研究テーマ名 認知症サポーター養成講座における本学学生と地域住民と

発表④
研究テーマ名
大
学
名
認知症サポーター養成講座における本学学生と地域住民との
受講意識の比較
大阪河﨑リハビリテーション大学
担当教員
作業療法学専攻
連
貝塚市山手地区地域包括支援センター
携
先
活動の概要
これまでの
活動実績
講師
石川
健二
近年、地域包括ケアシステムの実現に向けて、厚生労働省は一般の住民を対
象とした認知症に対する理解を広げて行こうとする「認知症サポーター100 万人
キャラバン」の取り組みを行っており、2009 年には認知症サポーターが 5 年間
で目標の 100 万人に到達した。
地域包括ケアシステムは 2025 年を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の
支援の目的のもと、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい生活を人生の最
後まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制の構
築を推進している。内閣府「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」で
全国 60 歳以上の男女を対象とした調査結果では、NPO 活動に対する関心は高い
にもかかわらず、参加するきっかけや情報の不足で実際に活動している人は少
ないという結果であった。
今回の成果として、認知症サポーターがどのような活動を推進していくべき
かを地域住民と本学学生において比較できたことである。地域で求められてい
る人材不足に焦点化し、現状での課題である若者による支援体制の強化をはか
るために、より具体的な活動内容を吟味しておく必要が示唆された。
これまでに認知症サポーター養成講座を受講した高齢者(20 名)に対して認
知症に対するイメージについてアンケートを実施している。 その結果、高齢
者のなかでは、社会活動に参加している者は生きがいを感じており、近所の人
と交流がある者は社会活動に対する関心が高い。また、社会活動に参加してい
ない理由としては時間的・精神的ゆとりがないことや健康上の理由が多いとの
報告がある。また、地域住民の認知症の人とのかかわりには、認知症の人と接
した経験・認知症の知識・ボランティア活動など経験や知識が影響する等の結
果を得ている。
今回、本学学生 31 名(男性 14 名、女性 17 名)にアンケートを実施した。そ
の結果、男性 7 名、女性 16 名がボランティアをした事がある、という結果にな
った。また、今までに行ったボランティアとして、デイケア、体操教室、老人
介護施設でレクリエーションをするボランティア、といった回答が返ってきた。
そして「認知症サポーターとしてどのような役割を担えるか」という質問では、
全体的に女性の方が男性に比べ多かった。男子学生において、ボランティア経
験の有無によって判別してみると、経験の有る学生の方が認知症サポーターと
しての役割を担えるとし、積極的な取り組みができると考える傾向があった。
このことから、以前から行っていたボランティア活動の経験を活かした具体的
な支援内容を認知症の方にも提供できるのではないかと推察された。
時
期
内
容
平成 26 年
12 月
本大学主催の河﨑大学健康教室の参加されている地域住
民の高齢者から認知症の支援に求められていること等を
アンケートにより収集する。
平成 27 年
1~5 月
認知症支援のための学生サポーターを集める。
地域包括支援センターが地域で実施している認知症啓蒙
活動イベントへの参加
年間活動計画
6 月~10 月
地域包括支援センターが行っている訪問介護と同行する
なかで、認知症支援を求められている方との話し合いの
場を設ける
平成 28 年
学生サポーターによる認知症支援活動を開始