「佐賀県産品輸出可能性等調査事業」業務委託仕様書 1 事業の目的

「佐賀県産品輸出可能性等調査事業」業務委託仕様書
1 事業の目的
人口減少による国内市場の縮小に加え、農林水産業を取り巻く環境が大きく変化する中、産地・産
業の持続的発展を図るため、県産農林水産物等の主要品目から、米、茶、海苔、酒等を選定し、輸出
可能性等を調査する。なお、本調査は、上記品目の輸出に取り組む県内の生産者・事業者を支援する
ための資料とすることを主眼としている。
2 調査の前提となる事項
(1) 調査の実施体制
① 佐賀県は、各品目(米、茶、海苔、酒)の生産者・事業者の団体(組合等)、輸出を行う商社及
び県による調査チームを設ける。
② 受託者は、調査チームと連携のうえ、自社の資源とともに、調査チームの有する情報やネット
ワーク等を活用しながら、専門的な立場により本業務を実施する。
(2) 業務委託の対象経費
本業務委託の対象経費は、下記の委託業務の内容を実施するための経費とし、調査チーム
の会議に係る会場借上げ代や実地調査における調査チームの旅費は、別途、県で手当てする
ため、計上を要しない。
(3) 調査のポイント
① 本調査は、輸出に取り組む県内の生産者・事業者を支援するための資料とすることを主眼と
するため、県内生産者・事業者の状況、直面している課題、意向等を十分把握し、調査後の取
組の具体的な指針となるものでなくてはならない。
② このため、本調査は、県内生産者・事業者が実際に輸出を行う場合を想定したうえで、現地流
通状況等の把握や国内外のビジネス・キーパーソンへのヒアリングを行うなど、ケーススタディ
の手法を必要とする。
3 委託業務の内容
(1) 調査チーム会議の運営等
調査チーム(組合等4団体、商社(2~3社)、県 ※参加者は県が選定)が会議等で行う次の
事項に関する検討作業等について、必要な基礎資料を作成するとともに、ファシリテーターとし
て議論をリードする。
① 事業者・生産者が取り組む輸出の現状・課題の整理
② 輸出の現状・課題や各種データ・文献等に基づく、輸出可能性の仮説の構築
③ 仮説を検証するための実地調査の企画・立案
④ 調査結果のとりまとめ、総括
(2) 可能性調査の実施
調査チームが構築した輸出可能性の仮説を検証するため、次のとおり実地調査を行う。
① 調査対象品目
米、茶、海苔、酒とする。
② 調査対象エリア
次に掲げるエリアについて調査を行う。但し、調査チームにおける検討の結果、業務委託
費で対応可能な範囲で、県と受託者が双方協議のうえ、変更する場合がある。
ア 米国
イ ブラジル
ウ EU(3 か国程度)
エ 中国、韓国(海苔生産の競合国)
オ 東南アジア(シンガポール、タイを除く 2 か国程度)
③ 調査項目
ア 対象品目の対象エリアにおける流通状況(但し、上記 エ 中国、韓国を除く)
・ 日本産品が流通する現地の主な小売・外食の店舗
・ 流通している産品の形態、品質、価格等
イ 対象品目の主要な輸出業者や現地の輸入卸業者の状況
・ 商物流の状況
・ 日本産品の輸出業者や現地の輸入卸業者の状況
・ 佐賀県産品の取扱いの意向
ウ 佐賀県産品(対象品目)の輸出可能性
・ 品目ごとの輸出可能性の高いエリア
・ 規制、競合商品の有無、その他課題の整理や解決策
・ 輸出を進めていくための効果的な取組等
エ 上記 エ 中国、韓国における海苔の生産及び輸出の状況
・ 中国、韓国の輸出用海苔の形態、品質、価格等及び生産状況や体制
・ 佐賀県産海苔を輸出していくにあたっての、中国、韓国産との差別化
④ 調査方法等
ア 対象エリアの現地における流通状況の把握や国内外の主要な輸出業者・輸入卸業者、そ
の他輸出に関して知見を有するビジネス・キーパーソンへのヒアリングなど、実地による調査
を基本とする。
イ 調査の具体的な企画・立案にあたっては、調査チームと連携のうえ、行うこと。
ウ ヒアリング対象者等の選定やアポイントの取得にあたっては、自社及び調査チームの双方
が有する情報やネットワークを活用すること。
エ 現地調査は、調査チームと連携して実施すること。
(3) 調査結果のとりまとめ及び発表
① 調査結果を取りまとめ、調査報告書を作成すること。
② 調査結果について、県が指定する場所において、発表を行うこと。
4 成果品
履行期間内に以下を電子媒体 CD-R に保存して提出すること。
① 調査結果報告書
② パワーポイントによる概要資料
5 委託上限額
31,000,000円(消費税及び地方消費税を含む。)
6 履行期間
契約締結の日から平成29年3月31日(木)