編集後記 - 全国老人保健施設協会

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メールマガジン
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イー・ロウケン
2015年
7月15日 現在
第
264
号まで
配信中
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<登録・配信に関するお問い合わせ先> 公益社団法人 全国老人保健施設協会事務局
TEL : 03-3432-4165
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編 集 後 記
2000 年前後に行われた社会福祉基礎構造改革
本人の最善の利益を主張し擁護することが目的と
で、介護サービス、障害者福祉サービスの利用シ
されている。いわば、介護保険制度と成年後見制
ステムは、それまでの措置(行政処分)から、契
度は「車輪と軸」の関係である。
約(対等な関係・選択・自己決定)に基づく利用
しかし、制度の活用状況においては、まだ後見
制度へ転換した。その代表格が介護保険制度であ
人に対する支援体制が不十分で、浸透していない
り、介護保険サービスと共に成年後見制度がス
状況にある。地域におけるさまざまな機関・関係
タートした。契約に基づく利用システムが機能す
者が、今後さらに連携を深めていくことが必要で
るには、判断能力の不十分な認知症高齢者・精神
あるといえよう。
障害者などの契約を支援する仕組みが必要だった。
最後に、 9 月号から新たにスタートする予定の
こうした社会的背景により、判断能力の不十分
読者参加型の連載企画、
「老健アートギャラリー」
な方々の財産管理はもとより、契約支援の制度、
や「わたしのペット自慢」等々、日頃から老健施
権利擁護の制度として、現代の社会福祉の理念に
設で働く職員の皆さまに、また広く老健施設を
基づく新しい成年後見制度が始まったのである。
知っていただくように、多数の投稿を期待したい。
それは本人の最善の利益を権利行使し実現するた
さっそく当施設では、昨年の納涼祭の写真やご
めに後見人をつけ、財産管理のみではなく、
「ど
利用者の作品、ペットの話題に花が咲いた。今日
こでどのように暮らすか」という私的問題につい
もまた施設には四季折々の麗しい声がこだまして
ての決定にも関与し、財産を本人のために使い、
いる。
月刊 全国老人保健施設協会機関誌
平成27年8月号 (第26巻第5号 通巻241号)
定価1,000円 (税・送料込)
(会員の購読料は会費に含まれる)
(荒舩丈一)
編集発行人―東 憲太郎 発行所―公益社団法人全国老人保健施設協会
〒105-0011 東京都港区芝公園2-6-15 黒龍芝公園ビル6階
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