3-(1)「生命尊重」

小学校 道徳の時間
3-(1)「生命尊重」
試案
○生命の尊さを理解し、自他の生命を尊重する心を育てる。
本実践は、農業・酪農・漁業などの北海道の産業や大自然の中に生息する動植物に着
目し、命あるものを大切にしようとする心情を育むため、道徳の時間において指導の充
実を図っています。
生命尊重の心を育むため、道徳の時間において、自分の誕生の話から生を受けたこと
のすばらしさを感じさせるとともに、小動物を飼育する活動と関連付けるなどして、学
校の教育活動全体を通じて指導することが大切です。
1
導
入
展
開
前
半
展
開
後
半
終
末
道徳の時間の指導例(小学校低学年)
(1) 主題名 いのちのたいせつさ
内容項目 3-(1)
(2) ねらい
生きることを喜び、生命を大切にする心をもつ。
(3) 資料名 「ハムスターのあかちゃん」(「わたしたちの道徳」小学校1・2年)
(4) 展開例
○発問(◎主発問) ・予想される子どもの反応等
○ 動物の赤ちゃんを見たことはありますか。そ
の赤ちゃんはどんな様子でしたか。
・かわいらしかった。
・小さかったよ。
○ 「飼育体験」で動物と触れ合ったとき、どん
なことを感じましたか。
・温かかったよ。
・心臓がどきどき動いていたよ。
○ 赤ちゃんを見ている女の子の気持ちを考え
ましょう。
・お母さんが守ってくれるよ。
・お母さんのおなかは気持ちよさそうだね。
・もっと大きくなってね。
・いっしょに遊びたいな。
*教師の働きかけ ■評価等
*生活科で実施した飼育体験のビデオを
見せながら動物たちと触れ合ったこと
を想起させ、道徳的価値への動機付け
を図る。
○
*身近な生き物と触れ合った経験を想起
すよう促す。
家や学校で生き物をかわいがったことや「命
って温かいな」と感じたことなどを教えてくだ
さい。
・家のねこが赤ちゃんを産んで育てているよ。
・おばあちゃんの家の牛の赤ちゃんは大きい
よ。
◎ 「命がつながっている」
「命ってたくましい」
「命って不思議」など感じたことはあります
か。
・生まれたばかりの赤ちゃんでも、頑張って生
きていてすごいな。
・私もお母さんから命をもらったんだな。
○ 先生の話を聞き、思ったことや感じたことを
発表しましょう。
*資料を範読する。
*ハムスターの誕生や成長の様子を十分
捉えられるよう、挿絵にも着目させる。
*ハムスターの赤ちゃんへの女の子の気
持ちに共感させる。
*成長していく赤ちゃんに対する女の子
の思いを記入できるワークシートを準
備する。
*自分自身の命について考えられるよ
う、人間の生命誕生に関するビデオを
視聴する場面を位置付ける。
■生命の大切さについて考えている。
*生命のすばらしさを捉えられるような
説話を準備する。
*自分たちと同じ命のあるものを大切に
しようとする気持ちを高められるよ
う、自分の成長を振り返ったり、自他
の命の大切さについて考えたりするよ
う促す。
2
体験活動
各教科(体育科)で
○
ねらい
総合的な学習の時間で
○
体の成長や体をよりよく発育・発達させ
ナキウサギの生息する環境を調べること
るための生活の仕方について理解する。
○
活動の概要
ねらい
を通して、環境問題について考える。
○
活動の概要
「健康カード」から身長の伸びを調べ、
環境教育における探究活動の一環とし
グラフにまとめて分かったことや男女の
て、エゾナキウサギが生息する岩塊斜面を
体の変化について話し合ったり、給食の献
調査したり、保護活動に取り組んでいる人
立や栄養と発育についての話を聞いたり
たちから話を聞いたりするなどの活動を行
するなどの活動を行う。
う。
その際、生活習慣の大切さを知り、自分
その際、北海道ならではの自然の偉大さ
の生活を見直すようにする。
や美しさに触れるようにする。
○生命の尊さを理解し、自他の生命を尊重す
る心を育てる。
道徳の時間
内容項目 3-(1)
○ 生きることを喜び、生命を大切にする心をもつ。
地域での活動等で
特別活動で
○
ねらい
○
動植物の観察を通して、生命の尊さにつ
日常生活の危険な行動に気付き、安全な
いて考える。
生活について考える。
○
活動の概要
ねらい
○
活動の概要
日常生活の中で、危険を感じた体験につ
地域のボランティアを活用した植物観
いて交流し、自他共に安全な生活を送るた
察会を行い、絶滅危惧種植物の生態及び動
めには、きまりを守り、危険を回避する行
物との共生関係など、自然環境について学
動が必要であることを考える活動を行う。
ぶ活動を行う。
その際、養護教諭の協力を得て、「けが
その際、北海道の多様な動植物などを通
の防止」と結び付けて学習できるようにす
して、自然の大切さを感じられるようにす
る。
る。