レチノイン酸症候群

レチノイン酸症候群
Terra Khan
血球の分化
骨髄内
骨髄芽球
骨髄球系幹細胞
末梢血
骨髄球
好中球
ここの細胞が悪性化すると
「急性骨髄性白血病
急性骨髄性白血病」になる
急性骨髄性白血病
単芽球
単球
マクロファージ
CD34
巨核芽球
造血幹細胞
リンパ系幹細胞
血小板
巨核球
抗体
赤血球
赤芽球
CD20
B
B
B
B
Bリンパ芽球
未熟Bリンパ球
成熟Bリンパ球
形質細胞
T
T
Tリンパ芽球
成熟Tリンパ球
急性骨髄性白血病[AML]の概念
骨髄芽球
骨髄球
正常の分化
AML
分化能力を失った骨髄芽球が
無制限に増殖するのがAML
後骨髄球
分葉核球(好中球)
ATRAの役割: 分化誘導療法
APL
寿命がくる
ATRA
分化能力を失った骨髄芽球を
分化させて寿命を迎えさせるの
がATRAの分化誘導療法
ところで
骨髄芽球
骨髄球
後骨髄球
分葉核球(好中球)
正常の分化
これなに?
Q1: 好中球・好酸球・好塩基球は顆粒を持つから
「顆粒球」という。この顆粒の中身は
顆粒の中身は?
顆粒の中身は
Q2: 好中球は細菌と戦い、排除する
どうやって排除する?
どうやって排除する
分葉核球(好中球)
Attack!...?
細菌
好中球の機能
接着因子
毛細血管
•毛細血管の内壁に付着し、
炎症部分で血管外に出る
細菌
炎症性サイトカインの分泌
•血管透過性の亢進=浮腫
•血液中の他の好中球・マクロ
ファージを集合させる
細菌の補食・破壊
•細菌を細胞質内に取り込む(補食)
•顆粒内のタンパク質分解酵素・活性
酸素発生酵素etc.で細菌を分解する
ATRA症候群発症の前段階
ATRA
ATRAで分化した大量の骨髄球とその崩壊
好中球内に含まれていた炎症性サイトカイン・
顆粒内の各種酵素(活性酸素発生・タンパク質
分解)、接着因子が大量に発生する!!
ATRA症候群
肺胞壁
(肺)毛細血管
血管透過性の亢進: 肺水腫
•呼吸苦・頻呼吸
•SpO2低下
•胸部Xp浸潤影
肺胞壁の線維化: 間質性肺炎
炎症性サイトカイン過剰
•発熱
•関節痛
•末梢血管抵抗低下: 血圧低下
(血液不均等性ショック)
サードスペースへの水分漏出
•血圧低下: 血液減少性ショック
•全身浮腫: 体重増加
•胸水・心嚢液貯留
•腎不全
•心不全
ATRA症候群の治療
肺胞壁
(肺)毛細血管
分化誘導される
細胞そのものを
減量する
化学療法
ATRA休薬
休薬
炎症性サイトカイン過剰
血管透過性の亢進: 肺水腫
呼吸不全の改善
酸素投与
人工呼吸管理
サードスペースへの水分漏出
肺胞壁の線維化: 間質性肺炎
浮腫の改善
サイトカイン産生・線維化抑止
ステロイド療法
利尿剤・透析
Appendix: ARDS(急性呼吸急迫症候群)
肺胞壁
(肺)毛細血管
炎症性サイトカイン過剰
血管透過性の亢進: 肺水腫
サードスペースへの水分漏出
肺胞壁の線維化: 間質性肺炎
APLに対するATRA症候群は、分化した大量の骨髄球から発生する大量の
サイトカインが主たる原因
=重症感染や外傷などでサイトカインが過剰に産性されても同じことが起きる。
これがARDS