新年度の会長挨拶 平成 27 年度がスタートしました。JOCV 創設 50 周年の記念式典も 11 月に予定され ています。27 歳で協力隊に参加して 40 年近くが過ぎようとしていますが、50 年もの月 日はさらに長く、もう半世紀も事業が継続していることに驚きを感じます。どんな良い 事業でも 50 年で衰退すると言われた時代があり、ケニアからの帰国後は JICA に中途 入団して 30 年ほど勤務しましたが、右肩上がりの行け行けどんどんの時代から逆風が 吹き、予算や隊員派遣数が伸びない状況も経験して今思うことは、 「協力隊って、やはり 良い事業だなぁ」と言うことです。 毎月第 4 土曜日に浦安市国際センターにて「協力隊ナビ」と言う応募相談会を行って いますが、たまに相談者ゼロの時もありますが、毎月数名は来てくれて、熱心に色々な 質問をしてくれる若者がいることはとても嬉しいことです。 相談者は男性より女性の方が多いのですが、これも世相を反映しています。 かつては女子大生亡国論なるものがありましたが、協力隊は真逆で女性が輝いている事 業です。草食系男性と揶揄される昨今ですが、昔から協力隊の女性は強かった。私が隊 員候補生だった昭和 51 年度 2 次隊前期組は総員 50 名中女性は 8 名でしたが、スーパー レディだらけでした。語学はできるし、体力も並みの男以上、当時はバンカラ風が残っ ていましたが、強面の男性を相手にしても一歩も引かない気迫のようなものを感じまし た。それが今や人数も逆転し、50 年で変われば変わるものです。戦後強くなったのはパ ンツのゴム紐と女性と言われた時代もあり、女性が元気なことはとても良いことですが、 男性諸君にはもう少し頑張ってほしいものです。 さて次の 50 年はどうなって行くのでしょうか、100 年も協力隊事業は現在の形で存 続していくのでしょうか? 個人的な見解としては「民営化」が良いのではと思っています。JICA と言う組織に は収まり切れない事業に昇華してほしいと思っています。 旧 OTCA(JICA の前身)の外局として設置された JOCV 事務局ですが、40 年の年月を 経て JICA 本体に吸収されました。かつてはヒト・モノ・カネが独立して運営されてい た JOCV 事業ですが、JICA 本体に取り込まれたことによって少々窮屈になっているよ うに思います。 以前は JOCA において協力隊事業移管を真剣に考えていた時もありましたが、今の JOCA にはそんなことを考える人はいなくなったかもしれません。 「協力隊よ、どこに行く」と言うのが率直な感想です。その言葉に続いて、 「背中のイ チョウが泣いている」なんて言えば、全共闘世代が知っているフレーズですが、本当に どうなるのでしょうね、これからの協力隊事業は? 静かに、ただ静かに見守っておくことにします。 (ホント?きっと静かにしていないと 思いますよって、声が聞こえてきそうです。お後がよろしいようで。) 平成 27 年 4 月 青年海外協力隊千葉 OB 会 会長 浜田眞一
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