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さぴあ賞
コケシちゃん
堂々としていることについて
K O
・ くん
4年
ぼくは、京ちゃんの自分の考えをしっかりと伝える姿を素晴らしいと思い、少しう
らやましいと思いました。なぜなら、ぼくはからかわれたりした時、堂々としている
のが苦手で反論することをあきらめてしまうことがあるからです。読み終わって、堂々
としているとはどういうことかを考えてみました。
出井くんと京ちゃんは言い合いになることがよくありました。京ちゃんがハデな
リュックで登校すること、日本語が上手ではないことを出井くんは悪く言いますが、
京ちゃんにはそれぞれに理由があります。その理由が正しいのと、何よりも自分に言
い負かされないことが出井くんには気に入りません。出井くんはムカつくから攻げき
しているようでしたが、京ちゃんは、出井くんが嫌いで攻げきするのではなく、理由
を説明していました。その説明は、とても説得力がありました。
くるみは注目されるのを好まない性格ですが、京ちゃんの良さを認めていたので、
出井くんが京ちゃんにあまりにもひどい言い方をしていた時には、出井くんも、自分
さえもおどろくほどの大きな声で言い返し、京ちゃんを守ることができました。くる
みと京ちゃんがお互いの良さを認め合って友情が深まっていくところがぼくの好きな
ところです。
意外だったのは、京ちゃんの堂々としているところはもともとの性格ではなかった
ことでした。スイスで、背が低いとか目が細いとかでいじめられ、このままではいけ
ないと思って、意見を言えるように努力したからでした。堂々としていられるのは、
努力してなれるものかなと思いました。
また、堂々としているのは、いばったり自分のわがままを押し通すことではないと
も分かりました。相手を理解し、認め合おうとする心も必要だと思います。京ちゃん
がスイスに帰る少し前に、一人一人を認め合う心が一つになり、クラスで「仲間」が
テーマのコラージュを完成させたことからそう感じました。
堂々としていることは、心が関係していると思います。心が強いということは、京
ちゃんのように何か言われてもひるまずに感情的にならずに説明できるということか
も知れません。その説明はていねいで真剣なものでないといけないと思います。ぼく
もそのような説明力のある人になりたい、と目標ができました。