2015 Jul. vol.24 No.7 電子カルテ版は天然色! DI NEWS CONTENTS 熊本総合病院 医薬品情報誌 担当 藤井・市川 高額商品!:1錠62000円など 医薬品安全対策情報(DSU)240 医薬品医療機器安全性情報323 薬事委員会報告 1頁 2頁 2~3頁 4頁 薬が高額化傾向です。ご注意を 1錠60000円を超えるような薬まで… 【まずは「ソバルディ錠400mg」1錠6万1799円。28錠瓶入りで、1瓶173万円!】 メーカーさんのHPから拾ってき た説明文と、瓶の写真です。 アメリカでは、1錠十万円! アメリカの6割なので「安い」と 言いますけどね。 やっぱり、高いモノは高い。 用法は「リバビリンとの併用において、通常、成人400mgを1日1回、12週間経口投 与」です。なので、トータル84日、84錠で519万円くらい。 効能は「セログループ2(ジェノタイプ2)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけ るウイルス血症の改善」となります。 世界初の核酸型NS5Bポリメラーゼ阻害作用を有する 直接作用型抗ウイルス剤。簡単にイメージ的に説明し ます。C型肝炎ウイルスが増殖する際に、自身のRNA (遺伝子情報)を複製しなきゃいけないですけど、このソ バルディーは、そこを邪魔するので、RNAがコピーできな い。それでC型肝炎が治療できるという話。 しかも注射薬が必要ない。内服薬だけで治療できる。 ジェノタイプ2というと、日本人ではC型肝炎の3割くら いにあたると思います。治験時の効果は、SVR率 (sustained virological response)というので見ます。 SVR12というのは、治療後12週間、C型肝炎ウイルス の陰性を維持した、という意味になります。 そのSVR12で言えば、日本の治験では96.4%(135/140名)を達成したとされています。 さて、高額商品ですし、瓶を開けると日持ちしないので、「処方は1回1瓶28日分」となっています。日本 では新薬は14日縛りと言うルールがありますが、今回は「厚生労働省告示第270号(平成27年5月19日 付)により、投薬制限期間が14日を限度ではなく、例外措置として28日分」とされています。 そんなわけで、瓶はチャイルドロックになってますので、投薬時は、右上のような説明が必要ですね。 【ポマリスト:4mgカプセルで、60,548円】 血液内科の薬は、概ね高いです。月に300万円とか、1瓶50万円などの設定も複 数ありますから、あまり驚かなくなってます。しかしカプセル1個6万円となると、小さな トコロでは在庫倒れしそうです。効能は「再発又は難治性の多発性骨髄腫」です。 この薬、1日1回4mgを21日間連日経口投与した後、7日間休薬する。これを1サイ クルとして投与を繰り返す、となってますから、1サイクル126万円程度。1年だとこの 12倍ですから1512万円程度。 いずれにせよ、こういった高額な薬は到底、個人では負担できない額になります。なので、高額療養費 制度などがあります。特に、ソバルディは公費助成制度で、月2万円程度の自己負担で済むような報道 がありますので、熊本県の広報に正式な掲載がなされてから手続き開始ということになるでしょう。 1 当院使用品のみ抜粋 ザーコリカプセル クリゾチニブ 429 その他の腫瘍用薬 改訂箇所 改訂内容 [副作用]の「重 大な副作用」 追記 「心不全: 心不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、体液貯留(肺水腫、胸水、心嚢 液貯留等)、急激な体重増加、心不全症状(息切れ、呼吸困難、浮腫等)が認められた場 合には、休薬、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。」 クリアボーン ヒドロキシメチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc) 430 放射性医薬品 改訂箇所 改訂内容 [禁忌] 新設 「本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者」 [副作用]の「重 大な副作用」 新設 「ショック、アナフィラキシー: ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、 血圧低下、発疹等の異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。」 一部抜粋 全文は院内HPで 1:新バーコード表示の活用及び医療用医薬品の JAN/ITF コード表示の終了について 1.はじめに 医療用医薬品へのバーコード表示について,平成27年7月(特段の事情のあるものは平成28 年7月)以降に製造販売業者から出荷される医療用医薬品には,JANコードやITFコードが表示さ れなくなり,新バーコードによる表示のみが行われることとなります。 JANコードやITFコードの表示終了についてご留意いただくと共に,新バーコード表示の活用のため, 関係実施要領の概要を改めてご紹介します。 2.新バーコード表示の活用について 現在の「医療用医薬品へのバーコード表示の実施要項」(平成24年6月29日付け医政経発 0629第2号・薬食安発0629第2号厚生労働省医政局経済課長・医薬食品局安全対策課長連 名通知「「医療用医薬品へのバーコード表示の実施要項」の一部改正について」)では,表示対象 は医療用医薬品(①特定生物由来製品,②生物由来製品,③注射薬,④内用薬,⑤外用薬)と し,包装形態の単位を3つ(Ⅰ)調剤包装単位,Ⅱ)販売包装単位,Ⅲ)元梱包装単位に分け,医 療用医薬品の種類及び包装形態の単位に応じて,商品コード,有効期限,数量及び製造番号又 は製造記号の新バーコード表示を次の表1のとおり必須(「◎」)又は任意(「○」)で求めています。 2 注1:「◎」は必ず表示するもの(必須表示),「○」は必ずしも表示しなくて差し支えないもの(任意表 示)を示しています。 注2:「*」については,平成 27 年7月以降(ただし,年1回しか製造していないもの等特段の事情 があるものについては平成 28 年7月以降)に製造販売業者から出荷されるものに必ずバーコード 表示することとされています。 なお,販売包装単位及び元梱包装単位において任意表示としている項目(有効期限,数量及び 製造番号又は製造記号。元梱包装単位の場合は,商品コードを含む。)については,バーコード表 示が可能な製造販売業者から表示の実施を順次進めることとしています。これは,流通の効率化 の観点からバーコード表示を求めるものですが,製薬企業によるバーコード表示が進み,医療機関, 薬局及び医薬品卸売業者がこれを利活用したロット管理を行う等の正確かつ適切なトレーサビリ ティ確保策を講じることにより,患者の安全・安心の確保がより確実なものとなることが期待されてい ます。医薬品の取り違え事故の防止及びトレーサビリティの確保の観点から,新バーコードの活用を よろしくお願いします。 3.医療用医薬品へのJAN/ITFコード表示の終了について 冒頭で述べましたように,医療用医薬品へのJANコード又はITFコード表示終了の時期が近づい てきましたので,これらのコードを業務上利用している医療機関等にあっては,業務に混乱のない よう必要な対応を講じていただきますようお願いします。 3 平成27年度 第2回 薬事委員会(6/23火曜)17:00 【新規仮採用薬】 ペチジン塩酸塩注射液35mg「タケダ」(塩酸ペチジン:第一三共)製造中止代替の為 【効】激しい疼痛時における鎮痛・鎮静、麻酔前投薬、全身麻酔の補助、無痛分娩 ジオクチルゾジウムスルホサクシネート耳科用液5%「CEO」(セオリア)/製造中止代替の為 【効】耳垢の除去 ポマリストカプセル1mg,2mg,3mg,4mg(ポマリドミド:セルジーン) 【効】再発又は難治性の多発性骨髄腫 【新規院外処方薬】 グラナテック点眼液0.4%5mL( リパスジル:興和) 【効】他の緑内障治療薬が効果不十分又は使用できない場合:緑内障、高眼圧 ピマリシン点眼液5%5mL(ピマリシン:千寿-武田) 【効】角膜真菌症 ヒアルロン酸点眼液0.3%5mL(ファイザー) 【効】下記疾患に伴う角結膜上皮障害:・シェーグレン症候群、スティーブンス・ジョンソン 症候群、眼球乾燥症候群(ドライアイ)等の内因性疾患 ・術後、薬剤性、外傷、コンタクトレンズ装用等による外因性疾患 タチオン点眼用2%5mL(グルタチオン:ジェネリック) 【効】初期老人性白内障、角膜潰瘍、角膜上皮剥離、角膜炎 オゼックス細粒小児用15%(トスフロキサシン:大正富山) 【効】肺炎、コレラ、中耳炎、炭疽。 ソバルディ錠400mg(ソホスブビル:ギリアド) 【効】セログループ2(ジェノタイプ2)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイル ス血症の改善 ※1錠が約6万円、冒頭記事の通り。28錠入り1瓶で処方願います。 レルベア200エリプタ30吸入用(ビランテロール、フルチカゾン:GSK) 【効】気管支喘息 【緊急購入薬】 ノボセブンHI静注用5mg(エプタコグ アルファ(活性型):ノボ)血液凝固因子製剤 ※1瓶が約50万円です。取扱には、十分注意。使用まで箱を開けない、汚さない。 【後発品検討】 イコサペント酸エチル粒状カプセル900mg「日医工」(後発品)(エパデールと入れ替え) ピタバスタチンCa・OD錠2mg(後発品)(リバロOD錠2mgと入れ替え) 【商品入れ替え、削除等】 エポジン6000、12000は削除 レナジェル錠250mg(院外のみへ:院内削除) かわりにリオナ錠250mgを院内採用へ変更 4
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