永友散歩「江戸東京博物館」寸描

永友散歩
「江戸東京博物館」寸描
2015.08.19 矢 嶋
8日間も続いたさしもの猛暑日もひと休みとなった19日木曜日江戸東京博物館で開催されている特別
展「徳川の城」を見学する。当初の予定では、都営地下鉄で九段下へ移動して「昭和館」も見学すること
になっていたが、皆、立ちっぱなし長時間の熱心な見学で少々疲れを感じたので、後半も江戸東京博物館
での「常設展」見学に切替え、江戸東京博物館に6時間半もの長時間滞在し楽しい一日を過ごしました。
行 程 :11:00 江戸東京博物館 3F 休憩所集合→特別展見学(→12:20)→昼食(7F 桜茶楼にて 深川
めし・親子丼・もり蕎麦・お弁当など+生ビール1・冷酒3)→13:20 常設展見学(→15:50)→7F 桜茶
楼にて談笑 17:30 解散 本日の歩数:6800歩。
参加者 : 浦野、木村、河野、佐藤、白井、星野、矢嶋
JR両国駅
江戸博物館の7階から両国駅の全景が見える。私たち
が子供の頃は、房総方面に行く際は、この両国駅で列車
に乗り換えた記憶がよみがえる、画面右手は貨物駅にな
っていたし、私の記憶では水運用の運河があった筈だ
(しかし記憶力のよい佐藤君はそんなものは無かったと
いうが・・・)。帰宅して WEB サイトで調べたところ矢
張り運河があったという記述を見つける、ついで乍ら貨
物駅は1970年(S45)廃止・1982年(S57)
11.15年房総方面への急行が全廃され両国駅発車の
列車激減・1988年(S63)総武線各駅停車のみの
停車駅となる。いまは、大相撲両国国技館への下車駅と
してまた乗換駅と言うには最短改札口間距離が500m
とかなり不便ながら地下鉄大江戸線「両国駅」と接続し
てはいる。
エレベーター内で変わった“NOTICE”発見!
「エレベーターの運行中にエアコンの水抜きを行うた
め地下階に下降する場合があります。尚、水抜きが終了
しだい目的の階まで運行致しますので、ご理解の程お願
い申し上げます。
」とある。
エレベーター内のエアコンといえども空気中の湿気か
ら絞り出された水分を排水しなければならない、運行中
にシャフト内にまき散らすわけにはいかないからここに
書かれていることは納得できる。でもこんな掲示を見た
のは始めてである、エアコンの排水のために最下階に一
時ストップするという事だが、他の膨大な数のエレベー
ターはどうしているんだろうかな?機械に詳しい白井君
に聞いてみたが納得できる答えは返ってこなかった。
*このエレベータ、シンドラー社製かどうか確認する
ことは失念。
特別展「徳川の城~天守と御殿~」
関ヶ原の戦いに勝利した徳川家康は全国の統治
を強化するため日本各地の重要な拠点に城を築い
た。本展では、それらの城(江戸城・駿府城・名
古屋城・二条城や大名たちに建設を命じたいわゆ
る普請城(彦根・伏見・丹波亀山・福井・膳所・
高田・篠山・加納など))の絵地図や屏風・工芸
品、そして3D 映像や模型が数多く展示されてい
る。中でも「朝鮮通信使図屏風」・
「洛中洛外図屏
風」
「江戸城 3DCG」は圧巻であった。
会場は撮影禁止、展示の詳細は公式ホームペー
ジ http://tc2015.jp/index.html をご覧ください。
ランチタイム
私ごとで恐縮だが、最近とみに小用の回数が多
い、特別展は早々と引き揚げ出口ベンチで待機し
ていると河野君も引き揚げてきた。がその他の諸
兄は大変熱心に見学しているらしくなかなか姿を
現さない。待つことしばし入場から 1 時間半、全
員そろって 7F レストランへ向かい昼食。
幸い空いていて全員同一のテーブルを囲み、食
事が出てくるのももどかしく H 君・両 K 君がビ
ール・魔法の水、その他はお茶で乾杯!
常設展 企画展「くらべてみよう 江戸時代」
昼食の後 6F 常設展へ。まずは企画展「くらべて
みよう江戸時代」を見る。
この企画展では、江戸時代の情報伝達手段として
の江戸市中で事件が起きると発行された「瓦版」、
相撲番付になぞらえたさまざまな物や人などを順位
付けした「見立番付」といったランキング表などが
紹介されている。「瓦版」として、麹町の火事・神
田相生町の火事・安政の大地震・ペリーの来航と湾
内の防備・孝女和宮の降嫁・舶来像の見世物などが
展示されている、左写真はその中のひとつ、崩壊や
火災の罹災現場を書き記した「安政大地震かわら
版」。安政 2 年(1855)に起きた江戸最大規模
の大地震(M=7前後)。災害の記録が瓦版や鯰絵と
いった速報性のあるメディアをはじめ武家方、町方
双方に地震の記録が克明に書き記されているのに驚
かされる。
「見立番付」には大相撲番付・即席会席御料理献
立鑑(高級料亭をまとめたものミシュランガイド江
戸時代版といったところか)・諸国温泉効能鑑・諸
国名所附などが展示されている。
常設展
常設展には、徳川家康が江戸に入府してから約
400 年間、昭和の高度経済成長期あたりまでを中
心に、江戸から東京の歴史と文化を実物資料や復
元模型等を用いて紹介されている。私たちにはな
じみのある太平洋戦争後の写真やモデルは大変懐
かしく楽しく見学できた。
左写真は私たちが生を受けたばかりの紀元 2600
年を祝う垂れ幕を掲げる銀座三越とパレードをす
る人々。
昭和 30 年代後半から 40 年代にかけて続々と建
設された公団住宅。左は 3LDK タイプの DK 部屋。
システムキッチン(の走り・デコラ製食事テーブル・
保温ポット・電気炊飯器・トースターなどが見える。
モダンな生活を夢見る夫婦の申し込みが殺到し抽
選に当たるのが至難であったことを覚えている。
NHK がテレビ放送を開始したのは1953年
(S
28)2月、民放のトップを切ったのは日テレで同
年8月。当初は TV 受像機を持っている家庭は稀、
一般人は繁華街の一角に設置された街頭テレビを
見るしかない。私は巣鴨お地蔵さんの脇に設置され
た TV をよく見に行ったものだ。
左は街頭 TV に見入る K 君と両 S 君、力道山の
空手チョップシーンでも見ているのだろうか?
明治10年代、銀座の煉瓦街に多くの新聞社社屋が
集中したという。現毎日新聞・現読売新聞の名が見
えるが、
“大“朝日新聞が見えない!どうしたわけ
なのかとみなが訝る、
「朝日の前身は大阪じゃなか
ったか?」と私。池辺君それでよかったかな?
第三水曜日はシルバーデー
今日は偶然、第三水曜日シルバーデーに当たり、
おかげで江戸東京博物館は特別展・常設展とも無料
入館できました。
ちなみにシルバーデーで無料となる施設(65歳
以上)はほかに、
東京都現代美術館
東京都写真美術館
東京都美術館(展覧会による、主催展はほぼ対象)
常時無料(常設展のみ)となる施設は
国立西洋美術館
東京国立近代美術館
国立科学博物館
東京国立博物館(70歳以上)
があります。
江戸東京博物館の常設展示は結構見ごたえがあり、
お孫さんと一緒に一日ゆっくり勉強しながらそし
て昔を懐かしみながら楽しむのも一興かと思いま
す。お暇を見つけて第三水曜日にお出かけくださ
い。