中学校における 音読指導のポイントと問題点

より良い英語教育を考える会11月例会
場所:JR京都駅前キャンパスプラザ京都6階
京都外国語大学サテライト教室
日時:11月22日(日)10:00~17:10
参加費:500円
①「 アウトプットの力を養成するために 」
近藤嘉宏(京都外国語大学)
②「 ICTを活用したラウンド制指導〜音読からアウト
プットへつなげる指導法〜」
平塚道生(奈良市立若草中学校)
③「英語科におけるアクティブ・ラーニング大研究」
溝畑保之(大阪府立鳳高等学校)
案内送付ご希望の方は
鈴木寿一 [email protected]
音読指導のポイントと問題点
音読指導の手法
と
自己診断テストによる音読指導改善
京都外国語大学
鈴木寿一
[email protected]
授業を自分で改善するためのツール
「英語授業自己診断テスト」で
明日から授業改善
音読指導編(抜粋)
「英語授業自己診断テスト」の目的
授業で行っていることの明確化
↓
自分の授業の長短所を把握・自己評価
↓
授業改善
↓
どれだけ進歩しているかのチェック
「英語授業自己診断テスト」の内容
実際に授業で行っているかいないかを問うもの
回収資料をご用意ください
①~⑩について、
ご自身の授業に、
当てはまる: 2
どちらかと言えば当てはまる: 1
当てはまらない: 0
を(
)の真ん中より右にご記入ください。
音読指導自己診断テスト(抜粋)
①(
②(
③(
④(
⑤(
)本時の新教材の内容理解の前に音読
させている。
)本時の新教材の内容理解後に音読させ
ている。
)前の時間の復習として、次の時間に音読
させている。
)復習として、1つの課が終わった段階で
音読させている。
)学習済みの課や前の学年で学習した
教科書本文を帯学習として授業の最初に
音読させている。
⑥(
⑦(
⑧(
⑨(
⑩(
回) 本時と次の時間における復習も含めて
教科書本文を音読させている回数
種類)音読指導で用いている手法の種類
回)モデルなしで、生徒各自あるいはペアで
音読させるまでに、モデルを与えて音読
させている回数
) 新出文法事項や重要表現が含まれた
文は、必要な説明後、多様な方法で何
度も音読させている。
) 本文の音読指導をしたあと、その日の
授業または次の授業で、何らかのアウト
プット活動を行っている。
[2] この音読指導は、
正しい ? 間違っている?
①から⑩の指導について、正しいか、間違って
いるかをご判断ください。
正しい: R
間違っている: W
を(
)内にご記入ください。
①(
)音読指導手順
コーラス・リーディング Listen & repeat
↓
バズ・リーディング(四方読み)
またはペア・リーディング
↓
指名読み(個人またはペア)
②(
)Read and look up ①(一斉練習)
T: 音読する。
Ss: 黙読する。
T: Look up.
Ss:黙読した英語を言う。
③(
)Read and look up 一斉練習②
T: Read.(指示する)
Ss: 黙読
T: Look up.(指示する)
Ss: 黙読した英語を言う。
④(
)Read and look up 一斉練習③
T: 日本語で意味を言って、Read.と指示する。
Ss: Tが言った日本語に該当するところまで黙読
T: Look up.(指示する)
Ss: 黙読した英語を言う。
⑤(
)ペアワークによる練習①
Read and look up
(生徒が自力で音読できるようになっている場合)
S1: どこまでRead and look up するか指示する
S2: 指示されたところまで黙読
S1: Look up.(指示する)
S2: 黙読した英語を言う。
S1: S2の英語をよく聴いて、間違いがないか
チェックする。間違っていれば、指摘して、
もう一度させる
⑥(
)ペアワークによる練習②
Read and look up
(生徒が自力で音読できるようになっている場合)
S1: 黙読して(分量は自分で決める。ただし、
最小の意味単位くずさないで)、言えるように
なったと思ったら、顔を上げて言う。
S2: S1の英語をよく聴いて、間違いがないか
チェックする。間違っていれば、指摘して
もう一度させる。
⑦(
)ペアワークによる練習③
Listen and repeat、パラレル・リーディング、
シャドーイング
S1: 英文を音読する。
S2: S1が音読した英文をあとについてまねる
(or 同時に英文を見ながら音読する or
英文を見ないでシャドーイングする)。
⑧(
)音読指導後の指導①
音読指導
↓
True or False Quiz
(口頭またはプリントで、教科書は開いて)
⑨(
)音読指導後の指導②
音読指導
↓
True or False Quiz
(プリントで、教科書は開いて)
↓
Trueの場合は教科書の通りに書き直させる。
Falseの場合は正しい文に書き直させる。
⑩(
)音読指導後の指導③
音読指導
↓
Tが英問を言い、生徒を指名して、
指名された生徒が答える
(教科書は開いて)
[1]音読の目的と必要度
活動の種類
活動の必要度
母国語 外国語 母国語 外国語
音声と文字を結びつける
L
内容を理解する
C
他人に聞かせ、理解させる C
語彙・文法などを内在化する -
L
C
C
L
△
△
△
×
◎
○
○
◎
(注)
活動の種類: L 学習 C コミュニケ-ション -行なわれない
活動の必要度: ◎必須 ○ 必要 △ あまり必要でない × 不要
音読が外国語学習に不可欠である理由
①文章理解には単語認知処理が高速に行われる
ことが不可欠で、音読が
(1) 単語認知処理を高速化
(2) スペリングと発音の結びつきを強化
(3) 語彙や文法の内在化
(4) 文章理解処理を高速化
(1)~(4)の結果、
文章理解力と発表能力の基礎ができあがる。
音読が外国語学習に不可欠である理由
②人間は文を書くとき、頭の中でその文を音声化
している。
音読を十分に行い語彙や文法が内在化できて
いないと、話せないだけでなく、文も書けない。
③言語体系が母語と英語とでは全く異なり、英語
との接触時間(授業時間数)が少ない日本人が外
国語として英語を習得するには、音読は重要なイ
インテイク源となる。
[3]音読の効果
・ 大量に音読すると、語の認知速度が速くなり、
理解を伴った黙読速度が速くなる。
・英語力(語い力、文法力、4技能)が向上する。
→入試でも高得点が取れる
使える英語力が身につく
[4] 各種音読指導法
A. バックワード・イチゴ読み
• 通常は省略可。生徒の学力が低く,自力で1語
ずつでも音読できない場合に,教師が英文を後
ろから前へ,1度に音読する語数を1~2語ず
つ増やしながら音読する手法。
指導手順
①T : 教師が文の最後の1語を(板書しながら)音
読する。
②Ss: 教師が音読した語を全員で音読する。
③T : 教師が文の最後から2つ目の語を(板書し
ながら)2語を音読する。
④Ss: 教師が音読した語群を全員で音読する。
(以下,1つの文を音読し終わるまで続ける。)
B. リッスン・アンド・リピート
方法:英文を見ながら、教師またはCDによる朗読
のあとについてまねて読む。
欠点:生徒が本当に英文を音声化できているか
どうかわからない。オウム返しに音声のみ
再生しているだけかもしれない。
C: リード・アラウド・リッスン・アンド・リピート
方法:①T:日本語を言う
②Ss: それに該当する英語を朗読する
③T: モデル提示
④Ss: まねて言う。
特長:意味を考えながら音読させ、さらにきちんと音読
できるか(どの単語が読めないか)を生徒自身
も教師も把握できる。
留意点:1. 生徒の状況に応じて、句単位 → 節 →文
単位 とだんだん広げていく。
2. 言わせる単位(長さ)は、最小の句、2つま
たはそれ以上の句や節、文など変化させる。
D. パラレル・リ-ディング(オ-バ-ラッピング)
方法:モデルの音声にかぶせるように英文を見なが
ら音読する。
留意点:1. 句や節単位に短いポ-ズを入れてやると
遅れた生徒が追いつくことができる。
2. 原則として3回行い、ポーズを徐々に短
くしてCDの朗読に近づける。
3. ペア・ワークで行う場合
S1が教師またはCDの朗読を聴いてパラ
レル・リーディングを行い、S2はそれを
聴いて誤った箇所に下線を引く。
終われば交代。
E. 鉛筆置きパラレル・リ-ディング(オ-バ-
ラッピング)
方法:英文の上に縦あるいは斜めに鉛筆やペン
を置いて、モデルの音声にかぶせるように
英文を見ながら音読する。
留意点: シャドーイングがうまくいかないとき、
あるいはうまくいかないことがわかって
いるときに行う。
再生単語数による比較
回数
1
2
オーバーラッピ
ング +
シャドーイング
75
オーバーラッン
ング +
鉛筆置きオー
バーラッピング
+
シャドーイング
72
3
4
5
83
90 93
80
89 79
6
7
8
62
69 74
76
87
76 83
88
F. シャドーイング
方法:T: 句や節単位に短いポ-ズ入れながら英文を
朗読する。
Ss: 英文を見ないで聞こえてきたモデルとほぼ
同時に(実際は少し遅れて)英文を再生する。
留意点
①句単位ポ-ズ→ 節単位ポ-ズ → 自然なポ-ズ
句や節単位に短いポ-ズを入れて読むと、
遅れた生徒も追いつくことができる。
②原則として3回行い、ポーズを徐々に短くしてCD
の朗読に近づける。
1回目でできない場合は、鉛筆置きパラレル・
リーディング(オーバーラッピング)を行う。
③ペアワークで行う場合
S1が教師またはCDの朗読を聴いてシャドーイン
グし、S2はそれを聴いて誤った箇所に下線を引く。
終われば交代。
G. リード・アンド・ルック・アップ
方法1:教師主導
T: 教師が日本語を言う(または、どこまで黙読する
かを指定する)。Read.と指示する:
Ss: 日本語に該当する箇所(または指定された箇所)
まで、頭の中で音読する
T:(頭の中でゆっくり2回ぐらい繰り返した後)Look
up (and say).と指示する。
Ss: 顔を上げて、該当する英語を声に出して言う。
T: モデルを示す。
Ss: Tの英語をまねて言う。
方法2: ペア・ワ-ク
S1: (自分で決めた)句・節・文の終わりまで、頭の
中で繰り返し音読する。声に出す用意ができた
ら顔を上げて声に出して言う。
S2: S1の英語をよく聴いて、間違っていたら指摘し
て、もう一度させる。
(最後まで終わっても、制限時間内は練習を続け
させる。その後、役割交代)
特長: 生徒の個人差(一気に黙読して言う分量と
反応時間)に対応可能
H. Read, look-up (or look-down or look-way),
say, write, check and correct
Read and look-up の発展版。
必要事項の板書の書写作業の代わりとして有効
宿題で教科書本文を書き写すより効果的。
①板書された英文または印刷された英文を黙読し
たあと、英文を見ずに声を出して英文を再生する。
②声に出して言った英文を何も見ないで書く。
③書いた英文を元の英文と比較して、誤りを修正す
る。
④間違っていたら、①~③を繰り返す。
I. 鉛筆置き音読
鉛筆等を英文の上に縦または斜めに置いた状態で
音読させる。生徒は見えなくなった箇所を補いながら
音読する。印刷不要で、鉛筆の本数や位置を変えれ
ば、いろいろな語が見えなくなる。
留意点
①2本ぐらいからスタートさせ、2回目は鉛筆の位置
をずらすか、さらに鉛筆の本数を増やす。
② ペアワークで行う。一方が空所のある英文を音読
し、もう一方がチェックし、間違っていれば教えて、
その文の最初に戻ってやり直させる。
③制限時間内は練習を続けさせる。制限時間が済
んだら役割交代。
J. 日英通訳演習
日本語を英語に直して即座に言う練習。
方法1:一斉
教師主導型
T: 教科書の英文の日本語訳を言う。
Ss:日本誤訳にあたる英語を言う。
T:モデルを示す。
Ss: モデルをまねる。
留意点:1. 生徒の状況に応じて、句単位 → 節 → 文
単位へとだんだん広げていく。
2. 生徒が英文を言ったあと必ず、教師がモデ
ルを示し、生徒にあとについて言わせる。
方法2: ペア・ワ-クによる日英通訳演習
①S1:日本語を言う
②S2:S1が言った日本語を英語に直す
③S1: 正しい英語を見ながら、S1が言う英語を
チェックし、間違っていたら、正しい英語を
言ってやる
④S2:間違えたら、もう一度言う.
⑤③~④を繰り返す。
⑥役割交代。
留意点
遅い生徒が確実に終われるぐらいの時間制限を
してどれだけ読めたか記録を取って自分自身と競
わせる。
方法3:個人学習1
①生徒各自が日本語だけを見て、英語に直して言う
②英文を見て、自分の言った英文が正しかったかど
うか確認する。
方法3:個人学習1
①生徒各自が日本語だけを見て、英語に直して言う
②英文を見て、自分の言った英文が正しかったかど
うか確認する。
方法4:個人学習2
①生徒各自が日本語だけを見て、英語に直して言う。
②言った英文を書く
③英文を見て、自分が書いた英文と比較し、赤ペン
で加筆修正する。
④①~③を繰り返す。
K. And Then There Were None
・英文を前から順に隠して(板書された英文の場合は、
消して)行きながら、音読させる。
・基本例文などを暗唱させるのに効果的。
指導手順
①T:覚えさせたい英文を板書する。英文を音読する。
②Ss: 板書された英文を音読する。
③T: 1~2語消す。
④Ss: 消えた語も含めての最初から音読する。
(以下同様。最後に単語が全部見えなくなるまで行う。
その後、ノ-トにその文を書かせてから、自己添削
させる。)
L. オーラル・インタープリテーション
• 読んだ文章を読み手がどのように解釈したかを
朗読によって聞き手に伝える。
• 必要に応じて、感情を込め、ピッチや速度を変え、
意味的に重要な語句は強く発音する。音声だけ
でなく、体の動き、顔の表情などで文章の意味を
表現する。
M. 変化をつけるための音読
スピード・リーディング・アラウド
・できるだけ速く音読する練習
特長:1.基本例文など暗唱させたいときに有効。
2.1-2分の短時間でできる。
3.気分転換にも効果的。
留意点:1.発音がむちゃくちゃにならないように注意
する。早口で言わせる必要はない。
2.制限時間を決めて、その間に何回音読で
きるか(あるいは、何回目のどこまで読め
るか)を毎回記録しておく。
制限時間を決めて、その間に何回音読できる
か(あるいは、何回目のどこまで読めるか)を
記録させる。
留意点
①短文の場合は10~20秒程度を3回ぐらいず
つチャレンジさせる。このとき、1回目は設定
した制限時間の10%短くして、、2回目は制
限時間通り、3回目は設定した制限時間の
10%長くして、ストップをかける。生徒には決
してこのことは言わない。
②音読できた回数を記録させておく。
③まとまった英文の場合は、教師がゆっくり読
んで2回ぐらい読める長さの時間に設定する.
④日を置いて行う方が効果的。授業前の最初
の3分間の既習の課の音読に適している。
N. 変化をつけるための音読2:「一気読み」
• 3回深呼吸して4回目に息を止めて、息が続
く限り音読する。
留意点
一息でどこまで音読できるかを記録する。
3回ぐらい行うと良い。
O. 変化をつけるための音読3:「追っかけ読み」
• ペア・ワ-クで行う。Aが1文読み終わったら、
Bが最初から読み始め、Aに追いつくように速
く読む。Aは追いつかれないように速く読む。
[5]現在の音読指導の問題点
1.音読指導に時間が割かれていない。
原因:①説明のし過ぎ
②生徒の学力よりもレベルの高い教科書
の使用(高校の場合)
2.儀式的、無目的に行われていることが多い。
3.授業内の音読指導の位置が間違っている。
4. 音読指導が「終着駅」になっていることが多い。
[5]現在の音読指導の問題点
5.限られた手法しか使われていないことが多い。
6.模倣中心で、自分で文を音声化できるようになる
までトレ-ニングされていない。その結果、モデル
があれば音読できるが、モデルがないとうまく音
読できない。
7.十分にモデルに触れない内に、生徒同士または
個人で音読させている。(誤った「学習者中心」)
[6]音読指導を行う際の留意点
① 明確な目的を持たせて行う。
② 目的に応じた適切な手法を用いる。
③ 適切な順序で行う。学習者への負荷を段階的
に高める。
④ 多様な方法で行う。
⑤ 音読させる前に十分に聴かせる。
⑥ 英文の内容や文構造を理解させてから行う。
[6]音読指導を行う際の留意点
⑦ 内容理解後だけでなく、復習の段階でも行う。
⑧ 音読をアウトプット活動(学習した英文の重要語
句の空所補充、英問英答、口頭和文英訳、サマ
リー作成、自分の意見発表ほか)に結びつける。
⑨ 時間(日)を置いて繰り返し行う。
⑩ 意味、状況を思い浮かべながら音読させる。
⑪ 聴き手を意識して内容が伝わるよう音読させる。
⑫ 進歩が分かるように記録を残させる。
音読指導自己診断テスト(抜粋)
①( - )本時の新教材の内容理解の前に音読
させている。
②( + )本時の新教材の内容理解後に音読させ
ている。
③( + )前の時間の復習として、次の時間に音読
させている。
④( + )復習として、1つの課が終わった段階で
音読させている。
⑤( + )学習済みの課や前の学年で学習した
教科書本文を帯学習として授業の最初に
音読させている。
⑥( + 回) 本時と次の時間における復習も含めて
教科書本文を音読させている回数
⑦( + 種類)音読指導で用いている手法の種類
⑧( + 回)モデルなしで、生徒各自あるいはペアで
音読させるまでに、モデルを与えて音読
させている回数
⑨( + ) 新出文法事項や重要表現が含まれた
文は、必要な説明後、多様な方法で何
度も音読させている。
⑩( + ) 本文の音読指導をしたあと、その日の
授業または次の授業で、何らかのアウト
プット活動を行っている。
[2] この音読指導は、
正しい ? 間違っている?
①から⑩の指導について、正しいか、
間違っているかをご判断ください。
正しい: R
間違っている: W
を(
)内にご記入ください。
①( W )音読指導手順
コーラス・リーディング Listen & repeat
↓
バズ・リーディング(四方読み)またはペア・リーディング
↓
指名読み(個人またはペア)
①Listen & repeatはオウム返しになっている可能
性がある。
②2、3回のListen & repeatでは音読できるように
ならないので、バズ・リーディングでまともな音読
はできない。時間の無駄!
対策
C. Read aloud, Listen and repeat
D. パラレル・リーディング
E. 鉛筆置きパラレル・リーディング、
F.シャドーイング
G. Read & look-up (Look up & say)
などの、モデルを提示する手法で練習を大量
に行ってから、バズ・リーディングを行う
②( W )Read and look up ①(一斉練習)
T: 音読する。
Ss: Tの音読を聴きながら黙読する。
T: Look up.
Ss:黙読した英語を言う。
ほぼ、Listen & repeatになってしまっている。
③( W )Read and look up 一斉練習②
T: Read.(指示する)
Ss: 黙読
T: Look up.(指示する)
Ss: 黙読した英語を言う。
①生徒は意味を考えずに黙読し、英語を言う
可能性がある。
③( W )Read and look up 一斉練習②
T: Read.(指示する)
Ss: 黙読
T: Look up.(指示する)
Ss: 黙読した英語を言う。
ここで終わっている
②生徒は正しく言えているとは限らない。
教師のモデルを聴かせて、まねて言わせる必要
がある。
④( W )Read and look up 一斉練習③
T: 日本語で意味を言って、Read.と指示する。
Ss: Tが言った日本語に該当するところまで黙読
T: Look up.(指示する)
Ss: 黙読した英語を言う。
ここで終わっている
②生徒は正しく言えているとは限らない。
発音できない生徒はできないままになる。教師主
導型では、生徒に発音させたら、必ずモデルを示
して、後について言わせる。
④-2( R )Read and look up 一斉練習③
T: 日本語で意味を言って、Read.と指示する。
Ss: Tが言った日本語に該当するところまで黙読
T: Look up.(指示する)
Ss: 黙読した英語を言う。
T: モデルを提示する
Ss: 提示されたモデルをまねて言う
⑤( W )ペアワークによる練習①
Read and look up
(生徒が自力で音読できるようになっている場合)
S1: どこまでRead and look up するか指示する
S2: 指示されたところまで黙読
S1: Look up.(指示する)
S2: 黙読した英語を言う。
S1: S2の英語をよく聴いて、間違いがないかチェッ
クする。間違っていれば、指摘して、もう一度させる
①一気に覚えられるチャンクの長さの個人差に
対応できない。
⑤( W )ペアワークによる練習①
Read and look up
(生徒が自力で音読できるようになっている場合)
S1: どこまでRead and look up するか指示する
S2: 指示されたところまで黙読
S1: Look up.(指示する)
S2: 黙読した英語を言う。
S1: S2の英語をよく聴いて、間違いがないかチェッ
クする。間違っていれば、指摘して、もう一度させる
②同じ長さのチャンクでも、覚えて言えるように
なる時間の個人差に対応できない。
⑥( R )ペアワークによる練習②
Read and look up
(生徒が自力で音読できるようになっている場合)
S1: 黙読して(分量は自分で決める。ただし、
最小の意味単位くずさないで)、言えるように
なったと思ったら、顔を上げて言う。
S2: S1の英語をよく聴いて、間違いがないか
チェックする。間違っていれば、指摘して
もう一度させる。
②一気に覚えられるチャンクの長さと、覚えて
言えるようになる時間の個人差に対応できる。
⑦( R or W )ペアワークによる練習③
Listen and repeat、パラレル・リーディング、
シャドーイング
S1: 英文を音読する。
S2: S1が音読した英文をあとについてまねる
(or 同時に英文を見ながら音読する or
英文を見ないでシャドーイングする)。
R: 生徒の音読が良い場合
W: 生徒の音読が良くない場合
間違った発音を覚えたり、間違った箇所にポー
ズを入れてまねる。
⑧( W )音読指導後の指導①
音読指導
↓
True or False Quiz
(口頭またはプリントで、教科書は開いて)
①音読指導のあとは、理解確認ではなく、何らかの
アウトプット・プット活動を行うべき。
②教科書を開いて行うと、本文とTFQuizのステイト
メントと比べるだけの作業になってしまう可能性があ
る。
⑨( W )音読指導後の指導②
音読指導
↓
True or False Quiz
(プリントで、教科書は開いて)
↓
Trueの場合は教科書の通りに書き直させる。
Falseの場合は正しい文に書き直させる。
教科書を開いて行うと、本文とTFQuizのステイトメ
ントと比べるだけで、単なる書写作業になってしまう
可能性があり、アウトプットの練習にならない。
⑨-2( R )音読指導後の指導②
音読指導
↓
True or False Quiz
(プリントで、教科書は閉じて)
↓
Trueの場合は教科書の通りに書き直させる。
Falseの場合は正しい文に書き直させる。
⑩( W )音読指導後の指導③
音読指導
↓
Tが英問を言い、生徒を指名して、
指名された生徒が答える
(教科書は開いて)
①教科書を開いてQ&Aを行うと、答えの箇所の音読、
あるいはRead and look up にすぎない練習になる
可能性が高い。
②音読を通して学習した英語を検索して、組み合わ
せて話す練習ができない。
⑩ー2( W )音読指導後の指導③
音読指導
↓
Tが英問を言い、生徒を指名して、
指名された生徒が答える
(教科書は閉じて)
①練習量が少ない。
②生徒はいつも答える人。疑問文を話す機会がない。
⑩-3( R )音読指導後の指導③
音読指導
↓
ペアで英問英答を行う
(教科書は閉じて)
左側に英問、真ん中にチェック欄、右側に英答
が書かれたワークシートを用いる
答える生徒は、質問する生徒に自分のワーク
シートを渡して、何も見ないで英問に答える。
質問する生徒はRead & look up で質問し、相手
が間違えたら教える。間違ったところには、下線
を引く。
英問英答ワークシート例
Question
チェ
ック
Answer
1
The girl's dream
was to be an
English teacher
Why did she
want to be a
teacher?
Because she wanted
to improve English
language teaching
in Japan.
2
What did the the
author want to be
in the future?
He wanted to be a
history teacher.
適切な指導は
生徒の英語力を伸ばします!
生徒のために適切な指導をしましょう!