ディジタル IC 探訪 ZYBO で始めるリアルタイム 信号処理システム設計入門 ④ OpenCV で画像処理! 静止画も動画も 超簡単 & 自由自在 (最終回) 岩田 利王 Toshio Iwata 静止画 (lena.jpg) 現フレーム 1フレーム前 エッジ検出後 1フレーム差分 (a)JPEG ファイルの静止画をエッジ検出 (b) USB カメラの動画から動き検出 図 1 ZYBO + Linux + OpenCV でこんなことが出来る! 無償で使える画像処理ライブラリ OpenCV を使ってみよう OpenCV (Open source Computer Vision library) は インテルが開発するオープンソースの画像処理ライブ ラリです.言語は C/C++/Java/Python に対応,無償 でダウンロード / 使用できます. ▶使えるライブラリはどんどん使って楽をしよう! 画像処理を行うには複雑なコーディングが必要であ り,一から C 言語で開発するのは大変です.しかし, OpenCV を使えば驚くほど簡単に画像処理が可能にな ります. ▶静止画でエッジ検出したり,動画で動き検出したり できる OpenCV を 活 用 す る と, 図 1 (a)の よ う に 静 止 画 (JPEG ファイル)をエッジ検出したり,図 1 (b)のよう に動画 (USBカメラ) から動き検出することができます. ▶YouTubeでZYBO+OpenCVなどで検索してみよう! 図 1 のようすは以下のサイトで確認できます. https://www.youtube.com/watch?v=H9jOZuAtvtw 動 画 の タ イ ト ル は「Zybo with Xillinux plus OpenCV」です.ZYBO に XilLinux(注 1)を載せ,さら 184 に OpenCV をインストールすることにより,USB カ メラからの動画を処理することができます. XilLinux 上に OpenCV を インストールする方法 前回(本誌 2015 年 7 月号)までの連載では ZYBO に Linux OS をインストールし,OS 上で C 言語のアプリ ケーションを走らせて制御を行いました.今回は OS 上に OpenCV をインストールし,それに含まれるさ まざまな関数を活用します. ▶1.8 G バイトでは足りないのでパーティションを広 げる 前々回 (本誌 2015 年 6 月号)の連載で ZYBO ブート 用の microSD カードを作成しました.これからその カードにさまざまなツールやライブラリをインストー ルするため,まずはパーティションの領域を広げます. カードを ZYBO から取り出して PC に挿すと(こち らの OS も Linux であることが前提),図 2 のように二 注 1:Xillybus 社が提供する Linux OS の一種.前回の連載を参 考にしてインストールする.なお, Xilinx と字面が似ており 紛らわしいので本連載では L を大文字にして XilLinux と表記 する. 2015 年 8 月号
© Copyright 2024 ExpyDoc