なぜ賃上げは本格化に至らないのか

 なぜ賃上げは本格化に至らないのか
労働需給のひっ迫が強まる一方、
賃上げの動きは精彩を欠いている。
その背景には、
賃
上げを行わないことが企業の慣習
(ノルム)
として染みついていることや、
今すぐにで
も賃金を下げたいと感じている企業
(賃下げ予備軍)
がいまだ存在することがある。
こ
れらの問題を解消するために、政府は構造改革を通じて成長力の底上げを図ることは
もちろん、
官民対話などで企業のノルム転換を後押しする必要がある。
春闘の賃上げ交渉が佳境を迎えている。デフレ脱
却に向けて、安定的な賃金の改善を実現できるかを
び悩んでおり、期待成長率だけが賃上げを阻む要因
と言うことでもなさそうだ。
そこで本稿では、このように先般指摘されてきた
占う上で、春闘への注目度は高い。
しかし、2016 年の春闘はいま一つの結果となりそ
期待成長率の低下に加えて、
「慣習(ノルム)」と「賃下
うだ。事実、現時点での賃上げ率(連合ベース、第2回
げ予備軍」という新たな視点から、足元の賃上げの弱
集計結果)は、2.10%と前年の同時点(2.36%)を大き
さを考えてみたい。
く下回った。賃上げ率計算の基礎となる前年の物価
が伸び悩んだことや、年初の円高・株安を受けた経営
者のマインド悪化が、賃上げに対する慎重姿勢を強
めたようだ。
賃上げ率の伸び悩みについて一部の識者は、長い
期間デフレが続いたという経験から、好況時におい
●図表1 春季賃上げ率と期待成長率
一般的に、労働需給がひっ迫した場合、企業は新た
な人材を獲得するために賃金を上げるはずである。
(%)
しかし、2000 年代に入り労働需給のひっ迫感を表す
6
失業率と賃上げ率の関係性は崩れている。今年のよ
5
うに金融市場の変動など短期的な要因に影響を受け
た年があるとはいえ、ある程度長い目でみても賃上
げの動きは精彩を欠いている。
企業の賃上げに対する慎重姿勢が残る理由とし
て、これまで指摘されてきたのは、企業が景気の先
3.0
2.0
1.5
2
0
1990
待成長率が大幅に改善した年でさえ、賃上げ率は伸
3.5
3
きをどのように捉えているかを示す期待成長率は、
ないという訳だ。もっとも、2006 年や 2007 年など期
4.0
2.5
行きに自信を持てない点である。企業が景気の先行
表 1)。このような状況では、賃上げに前向きになれ
4.5
賃上げ率(厚生労働省ベース)
賃上げ率(連合ベース)
期待成長率(右目盛)
4
1
1990 年代後半の金融危機を境に伸び悩んでいる(図
(%)
7
1.0
0.5
95
2000
05
10
16
0.0
(年)
(注)1. 期待成長率は、
5年後の実質業界成長率。
2. 連合ベースは、
第2回集計
(毎年3月下旬頃)
の集計値。
3. 賃上げ率は、
定期昇給を含むベースの値。
(資料)厚生労働省「民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況について」、内閣府
「企業行動に関するアンケート調査」、日本労働組合総連合会「春季生活闘
争回答集計結果について」より、みずほ総合研究所作成
3
てさえ賃上げを行わないことが企業にとっての「ノ
レマインドを拭えずにいることが、足元の賃上げの
ルム」となってしまった可能性を指摘している。ここ
足かせとなっているのである。
での
「ノルム」
とは、
企業収益や期待成長率の短期的な
変動に関わらず、企業が当然のものとして行う慣習
を意味する。こうした慣習の移り変わりは、賃上げ率
の分布の変化から確かめることができる。図表 2 は賃
この賃上げ率の分布からは、
「ノルム」の変化に加
上げ率の分布の変遷を示したものである。色が濃い
えて、賃金を今すぐにでも下げたいと感じている企
ほど各賃上げ率に対応する労働者の割合が高いこと
業、いわゆる「賃下げ予備軍」と呼ばれる企業の存在
を表している。デフレ以前の期間、つまり2000年以前
も確認することができる。
の分布に着目すると、1986 年の円高不況やバブル崩
デフレ以前は、おおむね全ての企業が賃上げを
壊後などの景気低迷局面においても、おおむね全て
行っていたが、2000 年代に入り賃上げ率が 0%とな
の企業がある程度の賃上げ率を保っていたことが分
る企業が増加していることが分かる。日本経済がデ
かる。
ここから、
多少景気が変動しても、
一定のベアを
フレに陥ってからは、収益や物価の伸び悩みもあり、
含む賃上げを行うことが、当時の企業にとっては当
本来企業が支払うべき賃金の水準が大幅に低下し
たり前のこと、
つまりノルムだったと言えそうだ。
た。しかし、労働者の不利益となる契約変更は容易で
それとは逆に、デフレが定着した 2000 年以降に
は、景気が回復する局面においても、一貫して分布が
はないため、引き下げるべき賃金を据え置かざるを
得なかった企業が多く存在したと考えられる。
低位にとどまっている。賃上げを行わない期間が続
こうした企業は多少状況が改善したとしても過去
いたため、賃上げを行わないことが企業にとっての
の未調整分を調整し終えるまでは賃上げを行おうと
ノルムとして定着してしまったと解釈できる。この
はしない。このようにデフレ期に十分に賃金調整を
ように企業がいまだに過去の経験にとらわれ、デフ
できなかった企業が今もなお「賃下げ予備軍」として
存在しているとすれば、賃上げの本格化を阻む要因
となる。
●図表2 賃上げ率の分布
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(注)
1. 色が濃いほど数値が高いことを表す。
2. 定期昇給を含むベースの値。
(資料)厚生労働省
「賃金引上げ等の実態に関する調査」
より、
みずほ総合研究所作成
4
これまでみてきた「ノルム」や「賃下げ予備軍」の問
題は、とりわけ中小企業で深刻だ。
事実、賃上げ率の分布を企業規模別にみると(図表
3)、大企業では賃下げ予備軍の問題はおおむね解消
されている。
一方、中小企業では、2015年時点でも1割程度の企
業がいまだ賃上げに踏み切れずにいる。さらに、分布
が低位にとどまり続けていることは、中小企業の賃
上げを行わないというノルムが根強いことを示唆し
ている。中小企業を中心としたノルム転換の出遅れ
や賃下げ予備軍の残存が、全体でみた賃上げを抑制
していると言えそうだ。それらを解消しない限りは、
本格的な賃上げを望むことは難しいだろう。
では、なぜ中小企業では、このように賃上げが本格
化する環境が整わないのか。
まず、賃上げの原資となる 1 人当たりの収益が伸
びていないことが挙げられる。日本銀行の量的・質的
は今もなお多い。
緩和により円安が進んだが、その恩恵を受けたのは
こうした状況を打破するためには、言うまでもな
輸出企業を中心とする大企業であった。賃下げ予備
く企業の期待成長率を高めていくことが重要であ
軍の割合と 1 人当たり経常利益の関係をみると(図
る。政府としては、規制緩和や IT(情報技術)投資な
表 4)、2000 年以降に大企業では収益が大きく増加
どの促進を通じた生産性の向上策など成長戦略を推
し、賃下げ予備軍の問題が解消されている。一方、中
進していくことが求められる。同時に、中小企業の事
小企業での収益の伸びは小さく、賃下げ予備軍の問
業環境改善を後押しすることが重要となる。
題解消やノルムの転換に至るまでには、ほど遠いこ
さらに、ノルムの転換に向けての取り組みも求め
とが見て取れる。直感的にも明らかではあるが、中小
られる。先述の通り中小企業でのノルムを変化させ
企業はまず企業収益の改善などの賃上げの基盤を作
ることは容易ではない。政府は、官民対話などを通し
ることが先決と言える。
て、根気強く企業に働きかけることで、まずは賃上げ
さらに、中小企業の賃上げが過去の実績に依存す
の実績を着実に上げていく必要があるだろう。
る度合いが強いこともノルムの転換を遅らせる一因
ちなみに、アベノミクス開始以降(2012〜15年)の
だ。事実、大企業に比べて中小企業のノルムが変化し
ペースで 1 人当たり企業収益が改善した場合、2018
にくいことはアンケート調査からも明らかになって
年頃には中小企業でも賃下げ予備軍の問題が解消さ
いる。厚生労働省が実施している「賃金引上げ等の実
れる計算となる。もちろん 3 年という月日はあまり
態に関する調査」によれば、賃上げを行う際に前年
に長いが、それだけ企業、とりわけ中小企業に巣食う
度の賃上げ実績を重視した企業の割合は、大企業の
デフレマインドの払拭には時間がかかるということ
10.8%に対し、中小企業は17%と比較的高い。その点
だ。アベノミクスの取り組みが始まって 3 年が経過
からも、中小企業のノルム転換には、十分な賃上げの
した。成果に乏しいとの批判があるが、日本がデフレ
実績作りが不可欠と言える。
に苦しんだ期間に比べれば、まだ評価を下すには時
期尚早と言えるのではないだろうか。
みずほ総合研究所 経済調査部
このように、政府や日本銀行が賃上げに働きかけ
エコノミスト 松浦大将
てきたにもかかわらず、賃上げに踏み切れない企業
[email protected]
●図表3 企業規模別の賃上げ率の分布
●図表4 経常利益と賃下げ予備軍の関係
(%)
(賃上げ率0%以下の割合、%)
30
大企業
中小企業
25
40
35
大企業
中小企業
30
20
25
15
20
15
10
10
5
5
0
▲4.9
∼▲2.5
0
0.5
∼ 0.9
1.5
∼ 1.9
2.5
∼ 2.9
3.5
∼ 3.9
4.5
∼ 4.9
%)
(賃上げ率、
(注)
1. 2015年の値、
全産業、
定期昇給を含むベースの値。
2. 大企業は企業規模が5,000人以上、
中小企業は100 ∼ 299人の企業。
(資料)厚生労働省
「賃金引上げ等の実態に関する調査」より、
みずほ総合研究所
作成
0
50
2018年頃に
解消
2015年
100
150
200
250
300
(1人当たり経常利益、2000年=100)
(注)1. 賃上げ率0%以下とは、
定期昇給、
ベースアップともに行っていないことを示す。
2. 2005∼15年の値、全産業。大企業、中小企業の定義は図表3に同じ。
(資料)財務省「法人企業統計調査報告」、厚生労働省「賃金引上げ等の実態に関す
る調査」より、みずほ総合研究所作成
5