女性建設技術者を取り巻く環境の実態調査の調査結果概要 青森県内に本店のある建設業許可(特定許可又は一般許可で特A級)を有する 543 者を 対象に調査を行い、328 者から回答があった。(回収率 60.4%) 1.就業者(社員)に占める女性の割合 全体では 11.7%(1,250/10,694 人)であり、技術者では 2.9%(143/4,902 人) 、技能者 では 2.9%(71/2,488 人)であった。 2.会社としての取り組み姿勢 (1) 「女性の活躍を推進する取組を行っている」、 「現在、取組を行っていないが、今後行 う予定がある」を合わせた割合は 52.6%となり、半数となっている。 (2)女性の活躍について、採用や登用に関する自主的な数値目標の設定状況をみると、 「設 定している」と「設定していないが、今後設定する予定である」を合わせた企業の割 合は、全体の 75.4%に達している。 3.個々の制度等について(男女の区別なく取り組んでいる取組を含む) (1)継続就業に関する制度の導入状況(複数回答)を見ると、 「産前・産後休暇制度を設 けている」が 87.0%であった。 (2)継続就業制度を導入していない理由(複数回答)としては、「その他」(主な内容は 「該当者がいない」、 「法定の基準をみたしている」などである)が 26.4%であった。 (3)今後の継続就業に関わる制度の導入予定については、「ある」が 21.0%、「ない」が 17.0%であった。 (4)出産者 46 人のうち、育休を取得した割合は、技術者で 93.8%(15 人)、事務系職員 で 93.3% (28 人) となっている。 事務系職員では全員が復帰しており、技術者では 62.5% であるが、追加で確認したところ現在育児休暇中で全員復職を予定している。また、 技能者では実績がなかった。 (5)育児・介護休暇取得者への対応(複数回答)については、 「特に補充を行わず、同じ 部門の他の社員で対応した」が 50.0%であった。 4.職場環境について(男女の区別なく取り組んでいる取組を含む) (1)制度面での職場づくりの取組状況(複数回答)を見ると、 「セクシャルハラスメント 対策を実施している」が 31.9%であった。 (2)設備面での職場づくりの取組状況(複数回答)を見ると、 「会社に女性専用トイレを 設置している」が 72.5%であった。 5.課題対応について (1)女性の活躍を推進する上での問題や課題(複数回答)としては、「体力が必要な行程 が多く、女性が担当できる仕事が限られている」が 56.1%、 「女性には時間外労働。深 夜残業をさせにくいというイメージがある」が 52.1%であった。 (2)女性の活躍支援のため効果的だと思う取組(複数回答)としては、 「家庭との両立に 配慮した始業時間などの労働時間の見直し」が 50.6%であった。 (3)女性を増やすために効果的な取組(複数回答)としては、 「積極的な採用・雇用」が 43.0%、 「産休・育児休業制度の充実」が 40.5%、 「学校の教師に対して建設業の周知 を進める」が 35.4%であった。 6.女性活躍推進に関わる意見や感想など (1) 「女性建設技術者ネットワーク会議」の認知状況については、 「知っている」が 21.0% であった。 (2) 「女性建設技術者ネットワーク会議」の入会については、 「今後の入会を考えている」 が 5.2%であった。 (3)入会を考えていない理由(複数回答)では、 「女性技術者がいない」が 76.7%であっ た。 (4)「女性建設技術者ネットワーク会議」へ期待すること(複数回答)としては、 「建設 業界のイメージアップ」が 59.1%、「業界の意識改革」が 38.4%、 「女性の入職促進」 が 31.4%などとなっている。 (5)自社にとって女性活躍を推進することの意味(複数回答)としては、 「企業(業界) のイメージアップ」が 58.2%、 「就職希望する女性の増加」が 41.8%、 「企業における ダイバーシィ(性別年齢問わず誰もが働きやすい労働環境)推進の契機」が 34.5%な どとなっている。
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