RFID World Watcher Monthly January 2015 -1- 目次 RFID 関連ニュース ......................................................................... 3 プロダクト .......................................................................................................................... 3 ソリューション ................................................................................................................... 3 企業・規制・標準化・レポート ......................................................................................... 4 -2- RFID 関連ニュース プロダクト [ハードウェア] 日本のエスケーエレクトロニクス社は 0.5mm 角の超小型の UHF パッシブタグを開発した。 読取距離は最大 2mm と短距離だが専用プロトコルではなく EPC プロトコルに対応してい る。このタグは京都工業繊維大学や広島大学のアリの研究に採用された。 Blue Maestro 社は Pacif-i という Bluetooth 温度計を内蔵したおしゃぶりを発売した。また 業務用の Bluetooth ワイヤレスセンサーTempo Disc も発売している。 [ソフトウェア] ベンチャー企業の Spreo 社は屋内のナビゲーションを行うモバイルアプリを提供している。 このアプリを用いると目的とする店舗の検索だけでは無く道案内やスケジュールの策定な どを行うこともできる。同社のアプリはフロリダ州のショッピングモールやイスラエルの 病院などに導入されている。 ソリューション [パッシブ] ルイジアナ州のベーカー市警察ではパッシブ UHF 技術を用いて金庫での証拠品管理を行 っている。同警察では今後パトカーでの器材管理にも RFID を利用していく予定。 南カリフォルニア大学ではキャンパス内外の什器 6 万件の管理に RFID を利用している。 導入したソリューションは Simply RFID 社が開発したもので、UHF パッシブタグをハン ドヘルドリーダーを利用するもの。 スキー・スノボのレース協会であるナスターレース協会は全米のスキー場で誰でもその場 で申し込んでタイムトライアルレースに参加できるプログラムで、全米 300 ヶ所のスキー 場のうち 3 分の 1 が加盟している。同協会では参加者の登録作業を簡便化するために RFID を利用した参加者認証を開始し、20 ヶ所のスキー場が参加した。認証にはスキー場の入場 券やリフト券に使われている HF パッシブタグが利用される。 -3- 国際的なフィットネスクラブ企業 Tru Group 社は台湾・新北市のヨガクラブに RFID でタ オルを管理するシステムを導入した。タオルに UHF パッシブのリネンタグを取り付け、入 退室口にゲートリーダーを取り付けて万引きを防ぐとともに、ロッカールームの返却箱も リーダーを取り付けて利用状況を監視する。ソリューションは EPC Solutions Taiwan 社が 開発した。 アイルランドのブラーニー城はキスするとお世辞が上手くなるという伝説のブラーニース トーンで有名だが、他にも世界中の珍しい樹木を集めた植物園も見どころ。この植物園で は手入れと来訪客への情報提供とを目的に NFC タグを利用している。 それぞれの木に NFC タグを取り付け、来訪客がスマホで読み取ることで情報を表示すると共に、スタッフが専 用アプリで読み取ると手入れに必要な情報を読み書きできる。 [アクティブ・RTLS] 動物園の Los Angeles Zoo と水族館の SeaWorld have の The Experience Engine(TE2)社の Bluetooth ビーコンソリューションを利用して来園者へのガイドを実施している。TE2 社の ソリューションは訪問者のロイヤリティ、時間、ビーコンとの距離などを判断基準にして 最適な情報提供を行う機能を持っている。 Bigbelly 社は街路や公園に配置するゴミ箱を管理・運営する会社。同社のゴミ箱は蓋に取 り付けた太陽電池で動作するゴミ圧縮機により通常のゴミ箱よりも多くのゴミを格納でき るが、最近この電力を利用してゴミの格納状況を携帯モデム経由で送信できるようになっ た。同社はゴミ箱に天候や騒音などのセンサー、WiFi アクセスポイントなどの機能を持た せることを検討している。 企業・規制・標準化・レポート GS1 US は小売業界でのタグ性能を評価する基準"Tagged-Item Performance Protocol (TIPP)"をリリースした。この基準は UHF EPC タグの性能を段階評価するためのもので、 リテイラーとサプライヤーがタグの性能を共通の基準で話し合えるように策定されたもの。 AIM ドイツと OPC 協議会は共同で、通信規格 OPC UA の上で自動認識情報を取り扱うた めの拡張規格の開発を開始した。現在自動認識ソリューション導入費用の 25%はシステム 開発を含む RFID 機能に発生しており、コストが高くなる主な理由は器材間の通信プロト コルが統一されていない点にある。拡張規格の開発はこの問題を解決することが目的。 -4-
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