6月HP用:校長室だより(536KBytes)

あ だ か え
出雲郷小学校
校長室だより
平成27年6月号
H27.6.26
確かな言葉の力を身に付けた子どもをめざして
今年度の出雲郷小学校の研究テーマは、
「自分の言葉で考え、表現し、ともに学び合う子どもの育成」
~確かな言葉の力に支えられ、自ら社会に関わろうとする社会科学習を求めて~
としました。出雲郷小学校は、平成29年度の中国地区社会科教育研究大会の会場校となりまし
た。今年から社会科の研究をスタートさせたところです。
国や県の学力調査の結果を見ても、長い文章を読んだり、複数の情報をもとに整理したりする
ことや、それらについて自分の考えを文章などで表現する力が十分ではありません。授業の中で
も、自信をもって自分の考えを発表することには、少し抵抗感を感じているところも見られます。
学習面だけでなく、くらしの中での子ども達の言葉遣いを聞いていると、相手に対しての口調
がきつかったり、聞くに堪えない言葉を使ったりしています。そのことで、けんかになったり、
お互いを尊重し合う雰囲気が築けなかったりしています。日頃のくらしの中で使っている言葉に
ついても、語彙が少ないのかなと感じる場面が多々あります。
このように、学習の面からも、日頃の生活の面からも、子ども達が語彙を豊かにし、「確かな
言葉の力」を身に付けていってほしいと願っています。そこで、現在の出雲郷小学校の子ども達
の現状を考えると、
「確かな言葉の力」を育てることが一番必要なことではないかと考えました。
そこで、今年度の研究テーマを「自分の言葉で考え、表現し、ともに学び合う子どもの育成」と
しました。
将来的なことですが、今の中学校1年生が高等学校の2年生になるときから、高等学校で高校
基礎学力テスト(仮称)が実施され、3年生になるときから、大学入学者学力評価テスト(仮称)
が実施されることになっています。ここでは、基礎的・基本的な知識・技能とともに、資料をも
とに自分で考え、自分の考えをつくり、それを文章等で表現する力が求められるようになります。
また、まわりの人と適切なコミュニケーションを図り、協力して活動を進めていく力をつけて
いくことも求められています。これは、今言われている「協働的な学習」を行う中で育てていく
ことになります。こうした力の基盤となるのが、相手の考えをきちんと受け止めて聴く力と、自
分の考えをきちんと表現できる力です。
3年生以上は、社会科の授業研究を中心に行いますが、その基盤として、自分の言葉で考えを
書いたり話したりできる子ども、友だちの話をしっかりと受け止めて聞くことのできる子どもを
育てていくことを大切にしていきたいと思います。したがって、社会科以外の授業などでも、読
むこと、書くこと、話すこと、聞くことに力を入れて取り組みたいと思っています。
1・2年生は社会科がありません。1・2年生では基礎的な話す・聞く力や文字の習得を中心
とした読む・書く力を育てていきたいと考えています。そこで、松江市教育委員会が実施してい
る「ひらがなの読みのアセスメント」事業に参加することとしました。
簡単に言えば、ひらがながどれだけ読めるかを、1学期、2学期、
3学期に確認し、一人一人の読みの力を向上させていくことをねらっ
ています。場合によっては、保護者の皆様にご協力いただくことも出
てきます。1年生の間にひらがながしっかりと読めるようにすること
が、その後の文字の獲得や文章を読む力を伸ばしていく上でもとても
大切なことであるということが、この前提になっています。この事業
は1年生が対象ですが、今年度は2年生にも実施し、ひらがなの読み
の力を確認し、今後の指導に生かしていきたいと思います。詳しいこ
とは、1・2年の担任の方からお話させていただきますの、ご理解ご
協力のほどよろしくお願いします。
以前は、遠足のお便りには、持ち物として「敷物」と書くことが当たり前でした。近年は、
「レジャーシート」とか「ビニールシート」と書くようになっています。生活の中で使う言葉
が変わってきているためです。教員も言葉に敏感になるように務めたいと思います。
5年宿泊研修
~集団生活を学びました~
6月11日(木)、12日(金)に、5年生は、サンレイクで1泊2日の宿泊研修を行いまし
た。
雨や風が心配される天候でしたので、急遽予定を変更していただき、1日目の午前中に、全員
が宍道湖でサバニ体験を行いました。また、夜のキャンプファイヤーを体育館でのキャンドルサ
ービスに変更しました。キャンドルサービスでは、子ども達が用意した出し物が、体育館だった
ので動きや顔がよく分かり、声もしっかり届き、外でやるよりも盛り上がったとのことでした。
2日目の午後は気温が上がり少し心配していましたが、オリエンテーリングも無事終えること
ができたようです。
2日間の宿泊体験研修を終えて、5年生の子ども達は、集団で行動することがきちんとできる
ようになってきたように感じます。9月の「なかよし運動会」、10月の「連合音楽会」に向け
て、その力をしっかりと発揮してくれることを期待しています。
芸術鑑賞会
~花さき山のやまんば~
6月24日(水)の午前中、芸術鑑賞会で、民話劇『花さき山のやまんば』を見ました。その
あらすじは、非常に簡単に述べると次のようなものです。
主人公の「あや」という女の子は、気持ちの優しい、人のために尽くすことのできる女の子で
す。その「あや」が、ある日道に迷って花さき山にやってきました。そこで、花さき山にいるや
まんばから「良い行いをすると花さき山に一つ花が咲く。」「人のために命をかけて取り組めば
山ができる。」という話を聞きます。その「あや」は、だまされて隣に住む「さき」という娘の
身代わりで、人買いに売られることになりました。欲深い庄屋は、「あや」を人買いの所に連れ
て行きますが、その途中で山賊に襲われ、けがをします。「あや」は一生懸命山賊に話しかけ、
庄屋にとどめを刺すことを思いとどまらせました。そして、やまんばに教えてもらった近道をし
て、庄屋を村の医者の所まで運び、おかげで庄屋は命を取りとめます。自分の間違いを悟った庄
屋は、「あや」に感謝し、止めることにしていた村祭りを開きます。「困っている人を何とかし
て助ける」「自分を捨てて人の役に立つ」ことの価値について訴える劇でした。
この劇が始まる前に、劇団員の人1人と、出雲郷小学校の6年生、Tくん、Tさん、Iくん、
Sさんの4人とで、『花さき山のやまんば』の話の一部の朗読劇を行いました。4人は、劇団員
の人と遜色ない声の張りと表現力で、すばらしい朗読劇を披露しました。
また、6年生のIさんは、主人公「あや」の妹役の「おそよ」として、劇の中に登場しました。
メイクもして衣装を着て登場したIさんは、本当に劇団の一員ではないかと思うほど、堂々とし
た演技を披露してくれました。
出雲郷小学校の子ども達が、たくさんの人を前にして、こうしたすばらしい表現ができたこと
を嬉しく思いました。毎日に授業の中で、あるいはあだかえっ子発表会などの場で、みんながこ
うした自信をもった姿を見せてくれることを願っています。
<7月の主な行事>
2(木)
8(水)
14(火)
15(水)
17(金)
18(土)
29(水)
<8月の主な行事>
授業公開日、学級懇談
学園一貫あいさつ運動
地区児童会
給食最終日
1学期終業式
23(日)
PTA自転車安全教室
28(金)
中学校オープンスクール(6年) 31(月)
PTA環境整備活動
2学期始業式
2学期給食開始