静岡がん 静岡がんセンター がんセンター陽子線治療装置 センター陽子線治療装置における 陽子線治療装置における加速器 における加速器運転 加速器運転の 運転の現状報告 (A Status Report of the Proton-therapy Accelerator at Shizuoka Cancer Center) ○ 中川弘樹 1、足立聡 1、池田昌広 1、山路和宏 1、宮崎真二 1、加瀬優紀2、山下晴男2、村山重行2 1 三菱電機株式会社 電力システム製作所 粒子線運転保守サービスグループ 2 静岡県立静岡がんセンター 陽子線治療研究部 静岡県立静岡がんセンターにおいて 2003 年 11 月に陽子 えており、出力ビーム強度を 1/9 または 1/81 に低下させる 線治療装置の治療運転が開始されてから間も無く 10 年と 機能を有している。治療運転ではこの低強度ビームを用い、 いう節目を迎える。これに際し、加速器運転状況の総括と 少ない使用線量で基幹コースのビーム軸を自動調整して して、日常点検、週例点検などで測定、記録してきたデー おり、本加速器の特徴の一つとなっている。 タを整理し、加速器の安定性について評価した。 本装置の加速器は大別して 3 MeV 入射器、低エネルギ ービーム輸送系(LEBT 系)、235 MeV 主シンクロトロン、 高エネルギービーム輸送系(HEBT 系)から構成されてい る。 入射器はイオン源と RFQ 線形加速器から成り、HEBT 系は基幹コースと、基幹コースから枝分かれした水平治療 室コース(HC)、回転ガントリ1コース(G1C)、回転ガン トリ2コース(G2C)から成る。 本装置では LEBT 系に2台のビームアッテネータを備 本発表ではこの自動調整機能を用いた場合と、用いない 場合の治療コース末端でのビーム位置や、ビーム強度、ビ ームスピルの安定性などについて報告する。 自動調整機能を用いてビーム軸調整を行った場合には 治療コース末端でのビーム位置の変動幅は最大 1.0 mm 程 度であった。各電磁石のパラメータを変更することなく、 年間を通じて運用可能な安定度を確保できている。
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