職場の風しん注意報!

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職場の風しん注意報!
あなたの職場は風しん予防対策ができていますか?
風しんは子どもがかかる病気だと思っていませんか?
昔とちがって今は大人の風しんが多く、職場を中心にたびたび集団発生が起きています。平
成 24~25 年度には働く世代を中心に大きく流行しました(注1)。今も、いつ再流行してもお
かしくない状況です。
風しんは感染力が強く、大人がかかると子どもよりも重症化しやすいため、
ひとたび流行すれば、職場に大きな影響を与えかねません。また、妊婦が感染
すると、おなかの赤ちゃんに異常がおこる可能性があります。
職場での風しん対策は、社会全体の風しん感染拡大防止にもつながります。自分自身だけ
でなく、家族や職場仲間を風しんから守るために、予防接種を受けましょう。
注 1 風しんが流行した平成 25 年の患者数は全国で 14,357 人、そのうちの 7 割以上が男性でした。また、男性患者
のうち約 80%が働く世代の 20~40 歳代でした。
従業員の皆さまは・・・
成人男性は
妊娠前の女性は
妊娠中の女性は
妊娠前に風しんの予防接種 を
受けましょう。
ご家族の方にできるだけ早く風
しんの予防接種 を受けてもらいま
接種後2ヶ月は避妊が必要です。
しょう。
2回の接種で、より確実に先天性
妊娠中は風しんの予防接種を受ける
風しん症候群(くわしくは裏面へ)
ことができません。妊婦の周囲が対策
を予防できます。
することで、妊婦への感染を防ぎまし
ひとつでも 該当する方、特に身近に妊娠
ょう。
中の女性がいる方は、風しんの予防接種
以下をチェック!
□ 風しんにかかったことがない方
□ 風しんワクチンを受けていない方
□ どちらも不明な方
を受けましょう。
事業主の皆さまには・・・
◆従業員が予防接種のために医療機関などの受診を希望した場合には、ご配慮ください
◆入社時などに、予防接種の記録の確認を本人に呼びかけるようにしてください
◆職場での感染予防のため、風しんにかかった人の休暇についてご配慮ください
◆風しん流行地へ従業員を出張させる場合には、風しん抗体検査や予防接種を推奨してください
◆従業員に対し、風しん抗体検査の機会を設けるようご配慮ください
茨城県
風しんとは
・・・大人がかかると重症化しやすい病気です
風しんウイルスによっておこる感染症で、患者の咳やくしゃみのしぶき等からうつります。主な症状として発し
ん、発熱、リンパ節の腫れが認められます。風しんは感染力が強く、一人の患者から免疫がない 5~7 人に感染
させる可能性があります(インフルエンザでは 1~2 人)。
以前は 10 歳以下の子供に多い病気でしたが、近年は患者の多くが成人男性です。風しんの症状は子どもでは比
較的軽いのですが、大人が発症すると子どもよりも高熱や発しんが長く続き、関節痛がひどいことが多いとされて
います。一週間以上仕事を休まなければならないこともあります。また、まれに脳炎や血小板減少性紫斑病などの
合併症がおこり、入院が必要になる場合もあるため、決して軽く見てはいけない病気です。
先天性風しん症候群とは
・・・おなかの赤ちゃんにおこる障害です
妊娠中の女性(特に妊娠 20 週頃まで)が風しんにかかると、胎児が風しんウイルスに感染し、難聴、心疾患、
白内障、精神や身体の発達の遅れ等の障害をもった赤ちゃんがうまれる可能性があります。これらの障害を先天
性風しん症候群といいます。また、妊娠初期に風しんに感染すると、流産することもあります。
風しんを予防するには
・・・予防接種が極めて有効です
風しんはインフルエンザよりも感染力が強く、マスクや手洗いは十分な予防手段とは考えられていません。発
病予防には風しんの予防接種が極めて有効です。風しんの予防接種は、はしか(麻しん)も一緒に予防できる麻し
ん風しん混合ワクチン(MR ワクチン)で受けることをお勧めします。予防接種の必要性は抗体検査(免疫の有無
を調べる検査)で分かります。抗体検査をせずに予防接種を受けてもかまいません。抗体検査や予防接種は、内科
や小児科など、多くの医療機関で行っておりますので、かかりつけの医療機関にご相談ください。
妊娠中の女性は風しんの予防接種はできません。また、予防接種後 2 ヶ月間は避妊が必要です。
抗体(免疫)の保有状況
・・・風しんにかかりやすい世代の方は注意しましょう
風しんの定期予防接種制度の移り変わりにより、抗体価が
!!
低い(免疫がない)性別や年代があります。
幼児期に1回個別接種
中学生の時に1回個別接種
(接種率低)
!!
(接種率低)
■36 歳以上の男性、53 歳以上の女性
(一度も定期接種の機会なし)
男
性
2回個別接種
(接種率高い)
女
性
2回個別接種
(接種率高い)
!!
1回も接種していない
■25 歳~36 歳の男女(接種率の低い年代)
!!
この年代・性別(平成 27 年 4 月 1 日時点)の方が、多く
風しんにかかっています。特にご注意ください。
0
過去に風しんにかかったという方も、風しんに似た別の病
10
20
25歳
気だった場合がよくあります。風しんにかかったことが血液
検査などで確かめられていない場合(症状だけみて診断され
中学生の時に
集団接種
(接種率高い)
30
40
27歳6ヶ月
1回も接種
していない
50
36歳
60
70
53歳
年代別でみる風しんの予防接種制度の移り変わり
(年齢は平成27年4月1日時点)
た場合)は、必ずしも信頼できません。予防接種を受けたこと
が記録で確認できない方は、予防接種を受けることをお勧めします。
もっと詳しく知りたい方は・・・
■国立感染症研究所
風しん Q&A
■厚生労働省 風しんの感染予防の普及・啓発事業
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/buny
a/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-
http://www.nih.go.jp/niid
/ja/rubellaqa.html
kansenshou/rubella/vaccination/
■茨城県感染症情報センター
麻しん(はしか)・風しん
☆ このリーフレットに関するお問い合わせ先 ☆
http://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi
/eiken/idwr/other/rubella.html
〒310-8555
茨城県保健福祉部保健予防課 健康危機管理対策室
茨城県水戸市笠原町 978 番 6
電話:029-301-3219 FAX:029-301-6341
茨城県