11 ジオメトリー Geometry 幾何学的配置と照明計画の関係。 光の配置は都市や建築の構造以上に幾何学を語る 都市や建築はある種のジオメトリー(幾何学) てジオメトリーに拘る。直線や円弧の一部を 取り囲むと空間に中心Oが与えられる。スト によって構成されている。一見そう見えない 用いてグリッド状に組み立てたり、放射状に イックなグリッド天井に配置されるダウンラ 場合にも、ほとんどの場合に隠された地理的 したり、矩形の構成を斜めに切り取ったり イトは、隠蔽された建築構造デザインのモジ ジオメトリーが効いている。ジオメトリーは しながら、光の扱いを整理することに精を出 ュールを示唆する。45°の斜線は空間の正面 都市環境の美学的シンボルとなっている。 す。 性を否定しながら、なお前後左右に対する拘 そのような性格を利用して、照明計画上でも 光が空間を一直線に伸びると、誰もがその光 りを持つ。30°、60°の斜線はさらに自由に 光の配置やゾーニングに関わるルールとし の行方に心奪われる。光が幾重にも円弧上に フレキシブルな雰囲気を創る。 東京臨海副都心シンボルプロムナード 国立横浜国際会議場 イーストプロムナード広場 1996 年 ホワイエ前庭 1995 年 国際展示場正面玄関へ向かうアプローチで、歩行方向に対して直交する8本の光のラインを配置した。これらの光のラインは光色を変 建築の平面計画をうけて、インテリアの延長としての前庭の光のデザインを行った。放射状に広がる光の点は、その延長線上に無限の え、波のように点滅し、人々を歓迎する 海が広がっている TOTO桜新町テクニカルセンター 東京国際フォーラム オフィス 1996 年 ホールA 1996 年 L字形の床と天井を持つオフィス執務室を視覚的に一体化させようと試みた。天井から吊られた蛍光灯間接照明システ 5000人収容のホールA天井照明は、ストイックなまでにグリット上に配置された。黒い天井パネルと両側に突き出た行灯風な光壁が一 ムのラインは 45°振られて設置され、直行する感覚を和らげている 層そのジオメトリーを強調する
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