平成27年度の山形市立金井中学校のスタートにあたって 校 長 大江 昌信 「一つ心」とは 「市塵を避けて野は開け、…」から始まる金井中学校校歌、その三番の歌詞に「……明日の明 るき希望を持て、一つ心にいそしまん」という一節があります。『一つ心』、これが本校の建学の 精神です。そして、「一つ心 いのち輝く金井中」が教育目標です。 中庭の池の東側に、 「一つ心」と刻まれた石碑があります。それは昭和45年度卒業生が記念とし て残したものです。 「家族の心が常に一つであり、子どもたちの心も常に一つ。そして先生方も地 区の方々も心が一つである。」という思いを込めたものだそうです。 金井中50周年記念誌の中に、当時の原田教育後援会会長の「教育の里 金井、50周年に思う」 として、次のようなことを書かれています。 「50年の間に培われた<一つ心>の精神は地区民の関心を引き込み、市内はもちろん、県内に 誇り得る伝統を生み、スポーツに、そして、あらゆる活動にその実績を見ることができます。」つ まり、「一つ心」の精神は、金井中学校創設の頃から大切にされてきたものなのです。 この「一つ心」を、金井中学校の建学の精神として、学校経営の拠り所として、学校が目指す 目標と位置づけたのが平成4年度・第13代校長大場先生です。学校沿革誌に、「教育目標は前年度 と同じにするが、<一つ心>の教えを建学の精神として前掲する。」とあります。 そして、「一つ心」を教職員と生徒の共通スローガンにしたのが、平成6年度・第14代校長高橋 先生です。高橋先生は、「自ら判断・表現し、一つ心で活動しよう」をスローガンにしました。 また、校章の五葉の松葉になぞらえ、新しい教育目標「五葉の精神」を定めました。 五葉の精神 *課題を持って、自ら学ぶ生徒(英知) *寛容な心で、健やかに生きる生徒(健康) *誠意を持って、進んで行動する生徒(実践) *創造性に富み、個性を伸ばす生徒(個性) *自他を尊重し、励みあう生徒(琢磨) 金井中の校章は、昭和28年に松の葉を図案化したもので、永遠の繁栄と清純さを表しています。 また,松の葉が五つ手をつなぐように組まれているのは、校歌の一節にある「一つ心」の団結、 包容を連係づけて表したものです。 高橋先生は、「何よりも生徒を第一に」を根本とし、自主と思いやりの心を大事に、地域に広 く開かれた学校づくりを行いました。 27 年度は改めて、「一つ心」とは、「いのち輝く」とはどんなことかを考えながら、そして、 生徒に問いながら教育活動を推進していきたいと思います。
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