鋳造CAEで知っておくべき実際の話

Actual comment that should be known for Casting simulation
鋳造 CAE で知っておくべき実際の話
Institute of Technologists
Katsumi Suzuki
ものつくり大学
鈴木克美
Abstract / アブストラクト
講演要旨
近年、CAE 解析により効率的に各種現象の解明が進んできているが、設計部門や解析
担当者には若手技術者が多く、現場経験が未熟なことにより、CAE 結果を鵜呑みにして
結論を出してしまうことがある。 一方、製造部門の担当者は実際の現象や経験則から判
断する上で、CAE の期待は大きいが、結果が一致せずに否定的であり、現象との違いか
ら「まだ十分使えない」と主張することが多い。
しかしながら、両者の知見を相互理解することで各種 CAE 解析の利点を活かせることも
多い。 その身近な事例と、鋳造に関する考慮すべき技術要点をいくつか紹介する。
①材料特性の盲点(マグネシウム、ステンレス鋼、鋳鉄、断熱材)
・Mg 合金の熱放散特性
・ステンレス鋼の熱特性
・断熱材の熱伝導率
②金型冷却水の盲点(水量、流路、水質)
・水の性質
・冷却パイプの変化
③金型鋳造の盲点(離型剤、塗型剤、表面粗さ、エアギャップ)
・ダイカスト離型剤 ・金型鋳造塗型剤
④砂型鋳造の盲点 (通気度、ガス量、湯道方案、押湯方案)
・鋳型内の背圧
・湯口比とランナー
・押湯の効果