¿ 名 称 】 人 工 ゼ オ ラ イトの 生 成 方 法 【現状】 昭 和 5 0 年 建 設 省 告 示 第 1 5 9 7 号 に よ り グ リ ー ス 阻 集 器 ( 以 後 、 グ リ ス トラ ッ プ ) の 設 置 が 義 務 付 け ら れ 下 水 道 や 河 川 に 有 害 物 質 等 が 流 出 しない 様 定 め ら れ てい る 。 具 体 的 排 水 基 準 は 「 水 質 汚 濁 防 止 法 」 等 で 厳 しく 規 定 さ れ てい る 。 一般工場(主に食品工場)や下水道には 浄化槽や終末処理場等(以後、 処理場)の設 備 が 設 け ら れ てい る 。 グ リ ス ト ラ ッ プ は 長 時 間 そ の 中 に 油 脂 等 を 滞 留 す る 為 、 油 脂 等 が 腐 敗 し悪 臭 を だ し、 そ の メ ン テナ ン ス に 苦 痛 が 伴 う 。 また 、 処理場は 微生物によ る分解が主流だが そ の 中 に 油 脂 等 が 流 入 す る と 処 理 場 が 維 持 出 来 なく なる 。 そ の た め グ リ ス ト ラ ッ プ が 有 る が 、 近 年 グ リ ス ト ラ ッ プ 浄 化 装 置 が 販 売 さ れ てい る 。 その方式は 微生物 界面活性剤 酵素 オゾン グ リ ス トラ ッ プ は 規 模 が 小 さ く 流 入 す る 排 水 が 流 出 す る ま で の 時 間 ( 滞 留 時 間 ) は 数 時 間 と き わ め て短 い 。 微生物方法であれ その間で排水を 処理する のは 不可能に近い。 界 面 活 性 剤 は そ の 乳 化 作 用 に よ り 油 脂 を 取 り 込 み 水 和 して流 出 す る だ け で あ る 。 酵素及びオゾ ンは 基本的には 脂肪酸(セッ ケン)とグリ セリ ンに分解する 程度である 。 界 面 活 性 剤 は 脂 肪 酸 で あ り 分 解 して生 じた 脂 肪 酸 の 乳 化 作 用 に よ っ て油 脂 が 流 出 し てしま う 。 【解決すべき 問題】本来グリ ストラッ プは そ こに油脂を 浮上分離及び凝集沈殿によ り滞 留 さ せ る も の で 、 分 解 処 理 す る 所 で は ない で は ない 。 グ リ ス トラ ッ プ の 補 助 設 備 と して上 記 装 置 は 不 適 合 で あ る 。 建設省告示第1597号や水質汚濁防止法は 元来水環境を 守る 為に存在する もので あ る 。 そ の た め の 処 理 場 で あ る 。 しか し近 年 排 水 量 が 増 え 処 理 場 へ の 負 荷 が 大 き く な っ てい る 。 本 シス テム は 排 水 の 浄 化 方 法 を 提 案 す る も の で あ る 。 【問題を解決すべき理論的裏付け】 本 発 明 は 凝 集 沈 殿 剤 と して「 ゼ オ ラ イト」 なる も の が あ る が そ の 分 子 構 造 が シリ カ ゲ ル の ケ イ素 原 子 に ア ル ミ ニ ウ ム 原 子 が 置 換 した 構 造 に 着 目 し、 ま た ゼ オ ラ イトの 製 造 過 程 に 必 要 と なる 、 界 面 活 性 剤 を 排 水 中 に 含 ま れ る 油 脂 を 加 水 分 解 す る こ と で 生 成 す る 。 ま た 、 ゼ オ ラ イト の も と ( カ ネ マ イト) は ア ル カ リ 溶 液 中 で 合 成 す る 。 最 終 的 に は そ れ を 中 和 す る こ と で ゼ オ ラ イトは 合 成 さ れ る 。 同 時 に 脂 肪 酸 と グ リ セ リ ン に 分 解 した 油 脂 は 中 和 す る こ と で 再 結 合 す る が 、 合 成 さ れ た ゼ オ ラ イトに と り こ ま れ る 。 結 果 油 脂 は 水 か ら -1- 分 離 さ れ る 。 タ ン パ ク 質 の ペ プ チド 結 合 の ア ル カ リ 中 で 良 く 分 解 す る の で 有 効 で あ る 。 油 脂 の 種 類 も 動 物 、 植 物 、 鉱 石 を 問 わ ない 。 「 S S 」 の 成 分 も ゼ オ ラ イト結 合 時 に ゼ イラ イト に 取 り 込 ま れ る 。 ま た 、 ゼ オ ラ イトは 「 マ イナ ス 」 の 電 荷 を 持 つ の で 「 カ チオ ン 」 も 凝 集 してしま う 。 ア ル ミ ニ ウムの置換反応は 電気化学的手法を 使うがその時アノード側に「アニ オン」が凝集す る。 以 上 に よ り 、 排 水 の 処 理 場 で の 工 程 の 大 概 を こ の シス テム で 実 現 で き る 。 -2- 【化学的説明】 シリ カ ゲ ル の 化 学 的 特 徴 ( 構 造 ) 分 子 式 は S iO で 図 の よ う な分 子 構 造 を してい る 。 2 (アル カリ中の反応) 水ガ ラス(珪酸ナ トリ ウ ム ) 苛 性 ソ ー ダ ( N a OH) 水 溶 液 に 良 く 溶 け 珪 酸 ナ ト リ ウ ム ( N a S iO ) に なる 。 2 2 N a OH + S iO 2 N a S iO 2 3 + H O 2 高分子電解質 珪 酸 ナ トリ ウ ム の 構 造 -3- 3 ま た 、 塩 酸 ( HC l) で 中 和 す る と シリ カ ゲ ル に 戻 る 。 ゼ オ ラ イト の 化 学 的 性 質 ゼ オ ラ イトは シリ カ ゲ ル の 結 晶 構 造 の 珪 素 原 子 の 一 部 が ア ル ミ ニ ウ ム 原 子 に 置 き 換 わ っ た も の で 、 ア ル ミ ニ ウ ム の 結 合 手 が 珪 素 よ り 1 つ 少 ない 為 シリ カ ゲ ル 中 で 珪 素 と 結 合 してい た 酸 素 原 子 の 一 つ が 結 合 出 来 ず 、 − イオ ン に なっ てい る 。 こ の た め 、 陽 イオ ン ( カ チオ ン ) と 結 合 しや す い 。 ま た 、 後 述 の 通 り 、 結 晶 が カ ゴ 状 構 造 の た め 、 中 性 分 子 ( イオ ン 化 しない 分 子 ) を そ の 中 に 取 り 込 む 。 そ の た め 凝 集 剤 と して利 用 さ れ る 。 (アル カリ中の反応) 苛 性 ソ ー ダ ( N a OH) 水 溶 液 に 良 く 溶 け 珪 酸 ナ ト リ ウ ム と ア ル ミ ン 酸 ナ トリ ウ ム ( N a A lO ) に なる 。 塩 酸 ( HC l) で 中 和 す る と 元 の ゼ オ ラ イト の 結 晶 に 戻 る 。 -4- 2 油脂分解 苛性ソーダ 溶液中の油脂の分解反応 油 脂 は 加 水 分 解 して脂 肪 酸 ( セ ッ ケ ン ) と グ リ セ リ ン に なる 。 -5- 【具体的説明】 オゾ ンによ る 油脂分解の連続反応 た だ し、 Lは 以 下 の 構 造 で あ る ここで「・」は 活性状態を あらわす。 H O ・ は 活 性 化 さ れ た 水 酸 基 で あ り 、 「 ヒ ド ロ キ シラ ジカ ル 」 と 言 わ れ てい る 。 これは 主にアル カリ溶液中にオゾ ンを 注入すると発生する。 つ ま り 、 苛 性 ソ ー ダ 等 の 溶 液 に 油 脂 を 溶 か し、 オ ゾ ン 注 入 す る と 油 脂 分 解 反 応 が 連続的におきる。 -6- (界面活性剤の構造) 脂肪酸に代表される界面活性剤の構造を説明する。 界面活性剤は 一分子中に親水基と疎水基を 持ち 親 水 基 は 水 に 可 溶 性 を 示 し、 疎 水 基 は 油 等 の 有 機 物 に 溶 け る 性 質 を も つ 。 そ の た め 水 に 油 を 溶 か す ( 逆 も 可 ) 溶 剤 と して利 用 さ れ る 。 セッケン、合成洗剤がその代表例です。 (ミセル の形成) 水溶液での界面活性剤の挙動 ミ セ ル と は 水 溶 液 中 で 界 面 活 性 剤 が 疎 水 基 同 士 が 集 合 し放 射 状 を なし、 親 水 基 が 外 側 に あ る の で 、 水 に 可 溶 と なる (1)低濃度 (2)C.M.C付近 (3) 高濃度 C . M . C ( c r i t i ca l m i c e l l e co n c e n t r a t i o n ) 臨 海 ミ セ ル 濃 度 つ ま り 、 上 記 オ ゾ ン 注 入 に よ り 発 生 した 、 セ ッ ケ ン 等 も 急 激 に ミ セ を 形 成 す る 。 こ の ミ セ ル は ゼ オ ラ イト 形 成 に 無 く ては なら ない 構 造 体 で あ る 。 次 に ゼ オ ラ イト形 成 の 過 程 を 説 明 す る 。 -7- ( 人 工 ゼ オ ラ イト の 製 法 ) 人 工 ゼ オ ラ イト の 生 成 機 構 を 以 下 に 示 す 。 FSM−16の生成機構の模式図 カ ネ マ イト ミ セ ル 芯 に カ ネ マ イト が 結 合 す る ミ セ ル を 取 り 除 く と ゼ オ ラ イト と なる -8- 電 気 反 応 に よ る カ ネ マ イトの 生 成 ( カ ネ マ イト ) カ ネ マ イト は ケ イ酸 ナ トリ ウ ム の ケ イ素 原 子 の 一 部 を ア ル ミ ウ ム 原 子 と 置 換 す る こ と で えられ た 。 シリ カ ゲ ル を 苛 性 ソ ー ダ と 共 に 水 に 溶 解 して水 ガ ラ ス を 作 成 。 そのときオゾ ンを 注入する。 苛 性 ソ ー ダ 内 に ア ル ミ が 溶 け 出 しア ル ミ ン 酸 ナ ト リ ウ ム が 形 成 さ れ る 。 ま た 溶 液 中 に は 水 ガ ラ ス を 適 量 混 合 してお け ば 、 高 分 子 電 解 質 と なり 、 良く電気を 通す。 図 の 様 な電 気 分 解 装 置 に よ り 、 カ ソ ー ド に ア ル ミ 電 極 、 ア ノ ー ド に ス テン レ ス 等 の 金 属 と す る 。 も ちろ ん 界 面 活 性 剤 に よ り ミ セ ル が 形 成 さ れ てい る 状 態 に お い て 1 2 V 付 近 の 電 圧 を 印 加 す る と 、 ア ル ミ 電 極 か ら ア ル ミ が 溶 け 出 し次 の 反 応 が 起 き ア ル ミ ン 酸 ナ ト リ ウ ム ( N a A lO ) と なる 。 2 2 A l + 2 N a OH + 2 H O 2 N a A lO 2 2 3H 2 また 、 注入され た オゾ ンが少量溶液中にとけ 込んでおり、 電 気 を 通 す と 速 や か に 分 解 し溶 液 中 の 酸 素 原 に を 活 性 化 す る 。 ま た 、 カ ソ ー ド に は マ イナ ス イオ ン を 吸 着 す る の で 、 溶 液 か ら カ チオ ン を 分 離 す る 。 -9- 中 和 反 応 に よ る ゼ オ ラ イトの 結 晶 化 ゼ オ ラ イト は ア ル カ リ 溶 液 中 で は 水 酸 化 物 と なっ てお り 水 に 可 溶 で あ る 。 中 性 「 お お よ そ P H = 7 . 5 以 下 6 . 5 以 上 」 の 溶 液 中 に お い て、 ゼ オ ラ イトは 結 晶 化 す る 。 ゼ オ ラ イト 作 成 過 程 で は 、 ミ セ ル を 取 り 除 く 必 要 が あ る が 、 排 水 処 理 に 利 用 す る 場 合 油 脂 を ゼ オ ラ イト 内 に 閉 じこ め る 必 要 が あ る 。 今 回 油 脂 を 分 解 す る 事 で 界 面 活 性 剤 を 得 てい る が 液 を 中 性 に 戻 す こ と で 、 界 面 活 性 剤 は エ ス テル 結 合 を 起 こ す 。 しか し、 ゼ オ ラ イト に 取 り 込 ま れ てお り ゼ オ ラ イトの 一 部 と なっ てい る 。 中 性 領 域 で は ゼ オ ラ イト は 、 ア ル ミ 原 子 を そ の 分 子 内 に 含 ん で い る の で 、 密 度 が 水 よ り 大 き い 。 よ っ て、 ゼ オ ラ イトの 結 晶 は 沈 殿 す る 。 た だ しP H は 下 が り 酸 性 の 度 合 い が 強 く なる と 体 積 が 増 し水 に 浮 い てしま す 。 ま た 、 ゼ オ ラ イトは マ イナ ス イオ ン を 持 っ てい る た め 、 プ ラ ス イオ ン ( 主 に 金 属 イオ ン ) を 良く吸収する 。 以 上 に よ り 油 脂 を 含 む 溶 液 に お い て、 ゼ オ ラ イトを 合 成 す る 事 で 、 溶 液 中 の 不 純 物 を 一切取り除く事が出来る 。 た だ し中 和 に よ り 食 塩 等 の 塩 が 生 じる 固形物の分離 フ ィ ル タ ー 及 び 沈 殿 槽 に て固 液 分 離 す る 。 以 上 の 工 程 を ま と め る と 以 下 に なる 。 - 10 - その時の液の状態写真を 貼付する 。 - 11 -
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