みた。あの先生は藪できっと見立て が間違っているに違いない。こんな に痩せているのだから。…結果はみ ごとな返り討ち。きっぱり糖尿病と 宣告されました。 何で。アメリカ人みたいにぶくぶ くじゃないのに何で俺が…。そもそ Vol.13 糖尿病と宣告 も症状は何もないじゃん。とは言え 二人の先生から突き付けられた現実 されました は受け入れるしかない。観念して仕 方なくダオニールという糖尿病の薬 主人公 御手洗透、ごく普通のサ を飲み始めた。まではいいが、何せジ ラリーマン。和尚の導きにより 23 ュースを手放せない。いつ低血糖が 歳の頃の自分と相対峙している。 くるか分からない。低血糖の時はブ 3 か月前、風邪をひいて病院を受 ドウ糖を飲むように言われているが、 診して初めて糖尿病と言われた。は ジュースの方が速く血液の中に吸収 じめは今一つピンとこなかった。何 されるような気がする。譲れない拘 も特別な症状があるわけではなく、 りとして缶ジュースに決めている。 普通に風邪で受診しただけのことだ。 低血糖の怖さは経験したものでな 急に糖尿病と言われても。いや、風 ければ分からない。汗びっしょりに 邪の薬を欲しいだけなんですけど なり手は震えイライラしてくる。何 …。とはいえ、自分でも何となく より深い暗闇に引きずり込まれてい 危ないかなとは思っていました。だ きそうな感覚は勘弁してほしい。低 って、親父も、お袋も、叔父、叔母、 血糖が怖いからついつい食べてしま みんな糖尿病で我が家は糖にまみれ う。ここのところ体重は少しずつ増 た家系なのだ。いわば、糖の怨念と えているが、HbA1c はとりあえず 言ってもいいくらいだ。癌なんて一 7 .5%まで下がった。先生も今まで 人もいないが、糖尿病、高血圧は無 とは違い数値が下がったことで誉め 縁の人がいないくらいの勢いなのだ。 てくれるので、まっ、いいか~。 でも、まさか、自分が???。だっ て、太ってないじゃん。何かの間違 いじゃないの。大きい声では言えな いが、こそっと別の病院を受診して
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