「方式審査便覧の改訂(案)」に対する御意見の概要及び御意見に対する考え方 番号 御意見の対 御意見の概要 御意見に対する考え方 象 1 04.05 3.救済を受けるための手続(→期間徒過後の救済規 特許法等で定める手続期間が延長されるような事 定に係るガイドライン) (2)の期間については、 (例え 象が発生した場合には、特許庁よりホームページ等 ば、脚注等で)大災害等の非常事態においては、省令の でご案内いたします。 特例等が設けられる可能性にも言及してはどうか。 なお、方式審査便覧において将来の可能性に言及する ことが 不適当であれば、他の方法(パンフレット、研 修、Q&A等)でもよいと思われる。 2 15.20 2.願書以外の出願書類の却下 において、 「(13) ご指摘のありました誤記について「同条第4項」 特許出願等に基づく優先権主張の手続」では、「同上第 と修正しました。また、 (13)及び(14)につい 4項」は誤記である。それはさておき、 「(14)パリ条 ての参照記載についてもご意見を踏まえて、 (13) 約による優先権主張の手続」では、「28.11優先権 の文末に「(→28.12)」及び(14)の文末に 主張に係る表示に関する取扱い」を参照して、また、 (1 「(→28.11) (→28.12) 」を追記し、参照 3)及び(14)とも「28.12特許法第17条の4 できるように修正しました。 又は実用新案法第2条の2第1項の規定に基づく優先 権主張書の補正の取扱い(特・実)」を参照して、補正 により却下を免れる場合もあることを示したほうがよ いのではないか。 3 28.02 「方式上不備のない優先権主張の全部又は一部を削 御意見を踏まえ、 「方式上不備のない優先権主張の 除することは、優先権の利益を喪失する優先権主張の取 全部又は一部を削除することは、優先権主張書の不 下げと同じ効果を得ることになるから、認めない。 」と 備若しくは誤記の訂正又は記載事項の補充のいずれ あるが、 「取下げと同じ効果」に根拠がないと思われる。 にも該当しないから、認めない。」と修正しました。 4 28.11 「特許法第17条の4又は実用新案法第2条の2第 従来から、優先権主張書の記載に誤記がある場合 1項に規定する補正ができる期間を除き、特許法第43 であって、提出された優先権主張書及び特許法43 条第1項に規定する書面(願書に記載して提出を省略し 条第2項において規定する期間内に提出された優先 た場合には願書)及び同条第2項に規定する証明書につ 権証明書の記載内容から書面の記載と証明書の記載 いては、次に掲げる場合には、補正を認める。」とある との間の同一性が認められるもの(方式審査便覧2 が、法改正後は、法律の委任を受けた省令により期限を 8.11の1.~3.)に限りその補正を認める運用 定め、誤記の場合に、より長い期間を定めることができ を行ってきており、法改正後も、引き続き補正を可 るにもかかわらず、そうしていない場合は、例外を認め 能とすることとするため、原案のとおりとしました。 ていないと解すべきではないか。 なお、当該期間を経過後は補正ができない事例を 統一的に扱うため、方式審査便覧28.41におい て1. (2)を「先の出願の番号が誤って記載されて おり、優先権主張書の補正をすることができる期間 (特17条の4、実2条の2第1項)を経過しても、 当該記載事項の補正がなされないとき。 」と修正しま した。 5 28.12 「優先権主張書の補正により、方式上不備のない優先 御意見を踏まえ、 「優先権主張書の補正により、方 権主張の一部又は全部を削除することは、優先権主張の 式上不備のない優先権主張の一部又は全部を削除す 取下げと同じ効果を得ることになるから、これを認めな ることは、優先権主張書の不備若しくは誤記の訂正 い。 」 とあるが、 「取下げと同じ効果」に根拠がないと 又は記載事項の補充のいずれにも該当しないから、 思われる。 認めない。 」と修正しました。 優先権主張の取下げは、 「先の出願に基づく優先権主 張取下書」 (特許法施行規則第 28 条の4)によるべきこ とを指摘することで、補正では認めないと結論付けるの がよいのではないか。 6 28.41 2.の(11)先の出願が、後の出願の際に既に特許 御意見を踏まえ、2. (11)は「先の出願が、後 法第18条第1項又は実用新案法第2条の3の規定に の出願の際に既に特許法第18条第1項若しくは第 より却下されているときについて、特許法第18条第2 2項、同法第18条の2第1項又は実用新案法第2 項及び特許法第18条の2第1項を加えてもよいので 条の3の規定により却下されているとき(出願日の はないか。 認定がされたものに限る。 )。」と修正しました。 あるいは単に「後の出願の際に既に却下されていると き。 」とか、さらに「(上記(2)に該当する場合を除く。)」 を加えるとかして、却下の条項を個々に挙げずに済ませ てもよいのではないか。 7 28.41 3.主張適格に関する事項について、後の出願の出願 今般の改正特許法第41条第4項の規定により、 人は、優先権を伴わない出願をした後に優先権を追加す 優先権主張の時期が緩和されますが、特許出願等に る場合には、優先権を追加する際に出願人となっている 基づく優先権を主張することができる者は、従前ど 者(名義変更があった場合には変更後の出願人)と解す おり、自己の出願に基づき、後の出願を行った者で べきである。 す(特許法第41条第1項)。出願後の名義変更によ そこで、 (1)先の出願と後の出願の出願人が相違す り、先の出願と後の出願の出願人が一致した状態で るときにつき、 (後の出願において先の出願に基づく優 優先権主張を追加したとしても、3. (1)から(3) 先権を主張する際)を示せば、十分と思われる。 に該当する場合は、先の出願の出願人でない者が後 出願人が相違するとは、出願人が複数であるときは全 の出願を行っており、特許法第41条第1項に規定 員一致であり、一方に異なる者を含んではならないこと する要件を満たさないため、当該優先権の主張は却 は自明である。そこで、 (2)及び(3)が、 (1)の例 下の対象となります。また、3. (1)は先の出願人 示として示されるならともかく、 (1)に該当しない場 と後の出願人が完全に相違するとき、3. (2)と(3) 合が、 (2)又は(3)で尚不適法とされるとすれば、 は先の出願人と後の出願人の一部が相違していると 適当でないと思われる。 きを想定しています。 (2)先の出願の出願人が全員で後の出願の出願をし したがって、原案のとおりとしました。 ていないとき、 (3)先の出願の出願人でない者が、後 の出願を共同でしているときにおいて、 「後の出願をし て」という文言が、あたかも、後の出願をした当初の出 願人を意味している(その後の名義変更を考慮しない) ようにも思われるが、法41条第1項の「特許を受けよ うとする者」という文言は、特許出願をした後には「特 許出願人」を意味すべきであり、これを出願当初の出願 人と狭く解する必要はないと思料する。 8 58.20 方式審査便覧58.20「書類、ひな形及び見本の閲 御意見を踏まえ、脚注に「意見書の意見の内容及 覧等について」の但書第4項で定義されている「出願関 び上申書の上申の内容並びに拒絶理由通知等(特許 係書類等」や「査定系審判等に係る書類等」に、延長登 庁からの発送書類)は営業秘密が記載されている旨 録出願の審査過程で延長登録出願人が提出する意見書 の申出の対象外」であることを明記しました。 が含まれるのかどうかが曖昧である。 方式審査便覧58.20の但書第4項で誤解がないよ うに明記しておいていただきたい。
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