ロボット・アームの機構と自由度

ロボット・アームの機構と自由度
ロボット・アームはリンク(骨格)とそれらを結びつける対偶(関節)から構成される。
まわり対偶(回転運動)、すべり対偶(並進運動)
関節には1ないし複数の自由度が存在する。
自由度とはロボットの運動の融通性を表す尺度であり、独立した単一運動の数を
意味する。多くのロボットは、モータで駆動するため、モータの数が自由度の数である。
人の腕の自由度の数はいくつでしょうか?
冗長自由度とは?
ロボットアームの順運動学と逆運動学
順運動学(kinematics):ロボットの関節角度値から手先位置への変換。
逆運動学(inverse kinematics):逆に手先位置から関節角度値への変換
ロボットアームの計算には三角関数が不可欠!
右図の平面1リンクのロボット・アームの順運動学
X h = L1 × cosθ1
Yh = L1 × sinθ1
右図の平面2リンクのロボット・アームの順運動学
Xh = (
)
Yh = (
)
フィードバック制御で関節を望みどおりに動かす
目標角度に近づくにつれてモータに流れる
電流が小さくなる。
最終的には目標角度となる。
ロボットアームの位置制御
PTP(Point To Point)制御:目標位置までの途中の軌跡を規定しない。
S字加減速する。各軸を同期させる。
CP(Continuous Pass)制御:直線補間や円弧補間などの軌跡制御。
S字加減速
ロボットアームのPTP制御
授業で学ぶこと
授業で学ぶこと
座標変換
順運動学
逆運動学
軌道生成
フィードバック制御
ロボットアームの静力学
静力学:手先に外力が加わった場合の力と関節トルクの関係を求める。
トルク(力のモーメント)
関節軸まわりの力のモーメント(トルク) N=r×F =|r| |F| sinθ
𝑁 = 1 × 10 ×
1
= 10 ×
2
2
2
= 5 2 [Nm]
ロボットアームの動力学
ロボットアームの動きが速い場合は、アームの質量に基づく慣性力
などが運動に影響し、静力学では十分に運動を表現できない。
このような場合、運動方程式を導く必要があり、これを動力学という。
順動力学:トルクから各関節の角度、角速度、角加速度を求める。
逆動力学:各関節の角度、角速度、角加速度からトルクを求める。