記事はこちら - サイマル・アカデミー

周 年を迎 える。
イマル・グループは2015
年に創 業
それを記念して、サイマル・
インターナショナルの専 属 通 訳 者で会
議通訳者の長井鞠子さん、サイマルの
創 設にも関わり、会 議 通 訳 者の草 分
けである小 松 達 也さんが講 演を行 う
セミナー『 通訳者・翻訳者への道 』(サ
通訳者や翻訳者を目指す人、学習者
イマル・アカデミー主催)が開催された。
を中心に会場はほぼ満員となった。
長井さんが語る
通訳の醍醐味と資質
セミナーは2部制で、第1部では長
井 鞠 子さんが 「 伝 える極 意に学ぶ通
訳とことば」 とのテーマで講 演 を 行っ
た。2014年 春に「プロフェッショナ
ぶりが紹介されてからは、通訳のみな
ル仕 事の流 儀 」(NHK)でその仕 事
らず 講 演の依 頼 も 多 数 あるそ う だ。
この日の参加者は通訳・翻訳の志望者
が中 心だということも あ り、 長 井さ
で通訳の道へ。「私が駆け出しの頃は、
クでアルバイトをしたことがきっかけ
「もともとは通訳者という選択肢は
なかった」 そ うだが、東 京オリンピッ
く語った。
できる仕事だと思う」 と、サミットな
どこに向かっているのかを感じることが
に立 ち 会ってき た。 通 訳 者は世 界が
とかオイルショックとか、 時 代の波 頭
ていた。 また最後には、「為替の問題
という 長 井さんなりの通 訳 者 像が語
若 干の自 己 顕 示 欲 も 必 要だと思 う 」
娘からは『 縄 文 時 代 』 と言われるぐ
ど国際外交の最前線で通訳を行ってい
んも通訳の仕事についてより深く、熱
らい昔の話。 今とは状況が違うのでア
るトップ通訳者らしい言葉で締められ
味がある」 とのこと。 その上で、 通
て人と人とをつなぐことができる醍醐
訳は言ったら終わり。でも自分を介し
通 訳 という 仕 事の魅 力については、
「 翻 訳 は 文 字 として形に残 るが、 通
りに参加者も笑顔で話に聞き入る。
が聞 きたいことしか訳せていないと言
人からの質問が多かった。 また「自分
時にはどう すれば?」 など学 習 中の
彙力をつけるには?」「壁にぶつかった
講 演 後の質 疑 応 答では、参 加 者か
ら活発に手が挙がった。「表現力や語
た。
也さんと翻訳者の Peter Durfee
さん
が 「通訳と翻訳の魅力」について語り
第
られると、参加者は真剣にメモを取っ
と長 井さん。ユーモアたっぷりの話ぶ
ドバイスになるかはわかり ませんが」
訳者に向いている資質について、「語る
訳者は、虚心坦懐に、まっさらな状態
われた」という学習者に対しては、「通
ある人、何にでも好奇心を持てる人、
焼き、要領がよく判別をする能力が
テラン通訳者から直接受けたアドバイ
で挑む必要がある」 とアドバイス。ベ
さんが日本 語、 Durfee
さんが英 語で
発 言 する対 談 形 式で、会 場に設 置さ
で後進の指導にもあたっている。 小松
合った。 それぞれサイマル・アカデミー
い。
パフォーマンスに直に接ししたことで、
事への真摯な想いや、トッププロの通訳
2時 間 分の講 演 会は盛 況のう ち
に終了。ベテラン通訳者、翻訳者の仕
アポロ月面着陸のテレビ放送で活躍した同時通訳者た
ちがサイマル通訳教室として 1975 年に設立して以来、
第一線で活躍する多くの通訳者・翻訳者たちを育成し
秀な受講生・修了生に仕事のチャンスを提供している。
≲ 通訳者・翻訳者への道 ≳
参加者は大いに刺激を受けたに違いな
30
ショナルの通訳者・翻訳者養成校。
てきた。サイマル・グループの総合力を活かして、優
サイマル・アカデミーでは、定期的にセミナー「通訳
の経験に基づいて分析。 さらには、
「落
ち込まない、引きずらない人、そして
中 村 麻 里さんが同 時 通 訳 するという
さんとサイマル・アカデミー修 了 生の
者への道」「翻訳者への道」を開催。現役通訳者・翻
訳者が、プロになるための学習方法や仕事の体験談な
どを紹介している。
趣 向。 プロの通 訳 者による同 時 通 訳
を 生で聞 くことができる貴 重な機 会
を手にして、長井さんと中村さんの同
とあって、参 加 者の多 くはレシーバー
時通訳を介して小松さんと Durfee
さ
んのやり 取 りを 聞いていた。「 どうし
て翻訳の道に?」 との小松さんの質問
に、 Durfee
さんは「 高 校 生で日本に
来て、大 学で日 本 語 を 専 攻したこと
がきっかけ」と英語で回答。 その後も
通訳業界のパイオニアである㈱サイマル・インターナ
れた通訳ブース内で2人の発言を長井
スは、学習者の指針になることだろう。
れた。
は?」 といったテーマで意 見が交わさ
日英翻訳をするには?」「翻訳の需要
「 翻 訳 者の資 質 とは?」「 日 本 人 が
サイマル・グループ 50 周年特別企画 サイマル・アカデミー主催
人 間に対して興 味がある人 」 と長 年
部では、会 議 通 訳 者の小 松 達
大ベテランの発言を
トッププロの通訳で
準 備 をいとわない人、お 節 介で世 話
ことにパッションを持っている人、勉強・
人と人とをつなぐのが通訳の醍醐味
時代が変わる瞬間に立ち会うこともある
Report 2
とは?
サイマル・アカデミー
『通訳・翻訳ジャーナル』SUMMER 2015 20
撮影/岩田伸久
21 『通訳・翻訳ジャーナル』SUMMER 2015
50
第 1 部で講演した会議通訳者の長井鞠子さん。2014
年発行の著書『伝える極意』
(集英社新書)も好評。
2015 年 2 月 11 日、時事通信ホール(東
京・銀座)にて開催。会場には 20 代から
30 代の女性の姿が目立ったが、スーツ姿
の男性サラリーマンや中高年の男女も。
小松達也さんは通訳歴 50 年以上。まさに日本
の通訳業界のすべてを知る生き字引。
会議通訳者の第一人者・長井鞠子さんと、小松達也さんが講演するセミナーが開催された。
トッププロが語る仕事の魅力とは?
会場の通訳ブース内で小松さんと
Durfee さんの発言を同時通訳する長
井さん。話者に目を配りながら、力強
く、はきはきとした通訳をする。
http://www.simulacademy.com
会場内では同時通訳を聞くためのレシーバーが
配布された。語学が堪能な参加者も、プロの同
時通訳を聞くためにイヤホンを耳にしていた。
第 2 部では会議通訳者の小松達也さんと翻訳
者の Peter Durfee さんが対談。英語と日本
語でやり取りした。
2
「通訳者・翻訳者への道」 開催レポート
サイマル・アカデミー HP
サ