ゼカリヤ2章1~13節 「火の城壁となる」

「わたしが火の城壁となる」
ゼカリヤ2章1~3節
~ゼカリヤ書連続講解説教 3~
イントロダクション ~8つの幻のうち、第3の幻である
① ダリヨス2年、第 11 月 24 日(BC520年)の日のこと~1:7
 クロス王による捕囚帰還命令と神殿再建命令発布
 神殿再建着手から約16年ほど頓挫した神殿再建事業
 BC520 年、6・24 に事業の再建(ハガイ 1:15)
 BC515年に神殿は完成
② 第 3 の幻の中心主題は、「エルサレムはメシア的王国の都となる」
 神殿や城壁再建は当時においても完成する
 かつてのソロモン神殿と比較して嘆いたり、城壁完成を成し遂げても不安は
尽きない国際情勢
 エルサレム復興の最終的な完成は終末において成し遂げられる
③ 主な内容
 測り綱を持った御使い~建設事業は神の後押しがある
 もう一人の御使いがその測り綱を持った御使いと出会いメッセージを告げる
 エルサレムの将来、その平和と光栄、神の臨在の場となる内容
本論
Ⅰ
神ご自身はエルサレムを囲む火の城壁となる
1) 「測り綱を持った御使い」
 目を見上げてみて認知した
1~5 節
 エルサレムを測る目的~城壁の再建
2) 「もう一人の御使い」
 「彼」に会うために出て行った
 それは測り綱を持つ御使いであろう
 そのタイミングは「私と話していた御使い」が出ていく時
 その目的は告げられていない
3) ゼカリヤに告げられるメッセージ
 エルサレムに城壁は不要である
 多くの住民と家畜のために
 神ご自身が保護されるために
Ⅱ
エルサレム帰還の勧め
6~9節
1) 北の国から帰るようにとの勧め
 バビロンは東北の方角に位置しているが、、
 「四方の風へと」とも訳せる。東西南北へ離散した民。
2) 神からの保護の保障
 「わたしのひとみに触れるものだ」 ~申命記 32:10、詩編 17:8
 バビロンは裁かれる
 「自分に仕えたものたち」とはバビロンの友邦国家
 彼らからも攻撃され、とりことなっていく
 古代史にあって、そして終末期において成就される
 それを見てメッセンジャーの信ぴょう性が証明される
Ⅲ エルサレムの復興と栄光
10~13 節
1) 神が「あなたがたのただ中に住む」(10,11)
 「住む」は「シャーカン」。その派生語から「シャカイナ」:神の臨在に伴
う可視的な栄光のこと
 メシアがエルサレムにて王座に着座するメシア王国で成就
 さらに天にある新しいエルサレムにおいて究極的に成就
 太陽も月もない
 イエスご自身がシャカイナ・グローリーとして都を照らす
2) 多くの国々を従わせる
 教会時代は部分的に過ぎないが、メシア王国で究極的に実現する
 アブラハム契約の成就~創世記 12:3、ゼカリヤ8:20~23
3) 「その日」
 メシア王国の実現はメシアが再臨されて一日で樹立される
 イザヤ 2:11、17、20
 アブラハム契約の成就~創世記 12:3、ゼカリヤ8:20~23
 「自分に仕えたものたち」とはバビロンの友邦国家
4) 土地について
 「聖なる地」とは OT でここだけに出現
 ユダに割り当てる~アブラハム契約の成就
 エルサレムが世界の中心となる
5) 主は立ち上がり、聖なる住まいから来られる
 「主の前で静まれ」:裁きに服せよ、約束の成就を見よ。
 メシアは現在大祭司として着座しておられる
 ハルマゲドンの最終局面で立ち上がり、地上に降り立つ
結論
1) 国防と城壁
 戦後 70 年、日本の独立と平和が保たれた
 城壁の役割を果たしたのは、自衛隊であり安保法案
2) 「火の城壁となる」との約束と現実
 当時のエルサレム市民は現実の保障として自らに適用したか?
 答えは NO
 ネヘミヤは城壁を築いている
 その後も戦乱の絶えなかったエルサレム
3) 神が住まわれるのは何時か
 メシア的王国まで待たねばならない
 メシアの初臨により信者のうちにも実現している
 「住まわれた」(ヨハネ 1:14)とは「幕屋を張られた」が原語の意味
 イエスご自身がシャカイナ・グローリーであるとヨハネは証言する
 イエスの御霊を宿しているのが信者である