第4戦 予選

2015 SUPER GT Race Report
ZENT CERUMO RC F
#38 立川祐路/石浦宏明
第 4 戦 富士スピードウェイ < FUJI GT 300km RACE >
◆ 8 月 8 日 (土) Qualify
公式予選総合結果 1 位( 1 分 28 秒 579 )
< 公式予選 > 天候:晴れ |コース状況:ドライ
第 3 戦のタイでは勝ち負けのレースを展開しながら、ま
さかのトラブルでリタイアを喫した#38 ZENT CERUMO
RC F。これで 2 戦連続でのノーポイントとなってしまった
LEXUS TEAM ZENT CERUMO だけに、長かったインタ
ーバル明けの一戦となる第 4 戦は、絶対に負けられない
戦いだ。
その第 4 戦の舞台は、チームにとって得意とするホーム
コースの富士。高速サーキットである富士では既に第 2 戦
が行われ、決勝ではアクシデントからノーポイントとなったものの、予選 3 番手と速さを見せていた#38 ZENT
CERUMO RC F とあって、チームは真夏の暑い日差しが照りつける金曜、高いモチベーションを持って戦いの場と
なる富士に機材とマシンを搬入することとなった。
迎えた走行初日も、朝から暑さ際立つ厳しいコンディション。8 月 8 日の土曜、午前 8 時 50 分。先日急逝され
た故・金子豊氏、そして同じく松本恵二氏への黙祷を終え、いよいよ公式練習がスタートした。
セッション開始から 12 分が経過した午前 9 時 03 分、立川がステアリングを握った#38 ZENT CERUMO RC
F がピットを離れる。まずは 1 分 36 秒 679 とゆっくりとしたペースで計測 1 周目を終えると、翌周には 1 分 30
秒 793 で 8 番手に浮上、さらに翌周には 1 分 29 秒 812 で一気にモニタートップに躍り出ると、いったん立川は
ピットへと帰還する。
再びピットアウトした立川だが、この段階では 2 台にタイムを上回られ#38 ZENT CERUMO RC F は 3 番手。
ここから再び様々なメニューをこなそうとした立川だったが、その矢先、午前 9 時 20 分にはコース脇にストップした
GT300 車両の排除のため赤旗となってしまう。
午前 9 時 25 分、セッションが再開されると再び立川は
ピットアウト。しかし、今度は 1 コーナーで GT300 同士の
接触が発生、またも赤旗中断となり、再開は午前 9 時 43
分となった。
再開後、立川は午前 9 時 50 分に 1 分 29 秒 733 に
タイムを上げ、#38 ZENT CERUMO RC F を 2 番手に
押し上げると、午前 9 時 53 分に再びピットへ。ここで
LEXUS TEAM ZENT CERUMO はドライバーを石浦に
交代し、午前 9 時 58 分に再びピットアウトさせる。
コースに出た石浦は、午前 10 時 03 分には 1 分 29 秒 741 の好タイムを刻むと、いったんピットイン&アウト
を行うものの、そのまま午前 10 時 15 分の GT300 専有時間帯開始まで周回を重ねることに。
そして GT500 の専有時間帯となった午前 10 時 27 分、
再び立川がステアリングを握り、#38 ZENT CERUMO
RC F はピットアウト。ここで立川は計測 2 周目に 1 分 28
秒 850 という圧倒的なタイムをたたき出してトップに躍り出
ると、翌周にはピットへ。#38 ZENT CERUMO RC F は、
このまま公式練習の総合トップタイムをマーク、午後の予
選に向けて最高の滑り出しを果たすこととなった。
雲が一気に増え、どんよりとした空もようとなった午後 2
時 15 分、いよいよ公式予選セッションがスタート。まずは GT300 の Q1 が始まったが、赤旗中断があったことか
ら、GT500 の Q1 は午後 2 時 43 分からと遅れての開始となった。
この Q1 で#38 ZENT CERUMO RC F のステアリングを握るのは石浦。きっかり残り 7 分でコースインした石
浦は、計測 1 周目を 1 分 36 秒 493、2 周目は 1 分 32 秒 099 と、ゆっくりとタイヤに熱を入れて行く。そして計
測 3 周目に 1 分 29 秒 132 をマークすると、#38 ZENT CERUMO RC F を Q2 進出圏内となる 4 番手に押し
上げる。
ライバル勢がラストアタックに懸ける中、Q2 進出を確かなものとするべく石浦も渾身のアタック。チェッカー提示
後のファイナルラップに、石浦は 1 分 28 秒 929 をたたき出して見事トップタイムを奪い、#38 ZENT CERUMO
RC F は予定どおり Q2 への進出を決めることとなった。
GT300 の Q2 が終わった午後 3 時 28 分、ついに GT500 の Q2 が始まった。コンディションはドライながら、
相変わらずの曇天。#38 ZENT CERUMO RC F は残り 8 分となった午後 3 時 32 分、満を持して最多ポールポ
ジション記録更新のかかる立川が乗り込んでのコースインとなった。
タイヤを温めつつ、午後 3 時 35 分に計測ラップに入った立川は、まずは 1 分 33 秒 016 を刻むと翌周にスパ
ート。計測 2 周目に 1 分 28 秒 712 をたたき出し、早々にモニターのトップにつける。
しかし立川は#38 ZENT CERUMO RC F の手綱を緩めず、100 分の 2 秒差に迫る好タイムをライバルマシン
がマークする中、続けてアタックを敢行。計測 3 周目に 1
分 28 秒 579 へとタイムを伸ばし、ライバル陣営を突き放
す強さをアピールすることに。
結局、この立川のタイムを上回るマシンは現れず、#38
ZENT CERUMO RC F は 2 戦連続でポールポジションを
獲得。立川は自身が持つ最多ポールポジション記録を
「21」に延ばし、明日の決勝での勝利に大きく期待が膨ら
む予選日となった。
ドライバー/立川 祐路
「タイのレースぐらいからクルマがどんどん調子良くなって来ていましたが、今回からニュースペックのエンジンを投
入したところ、すごくパワーもアップしていて。そういった状況の中、午前の走行でも調子が良かったので、予選で
はミスさえなければポールポジションが獲れるはずとは思っていました。ただ、このクルマになってからはダウンフ
ォースが減って、ハイダウンフォースサーキットに比べるとローダウンフォースで走る富士がとても難しく、最近はと
てもシビアなドライビングをしなければならないので、それをうまくまとめられるかどうかが個人的にはプレッシャー
でしたね。前回の富士でアクシデントによって結果的に惨敗していますし、ランキングでも下の方にいますので、明
日は絶対に勝ちたいと思います」
ドライバー/石浦 宏明
「先日の菅生テストからクルマのフィーリングが良く、ローダウンフォース仕様となった今回の富士ではその良さが
引き継がれるのかどうか不安もありましたが、公式練習を走ってみて行けそうだと感じていたので、自分としては
恥ずかしくない順位で Q1 を通過出来ればと思っていました。午後になって曇って来たことでコンディションが変わ
り、Q1 ではタイヤを温めるのに時間が掛かりましたが、無事立川さんにバトンを渡せて良かったです。タイでは抜
きつ抜かれつの首位争いで、ずっと待っている間ドキドキしていたのですが、明日は立川さんが大量リードを築い
てくれると思います。そのリードを保って、しっかり勝てるようにしたいですね」
監督/高木虎之介
「少し硬めのタイヤをチョイスしていたのですが、予選では路面温度が下がってしまったのでちょっと心配したので
すが、しっかりとしたタイムが出たので安心しましたね。前回同様、今回もクルマが良さそうなので、明日勝つため
には決勝でいかにミスと不運がないか、というところかなと思います。菅生のテストでも良かったですし、このところ
クルマ的には良いところにあるように思いますが、前回もこの予選までは良い結果を取っていても、決勝でうまくリ
ザルトが残せていないことが続いていますから、今回こそは勝たなければまずい、2 位、3 位ではダメだと思ってい
ます。本当に明日勝たなければチャンピオンシップが終わってしまうポイントの一戦だと捉えていますし、ニューエ
ンジンが調子良くレクサス勢全体が良い状況の中ですが、自分達が勝ちたい、と思っています」