2014 年 8 月 No. 86

2014 年 7 月 No.86
2014 年 8 月
No. 86
1. 会長挨拶
でも、夢はあきらめなければ叶うこともあると信じています。
7 月は千葉県予選です。全日本シニアは 5 歳刻みで、今年まで
は 60 歳の部(60~64 歳)に参加ですが、60 歳なり立ての選手
との試合は結構きついものがあります。まずはここの激戦区を
勝ち抜かなければなりません。正直、あちこちガタがきていま
すが、弱音を吐かずに頑張るのです。団塊の世代は、これまで
もそうでしたが、これからも競争社会を必死に生き抜かなけれ
ばならないのです。「あ~あ、我に安息の日々を!」なんて言
っている場合じゃありません。
OB 会活動を一生懸命にやることにより若い人たちからエネ
ルギーをもらって、今日も明日も頑張るのです。
老若男女、協力隊に参加した皆さん方は静かに熱い闘志を胸
に秘めて、たくましく生きて行きましょう。青春のあの日々を
思い出しながら。
今年の誕生日が来ると前期高齢者の仲間入りです。今更ながら
ぎょっとします。こればかりは毎年全ての人に平等に訪れるも
のですから拒否権は誰にもありません。
人生 50 年と言っていたのは織田信長の時代、今まさに NHK
大河ドラマ黒田官兵衛をやっている時代のお話です。
長生きの時代になったものだと、感慨深げに振り返るにはと
てもとても早すぎますが、還暦後の長い人生をどう生きるかが
問われる時代へと入っています。
子供の頃、お爺さんと呼んでいたのは一体何歳くらいの人た
ちだったのでしょうね?自分が還暦を過ぎてとっくの昔におじ
いちゃんと呼ばれる歳になったのに、全然自覚もなく、「俺は
まだまだ」なんて思っている今日この頃です。
OB 会長となり、早いもので 3 年目、老後のボランタリーな
仕事としては結構おつなものです。色々な人々との出会いがあ
り、若い人たちとのイベントも大いに盛り上がりますし、なん
と言っても、協力隊経験者としてこれから協力隊に行きたいと
志している熱意ある若者と関わって行けるからです。
昨年から再開した JOCV ナビには毎回複数名の応募相談者が
来てくれています。その中から合格者も 4 名出ました。相談員
としてお話を伺っていると大昔の自分を思い出してしまいます。
大学在学中に当時広尾にあった青年海外協力隊事務局を訪問、
応募資料をもらったものの、応募職種のバドミントンでは将来
飯が食えないと一旦断念し、会社勤めを経て、再度チャレンジ。
27 歳で訓練所入所、28~30 歳までの 3 年と 1 ヶ月間ケニア測
量隊員としてアフリカの大地を駆け巡りました。
帰国後は思いがけず JICA に中途採用され、第二の人生をス
タートさせました。JICA には 57 歳で早期退職してミクロネシ
ア支所長として 3 年間赴任していましたので、ちょうど 30 年間
勤務したことになります。
これまでの人生でもっとも長く関わってきたものは、バドミ
ントンです。高校時代から始めて今年で 48 年目になります。
目標は全日本シニアバドミントン大会シングルスで優勝するこ
と。夢のようなことを考えていますが、これまでの最高成績は
2006 年のベスト 16、夢の実現には果てしなく遠い道のりです。
ミクロネシアのヤップ石貨と浜田会長
青年海外協力隊千葉OB会
会長
浜田 眞一
(昭和 51 年度 2 次隊前期)
目次
1.会長挨拶
2.総会報告
3.活動報告/活動予定
4.現地活動レポート
24-4
24-4
24-3
25-1
バングラディシュ
ベナン
ブータン
キルギス共和国
建築士
看護師
きのこ栽培
村落開発普及員
河野
酒井
中山
北島
洋一郎(印西市)
恵美(木更津市)
敬(鴨川市)
すみれ(印西市)
構造設計
梶野
良夫(船橋市)
5.OB 近況報告
S49-2 マラウイ
6.編集後記
1
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2. 平成 26 年度総会報告
本年 4 月 19 日(土)、浦安市国際センターにて開催しました。
出席者は昨年度より少ない 23 名でしたが、平成 20 年代派遣の
OB/OG が 6 名もいて、将来に希望の見える総会となりました。
司会は昨年度と同じ鳥飼恵美子 OG(H15-1、マーシャル諸
島)に務めていただき、議長は小山栄一 OB(S54-3、ザンビア)
が推挙され、浜田会長の挨拶から始まりました。
浜田会長は、この 1 年間の活動を振り返り、やっと以前の
OB 会活動に近づいたとの感想を述べ、2 年間どうにか会長とし
て責務を全うできたと感謝の言葉を述べた。特に、会報の発行
を再開できたことは大きな成果であり、日比谷公園でのグロー
バルフェスタにも参加し、活動が目に見えて活性化してきたこ
とに手ごたえを感じていると述べた。
続いて、参加者の自己紹介があり、出席者全員が隊次や派
遣国を言った後に一言日ごろの思いを述べることができました。
時間は少々かかりましたが、このような機会がないとなかなか
顔を合わせて話すこともないので、良い機会になったと思いま
す。
議事は、いつものように前年度、平成 25 年度活動報告と
会計報告があり、いくつかの質問はありましたが、特に問題も
なく承認されました。JOCV ナビについては、毎月第 4 土曜日
に浦安市国際センターにて実施しており、毎回複数名の応募相
談があり、合格者も複数出ていますから、一層の取り組みをし
たいとの意気込みが披露されました。
次いで、平成 26 年度活動計画(案)と活動予算(案)の説明が
ありました。活動内容としては、前年同様な内容となっており、
内容の充実を図りたいとの説明に全員納得していただきました。
麗澤大学との連携講座は 2 年目を迎え、ますます熱が入ってき
ていますし、OB/OG 交流イベントも計画されており、OB 会の
活性化のために色々な企画があります。JICA エッセイコンテ
スト(中学生の部)についても、毎年 2000 件もの応募作品があ
り、一次審査を当会で行っていますが、在宅審査や集合審査な
どやり方はすっかり定着して、活動資金確保の観点からも積極
的に取り組むべき事業になっています。また、活動予算も前年
同様に 100 万円規模の予算を組んでおり、問題なく承認されま
した。
総会自体は滞りなく終了したのですが、少しばかり課題はあ
ります。出席者を増やしたい気持ちはあるのですが、なかなか
増えないのが現状です。往復はがきを出しても回収率が極端に
低く、費用対効果の観点からは無駄との判断から、昨年同様に
通常のはがきにしました。なにか妙案はないものでしょうか。
また、来賓の出席についても考えなければなりません。普通
の総会であれば、千葉県の JOCV 窓口や JICA/JOCV 関係者の
出席を求めるのでしょうが、千葉県シニアボランティアの会総
会ほど出席者が多くないので、来賓の出席依頼を躊躇していま
す。ありのままを見てもらうのが一番良いのでしょうが、総会
にそれなりの人数が集まらないと寂しい会合になってしまい、
来賓の方々にも恥ずかしいとの思いです。
なんとか来年こそは、千客万来で多くの会員に参加していた
だきたいものです。なんと言っても、千葉県はデータ上 は
1,600 名の帰国隊員がいるはずですから。
来年度の総会には是非ともご出席ください。
3. 活動報告/活動予定
活動報告(2014 年 1 月~6 月)
JOCV ナビ(協力隊希望者説明会)、派遣隊員壮行会、各種会合へ
の出席、定例会、懇親会など
活動予定(2014 年 7 月~12 月)
JOCV ナビ(協力隊希望者説明会)
毎月第 4 土曜日に、協力隊受験希望者への説明会を実施して
います。希望者には、経験豊かな OB より試験対策も行います。
麗澤大学連携講座
麗澤大学と連携し、協力隊 OB/OG による国際協力への理解を
深めるための講座を実施します。麗澤大学で教鞭をとっている
当 OB 会の成瀬副会長の働きかけにより、昨年より開始していま
す。
イベントへの出展
国際協力フェスティバル(日比谷公園)、国際フェスタ千葉(麗
澤大学)への出展を予定しています。
壮行会
派遣前の千葉出身の隊員の壮行会を実施します。
定例会
奇数月の第 4 土曜日に実施しています。
議題は OB 会運営や、各種イベント準備など。
懇親会(バーベキュー)の様子
バーベキューでは、OB 会メンバー以外にも、14 名もの JOCV に興味の
ある社会人や学生に出席いただき、JOCV についてざっくばらんに会話で
きるよい機会となりました。
懇親会
OB 会メンバー間の連携を深めるための懇親会を実施します。
活動実績の詳細は HP をご覧ください。
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4. 現地活動レポート
24-4 バングラディシュ 建築士 河野
洋一郎 印西市
活動概要
工事現場の労働環境改善に向けて
バングラデシュ住宅・公共事業省建築局で、バングラデシュ
の建築士と共に公共施設の設計を行っています。建築局ではバ
ングラデシュ政府機関の設計を担っており、大規模なプロジェ
クトが多いのが特徴です。プランニングからインテリアデザイ
ン・ランドスケープデザインまで全てのデザインをこの機関で
行っています。
バングラデシュの工事現場では、労働者が低賃金かつ過酷な
状況下で作業を行っています。ヘルメットや安全帯などの装備
も一切なく、労働者の安全は確保されていません。人命よりも
建築費用が優先されている状態です。この状態を改善すべく日
本の企業にヘルメットの寄付を募り、工事現場の安全管理や事
故防止についてセミナーを開催しました。ヘルメット等適切な
装備を着用し、工事現場で作業を行うよう呼びかけました。ま
だ安全管理や事故防止に対する考え方が浸透するには時間がか
かりますが、工事現場に赴き注意喚起を行っていきたいと思っ
ています。
現在、医療建築部門に所属しており、医科大学、病院等の設
計を同僚と共に行い、新しいデザインの提案や問題点の指摘を
行っています。また、設計だけではなく、バングラデシュの建
築分野における問題点の改善に向けてセミナー等を行い政府関
係者へ発信することも行っています。
建築局での打ち合わせの様子
工事現場で労働者へヘルメット着用を呼びかける様子
人に優しい街づくりを目指して
今後の展望
現在、バングラデシュの建築に関する法律では、障害者等の
社会的弱者に対する配慮が不足していると思います。その部分
を設計時に指摘することで、少しでも多くの人が不自由なく使
える施設設計を心がけています。バリアフリーやユニバーサル
デザインといった日本では当たり前に行われていることを伝え
ています。また、人口密度が高いダッカにおいて、空地や緑化
の大切さを伝え、建築物の壁面緑化や境界壁の緑化など同僚と
共に意見を出しています。ダッカという人口過多な地域におい
て建築士の責任は非常に大きく、同僚と共に改善していきたい
と思っています。
人に優しい街づくりや工事現場の労働環境の改善など取り組
んで行きたいことはたくさんあります。この取り組みをバング
ラデシュ国内で浸透させるには膨大な時間と労力がかかると思
います。しかし、活動の中で感じたことや指摘しないといけな
いことは躊躇なく伝えていきたいと思っています。伝えること
で変化を生み出し、きっかけを作り出すことが活動の重要なこ
とではないかと考えています。その為、今後もセミナーを通じ
て意見を発信するということ、設計時に気づいたことは指摘す
るという姿勢は継続して行い、少しでも良い影響を与えること
が出来れば良いと考えています。
24-4 ベナン 看護師 酒井恵美 木更津市
私は、3013 年 3 月より西アフリカのベナンという国で看護師
として保健センターで働いています。アフリカと聞いてどんな
イメージをもたれるでしょうか。私は、ベナンが初めてのアフ
リカ大陸でした。ベナンに来る前は、アフリカと言ったら、広
大な草原と野生のライオン、キリンなどを想像していましたが、
実際に住んでみるとイメージと現実は異なるのだなと実感して
います。主要都市のコトヌーは高いビルもありますし、車やバ
イクも普及していて、結構都会だったりします。でも私が住ん
でいるような田舎は、コンクリートの道路はほとんどなく、赤
土の道路で家も土でできているような家があったりします。
「工事現場の安全管理・事故防止セミナー」の様子
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まず、ベナンでの生活について紹介したいと思います。ベナ
ンでの食事は主にとうもろこしの粉を水と共に火にかけて固め
るとできあがるパットというものが主食です。パットはあまり
味がしないのですが、パット一緒に食べるソースに味がついて
いて、それに魚や肉やチーズなどをトッピングして食べます。
基本的にベナンの食事は、このパットやご飯やマカロニにソー
スをつけるといった料理が主流です。基本的に、ソースが辛い
ためベナンの食事は辛い物が多いです。そして、電気・ガス・
水道についてですが、裕福な家庭であれば備わっていますが、
3つ揃っている家庭は少ないです。電気はついていても、水道
とガスはないといった家庭もあります。私は3つ揃っています
が、停電や断水が時々あるので、これらがない経験をしていま
すが、慣れれば電気や水がない生活も楽しむことができます。
昼間は太陽の光で、夜は外に出て月明かりの下で近所の人とお
しゃべりを楽しんだり、断水に備えて普段から貯め水をしてい
るので、断水中はそれを使ったりなどしています。ボタンを押
したら電気がつき、蛇口をひねったら水が出て、スイッチを押
して数分待ったら温かい料理が食べられる電子レンジがあった
り、日本は本当に恵まれているなと日々感じます。
24-3 ブータン
きのこ栽培
中山
敬 鴨川市
ブータン人ときのこ
私は「きのこ栽培」隊員として、ブータンの国立きのこセン
ターで、スタッフや農家に対して栽培技術を向上させるべく指
導を行ったり、日本の栽培資機材の購入のサポートなどを行っ
ています。
現在、ブータンで栽培されているきのこは2種類、シイタケ
とヒラタケです。シイタケは原木栽培という今の日本では少数
派となってしまった方法で行っています。これはナラ類などの
丸太にシイタケの種(種菌)を植えてきのこを作る方法です。
ヒラタケは稲わら菌床栽培という近隣のインドやネパールで行
われている方法を導入しています。細かく刻んだ稲わらを簡単
に殺菌して、袋にヒラタケの種菌と一緒に詰めた菌床(きのこ
の培地)からきのこを発生させる方法です。
次に、私の活動について紹介します。私は地域の保健センタ
ーの予防接種部門で働いています。予防接種をする同僚の仕事
を手伝いながら、業務改善などを行っています。そして、週一
回同任地にいる学校保健隊員とともに、栄養啓発のために小学
校を回っています。保健センターでの活動は、同僚の協力が不
可欠なので、どう同僚を巻き込むか日々葛藤しています。
活動以外では、現地語を週一回習ったり、土曜日の朝に地域
の人と運動をしたり、時々近所の子供たちに折り紙を教えたり
など、ベナンでの生活を楽しむように心掛けています。文化・
習慣・価値観などが異なる場所での生活は、ストレスがたまる
ことも多いですが、日本人が失いかけている家族や近所の人同
士の助け合いや、道端で会った人への挨拶など、ベナンの人か
ら学ぶ事も多く、この生活を大切にしていきたいと思います。
稲わら菌床栽培のヒラタケ
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私の働いている国立きのこセンターでは、ブータン国内にき
のこ栽培の普及を図るべく、この2種の種菌を製造し、きのこ
栽培農家は配布すると共に、菌を植える作業(植菌作業)の指
導やそのための道具の貸し出しなどを行っています。
ブータン人は元々きのこ好きな国民で、雨の多くなる夏には
市場に様々な野生食用きのこが並び、山できのこ狩りをしてい
る人々もよく見かけます。食べ方はシャモ・ダチィというトウ
ガラシとチーズと一緒にきのこを煮込んだ料理にすることが多
いようです。
きのこ需要の高いブータンですが、栽培されるきのこの供給
量は需要にまったく追いついておらず、栽培されたシイタケや
ヒラタケは野菜と比較して非常に高価で、肉類よりも高い値段
で売られています。
もう一つ高価なきのこと言えば、近年は日本でも知名度が上
がっているブータン産マツタケがあります。ブータンでは日本
と気候が異なる関係で、マツタケの発生時期は夏になります。
マツタケの主な産地は標高 3000m近い、冷涼な山岳地域となっ
ています。元来、ブータン人は日本人のようにマツタケを珍重
することはなかったようですが、日本などへ輸出するようにな
ってからは取引価格も上がり、シイタケよりも高価なきのこに
なっています。しかし、それでもブータンでは、日本のマツタ
ケと比べるとはるかに安価で手に入ります。 また、薬用のき
のことして冬虫夏草もマツタケ産地より更に標高の高い、北部
の山岳地域で採取されており、乾燥されたものが非常に高値で
取引されています。 しかし、マツタケも冬虫夏草もこの頃、
採れる量が減少しています。どちらも他の産業の少ない山奥の
人々の重要な収入源となっているだけに、今後の産地の保全と
持続的な利用が求められています。
イシククリ湖 その後ろには天山山脈
私はイシククリ州政府に配属され、カラコル市でキルギスの
一村一品組合のサポートと、一村一品運動の普及・拡大・商品
開発のお手伝いをしています。キルギスではソ連崩壊後、経済
活動の基本単位である村のコミュニティが崩壊し、放置されて
いたことで経済活動の活性化が妨げられていました。JICA のプ
ロジェクトと共にこのイシククリ州で始められた一村一品運動
は、イシククリの村々に根付き、地域での一村一品を生産する
ことで、地域の人々が自身で誇りや自信を生んでいます。エジ
ェ達(おばさん、お姉さんの意)は朝から牛の乳しぼりや水汲
み、掃除、食事の準備等の仕事が沢山あります。キルギスの村
の生活ではなんでも手作りが当たり前。ヨーグルトや麺、パン
は自家製。じゃがいもも牛乳、卵も自宅で取れたものです。彼
女達の手間を惜しまず、日々丁寧に生活をするということを見
ていると、何でも買って生活している私は頭が下がる思いで
す。
エジェ達は村で生産団体を結成し、キルギスの羊毛でフェル
ト製品を作ったり、ハーブを使った石鹸やキルギスの素材を使
ったジャムを作ったりしています。いつもは家に居るだけだっ
たエジェ達が、女性組合を作り皆で集まり、おしゃべりしなが
ら製品を作って、お茶を飲む。この簡単な流れが、「女性が外
に出て働く」
「コミュニティを作る」という点でとても大事なの
だとこの 10 カ月で学びました。彼女達の作る製品は日本人視点
でみてもとても素敵で、胸を張って海外に出せる商品も多くあ
ります。日本の良品計画との連携プロジェクトでも彼女達の商
品が 2011 年より販売されており、今年も目下準備中です。キル
ギスのエジェ達は頑張り屋さんが多く、応援したくなるような
方々ばかりです。キルギスの一村一品は、ただのお土産として
の商品ではなく、生産する人々の温かさを感じられ、エジェ達
の努力と根性と信念で成り立っています。2 年間という長くも
短い間、ここキルギスに派遣されたご縁を大事に、残りの隊員
生活も日々丁寧に生活し、彼女達をサポートして行きたいと思
います。
村の市場に集められたマツタケ
25-1 キルギス共和国 村落開発普及員 北島すみれ 印西市
サラマッタスズブ!(こんにちは)
私は平成 25 年度 1 次隊で村落開発普及員として中央アジアの
キルギス共和国に昨年の 7 月より派遣されています。キルギス
共和国は旧ソ連国であり、中央アジアの真ん中に位置し、人口
540 万人、国土の 40%が 3000mを超える山岳国です。私が住む
イシククリ州には、「中央アジアの真珠」と形容されるイシク
クリ湖という琵琶湖の 9 倍程の大きさの美しい湖があり馬や羊、
牛が道を歩き、手つかずの自然がすぐ側にあります。ここに来
るまで、キルギスという国には全く馴染みがなかったのですが、
こんなにも美しい場所が世界にはあったのかと、驚き、世界は
広いと感じる毎日です。
フェルトを使って絨毯を作るエジェ達
5
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5.近況報告
昭和 42-2(前期)
マラウイ
構造設計
梶野良夫
弘法大師と 2 人で歩いていることになるそうです。自動車を使
えば 20 分程度要して到着する距離を歩いており、これが一見無
駄な時間にも思われますが、ひたすら歩いていると日常の生活
感と異なり、おおらかな気分に達します。いくら大変と思って
も 1 千 2 百年前の弘法大師は路無き路を乞食同然に野宿しなが
ら歩いたそうですから、宿も食事も風呂もあり、私は大いに恵
まれており、弘法大師にはとてもとても及びません。遍路の白
い衣装は死に装束だそうで、何時野たれ死んでも構わない心得
だそうです。だから過去未来は考えずに今日を如何に生きるか
を大切にしなければならないそうです。同じようなことですが
「一期一会」の考えです。このような話は遍路で歩いている最
中にお寺の宿坊等で法話を聞いたことや道中で聞いた話です。
OB 会活動に関してはサポーターとして、行事等のお手伝いを
させて頂いております。今後も若手がご活躍する為の応援をし
て少しでもお役に立てばと願っています。
船橋市
昭和 50 年 2 月に羽田を飛び立ってマラウイに向かってから 40
年が経過しました。思えば任期中は楽しく夢のような時期を過
ごしました。
帰国後は協力隊に感謝と恩返しと思い、仕事と趣味の空き時
間に OB 会活動にかかわってきました。当時の全国組織は JOCA
の前身である青年海外協力隊全国 OB 会でした。中心は 30 代が
占めており、皆さん若くて苦労も沢山ありましたが工夫を重ね
て乗り越えていました。協力隊事務局の担当者も同世代が多く
頑張っていました。最近は実施していませんが、行事で家族を
含めたソフトボールをしたり、留学生と一緒に市役所のバスを
借用してツアーに行ったりしました。それから千葉市の夏祭り
に参加して店を出しました。当時の世相は日本経済が発展期に
あたり活力があって「行け行けどんどん」の雰囲気でした。協
力隊活動も同様で元気でした。前半の 20 年は拡大の時代でした
が、その後の 20 年は逆の状況に陥ってしまいました。デフレ不
況、少子高齢化、リストラ就職難、長時間労働低賃金とすっか
り夢と希望が見いだせない状況になってしまい、特に若人が気
の毒なことになっています。OB 会活動も影響を受けており、気
持はあっても自分のことで精いっぱい、人様の為に活動できる
人が少なくなっていると思います。年齢構成も変化して、40 年
前の 30 代が 70 代になっており、ある意味幅広くなりましたが
若さは無くなりました。これは現実ですから、それこそ各年代
がその能力(若人の柔軟性、ベテランの経験)を協力して進め
ないと行けなくなりました。
現在、退職して無職の身です。糧は年金のみですが生活はそ
の範囲内で行っております。念願だった自由な時間を得たので
趣味のスポーツ(陸上競技のボランティアと競技)と旅行を主
体に過ごしています。
四国の弘法大師ゆかりの寺を歩く遍路を行いました。歩く距
離は 1 千 4 百km位、日程は 2 カ月位要します。毎日重い荷物
を背負って約 25km程度歩くのですが、これが結構大変です。
肩にベルトが食い込み痛くなり、更に脚の痛みや靴ずれが生じ
ます。雨でずぶ濡れあり、冬季は雪にも会います。けれど、こ
れも修行と思い頑張ります。禍の全てが試練として前向きに考
えると諸問題は解決します。しかし、救いもあり、地元の方か
ら「お接待」と称し飲食料等の提供が途中に間々あります。受
ける方はとても嬉しいのですが、お接待をする側も寄進するこ
とになり嬉しいのだそうです。杖はお大師様の代わりで遍路は
6.編集後記
千葉 OB 会会報夏号、いかがでしたでしょうか? 会報に関するアイディア、投稿を随時お待ちしております。今回は私が拙い編集
で発行させていただきましたが、会報発行をリードしていきたいという方も募集中です。現状では、なかなか中心となって活動する
メンバーが定着しない状況です。当 OB 会に馴染みも無く、参加しづらいという方もいらっしゃると思いますが、どうぞ、まずは定
例会や懇親会から参加してみてください。下記お知らせにある HP に随時イベント情報を更新しますので、チェキラ!
H15-1 マーシャル諸島 理数科教師 鳥飼 恵美子
~お知らせ~
ホームページのご紹介
当会ホームページにて、定例会/協力隊ナビ/講演会/懇親会等、各種イベントのスケジュールや、活動報告を掲載しています。
URL は下記ですが、「青年海外協力隊千葉 OB 会」で検索していただくことでもアクセスできますので、是非ともご覧ください。
青年海外協力隊 千葉 OB 会 ホームページ:
http://www.jocvchiba.net/
メーリングリスト/facebook グループのご案内
上記ホームページにて、当会のメーリングリストと facebook グループへの参加をご案内しております。是非ご参加ください。
連絡先
お問い合わせや会報への寄稿は
[email protected] までお願いします。
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