「方式審査便覧の改訂(案)」に対する御意見の概要及び御意見に対する

「方式審査便覧の改訂(案)
」に対する御意見の概要及び御意見に対する考え方
番号
御意見の対
御意見の概要
御意見に対する考え方
象
1
2
04.05
15.20
1.
(2)出願審査の請求の「特48条の3第5項」
御意見を踏まえ、04.05の文末脚注に特許法
は「
(特48条の3第7項において準用)
」を加えること
第48条の3第7項が同法第48条の3第5項を準
が望ましいと思料します。
用する旨追記しました。
2.願書以外の出願書類の却下は、
(18)の次が(2
0)となっています。
御指摘のありました誤記について(18)の次を
(19)と修正するとともに、以降の項番について
も順次繰り下げ修正をしました。
3
15.20
2.
(24)の「分割出願、変更出願又は実用新案登
御指摘のありました2.
(24)は、従来からの運
録に基づく特許出願において、原出願で主張していない
用ではありますが、一般に周知するため、今般の改
優先権の主張をしたとき(特許から実用への変更出願、 訂案にて明示的に記載しました。また、分割出願時
実用から特許への変更出願又は実用新案登録に基づく
に原出願で優先権主張がされていない場合であって
特許出願に対し、原出願の日から1月以内に優先権主張
も、原出願において優先権主張が可能な期間に、原
書を提出した場合を除く。
)
。
」について、特許出願の分
出願に対して優先権主張書が提出された場合には、
割出願について、特許法条約第十三条の適用が義務付け
当該分割出願についても優先権主張書が提出された
られる(特許法条約第三条(1)(ii)参照)にもかかわら
ものとみなします。
ず、原出願で主張していない優先権主張の追加が認めら
れないとすれば、不当に思われます。
4
21.62
4.
(1)は、
「当該特許出願人に対してその発明につ
御意見を踏まえ、4.(1)に「出願前の権利者」
いて特許を受ける権利を譲った者(当該発明の発明者又
を追記し、
「先の特許出願の出願時の特許出願人、出
は先の特許出願のもと出願人)
」のような記載を加える
願後の承継人又は出願前の権利者でないとき」と修
べきと思料します。
正しました。併せて方式審査便覧15.20におけ
る1.
(7)の当該記載も明確化するための修正をし
ました。
5
21.62
出願人が参照すべき旨を主張した先の出願が特許出
特許法施行規則様式第 26(特許願)の備考 30 を修
願でない場合の扱いについて、考慮が必要と思われま
正(
「先の特許出願が優先権主張の基礎でない場合に
す。特に、先の出願が、日本国を指定した国際出願であ
は、
」の記載を削除)し、先の特許出願は特許願の【そ
って「
【先の出願に基づく優先権主張】
」の欄に記載され
の他】の欄において特定することになります。御意
たものであるときは、特許出願であるか実用新案登録出
見を踏まえ、適切に運用いたします。
願であるかの区別が明確でなく、問題が大きいと思料し
ます。
6
23.22
特許法条約第五条(5)及び(6)に適合させるため、願書
特許法38条の4による補完は、明細書の一部と
に添付されていない図面の全部の欠落の補完を認める
願書に添付すべき図面の全てを対象として運用いた
必要があると思料します。
します。本運用を明確化するため、願書に添付すべ
き図面の全てが欠けているときを含む旨の記載を冒
頭において、「(願書に添付すべき図面の全てが欠け
ているときを含む。)
」と追記しました。
7
23.22
(2)アの「引用補完に該当する場合にあっては、優
補完する欠落が優先権主張基礎出願に完全に記載
先権主張基礎出願又はその翻訳文に記載された文言と
されているか否かの判断は、方式審査を行う職員が
完全に同じ記載を」というのは、あたかも一字一句が同
行いますが、特許法条約に基づく規則の規定の趣旨
一であることを要求するようで、特許法条約に基づく規
を踏まえ、適切に運用いたします。
則2(4)(iv)の「完全に含まれている」
(completely
contained)と比べて、厳格に過ぎると思われます。特
許法第三十八条の四第四項ただし書に関する判断は、最
終的には、実体審査(特許法第四十七条)及び審判(特
許異議の申立てを含む。
)によるべきであり、仮に方式
審査のみで完結させようというなら無謀と思われます。
8
70.30
2.
(登録申請の却下)のうち、ア.
、イ.
、ケ.等に
御意見を踏まえ、
「ただし、却下の処分を行おうと
ついては、「要件を満たしていない場合」に関する特許
する際に却下の理由が解消されているときは、却下
法条約に基づく規則 15(6)及び(7)[これらを同規則
の処分は行わない。却下処分を行うに当たっては、
16(8)、17(8)、17(9)、18(6)において準用する場合を含
当該提出書類等を総合的に検討し客観的に手続者の
む。
]の趣旨に照らせば、少なくとも特許に関する申請
合理的意思を判断するよう努めるものとし、形式的
については、補正の機会を与える必要があると思料しま
には以下の却下事項に該当する場合であっても、個
す。
別具体的な事例においては、必要に応じた取扱いを
行うことにより、関係法令の適正かつ妥当な運用を
図るものとする。」等記載を追加・修正し、特許法条
約に基づく規則の規定の趣旨を踏まえ、適切に運用
いたします。
9
82.10
「15.20 不適法な出願書類等に係る手続の却
御意見を踏まえ、82.10の冒頭に「なお、こ
下の取扱い」の冒頭には、不適法な出願書類等に係る手
の取扱いに当たっては、当該審判書類等を総合的に
続の却下の取扱いに当たって、
(1)
(2)の事項に留意
検討し客観的に手続者の合理的意思を判断するよう
することが記載されていますが、
「82.10 不適法な
努めるものとし、形式的には次に掲げる却下事項に
審判書類等に係る手続の却下の取扱い」には、そのよう
該当する場合であっても、個別具体的な事例におい
な記載がありません。
ては、必要に応じた取扱いを行うことにより、関係
いずれも書類に係る手続の却下の取扱いに関する項
目ですので、82.10の冒頭にも、15.20の冒頭
と同様の記載を追記したほうがよいのではないでしょ
うか。
法令の適正かつ妥当な運用を図るものとする。」と、
却下の取扱いに当たる留意事項を追記しました。