Latest News from International Recovery Platform トピックス バングラデシュにおける 「IRP復興ワークショップ」の開催 IRP Herald バングラデシュにおける 災害復興戦略の推進 Vol.7, 2015 バングラデシュにおける 「IRP復興ワークシ ョップ」の開催 inundated area 2014年12月9∼10日 (バングラデシュ、 ダッカ) バングラデシュはインドとミャンマーとの間に位置し、ベン このような状況の中、今回、防災・救護省は、バングラデ copyright:: IRP ガル湾に面しています。国土は約14万7千平方キロメートル シュ災害復興戦略研究所(ISRSDRR)及びIRPと共に、2014 で、南アジアに位置し、ガンジス川、 ブラマプトラ川、 メグナ川 年12月9∼10日、現地パートナーである国連開発計画 により形成された低地にあるデルタ国であり、310の川とその (UNDP)、オーストラリア・エイド、イスラム・リリーフ、 クリ 支流により国が形成された「川の国」でもあります。夏(3月∼ スチャン・エイドの協力も得ながら、バングラデシュ・ダッ 6月)は高温で蒸し暑く、雨季(6月∼11月)は高温多湿多雨、 カにおいて 「IRP復興ワークショップ」 を開催しました。 冬(12月∼2月)は暖かく乾燥した気候です。首都はダッカで、 人口1億5,722万人、 うちベンガル人が98パーセントを占めま ワークショップには関係機関の代表50名以上が参加し、 す。 バングラデシュにおけるレジリエントな復興の推進や持続 可能な開発のための土台作りに向けた議論を行いました。 バングラデシュは自然災害の長い歴史を有し、1980年から 具体的には、(1)関係者に復興のためのアジェンダを示すこ 2008年にかけて219もの自然災害を経験しました。地理的条 と、(2)国内の復興プラットフォームを形成するための準備作 件、地形、河川の多様性、モンスーン気候といった要因により 業を行うこと、(3)災害復興計画づくりのロードマップについ 自然災害に対して脆弱となっています。 また、その海岸地形に て議論し共通認識を持つことの3つを目的としました。 より、災害による影響を受けやすくなっており、洪水、サイクロ ン、高潮、川岸の浸食、地震、干ばつ、海水侵入、火事、津波と 開会式では、IRPによる復興ガイダンスノート等のツール いった自然災害が数多く発生しています。 や事例研究などを含めた災害復興の主要原則についての 基調講演に続いて、防災・救護大臣のモファザル・ホセイン・ チャウドリー氏、同省事務次官のメスバ・ウル・アラム氏、同 省防災部長のモハメド・アブドゥル・ワズド氏、国会防災委員 会委員長のディレンドラ・デブナス・シャンブ氏がそれぞれ 復興の重要性についてのスピーチを行いました。 バングラデシュはこれまで災害に対して脆弱な国であっ たものの、防災・救護省を中心として、中央政府は減災の必 要性を認識しており、災害復興はインフラやコミュニティ、 国民生活を強化する絶好の機会であるという考えのもと、 過去の復興における取組や政策、計画を見直し、減災に向 けた「Build Back Better」に取組んでいます。 国際復興支援プラットフォーム (IRP) 〒651-0073 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通 1丁目5番2号 東館5階 Tel: 078-262-6041 Fax: 078-262-6046 [email protected] 編集者:佐太留 ぐりさ For more information visit our “IRP Website”: http://www.recoveryplatform.org IRP Herald Continues from Page1~ Cover Story: バングラデシュにおける 災害復興戦略の推進 2015 年1月16日、ホテルオークラ神戸にて開催された 「IRP国際復興フォーラム2015」において災害復興の取り 組みとして、バングラデシュの国家復興プラットフォーム (NRP)の設立に関する報告がありました。 バングラデシュ災害復興戦略研究所理事長および前 閣僚であるアクラム H.チャウドリー氏は、 「NRPの重要な 役割はバングラデシュ政府に対して有益な復興過程を提 言する諮問機関であり、バングラデシュ政府は、過去の教 訓、政策、事業の制限や失敗を修正する機会を得るため、 “より良い復興”(build back better)の原則を推進している 」 と強調しました。 たとえば、2012年に成立した災 害管理法には、復興に確保される 財源が明記されていません。 第3に、ステークホルダーと他の 鍵となる重要な関係者は、復興に おける協力の仕組みがないため、 災害の発生後、復興の役割を果た すために十分な連携・協力ができ ません。 たとえば、2012年に成立した災害管理法には、復興に確 保される財源が明記されていません。第3に、ステークホ ルダーと他の鍵となる重要な関係者は、復興における協 力の仕組みがないため、災害の発生後、復興の役割を果 たすために十分な連携・協力ができません。 Recommendations (i) Organization of a three-day workshop on disaster recovery planning to be participated by inter-ministerial representatives and key stakeholders; (ii) Half-day orientation on recovery among parliamentarians; (iii) Activation of the inter-ministerial council, Inter-Ministerial Disaster Management Coordination committee, National Disaster Management Committee, Earthquake Preparedness and Awareness Committee etc., which are stipulated in the SOD – to take on recovery functions; (iv) Propose amendments to the Disaster Management Act of 2012 or propose for a separate “National Recovery Act” to secure recovery financing; and (v) Advocate for clear articulation of the recovery component in the process of updating the National Plan for Disaster Management. さらに、チャウドリー氏は、バングラデシュにおける災害 復興戦略の推進は、2014年6月にバンコクで開催された第 6回アジア防災閣僚会議(6AMCDRR)および2014年9月に ワシントンで開催された第2回世界復興会議(WRC2)にお ける併催イベントを含むIRPが推進する活動を参考として おり、 しなやかな復興が重要であると述べました。 ワークショップでは最終的に、(1)中央政府及び地方政 府における復興行政機能の制度化、(2)政府各機関におけ る復興のための予算の確立、 (3)復興分野での協力のしく みづくり、(4)災害復興枠組を作り、準備能力を充実させる、 といった提案がなされ、また今後、防災・救護省がUNDP、 イスラム・リリーフ、 クリスチャン・エイド、バングラデシュ災 害復興戦略研究所、IRP等の関係機関と協議しながら、国内 の復興プラットフォーム設立に向けて取り組んでいくことと な っ て い ま す 。こ の 件 に つ い て の 問 合 せ は 、河 内 ([email protected]) までお願いします。 「DRA フォーラム2015」開催 阪神・淡路大震災から20年を 迎えた2015年1月17日、 「兵庫行 動枠組(HFA)」10周年を記念し、 IRPを含めた兵庫県・国際防災人 道支援協議会(DRA)等により 「超 巨大災害総合シンポジウム」の 第1部(国際防災・人道支援フォーラム) として、国連国 際防災戦略事務局(UNISDR)のトップらを迎え、ポート ピアホテルにおいて、10年前に兵庫で採択された国連 の「兵庫行動枠組」の進捗や、DRA構成各機関での取組 み、今年3月に仙台市で開催が予定されている第3回 国 連 防 災 世 界 会 議で 採 択 予 定 の H FA の 後 継 枠 組 (HFA2)に向けた期待や推進に向けた提案などについ て討議する 「国際防災・人道支援フォーラム2015」が開 催されました。 チャウドリー氏は、 「IRP国際復興フォーラム2015」に 引き続き、 「DRAフォーラム2015」に出席し、世界各国の 復興への取り組み、バングラデシュの防災対策に関し て意見交換を行いました。 SAVE THE DATE IRP パブリック・フォーラム 1: 復興計画・プログラムの効果的な実施∼ 学術研究と被災国の経験をつなぐ 2015年3月16日 (月)10:00∼12:00 東北大学 川内北キャンパス 講議棟 C101 IRP パブリック・フォーラム 2: 復興における民 間セクターの果たす役割 ∼コミュニティの復興 2015年3月16日 (月)10:00∼12:00 東北大学 川内北キャンパス 講議棟 C101
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