2015(平成27)年10月27日 第 63 号 伊賀市立柘植小学校 校長 黒川 昌吉 10月14日(水)から3日間、5年生は一人一事業所に分かれて、初めての職場体験学習に行って きました。受け入れていただいた、28事業所のみなさん、ありがとうございました。 10月14日 職場体験初日 5年 まなか (前略)車の中で「一人いややなあ。 」と私が言いました。一緒に乗っていた、かすみちゃんとようせい くんが、 「うん。 」と言いました。その後はだれもしゃべりませんでした。思ったよりも早く愛の里に着 きました。 ・・・車を出ると、 「がんばってな。」とまゆちゃんのお父さんが言ってくれました。私は、ゆ っくりゆっくり入り口まで歩きました。入り口の前で、入りたくなくてウロウロしていました。すると、 自動ドアが開きました。 ・・・「おはようございます。」と言いました。「おはようございます。名前はな んていうんやな。 」と聞かれたので、 「おはようございます。柘植小学校から来ました・・・」 ・・・かば んから評価用紙を出して、説明しようとすると、 「いろいろたいへんやなあ。 」と言われました。私は思 わず、 「はい。 」と答えました。説明するタイミングをのがしてしまい、説明することができませんでし た。 緊張の様子がひしひしと伝わってきます。まなかさんは、同じ人に2回も「おはようございます。 」を言って います。緊張のあまり、 「練習どおりにしか言えなかった。」のです。臨機応変がどれだけ難しいかを感じる ことができましたね。10時頃様子を見に行くと、利用者さんの髪の毛を乾かしたり、ひげをそらせてもら ったり、緊張を感じさせない働きっぷりでした。 10月14日 初仕事 5年 ほたか ぼくは、さるびの温泉に職場体験に行きました。初日は、 『くぬぎ屋』という、地元の野菜などが売られ ているお店でした。 ・・・お客さんが帰ると、 「さっそくそうじをしてもらいます。 」と言って、ほうきを 渡されました。 ・・・はいていると、 「学校でそうじってしてんの。 」と聞かれました。ぼくは「はい。 」 と言いました。すると、 「じゃあ、学校でもこんなはき方してんの。」と聞かれて、 「はい。 」と答えると、 「そうなんや。 」と言われました。気まずい感じがしました。 ・・・界外先生のマネをしてはきました。 今までよりすごくつかれました。 「今まで、てきとうにしてたな。 」と思いました。結局、全部はきおわ るのに、一時間以上かかりました。 今までのはき方ではきれいにならないことや、お客さんにきれいなお店で買い物をしてもらいたいという、 お店の人の思いも感じることがきましたね。学校でのそうじ、楽しみにしています。 10月15日 大変だった 5年 ふみと (前略)給食を全て配り終わった後、あずさちゃん(仮名)が外へ飛び出していくのが見えました。ぼ 1 くは先生に、 「あずさちゃんが出て行ったので、連れもどしてきます。」と言いました。 ・・・外に出ると、 あずさちゃんはブランコに乗っていました。横に行って、「給食やで。 」と言いました。でも、何も答え てくれませんでした。もう一回、 「もうすぐ給食やで。」と言いました。それでもあずさちゃんは、何も 言いませんでした。ぼくは、 「いつまで遊び続けるんやろう。 」と思いました。次は、「給食いらんの。 」 と聞きました。すると、 「遊びたい。 」と言いました。ぼくは、 「そうやったんや。」と思って、しばらく 遊んでいるのを見ていました。それから、「一緒に行こう。」と言うと、 「分かった。」と言ってブランコ からおりました。ぼくは、あずさちゃんの手をつないで歩きました。すると、「かけっこしよ。 」と言わ れたので、 「いいけど。 」と言って、教室まで走りました。中に入って、手を洗いました。それからあず さちゃんは、給食を食べていました。 (後略) 悪戦苦闘しながらも、あずささんが教室に行けるようにいろいろな声かけをしたふみとさん。あずささんの 「遊びたい」という気持ちを知って、しばらく見守っていたという所がポイントですね。その『しばらく』 の時間があったから、 「一緒に行こう」という声かけに「分かった」と言ってくれたんだと思います。自分か ら先生に、 「連れもどしてきます。 」と言ったところも、いいなあ♪と思いました。 教室でさんざん練習を重ねた挨拶でさえ、緊張とハプニングの前では通用しません。咄嗟に、い かに平常心を保ち、ベストな(ベターな)判断をするかが求められるのが仕事というものです。ま た、普段やっていないことはいざというときにも絶対できるはずがありません。いかに普段から、 ていねいにやること、きちんと覚えることが大事かということです。教室で「きちんとやりな。」 と言われていることは、将来仕事をするために必要なんだということを、体で感じ取ることが、職 場体験学習の大きな目的のひとつです。 ↓1学期の6年生の職場体験のようすが、岡波病院の機関誌「おかなみ」に掲載されました。 2 6年生は、10月20・21日に、大阪京都方面に修学旅行に出かけました。1日目の午後、東大阪 にある「ヨリタ歯科クリニック」を訪れました。日経ビジネスオンラインで、 「日本一楽しい職場」と紹 介されたヨリタは、2014年には経済産業省の「おもてなし企業選」に選ばれました。今年も、スタ ッフ総出の出迎えや体験メニューのエスコートなど、とびっきりの「おもてなし」を肌で感じてきまし た。日経ビジネスの取材にある従業員さんは、 「仕事ってもっと辛いものだと思っていました。こんなに 楽しくていいのかな、と思うくらい日々が楽しい」と語っています。 やりがいをもってチームで働くことの喜び・・・スタッフのみなさんの笑顔が、それを象徴しています。 写真は、ヨリタ歯科クリニックのホームページ「あなたさまへのメッセージ」から スタッフの一人ひとりから、子どもたち一人ひとりに向けて手作りのメッセージと、オリジナル キャラの「カムカムボーイ」のストラップをプレゼントしていただきました。 メッセージには、次のようなことが書かれていました。 ○人生はおどろきと発見の日々。だから毎日楽しいねん! 3 ○日本の「おもてなし」の心は、互いが対等の心なんですよ。わたしも今回初めて知りました! ○「おもてなし」とは、表裏のない心で、見返りを求めない対応のことです! ○人に喜んでもらえることをしたら、きっと自分にも返ってきますよ! ○コミュニケーションとは、相手に対する思いやりの心なんです! ○「柘植小にこフェス」では、私も楽しい時間をもらいました。ありがとう!今日は楽しめましたか? ○毎日たくさん笑って、いっぱい勉強して、今を大切にね! ○しんどいこと、つらいことがあっても、笑顔で乗り切り、周りの人を幸せにしよう! 第69回芭蕉祭【伊賀市・芭蕉翁顕彰会】 「芭蕉さんに宛てた絵手紙」 第17回横光利一俳句大会【大分県宇佐市・宇佐市民図書館】 小学生の部 秀作 つばめのすぜんぜんいないすがあるよ 2年 まつうらせりな 秀作 あり二ひきおはかの前を歩いてる 4年 堀川 千翔 秀作 夏祭り終わりは空を照らし出す 5年 丸本 秀作 父さんとうでの黒さのやけ比べ 6年 秋山 優貴 翔 第61回青少年読書感想文コンクール 三重県審査作品 優秀賞(学校代表) 『ぼくの、ひかりの色の絵の具』を読んで 課題図書 5年 出口 真唯 入選 『あかちゃんがうまれること』 自由図書 1年 村主 明遙 入選 『あした あさって 課題図書 2年 堀川 翔聖 しあさって』を読んで 入選 『えきへむかえに行きつづけるハチから思ったこと』 自由図書 3年 藤島 華怜 入選 『手足のないチアリーダー』を読んで 自由図書 4年 梅田 第9回ウィズガス全国親子クッキングコンテスト 伊賀上野地区予選会 学校代表 「ボリューム満点晩ごはん」 6年 辻本 凌太・桂子 かぼちゃのミートグラタン とうふのとろろかけステーキ 肉だんごスープ ※ 学校参加賞をめざして、6年生の親子全員が応募しました! 4 凜 長年俳句づくりに取り組んでいて、多 数の入選を出したということで、芭蕉祭 で表彰され、 立派な盾もいただきました。 あらためて、春と秋の吟行などで、ご 指導をいただいている北村保 先生や句会山繭の会のみなさ ま、そして子どもたちの俳句 づくりを応援していただいて いる、保護者・家庭・地域の 皆様に感謝申し上げます。 11月21日(第3土曜) に予定している、 「校内 しぐれ忌」で披露し、 子どもたちみんなと喜 びを分かち合おうと思 っています。 (右の写真は、芭蕉祭 で表彰を受ける4年生 平井幸祈さん;中央) 10月17日(第3土曜)、子どもた ちが秋の吟行に出かけている間に、教育 ボランティアさんが、校庭の立木を剪定 伐採してくれました。 とくに、校舎とグラウンドの間にある 「カイヅカイブキ」は、伸びすぎていた ので、将来剪定しにくくならないように と、上の部分をカットしていただきまし た。 また、花壇後ろの立木も剪定していただきました。化粧直し をしていただき、学校が一段と明るくなりました。刈り取った 枝の捨て場もお世話になりました。教育ボランティアのみなさ ん、ありがとうございました。 5 養護教諭 藤井淳子先生は、玉滝小から来られて2年目。伊賀市上林にお住まいです。 保健室というのは、学校の中では異質な空間だと思うんですね。いつも同じ場所に、ほっとでき る空間があって、そこに行ったらいつも同じ笑顔で迎えてくれる先生がいる・・・自分が小学生の ときの保健室の先生がそうでした。大好きでした。そんな先生にあこがれて、ずっと養護教諭にな ることが夢でした。 採用試験に受からずに、どんな先生になればいいのか迷ったときに読ん だのが、水谷修の『夜回り先生』や『夜回り先生と夜眠れない子どもたち』 でした。子どもの話を親身になってきける人にならなくては、と思いまし た。 小学校で講師をしていて、採用が決まったとき、そのときの校長先生か ら薦められて読んだのが、青木和雄さんの『ハッピーバースデー』です。 不登校になった子どもが格闘し、与えられる子から与える人になっていく お話ですが、感動しました。保健室の先生としては必読書だと思いました が、小学生でも読める本だと思います。 今は通っていないですが、2週間に一度は上野図書館に行ってました。 保健指導や教育相談の本、保健関係の絵本などを見に行くのですが、図書 館で見つけた本で気に入ったら、自分で買って読みました。 人生の教訓なんかを指し示してくれる詩集が好きです。ひろはまかずと しさんの『そのまんまのあなたが大切』とか、 『きっとよくなるよ』がお気 に入りです。カレンダーにもなっています。渡辺和子さんの『置かれた場 所で咲きなさい』や、日本ドリームプロジェクトの『1歳から100歳の夢』もおすすめです。何 歳になっても夢をもてる・・・ってすてきだと思います。 フラダンスはなぜ始めたかですか?フラダンスは骨盤のまわりの筋力をつけるので、姿勢が良く なると聞いたからです。小学校は一輪車で走り回り剣道をし、中学校はバレー、高校はハンドとず っと運動する子だったんですが、大人になって運動不足なもんで(笑) 6 【この連載つづく】
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