27.5.11 トピック ― 平成25年「国民健康・栄養調査」からみた野菜の消費動向 ― 平成27年4月公表の平成25年「国 民健康・栄養調査」からみた、最近の野 菜消費の特徴を紹介する。 野菜摂取量の目標は、厚生労働省の 「健康日本21」では、健康増進の観点 から、1日当たり350グラム(うち緑黄 色野菜120グラム)とされているが、2 5年の野菜類(野菜ジュース、漬物を含 む)の摂取量は、前年比▲1.2%の271.3 グラムとなり、目標を下回る水準が続い ている。15年の摂取量と比較すると、 その他の野菜が増加(15年:161.0グ ラム→25年:165.8グラム)する一 方、緑黄色野菜は減少(15年:94.2グ ラム→25年:83.6グラム)しており、 20年以降もこの傾向が続いている。 また、品目別の動向を、データが揃う 23年以降で見ると、ほうれんそうなど が減少する一方、サラダやカット野菜の 需要が堅調なトマト、にんじん、キャベ ツなどが増加している。 さらに、年代別では、20歳以上をみて みると、20~29歳層が最も少ない一方 で、60~69歳層が最も高くかつ増加傾向 にあるが、70歳以上では25年度には前 年比で減少するなどの動きも見られる。 これら野菜摂取量の変化には、食の外 部化の進展等に伴う摂取形態の変化も一 部で影響しているとみられる。例えば、 同調査をもとに、朝・昼・晩の一日の食 事を家庭食、調理済み食及び外食・給食 の別にその割合を見ると、最近では昼と 夜で調理済み食が増加している。(調理 済み食の割合(23年→25年):昼: 7.6%→8.7%、夜:4.2%→4.5%) また、「食料・農業及び水産業に関す る意識・意向調査」(平成27年3月、農 林水産省)の「中食の利用状況」におい ても、総菜類を週1回以上利用する消費 者は51.1%を占めている。 今後、野菜の摂取量の増加を図るため には、このような摂取形態の変化にも着 目した生産・供給の取組強化が求められ ている。 野菜類摂取状況(1日当たり) (グラム) (グラム/日) 300 277.5 282.8 280.9 22.3 23 22.2 161 166.4 94.2 平成15年 250 品目別摂取状況(1日当たり) 268.1 266.5 274.6 271.3 20.1 20.9 22.9 21.9 165.3 160.1 159.0 164.8 165.8 93.4 93.4 87.9 86.6 86.8 83.6 20年 21年 22年 23年 24年 25年 50 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 200 150 100 50 0 緑黄色野菜 その他の野菜 23年 野菜ジュース・漬物 (グラム) (%) 350 320 300 200 286 283 287 249 233 277 234 245 258 244 150 239 262 290 288 304 317 312 308 294 256 100 50 0 総数 25年 1日の食事における調理済み食の割合 年代別野菜摂取量(成人1人1日当たり) 250 24年 20‐29歳 30‐39歳 平成23年 40‐49歳 24年 50‐59歳 60‐69歳 70歳以上 25年 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 15年 20年 21年 22年 朝 昼 資料:厚生労働省「平成25年国民健康・栄養調査」 注:調査日は、平成25年11月中の日曜日及び祝祭日を除く任意の1日 ●問い合わせ先 独立行政法人農畜産業振興機構 野菜需給部 需給業務課 戸田、河原、斎藤、海老沼 TEL03-3583-9483、FAX03-3583-9484 ご意見、ご要望をお寄せください。 ◆「野菜の需給・価格動向レポート」は月2回公表しています。公表時にメルマガでお知らせしますので、ご希望の方はベジ探のトップ画面、メルマガ配信登録・解除ボタンから登録してください。 ★この「野菜の需給・価格動向レポート」は、http://vegetan.alic.go.jp/vegetable_report.html に掲載しています。 23年 夜 24年 25年
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