IP Updates In this Issue

In this Issue
1. IP Updates
2. Case Review
○香港商標の“不使用取消審判”について
○地方の特産物の名称は商標登録できるか?
IP Updates
イギリス法律事務所と EPO 審査官が
広州市の中国企業を訪問
2014 年 9 月 24 日、Withers&Rogers LLP(イギリス法律事務所)と
EPO 審査官は弊所の案内で広州明絡汽車装備有限公司と広州
市連柔機械有限公司を訪問した。
Jiaquan IP Law Firm
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Guangzhou, China
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※写真は広州明絡の代表者による製品の紹介
広州明絡と広州連柔は W&R のイギリス弁理士と EPO 審査官に
自社の紹介をするとともに、知的財産の状況及び戦略について
意見を交換し、実務上の問題について、W&R、EPO 審査官及び
弊所はアドバイスした。
海外からの企業訪問という交流により、中国企業は知的財産の
へ意識をより深めると同時に、海外の知的財産関連者も中国企
業の状況をより一層理解することができる。
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香港商標の“不使用取消審判”について
鄧志豪
商標代理人・弁護士
”不使用取消審判”とは、商標権者等が継続して 3 年以上、登録商標を指定商品等に使用していないと
き、第三者がその登録の取消を求めることができる審判である。実際に使用していないような商標をい
つまでも登録しておくべきではない、という考えに基づいて香港商標法にはこの制度が設けられている。
1、不使用取消審判請求を行う範囲
不使用取消審判については、指定商品等の全部への取消請求も可能であるが、一部の指定商品等に
ついての取消請求も可能である。
2、使用の時期と「駆け込み使用」
商標権者側で証明すべき当該登録商標の使用は、「審判の請求の登録前3年以内」が原則であるが、
「駆け込み使用」の例外がある。
つまり、審判の請求前3月から請求の登録日までの間の当該商標の使用であって、その使用が審判の
請求がされることを知った後であることを請求人が証明した場合には、その使用について正当な理由が
ない限り、「登録商標の使用」とは認められないという規定である。
この規定が設けられたのは、商標権者が、譲渡交渉やライセンス交渉の申し入れを受けた際、相手方
の行動から不使用取消審判がありうることを察知して、使用していなかった商標を急に使用し始めて商
標登録の取消しを免れるケースがあったため、そのようなアンフェアなケースを排除するためである。
3、“不使用取消審判”の手続
①商標調査
対象商標に対して香港における使用状況を調査し、証拠を収集する。
②取消請求書と不使用証拠の提出
対象商標に関連する証拠として、取消請求書を提出する際に不使用証拠を提出することが可能である。
③答弁と立証
商標権者は提出された取消請求書を受領した日から 6 ヶ月以内に取消請求書と不使用証拠の内容に
対して答弁しなければならない。
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④証拠補正
商標権者が請求内容に対して、答弁、使用証拠、不使用理由を提出する場合、請求人は 6 ヶ月以内に
商標権者側から提出された内容に対して証拠補正を提出することが可能である。
商標権者が請求内容に対して、答弁、使用証拠、不使用理由を提出しない場合、審判官は請求人に 9
ヶ月以内に更に証拠提出を要求する。請求人が提出しない場合は期限以内に審判官に説明しなければ
ならない。
⑤口頭審査
口頭審査通知書を受領した日から 14 日間以内に出席申請書を提出しなければならない。
提出しない場合は、口頭審査に出席しないと認められる。
⑥判決
審判官は証拠に基づき審決を下し、当事者に審決通知書を渡す。敗訴者は、勝訴者の費用を負担しな
ければならない可能性がある。
⑦不服審判
両当事者のいずれも審判官の審決に対して不服がある場合不服審判を請求することが可能である
4、その他
①商標使用について
一般的な使用以外に下記の使用事実も認められる。
(a) 輸出商品の包装への使用
(b) 香港以外での商標の使用(例えば、香港以外でのホテルでのサービスの提供。香港での広告宣
伝も該当。)
②立証義務
香港の商標の不使用取消審判では、請求者には立証義務があり、商標不使用の証拠を提出しなけれ
ばいけない。
5、コメント
香港の商標の不使用取消審判と商標異議申立ては手続きが類似しており、一般的には審理期間が 3
年ほどであり、請求から審決までの中間対応手続きが多いため、費用も高くなる。それ故、香港におい
て不使用取消審判を成功させるのは容易なものではないと思われる。
鄧志豪 | 商標代理人・弁護士
使用可能言語: 英語、中国語
学歴:中北大学法律学、副専攻は英語
2008 年、嘉権特許商標事務所に入所
専門分野:外国企業向けの商標及びブランド保護戦略、マドプロ国際商標、
国際化ドメイン名論争、外国商標答弁、外国商標異議申立、外国商標権利
侵害訴訟など
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地方の特産物の名称は商標登録できるか?
譚英強
弁理士・弁護士、司法鑑定専門家
案件概要
2010 年 11 月、湖南東江湖漁業股份有限公司は商標局に第 8852091 号「東江湖魚」という商標を出願し
たが、2011 年 10 月に商標局は「却下通知」を下した。却下理由は、本出願商標の文字「東江湖魚」は湖
南省東江湖地域で特産の淡水魚の総称であるため、一企業による独占使用は適当でない。東江湖観
光地は湖南省内の国家4A 観光地であり、区域条件、自然要因のおかげで水揚げされる水産物の品質
は優れている。「東江湖魚」が第 29 類の肉製品及び水産品の登録商標として使われることは、一見する
と、確かにに顕著性を欠き、他人の利益を損なうおそれがある。
湖南東江湖漁業股份有限公司は嘉権特許商標事務所(以下「弊所」と略称)に相談し、この商標却下の
再審代理を依頼した。弊所の調査により、「東江湖」は出願人の商号であり、出願人はこの商号を保護
する初志に基づいて、2002 年、2005 年と 2007 年に、それぞれ第 1698735 号、第 3585529 号と第
4373391 号「東江湖」という商標を出願し登録を受けていることが分かった。これらの商標で指定される
全ての商品は、本商標出願に指定される商品と同じように第 29 類に所属され、商標局の審査により登
録できたことから見ると、商標局は一貫して「東江湖」を登録商標として使用できると判断したと認める。
また、「東江湖魚」の中に、「魚」という文字は商品に対する単なる限定に過ぎず、商標の顕著な部分は
「东江湖」である。更に重要なのは、出願人は湖南省地方政府の承認を取得済みであり、东江湖漁業資
源の唯一の授権経営の合法的な主体として、独占的な商標出願によって他人の利益を損なう可能性が
存在しないため、商標法の立法趣旨に背いていない。
以上の観点に基づき、弊所は商標評審委員会に不服審判を請求し、出願人の知名度を証明するため
に、また东江湖漁業資源の唯一の授権経営の合法的な主体という事実を証拠として提出した。商標評
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審委員会は 2013 年 10 月 28 日に復審の裁定を出した。結果として、出願人の主張意見を認可し、出願
商標に対する初歩審定を行った。
法律根拠
「中華人民共和国商標法」第10条
次に掲げる標章は、商標として使用してはならない。
(一)中華人民共和国の国名、国旗、国章、軍旗、勲章と同一若しくは類似のもの、中央国家機関所在地
の特定地名若しくは象徴的な建築物の名称、図形と同一のもの、
(二)外国の国名、国旗、国章、軍旗と同一若しくは類似のもの、但し当該国政府の承諾を得ている場合
はこの限りではない、
(三)政府間国際機構の名称、旗、徽章と同一若しくは類似のもの、但し同組織の承諾を得ているもの、
若しくは公衆に誤認を生じさせない場合はこの限りではない、
(四)管理・保証を表する政府の標章、若しくは検査印と同一若しくは類似のもの、但し、その授権を得て
いる場合はこの限りではない、
(五) (5)「赤十字」、「赤新月」の名称、標章と同一若しくは類似のもの、
(六) 民族差別扱いの性格を有するもの、
(七) 誇大に宣伝しかつ欺瞞性を有するもの、
(八) 社会主義道徳、風習を害し、若しくはその他公序良俗に反するもの。
県クラス以上の行政区画の地名若しくは公知の外国地名は、商標とすることができない。
但し、その地名が別の意味を持ち若しくは団体商標、証明商標の一部とする場合はこの限りではない。
地理的表示を使用し、既に登録された商標は、引き続き有効である。
コメント
商標法により、県以上の行政区画の地名若しくは公知の外国地名に対して商標として使用することが禁
止されるている。しかし、実際の審査では、県以下の地名、特に知名度がある地名を含める商標の出願
も非常に却下され易い。原因としては、このタイプの商標を登録させれば、しばしば不適切な影響が生じ、
或いは社会の公共的な利益を損うからである。しかし何事も例外がある。本ケースにおいては、出願人
はこの地名「東江湖」の唯一の授権経営の合法的な主体であり、すなわち、現地政府の相関部門から
合法的な授権を通じて商標に対して独占して使えば、公衆の誤解或いは他人の利益に対する損害を発
生しないため、これは出願した商標が初歩審定を通過できる一つの主な要因である。企業は出願商標
が地名を含むために却下されるような場合、専門の商標代理機構に問合せをすべきである。そして却下
の理由を理解した上で、実際の情況を分析して、不服審判など復審の手続きを通じて商標権を得る努
力をすべきである。
譚英強 | 弁理士・弁護士、司法鑑定専門家
使用可能言語: 英語、中国語
学歴: 華南理工大学電子科学及び技術学科卒
職歴:モバイル機器生産の大手企業にてオペレーティングシステム
ソフトウェア開発及び GPRS モジュールの研究に従事
2007 年、嘉権特許商標事務所に入社
専門分野:機械、電子、通信等の分野における特許出願、答弁、無効審判、
不服審判、訴訟など
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