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本書の特色
冬休みは,自分の弱点や不得意な分野を克服し,さらに応用力をつけるための最適
な時期といえます。この本では中学1∼3年の学習内容をあつかっています。基礎的
な事項の確認から,応用・発展的な難問まで,幅広く盛り込まれていますから,応用
力を効果的に身につけることができます。
各課とも,最初の2ページで基本的な問題を解きながら重要なポイントをおさえ,
次の2ページの演習問題で実力を定着させる…という流れになっています。
また,1課に1枚の別冊確認テストがついています。各課の理解度チェックに役立
ててください。
e
l
p
本書の使い方
・要点整理・・・・・・・・・・各課の基本事項をまとめています。
基本事
めています。
・例 題・・・・・・・・・・各課の代表的な問題のパターンをとりあげて,その考え方を示
各課
な問題のパターンをとりあ
示
ターンをとりあげ
げて,その考え
m
a
ます。すぐ下の類題でくり返し練習し,
り身に
ぐ下の類題でくり返し練
してあります。すぐ下の類題でくり返し練習し,しっかり身に
つけましょう。
けましょう。
う。
・演習問題・・・・・・・・・・例題で学習したことがらを確実にするための問題です。演習問
演習
・・・例題で学習したこと
めの問題
題で学習したことが
がらを確実にす
を確実にす
S
題Bには難しい問題も含まれていますから,じっくり時間をか
題Bには難しい問題も含まれ
すから
題Bには難しい問
け,解けるようになる
習しま
け,解けるよ
け,解けるようになるまで学習しましょう。
・入試直前テスト・・・・本書の総まとめの問題です。
・
テス
題です。
スト・・・・本書
本 の総まとめ
・レベルアップ・・・・・・入試において正答率が低くなりがちな問題を載せています。難
レ
・・・・・・入試に
て正答率
プ・・・
すが,
しいですが,少しずつ練習しましょう。
も
く
じ
数学中3
1 数と式の計算 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
6 平面図形⑵ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
2 方程式・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
7 空間図形 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
3 関数⑴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
8 確率,資料の活用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38
4 関数⑵・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14
入試直前テスト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42
5 平面図形⑴ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
レベルアップ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 46
6 平面図形⑵
要 点 整 理
❶
三角形の相似条件
[1] 3組の辺の比がすべて等しい。
相似な図形の相似比と面積比の関係
[2] 2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい。
相似比 m:n ⇔ 面積比 m2:n2
[3] 2組の角がそれぞれ等しい。
❷
平行線と線分の比
・PQ™BC ならば,
AP:AB=AQ:AC=PQ:BC P
AN=NC
❹
A
ならば,MN™BC,MN=
円周角の定理
∠a=∠b=
❺
1
∠c
2
三平方の定理
2
2
c =a +b
2
M
B
a'
a
b
b
b'
中点連結定理の逆
逆
AM=MB
MB
N
MN™BC
MN
C
ならば,AN=NC,MN=
A
e
l
p
m
a
接線
b
円に内接する四角形
円に内接す
b
∠a=∠b
2
3
b
2
1
45°
1
S
cm,AC=8
cm,
m,AC=8 c
右の図において,∠ABC=∠DAC,AB=12
にお
ABC
BC=∠
=∠DAC
DAC,AB
AB=
=12 cm
A
AD=9 cm で
のとき
次の問いに答えな
なさい。
とき,
,次の問いに答え
である。このとき,次の問いに答えなさい。
12
2 cm
m
8 cm
⑴ △ABC と△DAC
と
は相似であることを証明せよ。
相似であることを証明せよ
似であるこ
⑵ 線分 CD の長さを求めよ。
の長
よ。
。
解法
c
∠a
∠a=∠c
=∠c
a=∠c
a
60° 1
1
BC
2
a
∠a+∠
∠a+∠b=180°
+∠b
b=
30°
a
例 題 1 相似
1
BC
2
接弦定理
a b
O
c
c
n
a:b=a':b'
中点連結定理
AM=MB
m
a:a'=b:b'
Q
AP:PB=AQ:QC ❸
¬
・¬™m™n ならば,
2組
似の
等しい条
⑴ 相似の証明では,2組の角が等しい条件を使って証明することが多い。
9 cm
m
B
C
D
⑵ △ABC
BC ∽△DAC から,AB:DA=AC:DC
AB
よって,12:9=8:DC 12DC=9×8 DC=6
1
8:DC
△ABC と△DAC において,
⑴ [証明] △ABC
答
仮定より,∠ABC=∠DAC ……①
共通な角だから,∠ACB=∠DCA ……②
①,②より,2組の角がそれぞれ等しいので,△ABC ∽△DAC
⑵ 6cm
□1
右の図のように△ABC と△ADE があり,1辺の長さがそれぞれ8cm と7cm の正
A
三角形である。点Dは BC 上の点で,AC,DE の交点をFとする。AF の長さを求め
7 cm
m
8 cm
なさい。
E
F
B
[
26
]
D
C
6.平面図形⑵
例 題 2 平行線と線分の比
A
右の図で,平行四辺形 ABCD の辺 AB,AD の中点をそれぞれ E,F とし,線
F
分 CF と対角線 BD の交点を P,線分 DE の交点をQとする。このとき,次の問
P
E
いに答えなさい。
D
Q
⑴ △EFQ ∽△DPQ であることを証明せよ。
⑵ EF:DP をもっとも簡単な整数の比で表せ。
解法
B
C
⑵ △ABD で,点 E,F は辺 AB,AD の中点であるから,中点連結定理より,EF=
1
BD ……①
2
また,△PDF と△PBC で,FD™BC より,∠FDP=∠CBP,∠DFP=∠BCP
2組の角がそれぞれ等しいので,△PDF ∽△PBC
したがって,DP:BP=FD:CB=1:2 よって,DP=
①,②より,EF:DP=
答
1
BD ……②
3
1
1
BD: BD=3:2
2
3
⑴ [証明]
△EFQ と△DPQ において,
対頂角は等しいから,∠EQF=∠DQP ……①
①
e
l
p
m
点 E,F は辺 AB,AD の中点だから,中点連結定理より,EF™BD
中点連
り,E
よって,錯角は等しいから,∠FEQ=∠PDQ
FEQ
……②
…②
①,②より,2組の角がそれぞれ等しいので,△EFQ
それぞ
ので,△
EFQ ∽
∽△DPQ
DPQ
△E
△DPQ
⑵ 3:2
□ 右の図の平行四辺形
ABCD におい
において,辺 AB
B 上に AE
AE:EB=1:2
EB=1:2 となるよ
となるよう
E:E
2 に点Eをとり,点Eから辺
ら辺 A
AD に平行な直線をひき,辺
な直線をひき
との交点を
との交点をFとする。
ひき,
,辺 CD
D との交点をFとする
a
S
対角線 AC と線分
分 EF
EF,線分 BF との交点をそれぞれ
とするとき
H
をそれぞ G,H
G,H とするとき,線分
するとき 線 GH
A
D
G
E
F
H
と線分 HC の長さの比を,もっとも簡単な整数の比で表しなさい。
の長
もっとも簡単な整数の比で表しなさい。
もっとも簡単な整数の比で表し
B
[
C
]
右の図の△ABC
AB で点Pは辺
の中 点であ
点Qは線 BP の中点である。
は辺 AC の中点であり,点Qは線分
の
3 A
Rとし
直線 AQ と辺 BC
Cと
との交点をRとし,Pから
AR に平行な直線をひき,BC
に平
との交
点をSとする。次の問いに答えなさい。
の問
P
⑴ BR=SC であることを証明せよ。
こ
せよ。
Q
B
R
C
S
⑵ △ABC の面積は△ABQ の面積の何倍か。
[
]
cm,DC=8 cm,BE=2 cm,EC=10 cm
□ 右の図で,AB™PQ™DC,AB=6
4 D
A
のとき,PQ の長さを求めなさい。
P
[
]
B
E
Q
C
27
例題 3 円
右の図で,4つの頂点が1つの円周上にある四角形 ABCD の対角線の交点をPとし,
A
QP™BC となる点Qを AB 上にとる。このとき,△PBQ ∽△ACD であることを証
D
明しなさい。
[証明]
△PBQ と△ACD において,
答
P
Q
円周角の定理と,三角形の相似条件を使って証明する。
解法
B
C
QP™BC で,錯角は等しいので,∠BPQ=∠DBC
͡
また,C D に対する円周角より,∠DBC=∠CAD
よって,∠BPQ=∠CAD ……①
͡
AD に対する円周角より,∠PBQ=∠ACD ……②
①,②より,2組の角がそれぞれ等しいので,△PBQ ∽△ACD
次の図で,∠x
の大きさを求めなさい。
5 □⑴
□⑵ A
x
F
A
55°
x
B
D
e
l
p
m
E
O
O
15°
B
1152°
5 2°
C
C
[
a
S
右の図について,次の問いに答えなさい。
て,次
答えなさい。
さい。
6 ] ⑴ △PAC
C ∽△PDB
∽
である。このときの相似条件を書け。
ある。このときの相似条件を書け
ある。このときの相似条件を書け。
[
⑵ 円Oの半径を求めよ。
を求
6 cm
cm
]
]
D
C
8c
cm
P
[
[
4 cm
m
]
□7
右の図で,円周上の1点Aを通る接線上に点Dをとる。点Dからこの
A
円に交わるように直線をひき,その交点をDに近い方から B,C とする。
∠ADB の二等分線をひき,AB,AC との交点を E,F とするとき,
F
E
AE=AF であることを証明しなさい。
D
B
C
28
B
O
A
6.平面図形⑵
例 題 4 三平方の定理
右の図の△ABC は,∠B=90°,AB=9 cm,BC=3 cm の直角三角
C
形であり,円の弧に辺 AB,BC がそれぞれ点 D,C で接している。
E
また,点Eは円の弧と辺 AC との交点である。このとき,次の問いに
答えなさい。
A
B
D
⑴ ∠AED の大きさは何度か。
⑵ △ADE の面積を求めよ。
解法 ⑴ BC,BD は円の接線だから,BC=BD=3 cm
よって,△BCD は直角二等辺三角形だから,∠CDB=45°
接弦定理より,∠CED=∠CDB=45°
したがって,∠AED=180°−45°=135°
⑵ △ADE と△ACD において,
接弦定理より,∠ADE=∠ACD
共通な角なので,∠DAE=∠CAD
2組の角がそれぞれ等しいので,△ADE ∽△ACD
e
l
p
m
a
S
したがって,AE:AD=AD:AC
32 =3㲋10(cm)
ここで,三平方の定理より,AC=㲋92+3
AD=9−3=6
9−3 (cm)
よって,AE:6=6:3㲋100 より
より,AE=
36
6㲋10
0
cm)
cm)
=
(cm)
(
5
3㲋10
AE
1
6
E
6㲋10
Eから AB にひいた垂線を
ひいた
EH とすると,EH
とすると,EH=CB×
=3×
3×
×
= (
(cm)
EH=
=CB
B×
=
5
5
AC
3㲋100
1
6 18
これより,△ADE=
れより
×6× = (cm2)
2
5
5
答
⑴ 135° ⑵
⑴
⑵
118
8
cm2
5
右の図は,長方形
長
ABCD
D を線分
を折り目として,頂点Aが辺
頂点
BC 上の点F
分 EG を折り目と
8
A
G
D
cm,BF=6
cm のとき,線分 BE の
と重なるように折ったものである。AB=10
に折
である。
BF
である。AB
長さを求めなさい。
い。
E
B
[
F
C
]
右の図で,2点
A,B は放物線 y=2x 上の点で,x座標はそれぞれ −2,3 である。
9 2
y
いま,線分 AB 上に AC=3㲋 5 となる点Cをとり,さらに,放物線上で,線分 AB
B
の下側にx座標が正となるような点Dをとる。また,線分 BD 上に点Eをとって台形
C
ADEC をつくる。このとき,次の問いに答えなさい。
E
□⑴ 線分 AB の長さを求めよ。
[
]
[
]
A
□⑵ 点Cの座標を求めよ。
□⑶ △BCE と台形 ADEC の面積比をもっとも簡単な整数の比で表せ。
[
D
O
x
]
29
演 習 問 題
A
□ 右の図のように,AB
を直径とする半径3の半円がある。この半円の弧 AB 上
1
Q
に2点 P,Q を,∠APQ+∠BQP=210° となるようにとる。このとき,弧 PQ
P
の長さを求めなさい。
A
[
B
O
3
]
A
右の図のように,∠BAC
が直角である直角三角形 ABC がある。いま,辺 AC
2 上に点Dをとり,頂点Aから辺 BC に垂線 AE をひき,線分 BD との交点をFと
証明しなさい。
D
F
する。このとき,AD=AF ならば,線分 BD は∠ABC の二等分線であることを
B
e
l
p
A
右の図の平行四辺形
ABCD で,辺 AB,BC,CD
CD の
の中点を,それぞれ
れぞれ
L
L,M,
ぞれ L,M
M,
3 D
N とし,LM,AN が対角線 BD と交わる点を,それぞれ
点を
P,Q
,Q とする。
する
BD=12 cm のとき,線分 PQ の長さを求めなさい。
さを求め
m
a
S
[
C
E
Q
L
N
P
B
C
]
□4
△ABC
で,辺
で
BC を 33:2
に分ける点をPとし,辺
に分ける点を
:2 に分ける点を
分ける点 Pと し,辺 AB を 2:1 に分け
A
Qとする。右の図のように,Qを通り
Qを通り BC に
右の
に平行な
に平行な直線をひき,AC
ひき
との交点を
に,Q
cm
Rとし,Rを通り
通 AP に平行な直線をひき,BC
行な直線をひき,B との交点をSとする。SC=3
交点を
行な直線を
のとき,線分 QR
R の長さを求めなさい。
の
めなさい。
Q
R
B
[
P
S
C
]
A
右の図で,△ABC
の2つの頂点 A,C を通る円Oをかき,辺 AB,BC
5
と円との交点を D,E とする。それぞれの長さが図のようであるとき,
次の問いに答えなさい。
□⑴ 線分 EC の長さを求めよ。
8 cm
m
[
]
[
]
□⑵ 線分 CD の長さを求めよ。
30
6 cm
D
B
7 cm
cm
6c
cm
E
O
C
6.平面図形⑵
演 習 問 題
B
A
右の図において,△ABC
は CA=CB の二等辺三角形であり,円Oに内接し
1
ている。CB の延長上に CB=AD となる点Dをとり,点Bを通り AC に平行な
直線と,円Oとの交点をEとする。このとき,次の問いに答えなさい。
⑴ △ADB≡△CBE であることを証明せよ。
O
B
D
⑵ ∠BAE=24° であるとき,∠ABC の大きさを求めよ。 [
E
]
A
右の図で,四角形
ABCD は正方形で,Eは辺 AB の中点,F,G は辺 DC 上の点で,
2
DF=
C
D
1
FG=GC である。AB=4 cm のとき,次の問いに答えなさい。
2
E
⑴ 線分 FE の長さを求めよ。
[
Q
G
]
e
l
p
⑵ 線分 AG と EF,BF との交点をそれぞれ P,Q とするとき,四角形
るとき
PEBQ の面
の面積
を求めよ。
F
P
[
B
]
C
,右の
に頂点 A,B,C
A,B
B,C がそ
3 1つの角が45°の三角定規をノートに置くと,右の図のように頂点
A
12 mm
の横線
平行な線分であり
れぞれノートの横線上にきた。ノートの横線は互いに平行な線分であり,となり
線分であり,とな
となり
り
合うどの横線の間隔もすべて 12
2 mm であるとして,次の問いに答えなさい。
て,次の問いに答
の問いに答えなさい
さい。
m
a
□⑴ △ADE と四角形 DBCE
BCE の
の面積の比を求めよ。
を求めよ。
。
□⑵ 辺 AB の長さを求めよ。
長さを
[
S
[
]
B
D
45°
5
E
45°
45°
]
円に内接する四角形
接
形 ABC
ABCD があり,対角線の交点をPとする。∠BAC=∠DAC,
があり,対角線の交点を
∠BA
対角線の交点 Pと
4
PA=
A
2㲋 3
,PB=3
P
PD=㲋 2 であると
であるとき
であるとき,次の問いに答えなさい。
,次の
に答えな
PD=
㲋 2 ,PD=
3
。
⑴ 線分 PC の長
の長さを求めよ。
C
[
H
D
P
B
]
⑵ 点Cから対角線
線B
BD にひいた垂線と対角線
線と対
BD との交点をHとするとき,線分 PH
C
の長さを求めよ。
⑶ この円の半径を求めよ。
[
]
[
]
A
右の図のように,円に内接する五角形
ABCDE において,線分 BE と線分 AC,
5
͡
AD との交点をそれぞれ F,G とし,円周上にあり,CAD 上にない点をPとする。
͡ ͡ ͡ ͡
AB=B C,AE=ED,BC™ED であるとき,次の問いに答えなさい。
□⑴ △ABF ∽△EAG であることを証明せよ。
B
F
E
G
C
D
P
□⑵ ∠CAD の大きさを求めよ。
[
]
□⑶ AF=2 cm,BF=1 cm であり,点Pが点Cと点Dの間を動くとき,△CPD の面積の最大値を求めよ。
[
]
31