1. DBPro とは?

1. DBPro とは?
●この章で学ぶこと
DBPro はデータベース
表とカード
定義と編集
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1.1 DBPro はデータベース
1.1. DBPro はデータベース
「データベース」は大量のデータを蓄積しておき、必要なときに必要なデータを集め、
一定の形式で表示、印刷することができるものです。蓄積されたデータそのものをデ
ータベースと呼び、データの入力や加工、表示や印刷の機能を持ったソフトウェアを
データベース管理ソフトと呼びわけたりします。データベースの大規模な利用例には、
・銀行の口座管理
・列車や旅客機の指定席管理
・役所での住民管理
等があります。これらは、大型のコンピューター上で膨大な時間と人手をかけたシス
テムで運用されています。これらの機能を、より身近で簡単に利用できるように開発
されたのがパソコン用エンドユーザーデータベース DBPro です。DBPro は国産初の
Windows データベースとしての歴史をもち、データベースの専門家(システム開発者)
よりもエンドユーザー(パソコンを利用する一般ユーザー)の使いやすさに重きを置
いて育ってきました。
DBPro の活用例としては、
オフィスで
・販売管理
売上入力、納品伝票発行、売上集計
・顧客管理
請求書の送付やダイレクトメールの発行
・資料管理
報告書や書籍、画像データを含むデータ処理
・給与処理
社員台帳や人事情報の管理、給料計算
学校で
・生徒・学生管理
生徒名簿、PTA の宛名シール作成
・成績管理
成績順リストの作成、クラス別統計処理
・備品管理
備品台帳、備品シール作成
家庭で
・アドレス帳、名刺管理
・ビデオ・CD 管理、デジカメ写真管理
・レシピ管理
・家計簿、預貯金管理
といったものが挙げられます。
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1.2 表とカード
1.2. 表とカード
DBPro は表とカードの 2 種類の画面で、入力・加工・表示・印刷ができます。表は
Excel や 1-2-3 といった表計算ソフトでおなじみの縦横に罫線の引かれた一覧表のよ
うな形式です。DBPro の表は次の図のようになっています。
列 項目
項目名
行
レコード
例えば住所録には、横 1 行に一人分のデータが入ります。この 1 行 1 行を「レコード」
と呼びます。また、氏名や住所等、各列はどの人であっても同じ種類のデータが入り
ます。この列のことを「項目」と呼びます。そして一番上の行には、
「氏名」や「住所」
といった「項目名」が表示されます。編集している表のうち 1 つのセルにセルカーソ
ルが表示され、現在の編集の対象となるセル(あるいはレコードや項目)を示してい
ます。
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1.2 表とカード
一方、名刺や宅配伝票、宛名シールや納品書、請求書などは表の形で印刷しても意味
がありません。そこで表のデータの形を変えて表示・印刷するためにカードがありま
す。
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1.3 定義と編集
1.3. 定義と編集
表計算ソフトでは、最初から縦横にたくさんのセルがならび、自由にどこにでも好き
なデータを入力することができます。一方、データベースは、縦に何列の項目を用意
するかを、データ入力の前に決めておく必要があります。この作業を表定義と呼んで
います。実際のデータを入力したり、加工、印刷したりするのは表編集と呼び、違う
ウィンドウで処理します。定義と編集はツールバーのボタン 1 つで切替えることがで
きます。
表定義ウィンドウ
編集へ
定義へ
表編集ウィンドウ
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1.3 定義と編集
カードについても、どの位置にどのくらいの大きさでどのデータを表示・印刷するか
を決める作業をカードレイアウトと呼びます。またデータを表示編集することをカー
ド編集と呼びます。やはりツールボタン 1 つでそれぞれのウィンドウに切替えること
ができます。
カードレイアウト
ウィンドウ
編集へ
レイアウトへ
カード編集
ウィンドウ
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