庁舎問題等の検討における問題点・課題の整理について H27.7.6 田布施町庁舎問題等検討町民委員会資料 1 主な公共施設の現状と課題 (1)本庁庁舎 ・昭和45年建築で、築後45年が経過し、雨漏りや外壁の剥がれなどの老朽化が進んでいる。 庁内プロジェクトからは、築後50年までには建替えることが適当との報告を受けている。 ・耐震性について、庁舎に求められる Is 値0.72に対し、0.42と低く、大地震による振 動や衝撃に対し倒壊または崩壊する危険性があると診断されている。 ・診断の際の耐震補強案では、本庁1階内に耐震壁と6箇所の鉄骨ブレースが必要とされており、 これを実施すれば、窓口スペースが大幅に減り、これまでどおりの業務を行うことは困難。 ・このまま庁舎として使用する場合は、耐震補強だけでなく、長寿命化工事も必要となるが、築 後45年が経過しており、その効果は不透明。 ・エレベーターがなく、バリアフリーに対応できない。 (2)中央公民館 ・昭和43年建築で、町の施設のなかで最も古く、雨漏りや外壁の剥がれなどの老朽化が著しい。 ・耐震診断で公民館に求められる Is 値0.6に対し、0.53と低く耐震補強の必要性がある が、耐震補強により、施設寿命が延びる訳でなく、実施は困難。 ・教育委員会、社会福祉協議会が入室 ・現在は各校区域に公民館が設置されており、中央公民館の必要性は検討する必要がある。 (3)保健センター ・西田布施公民館の中に併設されており、場所が分かりにくい。 ・今後の介護支援事業などで保健センターの役割は大きく、また、関係課との連携が重要になる。 (4)その他の公共施設 ・上記3施設以外にも建築後30年を経過する施設も多いことから、各施設の公共性、必要性を 再評価する必要がある。 ・さらに、今後予測される厳しい財政状況を踏まえ、国が求めるように、今後、全ての公共施設 について、更新・統廃合・廃止などを規定する公共施設配置計画の策定を計画している。 - 1 - 2 庁舎整備計画3案の比較 (1)整備計画(案)の比較 区 分 事業概要 1案 2案 3案 現庁舎の改築 旧田布施工業高校の利用 新築(現位置の場合) 老朽化した現庁舎を大規 旧田布施工業高校本館(4 模改造し、耐震化、長寿 階)とグランド約半分を利活 命化を図る。 用し、庁舎を移転 建築年度 昭和 45 年建築 (45 年経過) 耐 震 性 × → ○ 主な工事内容 ・耐震補強工事 ・長寿命化工事 新築(現位置の場合) 昭和 63 年建築 (27 年経過) * ○ ○ ・庁舎改修工事 ・長寿命化工事 ・新築工事 (追加工事) ・昇降機設置工事 ・非常用発電設備工事 ・昇降機設置工事 ・非常用発電設備工事 (2)規模・機能の比較 区 分 1案 2案 3案 現庁舎の改築 旧田布施工業高校の利用 新築(現位置の場合) 事務室等 1,116㎡ 1,263㎡ * 会議室等 349 ㎡ 328 ㎡ * 倉庫等 195㎡ 248㎡ * 文書庫 88㎡ (84㎡)別棟予定 * 駐車場 190 台 203 台(別位置含む) * ・保健センター併設困難 ・保健センター併設困難 ・保健センター併設困難 (2案と同規模の場合) ・教育委員会は別場所 課題と問題点 ・文書庫、倉庫の確保 ・今後の財政事情等を考 ・耐震補強で1階はブレ ・グランド駐車場からの段差、 慮すれば、庁舎建設だ けで多額の経費を起債 ス、耐震壁が設けられ、 距離の解消策(スロープ・ エレベーター等の検討) 対応することは、財政数 窓口面積が大幅に減少 値も悪化し、他の施策に 影響を与える ・長寿命化工事を行って も築後45年が経過して おり、効果は不透明 - 2 - (3)事業費の比較 試算条件 ① 庁舎に関する工事に限定し、倉庫等整備の経費は考慮していません。 ② 3案の新築の庁舎規模・機能は2案の旧田布施工業高校の利用と同規模・同機能と想定 (単位:千円) 2案 3案 1案 区 分 現庁舎の改築 ア 大規模改修工事 庁 舎 建 築 改 修 工 事 費 旧田布施工業高校の利用 128,000 イ 耐震補強工事 新築(現位置の場合) 115,000 45,000 0 9,000 12,000 エ 電気設備工事 105,000 127,000 120,000 オ 機械設備工事 50,000 58,000 66,000 カ 昇降機設備工事 16,000 18,000 18,000 キ 屋外付帯工事 2,000 20,000 20,000 ク 付属備品工事 25,000 50,000 50,000 ケ 諸経費等 105,432 110,400 201,160 コ 仮設庁舎工事 100,980 0 100,980 ウ 昇降路増築工事 0 サ 用地、建物購入費 * 586,412 計 庁舎建築工事 526,000 98,116 608,516 1,102,140 *用地、建物購入費は、県の台帳価格に公用減額率等を考慮して試算した価格。実際に購入する際には鑑定評価を行う。 3 庁舎整備の財源問題 (1)庁舎建築改修工事(起債対象経費のみ) 防災対策事業債(90%充当) 、一般事業債(75%充当)、山口県きらめき支援資金(25%充当) (2)その他の経費 仮設庁舎建設工事 … 一般財源(財政基金で対応) 用地・建物購入費 … 土地については、土地開発基金で先行取得し、その後、一般事業債等 で一般会計で買い戻す。建物については、公共施設整備基金で対応。 (3)財源試算の比較 区 分 起 債 額 起債 (案) 起 債 名 (償還期間) 一 般 財 源 計 (単位:千円) 1案 2案 3案 現庁舎の改築 旧田布施工業高校の利用 新築(現位置の場合) 459,200 938,500 414,800 ・防災対策事業債(10 年) ・一般事業債(10 年) ・一般事業債 (15 年) ・一般事業債 (20 年) ・きらめき支援資金(10 年) ・きらめき支援資金(15 年) ・きらめき支援資金(20 年) 171,612 149,316 163,640 586,412 608,516 1,102,140 - 3 - 4 町財政の状況 (1)基金現在高(平成 26 年度末) 財政基金 減債基金 地域福祉基金 公共施設整備基金 計 (単位:千円) (単位:千円) 728,366 26,137 10,918 275,497 1,040,918 土地開発基金(現金) (2)関係財政状況 区 分 ・町債現在高 119,706 (単位:千円・%) 平成 24 年度 平成 25 年度 7,118,900 6,944,261 97.0 (91.0) ① 平成 26 年度 6,682,525 98.0 * * ・経常収支比率 (県平均) (県ワースト順位) 93.4 (91.6) ⑦ ・実質公債比率 (県平均) (県ワースト順位) 15.1 (11.0) ④ 14.4 (10.4) ④ * * * ・将来負担比率 (県平均) (県ワースト順位) 131.9 (69.6) ② 118.2 (59.8) ② * * * *算定中 5 取り巻く課題 ・我が国では、少子化が急速に進み、全国的に人口減少が深刻な問題となっています。こうした人 口減少に伴い、税収減など地方自治体の財政状況は一層深刻になると予測されています。 ・田布施町でも、このまま推移すれば、2060年(平成72年)には現在の15,496人が 8,288人にまで減少するとの推計もあります。 ・こうした人口減少等により公共施設等の利用需要も大きく変化し、今後、公共施設のあり方は 根本から問われることとなります。 ・また、これまで建設してきた多くの施設の老朽化対策、更新対策、維持管理経費も大きな課題 となってきます。 - 4 -
© Copyright 2025 ExpyDoc