なぜ貧しい国はなくならないのか第7章

第7章
途上国が「豊か」になるためにすべきこと
• 農業の場合
→その土地の気候風土にあった作物を見つける
→気候風土が似た地域で高い生産性があるものを探
す
• 製造業の場合
→国際的に中長期的に競争力を持つもの
→やや発展している近い国を模倣する
⇒その国にとって有望な作物あ
るいは製品を見つけだすこと。
第1節
どの産業も発展戦略の基本は同じ
第1節 どの産業も発展戦略の基本は同じ
市場の失敗との関係
対応策
社会関係資本
不正取引
農村共同体/産業集積の活
用・支援、法的整備
人的資本
投資資金の借用困難
研修・技術普及・一般教育
インフラ
公共財
工業区の建設・公共投資
物的資本
不完全情報
政策的信用供与
知的資本
情報の外部効果
研修・研究投資
第1節 どの産業も発展戦略の基本は同じ
政府が支援するべき分野
=「ただ乗りが起こるもの」
• 人的資本…研修を支援する
• 知的資本…支援が望ましい
• インフラ…政府による投資
第2節
アフリカの農業開発戦略
第2節 アフリカの農業開発戦略
「緑の革命」への道筋:①有用な作物の選択
• アジアの「緑の革命」では台湾やインドネシア
の品種を混ぜた
• アフリカの風土に合うように品種改良をする
第2節 アフリカの農業開発戦略
「緑の革命」への道筋:②技術の移転・開発
• 灌漑があると生産環境が似る
=直接的な移転の可能性が増す
第2節 アフリカの農業開発戦略
「緑の革命」への道筋:③技術普及
• ×…灌漑投資、種子や化学肥料のための補
助金、物流のためのインフラ
• 技術について知らない、採用しない
• 技術を普及する人がいないからアフリカで「緑
の革命」が
第2節 アフリカの農業開発戦略
「緑の革命」への道筋:④インフラ投資と信用の
供与
• 肥料代等の投資のために信用が必要
• それを国がサポートする
第3節
製造業の発展戦略
第3節 製造業の発展戦略
産業集積とは
• 類似の製品や関連する製品を生産する企業
が密集する地域を指す
• 途上国にはほとんどない
第3節 製造業の発展戦略
なぜ製造業では企業が集積する傾向が強いの
か
• ①社会関係資本を形成しやすい
• ②新しい知識を模倣しやすい
• ③職人が集まる
第3節 製造業の発展戦略
製造業の発展のための順序
有望な産業の選択
↓
研修による技術や経営手法の海外からの導入
↓
工業区の建設
↓
信用の供与
第4節
近代的サービス産業の発展
第4節近代的サービス産業の発展
• 資本設備や建物のコストはあまり高くない
• 技術やインフラは先進国の企業がおしえてく
れる
• 人的資本は少しだが国内にいるだろう
第4節近代的サービス産業の発展
図7-4より
• 英語教育が大切である
→普通は一人当たりのGDPが増加するとサービス産
業の比率があがる
→インド、フィリピンは特殊
第5節 農業国から工業国へ
第5節 農業国から工業国へ
「発展の連鎖」:
農業の発展と工業の発展は関連する
• 「前方連関」
→高収量技術の採用→精米業、運送業、小売業の発展
→農民の消費の増大→供給する企業への刺激
• 「後方連関」
→高収量技術の採用→肥料農薬等の需要増大
• 農家の所得上昇による教育費の上昇→国の発展