29amD131 抗不整脈薬 /局所麻酔薬 リ ドカイ ンの電位依存性 Naチ ャネ ル抑制作用 -アイ ソ フ ォー ム選択性 と結合部位 に関す る研究 一 嶋 口 博充 1,小室 聖治 1,石井 英之 1,石川 雅 人 1, ○ 角南 明彦 1(l 国際医福大 莱) 【目的】抗不整脈薬/局所麻酔薬 リ ドカイ ンの種 々組織 に存在す る電位依存性 Naチ ャネル抑制作用のアイ ソフォーム選択性 と抑制機構 を明 らかにす る 目的で、 脂 ( Na v l . 2)、骨格筋 ( Na v l . 4)、心筋の Naチャネル ( Na v l . 5) に対す る作用 を検討 す る とともに、局所麻酔薬 の作用 に影響 を及 ぼす こ とが知 られ てい るア ミノ酸 ( N406、F1 760) に着 目し、変異型の リ ドカイ ンの作用 に及 ぼす影響 を検討 した。 【 方法】 電位依存性 Naチ ャネル αサブユニ ッ トの野生型 ( Na v l . 2、 Na v l . 4、 Na v l . 5) お よび Na , 1 . 5か ら作成 した変異型 ( N406 A、F1 760A) を HEK293細胞 に発現 させ た。Na電流の記録 は全細胞パ ッチ クランプ法 によ り行い、チ ャネルの開閉な らび に リ ドカイ ンの作用 を検討 した。 【 結果 】リ ドカイ ンによる Naチ ャネル ブロックは 3つのアイ ソフォームの中で Na v 1 . 5 で最 も強かった。 これ と一致 して リ ドカイ ンの静止状態、活性化状態、不 活性化状態 に対す る親和性 は Na v 1 . 5で最 も強かった。一方、アイ ソフォームの種 v 1 . 5 の変 異型 類 に関係 な く リ ドカイ ンは不活性化状態 に高親 和性 を示 した。 Na N406A、F1 760A は リ ドカイ ンのチャネルブ ロックを減少 し、F1 760A は リ ドカイ ンの静止状態、活性化状態、不活性化状態に対す る親和性 を 8-28倍減少 した。 【 考察】心筋 Naチ ャネル は脳や骨格筋の Naチ ャネル よ りも リ ドカイ ンに高親 和性 を有す ることが判 明 した。この心筋 Naチ ャネル の リ ドカイ ン高親和性結合部 位 には、N406 と F1 760が含 まれ ることが示唆 された。 リ ドカイ ンの心筋 Naチ ャ ネル不活性化状態 に対す る高親和性 と心筋 Naチ ャネルの よ り多い不活性化状態、 あるいは頻脈性 の心臓電気活動 は、 リ ドカイ ンの抗不整脈薬 としての有用性 、選 択性 を裏付 けた。
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