授業参観レポート 1 5月28日(木) 教材名・授業者 第5学年「見立てる」 2 平成27年 授業者【 】 授業の概要 本文を「はじめ」「中」「おわり」に分けて、要約したまでが前時の学習です。「はじめ」には話題 の提示、 「中」は具体例、 「おわり」は筆者の考え(伝えたいこと)が書かれているとまとめています。 今日は「「中」を段落ごとに整理し、筆者の考えを読み取ろう」が、めあてとして示されました。 ■活動1 前時に学習したことを想起すると共に、本時のめあてを確認 する。 ■活動2 「中」を音読する。(5分間に時間を区切り、何回も読む) ■活動3 第2~第5段落を要約して一文で表す。 3 参観を通して考えたこと 全員で5分間音読した後に、2~5段落を一文でまとめていくこと キーワードの例 が指示されました。その時に参考にしていくのが、右に示したキーワ あやとり ひも かたち ード。キーワードを参考にしながら、段落の要約をして一文にまとめ 名前 見立て ちいき させようという方法です。先だっての第6学年の授業が「一文を選ぶ」 土地 生活 各地 だったのに対して、今日は、「一文にまとめる」。指導法が根本的に違 います。今日は、一文ではなく「キーワードを使った要約」という指導法に、どのような反応が返っ てくるかがポイントになりました。 2段落で是非入れたい言葉を聞くと、「あやとり」が返ってきました。この他にもキーワードを選ん で段落を要約させたところ、次のようになりました。この時点で、様々な根拠(本文)に基づく考え が出されていることが分かります。「見立てる」という説明文では、段落を要約させる指導法にある程 度の効果がありそうです。 第2段落の要約 ■あやとりを例にして見立てる。 →段落の最初に書いてある。最後に見立てるとあるから。 ■あやとりの説明 →あやとりについて説明している。あやとりを例に見立てを説明している。 ■あやとりの仕組みたとえ →見立てるのたとえが書いてある。 ■あやとりで作った形が実在のものに見立てられている。 →最後が一番大切かもしれない 3段落以降でも同様の方法が採られましたが、段落ごとに要約に含めるキーワードを決めていま した。例えば3段落では「ちいき」 「生活」 「名前」、4段落では「日本各地」、第5段落は「世界各地」 が、要約に使うキーワードとなりました。この後も、第2段落と同様の方法で3~5段落が要約され ました。例えば、下に示した第3・4段落の要約として子どもたちから出されたものを比べてみると、 内容はほぼ同じですが、表現の仕方に「その子なり」が見えます。 第3段落の要約 ■あやとりで同じ形につけられる名前はその土地の生活の仕方で違う。 ■同じ形でも生活の仕方が違うため名前が違う。 第4段落の要約 ■日本各地のあやとりの見立て方の紹介 ■場所によって違うことの例 もう一点特筆したいのが、授業中に挙手をする子どもたちの人数が多いことです。授業が分かりや すい、多様な意見が認められるなどの条件が整うと、子どもたちは自然に発言できます。今日は授業 の雰囲気もさることながら、内容の分かりやすさが感じ取れました。子どもたちが何か言いたくなる のも分かる気がします。 確かに、キーワード(「中心となる語」といってもよいかもしれません)を使って要約させるのなら、 子どもたちにとって分かりやすいと思いました。しかも、それぞれの段落に書いてあることを、子ど もたちが的確に捉えられます。一つ勉強になりました。
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