第7戦 予選

2015 SUPER GT Race Report
ZENT CERUMO RC F
#38 立川祐路/石浦宏明
第 7 戦 オートポリス < SUPER GT in KYUSHU 300km >
◆ 10 月 31 日 (土) Qualify
公式予選総合結果 2 位( 1 分 33 秒 000 )
< 公式予選 > 天候:晴れ |コース状況:ドライ
前戦菅生ではアクシデントが相次ぐ中、粘りの戦いを見
せて貴重な 1 ポイントを加算、ドライバーズランキングでは
6 ポイント差のランキング 4 位につける立川/石浦を擁する
LEXUS TEAM ZENT CERUMO にとって、残る 2 戦はタ
イトル争いに向けての正念場。第 7 戦の舞台となるオート
ポリスは、阿蘇外輪山エリアに位置するアップダウンに富
んだ全長 4.674km のチャレンジングなサーキットだ。
このオートポリスでの第 7 戦は、レギュレーションにより
ウエイトハンデが獲得ポイント×2kg から×1kg に減じられるため、現在 45 ポイントを獲得している#38 ZENT
CERUMO RC F は今大会 45kg のウエイトハンデを搭載してレースウィークに臨むこととなるが、燃料リストリクタ
ーは外れるとはいえ、ウエイト自体は非常に重い状態。それでも最終戦でのタイトル争いに生き残るためには、是
が非でも上位入賞でしっかりとポイントを加算しておきたいところだ。
走行初日となった土曜日のオートポリスは、やや雲が多いものの明るい日が差し、まずまずの天候。しかし山岳
コースのオートポリスとあって気温 8℃、路面温度 13℃と爽やかながら肌寒く感じる中、#38 ZENT CERUMO
RC F は午前 9 時からの公式練習に臨んだ。
オンタイムでスタートしたセッション、開始早々の午前 9 時 04 分に#64 Epson NSX CONCEPT-GT が第 1 ヘ
アピン手前でスピン、スポンジバリアにクラッシュしてしまい、いきなり赤旗中断となってしまうが、#38 ZENT
CERUMO RC F は序盤ピットで待機しており、大きな影響は受けず。再開を待つ間、リラックスした表情でサインガ
ードの石浦がテレビカメラに手を振る様子が映し出される。
そしてセッション再開となった午前 9 時 23 分。まずは立川がステアリングを握ってピットを離れるが、計測 1 周目
は 1 分 49 秒 543 とゆっくりとしたペース。2 周目を 1 分
41 秒 515 として6番手につけた#38 ZENT CERUMO
RC F は、さらに 1 分 40 秒 047 を刻むと、1 周置いて 1
分 35 秒 110 と 一 気 に ペ ー ス ア ッ プ し #38 ZENT
CERUMO RC F を 3 番手に押し上げる。
この後いったんピットに帰還した#38 ZENT CERUMO
RC F だが、午前 9 時 42 分には再び立川のドライブでピ
ットアウトも、2 周ほどでピットイン。その後も細かくピットイ
ン&アウトを繰り返しつつ作業を進めて行くことに。
そして午前 10 時 11 分には石浦がステアリングを握ってピットアウト。この時点では6番手にポジションを下げて
いた#38 ZENT CERUMO RC F だが、まず 1 分 38 秒 292 を刻んだ石浦は、1 分 37 秒 974、1 分 37 秒 408
と 3 周計測するとピットへ。その後再びピットアウトした石浦は、午前 10 時 25 分の GT300 占有時間帯まで周回
を続け、混走時間帯を 6 番手で終えた。
午前 10 時 35 分からの GT500 占有時間帯、開始 2 分
の時点で#38 ZENT CERUMO RC F は再び石浦のドラ
イブでピットアウト。1 周目を 1 分 43 秒台とゆっくりとした
ペースでタイヤを温めると、2 周目は 1 分 37 秒 022 にペ
ースアップ。さらに翌周、1 分 33 秒 938 を叩きだし、9 番
手まで下がっていたポジションを 6 番手に押し戻すことに。
こ の ポ ジ シ ョ ン ま ま チ ェ ッ カ ー を 迎 え た #38 ZENT
CERUMO RC F は、公式練習を 6 番手で終える結果とな
った。
FIA-F4 選手権の公式予選、そしてピットウォークを終えた午後 1 時 30 分、いよいよ明日の決勝グリッドを決め
る公式予選が始まった。GT300 の Q1 に続き、GT500 の Q1 セッションは午後 1 時 50 分から行われた。
Q2 への進出権を手にするべく、LEXUS TEAM ZENT CERUMO はこの Q1 を石浦に託すこととなった。セッシ
ョン開始から約 8 分を待って、石浦が午後 1 時 58 分にピットを離れる。
石浦は計測 1 周目に 1 分 42 秒 260 を刻むと、早くも翌周の計測 2 周目にアタック。ここで 1 分 33 秒 817 を
マークした No.38 ZENT CERUMO SC430 は、この時点で 2 番手に浮上するとアタックを終了しピットへ。その
後ライバル勢がタイムアップしたため、ポジションこそ 6 番手に後退したものの、#38 ZENT CERUMO RC F は
まずは Q2 への切符を確保することに。
そして再び GT300 の Q2 が終わった午後 2 時 35 分、オンタイムで GT500 の Q2 セッションがスタート。この
オートポリスでも 5 回と、コース最多ポールポジション獲得記録を誇る立川が、#38 ZENT CERUMO RC F に乗
り込んで残り 8 分となった午後 2 時 39 分の時点でピットアウトして行く。
インラップを終えた立川は午後 2 時 42 分、残り 5 分となったところで計測ラップに入ると、まずはタイヤを温めな
がら 1 分 38 秒 868 でモニターの 2 番手につける。しかし、早めのアタックラップに入っていたライバル勢が次々
立川のタイムを上回って行き、#38 ZENT CERUMO RC
F は 6 番手まで後退。しかし、その翌周に渾身のアタックを
行った立川は 1 分 33 秒 000! しかし僅かにコンマ 1 秒
トップに及ばず、2 番手に。
これでアタックを終えた立川はピットへと帰還。惜しくも 6
度目のオートポリスでのポールポジション獲得はならなか
ったが、見事#38 ZENT CERUMO RC F はフロントロウを
手にして明日の決勝に臨むこととなった。
ドライバー/立川 祐路
「朝の公式練習では結構アンダーステアが強かったので、フィーリングも厳しかったのですが、予選までにセットア
ップを変更していった部分がうまく行って、ずいぶん解消されていました。クルマが良く曲がるようになっていたので、
12 号車には届かなかったとはいえ、フロントロウまで行けたのだと思います。このオートポリスでは 5 回ポールを
獲っていますが実はまだ勝てていないので、明日は 12 号車になんとか食らいついて、最終的に勝つことが出来れ
ば……。今季はクルマに速さがあるものの、それを勝利という結果に結びつけられていませんからね。加えて、12
号車より前でフィニッシュすることで、もてぎにはタイトル争いでより良い状態で臨めるわけですから。とにかく明日
はいい結果を持ち帰りたいと思います」
ドライバー/石浦 宏明
「公式練習ではアンダーステアに悩んだのですが、サーキットサファリのときにセットアップの方向性が掴めたので、
それを押し進める形で予選に臨みました。結果的にそれがうまく行って、なんとか Q1 を突破し立川さんにバトンを
渡すことが出来たので良かったです。Q1 のアタックラップでは、最終コーナー付近でアタックをやめた車両など 2
台に引っ掛かりそうだったので、一瞬翌周に仕切り直してアタックをしようかとも考えたのですが、諦めずにその周
を最後までアタックして、なんとかギリギリ引っ掛かることなくまとめることが出来ました。あと少し前のマシンとの距
離が近かったら、タイムをロスして Q1 で落ちていたかもしれません。明日の決勝ではどんな状況になっても全力
で行けるようにしっかりと準備したいですね」
監督/高木虎之介
「あと一歩というところで確かに惜しかったのですが、色々な状況を考えれば 2 番手まで行けたのですから良かっ
たのではないかと思います。やはりウエイトが重いので、区間によっては辛そうですから。本当に今日の予選は上
出来だったと言えるでしょう。ポールシッターの 12 号車は軽いので速いとは思いますが、付いて行ければ結果的
に最終戦でのタイトル争いに絡んで行ける状況になるわけですから。クルマはかなり良くなっていますが、セットア
ップの部分ではまだ不安な部分もないわけではないですから、明日の朝の走行を含めてさらに良い状況で決勝に
臨めるようにしたいですね」