2015 SUPER GT Race Report TH 第 5 戦 鈴鹿サーキット < 44 ZENT CERUMO RC F #38 立川祐路/石浦宏明 INTERNATIONAL SUZUKA 1000km > ◆ 8 月 29 日 (土) Qualify 公式予選総合結果 2 位( 1 分 47 秒 782 ) < 公式予選 > 天候:くもり |コース状況:ドライ 前戦富士では予選でポールポジションを獲得、惜しくも 決勝では終盤に逆転を許し 2 位となった#38 ZENT CERUMO RC F だが、この表彰台獲得によりドライバーズ ランキングでは4位に浮上、シリーズ後半戦に向けてタイト ル争いへの勝負権を得ることとなった。しかしながら、その 代償としてウエイトハンデが 52kg となり、レギュレーション によって 50kg 相当分として燃料リストリクターを装着、今 回からいわゆる“トップコンテンダーへの足枷”を科せられ た#38 ZENT CERUMO RC F が挑む第 5 戦は、真夏の長丁場の戦いで知られた鈴鹿 1000km。昨年も同様 に燃料リストリクターを装着して戦ったこのイベントでは、予選 9 位、決勝 8 位と思ったようなリザルトを持ち帰れな かった LEXUS TEAM ZENT CERUMO だけに、今年のこのイベントにかける想いは強い。 迎えた土曜の鈴鹿は、夜半に降った雷雨の影響が残り、どんよりとした空もようの下、午前 9 時 20 分からの公 式練習はところどころに黒く湿った路面が残る状況でのスタートとなった。 気温 24℃、路面温度 25℃という過ごしやすいコンディションでスタートした公式練習。セッション序盤はライバ ル陣営同様、コンディションを見つつタイヤのスクラブなどを行った#38 ZENT CERUMO RC F は、GT300 車両 のクラッシュによって午前 9 時 44 分に提示された赤旗の後、ようやく連続周回に入る。まずは立川のドライブで 2 分代のラップを 2 周刻んだ後、午前 10 時 01 分に 1 分 52 秒 768 をマークした#38 ZENT CERUMO RC F は、続いて 1 分 49 秒 727 で 5 番手に浮上すると、さらに 1 分 49 秒 252 で 2 番手につけピットへと帰還する。 ここで再び赤旗中断となり、午前 10 時 17 分の走行再開後、1 分 49 秒 045 を刻んでベストタイムを更新した #38 ZENT CERUMO RC F は再びピットへ向かい、ここからは石浦にバトンタッチ。午前 10 時 30 分にピットア ウトした石浦は、まずは 1 分 53 秒 459 をマークすると 1 分 52 秒台で安定したラップを刻んで行くと、そのまま午前 10 時 45 分の GT300 専有時間帯が始まるまで周回する ことに。結局混走時間帯の#38 ZENT CERUMO RC F は、3 番手とまずまずのポジションにつける。 午前 10 時 55 分、GT500 ボードが提示されると、 GT500 専有時間帯がスタート。ところが、その直後に最 終コーナーで GT300 車両がスピンアウトしてしまい、セッ ションは赤旗中断。専有時間帯は午前 11 時 00 分に再度 10 分間での仕切り直しとなった。 ここで石浦はじっくりタイヤを温めると、午前 11 時 08 分には 1 分 47 秒 819 で 2 番手に浮上。結局#38 ZENT CERUMO RC F は 2 番手という好位置につけて公式練習を終えることとなった。 午後 2 時 30 分からの GT300 の Q1 に続き、午後 2 時 50 分からとオンタイムでのスタートとなった GT500 の Q1。#38 ZENT CERUMO RC F としては公式練習で好 感触を得たこともあり、1000km という長丁場のレースと はいえ、決勝では上位グリッドからスタートしたいところだ。 15 分間の Q1 セッション、スタートしてからしばらくはピッ トで待機していた#38 ZENT CERUMO SC430 が、石浦 のドライブでピットを離れたのは残り 9 分となった午後 2 時 56 分。ゆっくりとタイヤに熱を入れつつ、石浦は計測 1 周目を 1 分 58 秒 328 として 5 番手に。ところが、なんと その直後に#6 ENEOS SUSTINA RC F が S 字コーナーでコースアウトしてしまい、セッションは赤旗中断となっ てしまう。 午後 3 時 10 分、残り 5 分で再開されることとなった Q1。石浦はセッションがリスタートされると、脱兎のごとくコ ースイン、仕切り直しのアタックに向かったが、残り 2 分 40 秒というところで再び計測に入る。最初の計測で 1 分 52 秒 492 にタイムアップした石浦だったが、その後多くの車両が 1 分 48 秒台に突入し瞬く間に#38 ZENT CERUMO RC F は Q2 進出圏外へポジションを下げてしまう。 しかし、チェッカーフラッグが提示されたラストラップ、石浦は渾身のアタックを披露すると、ファイナルラップに 1 分 47 秒 941 を叩きだし、堂々の 2 番手に浮上を果たすことに。一時はひやりとした LEXUS TEAM ZENT CERUMO だったが、石浦の好アタックにより見事 Q2 に駒を進めることとなった。 午後 3 時 45 分、予定より 10 分遅れでスタートした GT500 の Q2 は 12 分間。満を持してアタックに向かうの は立川。残り 9 分となったところでピットを離れた立川はまずはタイヤを温め、計測 1 周目を 2 分 03 秒 657 とゆ っくりとしたラップを刻むと、翌周も 1 分 55 秒 182 としてポジションは 5 番手。上位陣のタイムアップによって、さ らに 6 番手へとポジションを下げた#38 ZENT CERUMO RC F だったが、残り 1 分を切ったところで渾身のアタックを 見せた立川が 1 分 47 秒 782 で 2 番手に浮上を果たすこ とに。 さすがに 3 戦連続でのポールポジション獲得こそならな かった#38 ZENT CERUMO RC F だが、見事フロントロ ウ獲得に成功。明日の長丁場の決勝を絶好のポジション から戦うこととなった。 ドライバー/立川 祐路 「Q2 のアタックは、個人的にはちょっと納得がいかない部分があったので、2 番手という結果はさておき、少し満足 度は足りないかもしれませんね。しっかりまとめられていれば、ポールポジションにも届いていたと思います。それ だけに自分自身に不満が残る予選でした。昨年の鈴鹿も同じように燃料リストリクターが入った状態で挑んで、非 常に苦しんだので、当初は Q2 に残るのも厳しいのではという予想もしていたのですが、前回から投入されたニュ ーエンジンでは少し状況は良いようですし、走り出してみたら何よりコーナーが速かったですね。ただ、決勝になれ ばストレートが速いクルマの方が戦いやすいでしょうから、フロントロウとはいえ楽な戦いは出来ないと思います。 明日はミスなく気を引き締めて 1000km を戦いたいですね」 ドライバー/石浦 宏明 「自分の担当する Q1 では赤旗中断があったのですが、特に大きな問題はありませんでしたね。今回本音を言え ば、Q1 を突破出来たらミラクルだと思っていたので、それだけクルマが速かったということだと思います。そういう 状態だ、ということが朝の公式練習で判明したのが大きかった。データを見ればもちろんストレートは遅いのですが、 コーナーが速かったので、実際予選をアタックしてみても自分たちのパフォーマンスをしっかり出せたんじゃないか と。もちろん僕たちだけではなく、燃料リストリクターが入っている上位陣も予選で速かったので、そういうチームの 底力が見えた予選でしたね。明日の決勝も、コンディションの変化などにうまく対応出来たチームが上位に来ると 思いますので、チームの力を証明する戦いが出来るよう頑張ります」 監督/高木虎之介 「思いのほか調子が良かったので、出来れば Q1 で 1 位、Q2 で 1 位でポールポジションをと思ったんですが、終 わってみれば 2 位、2 位でしたね。前回 2 位を獲って今回から燃料リストリクターを装着したのに、良くここまでの パフォーマンスが出せたなと思います。クルマも決まっているし、ドライバーも頑張ってくれた。本当に大したものだ と思いますね。今回は厳しい戦いを覚悟していたのですが、この予選順位ですし、明日の天候次第では前の方か らスタート出来ることは有利になるかもしれない。これまで 1000km では結果が残せていないのですが、今回ば かりはなんとか表彰台圏内でフィニッシュしたいですね」
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