～富山ろうさい病院だより～2015.3.発行 vol.68 泌尿器科専門医に聞くにいくら富山ろうさい病院新倉第二泌尿器科部長すすむ晋 H28 年新病院完成予想図かいちょうしんぼうこう回腸新膀胱？？についておなかの下の方に膀胱があります。膀胱は腎臓で作られた尿をためる働きと、出す働きがあります。その膀胱にがんができる場合があり、「膀胱がん」といいます。膀胱がんの治療として、多くの場合は膀胱を全部切除しない手術を行いますが、がんの状態により膀胱を全部切除する場合があります。膀胱を全部切除すると尿の通り道（尿路）がなくなってしまいます。膀胱を切除することで、尿の通り道の確保が必要（尿路変向）このため膀胱切除と同時に尿の通り道を確保します。これを尿路変向といいます。今までは尿路変向として、回腸導管や尿管皮膚瘻といった体の表面にストーマという尿の出口を作り、集尿袋をつける術式が多く行われていました。かいちょうどうかん回腸新膀胱とは小腸の一部を使って新しい膀胱を体内に作り、尿管回腸導管と尿道をつなぎ、手術前のように尿道から尿を出すようにする手術です。回腸導管や尿管皮膚瘻のように、ストーマを必要としません。 ● 回腸新膀胱の排尿の特徴として、 ① 尿の充満知覚がほとんどなく腹部の張る感じが尿意となる。 ② 新膀胱を縮める筋肉がないので腹圧による排尿となる。といった特徴があります。当院ではこのような手術も行っております。膀胱切除後の日常生活に支障の少ない手術である考えています。かいちょうしんぼうこう回腸新膀胱膀胱がんの早期発見がまず第一番です。健康診断を定期的に受けることをお勧めします。また「精密検査必要」となった場合には、必ず受診をしましょう。ご心配の方は、泌尿器科外来にご相談ください。＜健康診断部の結果、「精密検査必要」と言われた方の受診予約（電話等）を受けています。＞待ち時間が少なく、スムーズに受診を受けられます。特にお仕事をされている方、多忙な方はどうぞ地域医療連富山労災病院では、緊急に受診を希望される方の受付を行っています。症状を自覚した時、夜間・休日の救急外来の時間まで待たずに来院してください。携室（下記）にご連絡ください。事前に電話されるとスムーズに診療できます。直通電話 0765･22-1354（平日 9：00～16：00） 0765-22-1280（病院代表）