 不 当 廉 売 関税 に 関 す る政
令」
( 平 成 28 年 政 令 第 196 号 。以 下「 令」と い う。)の 施 行 に伴 う 取 扱 い に つい て は 、関 税
法 基 本通 達( 昭 和 47 年 3 月 1日 蔵 関 第 100 号 )の規 定 に よ る ほ か、下 記 によ り 取 り 扱 う こ
と と した の で 、 了 知 あ り た い。
記
1
原産 地 を 証 明 し た 書 類 等の 取 扱 い
令 第 1条 第 1 項 第 1 号 に 規 定す る 水 酸 化 カ リ ウ ム (以 下 「 水 酸 化 カ リ ウ ム」 と い う。)
の 輸 入申 告 等( 関 税 法( 昭 和 29 年 法律 第 61 号 )第 67 条 に規 定 す る 輸 入 申告 、同 法 第7
条 の 2第 2 項 に 規 定 す る 特 例申 告 並 び に 同 法 第 43 条 の 3 第 1項 ( 同 法 第 61 条 の 4 にお
い て 準用 す る 場 合 を 含 む。)及び 第 62 条 の 10 の 規 定 によ る 承 認 の 申 請 を い う。以 下 同じ 。)
の 際 の原 産 地 の 確 認 方 法 及 び取 扱 い に つ い て は 、 次に よ る 。
(1) 原産 地 を 証 明 し た 書 類 の提 出
イ
「原 産 地 を 証 明 し た 書 類」 と は 、 関 税 法 施 行 令( 昭 和 29 年 政 令 第 150 号 ) 第 61
条 第 1項 第 1 号 に 定 め る 原 産地 証 明 書 ( 令 第 1 条 第1 項 に 規 定 す る 特 定 貨物 に 係 る
も の のう ち 中 華 人 民 共 和 国( 香 港 地 域 及 び マ カ オ 地域 を 除 く。)を 原 産 地 とす る も の
を 除 く。)と する 。輸 入 申 告 等を 受 理 す る 際 に は 、通常 の 審 査 の ほ か 、当 該原 産 地 証
明 書 の確 認 を 行 う も の と す る。
な お 、原 産 地 証 明 書 の 確 認 方法 に つ い て は 、 関 税 法基 本 通 達 68- 3 - 8 及 び 68
- 3 -9 の 規 定 を 準 用 す る 。
ま た、郵 便 物 に係 る 原 産 地 証 明書 の 確 認 方 法 に つ い ても 、こ れに よ る も の と する 。
ロ
令第 3 条 第 2 項 に お い て準 用 す る 関 税 暫 定 措 置法 施 行 令(昭 和 35 年政 令 第 69 号)
第 28 条 た だ し書 の 規 定 に よ り、原 産 地 証 明 書 の 提 出を 猶 予 す る 場 合 の「災 害 そ の 他
や む を得 な い 理 由 」 の 意 義 につ い て は 、 関 税 暫 定 措置 法 基 本 通 達 ( 昭 和 48 年 8 月
15 日 蔵 関 第 1150 号) 8 の 2- 7 の 規 定 を 準 用 す る。
こ の 場合 に お け る 提 出 猶 予 の申 請 は 、
「 水 酸 化 カ リ ウム に 対 し て 課 す る 暫 定的 な 不
当 廉 売関 税 に 係 る 原 産 地 証 明書 提 出 猶 予 申 請 書」( 別 紙 様 式) 2 通 ( 原 本 、通 知 用 )
を 提 出す る こ と に よ り 行 い 、提 出 を 猶 予 す る と き は、 猶 予 期 間 を 記 載 し 、う ち 1 通
( 通 知用 )に 承 認印 を 押 な つ して 申 請 者 に 交 付 す る。こ の 場 合 にお け る 猶 予 期間 は 、
原 則 とし て 2 か 月 以 内 で 適 当と 認 め る 期 間 と す る もの と す る 。
(2) 原産 地 証 明 書 の 提 出 が ない 場 合 の 取 扱 い
上 記(1)に 規 定す る 原 産 地 証 明書 の 提 出 が な い 場 合 には 、輸 入 者 に当 該 原 産 地証 明 書
の 提 出を 求 め る こ と と す る が、 原 産 国 に お い て 原 産地 証 明 書 の 発 給 体 制 が整 備 さ れて
い な いこ と 等 の や む を 得 な い事 情 に よ り 、 輸 入 者 が原 産 地 証 明 書 を 入 手 する こ と が困
難 な 場合 で 、 関 税 法 基 本 通 達 68- 3- 6 の (3)に 規 定 す る 仕入 書 そ の 他 の 書類 ( 以 下
「 仕 入書 等 」と い う。)に よ り原 産 地 が 明 ら か な 場 合に は 、当 該 仕入 書 等 によ り 原 産 地
を 確 認し て 差 し 支 え な い も のと す る 。
こ の 場合 に お け る 水 酸 化 カ リウ ム に 係 る 輸 入 申 告 等の 原 産 地 の 認 定 の 具 体的 方 法 は、
関 税 法 基 本 通 達 68- 3 - 7 の イ か ら ホ ま で に 規 定 す る 仕 入 書 等 に 記 載 さ れ た 表 示 等
に よ り認 定 す る も の と す る 。
2
暫定 不 当 廉 売 関 税 が 課 され る 水 酸 化 カ リ ウ ム の納 税 申 告 の 方 法
令 第 1条 第 1 項 に 規 定 す る 暫定 的 な 関 税( 以 下「 暫定 不 当 廉 売 関 税 」と いう 。)が課 さ
れ る 特定 貨 物 の 納 税 申 告 に つい て は 、 次 の よ う に 行う も の と す る 。 な お 、特 定 貨 物 につ
い て は、関 税 法 基 本通 達 67- 4 -17 に 規 定 す る 取 扱い に よ る こ と は で き ない こ と に 留 意
する。
(1) 一般 税 率 に よ る 関 税(令 第 4 条 に 規 定す る 法 別表 の 税 率 に よ る 関 税 をい う 。以 下「 一
般 関 税」と い う。)に 係 る 申 告事 項 は 関 税 に 関 す る 欄に 、暫 定 不 当 廉 売 関 税に 関 す る 申
告 事 項は 内 国 消 費 税 等 に 関 する 欄 の 上 欄 に 、 消 費 税に 係 る 申 告 事 項 は 内 国消 費 税 等 に
関 す る欄 の 中 欄 に 、 地 方 消 費税 に 係 る 申 告 事 項 は 内国 消 費 税 等 に 関 す る 欄の 下 欄 に 、
そ れ ぞれ 記 載 す る 。
(2) 一般 税 率 に 関 す る 「 税 率」 欄 に は 、 関 税 定 率 法( 明 治 43 年 法 律 第 54 号 ) の 別 表の
税 率 (関 税 法 第 3 条 た だ し 書の 規 定 に よ り 条 約 に 基づ く 税 率 の 適 用 が あ る場 合 は 、 当
該 条 約に 基 づ く 税 率 又 は 関 税暫 定 措 置 法 ( 昭 和 35 年 法 律 第 36 号 ) 第 8 条の 2 第 1 項
第 3 号の 規 定 の 適 用 が あ る 場合 は 、 同 号 の 税 率 ) を記 載 し 、 当 該 税 率 の 適用 区 分 に 従
っ て 適宜 、「 基」、「 協 」 又 は 「特 」 の い ず れ か 下 の 枠内 に×印 を 記 載 す る 。
(3) 暫定 不 当 廉 売 関 税 に 関 する 申 告 事 項 の 記 載 要 領に つ い て は 、 次 に よ る。
①
「
酒
「
地
「
暫 AD
石
消
地
」 の 欄中
」 の 次に
」 と 記載 さ せ る 。
な お、「 暫 AD」 は 、暫 定 不 当廉 売 関 税 を 表 す も の とす る 。
② 「 単位 」 欄 に は、「 輸 入 統 計品 目 表 」 に 定 め る 統 計単 位 で あ る 「KG」 を 記載 す る 。
③ 「 正味 数 量 」 欄 に は 、 一 般関 税 の 場 合 と 同 数 量 を記 載 す る 。
④「 内 国 消費 税 課 税 標 準 額 」欄 には 、一 般 関 税 の 場合 と 同 一 の 申 告 価 格(CIF)を 邦 価
で 記 載す る 。
⑤ 「 種別 等 ・ 税 率 」 欄 に は 、適 用 す る 暫 定 不 当 廉 売関 税 の 税 率 を 記 載 す る。
⑥「 内 国 消 費 税 等税 額 」欄 に は、暫 定 不 当廉 売 関 税 の額 を 邦 価 で 円 単 位 ま で記 載 す る 。
⑦「 税 額 合 計」欄 に は、「関 税 」欄中「 関 税」を「 一 般 関 税」と 訂 正 し、一 般 関 税 の額
( 合 計額 の 100 円 未 満 は 切 り捨 て ) を 記 載 す る 。 また 、 2 欄 目 の 右 欄 に 「 暫 AD 税」
と 記 載し 、 左 欄 に 暫 定 不 当 廉売 関 税 の 額 ( 合 計 額 の 100 円 未 満 は 切 り 捨 て) を 記 載
する。
(4) 納付 す べ き 一 般 関 税 及 び暫 定 不 当 廉 売 関 税 の 納期 限 を 延 長 す る 場 合 の記 載 要 領 につ
い て は、 次 に よ る 。
① 「 納期 限 の 延 長 に 係 る 事 項」 欄 中 「 関 税 」 欄 を 「一 般 関 税 」 と 訂 正 の うえ 、 一 般関
税 に 係る 延 長 す る 税 額 を 記 載す る 。 ま た、「 税 」 欄 に「 暫 AD 税 」と 記 載 し 、暫 定 不
当 廉 売関 税 に 係 る 延 長 す る 税額 を 記 載 す る 。
② 「 延長 し な い 税 額 」 欄 に は、 一 般 関 税 の 額 及 び 暫定 不 当 廉 売 関 税 の 額 から そ れ ぞれ
の 納 期限 の 延 長 に 係 る 税 額 を差 し 引 い た 税 額 を 記 載す る 。
(5) 輸 出 入 ・ 港 湾 関 連 情 報 処理 シ ス テ ム ( 電 子 情 報処 理 組 織 に よ る 輸 出 入等 関 連 業 務の
処 理 等に 関 す る 法 律 ( 昭 和 52 年 法 律 第 54 号 ) 第 2条 第 1 号 に 規 定 す る 電子 情 報 処 理
組 織 をい う 。)を 利 用 し て 輸 入申 告 等 す る 場 合 に は 、上 記 ⑴ か ら ⑷ ま で の 規定 に か か わ
ら ず、「 電 算 関係 税 関 業 務 事 務処 理 要 領 」 に よ り 取 り扱 う こ と と す る 。
3
免税 等
一 般 関税 に つ い て 条 約 又 は 関税 定 率 法 そ の 他 関 税 に関 す る 法 律 の 規 定 に より 関 税 が 軽
減 又 は免 除 さ れ る 貨 物 で あ る場 合 に お い て は 、 暫 定不 当 廉 売 関 税 に つ い ても 同 様 に 軽減
又 は 免税 さ れ る こ と と な る ので 留 意 す る 。
4
暫定 不 当 廉 売 関 税 が 課 され る 申 告 の 端 数 計 算
暫 定 不当 廉 売 関 税 が 課 さ れ る場 合 の 端 数 計 算 は 、 次の と お り と な る の で 留意 す る 。
(例)大韓民国原産の特定貨物の例
①
一般関税
( CIF 価 格 )
( 税 率 ( 協 定 税 率 ))
3,285,932 円
3.9%
↓
3,285,000 円 ×0.039=
↓
128,115 円 ( 端 数 処 理 前 )
(端数処理後)
↓
128,100 円 ( 端 数 処 理 後 )
(納付税額)
②
暫 定 不 当 廉 売 関 税 ( CIF 価 格 )
(税率)
3,285,932 円
49.5%
↓
3,285,000 円 ×0.495=
↓
1,626,075 円 ( 端 数 処 理 前 )
↓
1,626,000 円 ( 端 数 処 理 後 )
(納付税額)
③
消費税
(内国消費税等課税標準額)
(税率)
(税率)
3,285,932+128,100+1,626,000= 5,040,032 円
5,040,000 円 ×0.063=
(端数処理後)
6.3% 6.3%
317,520 円 ( 端 数 処 理 前 )
↓
317,500円円
317,500
((
端端
数数
処処
理理
後後
))
(納付税額)
④
地方消費税
(税率)
317,500 円
317,500 円 ×17÷63=
17/63
85,674 円 ( 端 数 処 理 前 )
↓
(円単位未満切り捨て)
85,600 円 ( 端 数 処 理 後 )
(納付税額)
5
納付 手 続 等
暫 定 不当 廉 売 関 税 の 納 付 手 続等 に つ い て は 、 次 に よる 。
(1) 暫定 不 当 廉 売 関 税 の「 納 付 書」
(C-1010)は 、関 税 に係 る 納 付 書 を 使 用し 、一 般 関 税
と は 別に 作 成 し て 、 納 付 す る。
な お 、納 付書 の 各 片 に は 、そ の 余白 部 分 に「 暫 AD」と 朱 書き し 、暫 定 不 当廉 売 関 税
の 納 付で あ る こ と を 明 確 に する 。
(2) 国 税 収 納 金 整 理 資 金 の 管 理 に お い て 、 徴 収 決 定 済 額 の 登 録 は 、 一 般 関 税 と 暫 定 不 当
廉 売 関税 を 別 々 に 行 う こ と とす る 。
( 別 紙様 式 )
水 酸 化カ リ ウ ム に 対 し て 課 する 暫 定 的 な
不 当 廉売 関 税 に 係 る 原 産 地 証明 書 提 出 猶 予 申 請 書
平成
税関長
年
月
日
殿
申
請
者
住所
氏 名 (名 称 及 び 代 表 権 者 の 氏名 ) ㊞
( 署 名)
水 酸 化カ リ ウ ム に 対 し て 課 する 暫 定 的 な 不 当 廉 売 関税 に 関 す る 政 令 第 3 条第 1 項 に 規定
す る 原産 地 を 証 明 し た 書 類 につ い て 、 同 条 第 2 項 にお い て 準 用 す る 関 税 暫定 措 置 法 施 行令
第 28 条 た だ し書 の 規 定 に よ り、 そ の 提 出 の 猶 予 を 下記 の と お り 申 請 し ま す。
記
原
産
地
輸出者名
記 号 ・番 号
品
名
個 数 ・数 量
申請理由
提出期限
( 注 )申 請 者 欄 に は 、 住 所 及び 氏 名 を 記 載 の 上 、 押印 又 は 署 名 の い ず れ かを 選 択 す る こと
が で きま す ( 法 人 に お い て は、 法 人 の 住 所 及 び 名 称並 び に そ の 代 表 権 者 の氏 名 を 記載
の 上 、法 人 又 は 代 表 権 者 の 押印 若 し く は 代 表 権 者 の署 名 の い ず れ か を 選 択)。
( 規 格A 4 )