朗読台本「手紙」 - タテ書き小説ネット

朗読台本「手紙」
赤点人間
タテ書き小説ネット Byヒナプロジェクト
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︻小説タイトル︼
朗読台本﹁手紙﹂
︻Nコード︼
N8139CF
︻作者名︼
赤点人間
︻あらすじ︼
僕と君を描いた朗読台本です
1
僕から君へ︵前書き︶
どうも赤点です
今回は朗読の台本を書かせていただきました
一応男性用ですが、一人称を変えれば女性でも読める台本のはずです
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僕から君へ
−−−−−本編−−−−−
﹁おはよう﹂君が初めて僕に言ってくれた言葉
僕がその一言にどれだけ救われたのかを、君は知らないだろう。
教室の隅で、死んだような毎日を過ごす僕に、君が初めて声を掛け
てくれたんだ。
だけど僕は俯いて、ぼそぼそと何を言ってるのか分からない声で、
なんて言ったのかを覚えているかな?
五月蝿い、あっちに行け!だったよね?
本当にゴメンなさい、でも、言い訳ぐらいさせてくれ。
あの頃の僕は、傷つくのが・・・傷つけるのが怖かったんだ。
だって、君はクラスの人気者、だけど僕はクラスに居るのか居ない
のか分からない、空気くんだったんだぜ?
いきなり君から声を掛けられたモノだから、少し怖くて、あんなこ
とを言ってしまったのさ。
3
だけど、君から話しかけられた日の下校中、スキップしながら帰っ
たのは、ここだけの秘密にしていてくれないか?・・・
﹁ありがとう﹂君が僕にくれた最高の宝物
この言葉を君から貰ったのは、君の誕生日だったね。
少しずつ僕たちは話す機会も増えてきて、僕がクラスの空気くんか
ら卒業した頃。
君から誕生日会に招待されたんだよね?
正直あの時は、どうしたものかと困ったよ。
だって僕は、大してお金を持ってなかったし。
何よりも君の好きな音楽も、服も、アクセサリーもなにも知らなか
ったんだから。
悩んだ末。結局僕は、バラの花を1輪買って持っていったんだよね。
たった1輪のバラの花を受け取ってくれた時、
君は僕が今まで見たこと無い様な素敵な笑顔でありがとう、と言っ
てくれたんだよ。
その顔を見た時、僕は凄く嬉しかった。
お陰で誕生日ケーキを喉に詰まらせて大騒ぎしたのは、皆知ってるね
﹁ごめんなさい﹂僕が君に言えなかった言葉
4
短い時間だったけど、君と一緒に過ごせて本当に良かった。
君は知らかっただろうけど、僕は重い病気にかかっていて、皆と一
緒に卒業できないと最初から分かっていたんだ。
だけどね、皆と、君と一緒に過ごした時間は、胸を張って僕は生き
ていたんだと言える。
最後の最後まで、打ち明けられないで、ごめんなさい。
﹁さようなら﹂僕から君への最後の言葉
星の数程ある君との思い出を抱いて、僕は旅立ちます、お願いだか
ら、泣かないで下さい。
君の素晴らしい人生は、未だ始まったばかりじゃないか。
これからの人生に、幸多きことを願って。
さようなら、僕から君へ
5
僕から君へ︵後書き︶
修正として、﹁僕﹂がどうして死んでしまったのかを入れました。
6
私から君へ︵前書き︶
朗読用の台本です
7
私から君へ
−−−−−本編−−−−−
おはよう。
君が居なくなって、もう何度目か分からない朝が来ました。
気持ちの整理が付いたから、君に返事を書きます。
びっくりしたよ、だって、手紙をたった一枚残して、君は私の前か
らいきなり居なくなってしまったのだから。
君からの手紙が届いた日、君のお葬式に呼ばれた時は、頭の中が真
っ白になって、事実を頭の中で処理しきれずに、涙も出てこなかっ
た。
だけど、君の覚めない眠りに落ちた顔を見た時
あぁ、もう君におはようと挨拶することも、貰ったバラのお返しを
することも
楽しい思い出を作ることも、もう出来ないんだって理解できて、
顔がクシャクシャになる位、泣きました。
君のお願いに応えられなかったよ。
言い訳ぐらいさせてよね。
8
大好きな君が、目の前から居なくなって、﹁泣かないで﹂って言う
のは
随分身勝手なお願いだと、君は思わなかったのかな?
わかってる、そう言うしかなかったんだよね?
君はいつでも周りの人を気にして、励まそうとするお人好しだった
から。
私が悲しまないように、顔もみせず、一枚の手紙に言葉を乗せて、
たった一人で逝ってしまったんだよね?
でもね、私はちゃんと顔を見て﹁さようなら﹂を言いたかったな・・
・
君と過ごした時間は、決して長くはないけれど、君は沢山の宝物を
くれました。
私が初めて声を掛けた時の事を、覚えていてくれてありがとう
最初は凄くびっくりしたんだよ?
でもね?君は気付いてないだろうけど、私が挨拶したその次の日か
らは
君の方から挨拶してくれたんだよ?
誕生日会にいきなり誘って、ゴメンなさい
君と仲良くなりたくて、少し焦っちゃったんだ。
9
そのせいで、君を困らせてしまった事に気がつかなかった。
君からの手紙を貰って、初めて知ったんだ。
君がくれた、赤いバラの花言葉は、﹁愛の告白﹂なんだよ?
知ってて送ってくれたのかな?
君はもう居ないから、その答えを聞くこともできないね。
本当にずるいよ、私がそっちに行ったら、答え、聞かせてもらうか
ら覚悟しておいて。
代わりに私は、君が生きれなかった分まで生きて、
思い出話沢山持って行くから楽しみにしておいて。
それまで﹁おやすみなさい﹂
10
私から君へ︵後書き︶
いかがだったでしょうか?
楽しんでいただけたら幸いです
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PDF小説ネット発足にあたって
http://ncode.syosetu.com/n8139cf/
朗読台本「手紙」
2015年5月14日01時59分発行
ット発の縦書き小説を思う存分、堪能してください。
たんのう
公開できるようにしたのがこのPDF小説ネットです。インターネ
うとしています。そんな中、誰もが簡単にPDF形式の小説を作成、
など一部を除きインターネット関連=横書きという考えが定着しよ
行し、最近では横書きの書籍も誕生しており、既存書籍の電子出版
小説家になろうの子サイトとして誕生しました。ケータイ小説が流
ビ対応の縦書き小説をインターネット上で配布するという目的の基、
PDF小説ネット︵現、タテ書き小説ネット︶は2007年、ル
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