天津港での爆発 - 最新情報 / Tianjin port explosion - Update

Gard Alert
天津港での爆発 - 最新情報
こちらは、英文記事「Tianjin port explosion - Update」(2015 年 8 月
21 日付)の和訳です。
天津海事局(MSA)は、Huisheng(汇盛)と Euroasia の両タ
ーミナルを除き、天津港のすべてのターミナルが通常業務
を再開したと述べました。
Huisheng Terminal および Euroasia Terminal は爆発場所に比較
的近いため、大気環境に関する懸念により、ターミナル敷地
内における港湾作業員の作業が制限されています。下記の写
真は爆発場所に関係するターミナルの位置を示すものです。
2015 年 8 月 17 日に天津市交通運輸委員会は、危険貨物の取扱いを伴うすべての業務を直ちに中止する
ことを求める以下の内容の通達を発表しました。
1) 危険貨物を輸送するコンテナのすべての輸出入を中止し、引火性液体をばら積みで輸送する船舶の入
港を禁止する。
2) 港湾施設で保管されているすべてのコンテナは、取扱い前に適切な安全点検を行わなければならない。
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3) 危険貨物の全コンテナヤードは、追って通知があるまでコンテナのバンニング・デバンニング作業を
中止しなければならない。
天津 MSA は、その他の港湾関連当局に対して、上記の通達に厳格に従い、該当する船舶や貨物の入出港
申請手続きを中止するよう通知しています。Gard のコレスポンデンツの情報によると、天津港において
油などの低リスク貨物については業務が再開されたとのことです。
鉄鉱石や農作物などのその他すべての一般貨物については、天津港での貨物の揚げ積みに制限はありま
せん。ただし、爆発場所の周囲の道路は依然封鎖されており、港湾内では交通渋滞が発生しているため
港湾での作業効率に何らかの影響が出る可能性があります。
港湾設備の内側および周辺の大気環境は爆発による影響を受けました。港湾のペリメーターゾーンに大
気環境の観測地点が 17 か所設定されました。伝えられるところによると、そのうちの 2 か所でシアン化
合物の痕跡が発見されました。現在、爆発地点から半径 3km の範囲のエリアは安全上の懸念のため立入
禁止が宣言されています。
推奨事項
1. 天津港で停泊中に船舶のメインデッキ上で作業を行う船員はフェイスマスクを着用するようにしてく
ださい。また、個人用保護具は毎日洗浄し、爆発による灰の堆積物を除去するようにしてください。
2. 天津の港湾施設内の屋外で保管されていたユニット貨物は、その表面にかなりの灰が堆積しているこ
とが予想されます。適切なサーベイヤーを指名し、荷積み前に貨物の状態をチェックする必要がありま
す。これは、天津に寄港し、鋼材の積み込みを予定している船舶にとって特に重要となります。
3. 天津に寄港する船舶は、港湾当局または Gard の現地コレスポンデントに連絡し、港湾状況について必
要な支援や情報を得るようにしてください。今回の爆発によって、船舶、財産、貨物に対して、Gard の
保険の補償対象となる可能性のある被害を受けられた方は、Gard のクレーム担当者までご連絡ください。
本 Alert は、Gard のコレスポンデント Huatai Insurance Agency & Consultant Service Ltd.(華泰保険経紀有限公司)天津支店
からの情報を参考に作成したものです。
本情報は一般的な情報提供のみを目的としています。発行時において提供する情報の正確性および品質の保証には細心の注意を払ってい
ますが、Gard は本情報に依拠することによって生じるいかなる種類の損失または損害に対して一切の責任を負いません。
本情報は日本のメンバー、クライアントおよびその他の利害関係者に対するサービスの一環として、ガードジャパン株式会社により英文
から和文に翻訳されております。翻訳の正確性については十分な注意をしておりますが、翻訳された和文は参考上のものであり、すべて
の点において原文である英文の完全な翻訳であることを証するものではありません。したがって、ガードジャパン株式会社は、原文との
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さい。
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