なぜ、関節が痛むか

なぜ、関節が痛むか
暁会員の中で関節に何らかの不調をもっている方がいますね。すでに関節の構造や各部
分の役割などを十分理解している方には余計なことかもしれませんが、私にとっては新鮮
な知識でした。私が懇意にしている整骨院にあったパンフに関節の構造や関節炎の何たる
かを説明しています。それを以下に紹介します。
みなさん、関節を大事にしましょう。
暁 R 会員
川野眞治
関節の構造
靭帯
滑膜
関節腔
関節軟骨
(関節液が入っている)
十字靭帯
骨膜
滑膜後膜
(毛細血管・神経が多く入っている)
関節炎とは
滑膜は損傷を受けやすく、滑膜が傷つくと、滑膜、関節液、軟骨と連鎖反
応的に炎症を起こし、痛みと腫れが続き、最終的には軟骨組織の破壊にまで
及ぶのが関節炎です。
関節炎を詳しく説明します
1)膝関節は体重の負担、血行不良、老化、栄養不良、過激な運動等種々な要因
により関節炎を起すことがあります。最初に発生するのは滑膜損傷で、これ
を契機に好中球・マクロファージ(大食細胞)等免疫系の細胞が損傷箇所に集ま
り、炎症が発生します。
2)滑膜芽細胞はヒアルロン酸(多糖体)を産出し、血漿(血液より赤血球を除いた
部分)と併せて関節腔内に関節液をつくります。軟骨細胞は関節液より栄養分
を受取り、軟骨組織を形成しますが、関節液が減り栄養源を絶たれると、軟
膏細胞は逆に軟骨組織を破壊し始めます。
3)すると軟骨、関節液にまで炎症はひろがり、痛み、脹れ,熱が発生し、歩行、
正座も困難になってきます。
関節炎の治癒
1)ただ滑膜は毛細血管が沢山入りこんでおり、回復も早いので、①血行を良く
する②栄養補給を充分行う③無理な運動を避ける対策を行えば、滑膜、関節
液、軟骨の順に修復は可能です。
2)軟骨の修復は少くとも半年以上と長時間を要しますので、痛み、脹れが無く
なっても安心は出来ません。特に軟骨に骨棘が出来ている場合はまた炎症を
再発し易いので、組織を完全に再生することが必要です。
運動不足にもご注意
(注)関節症…運動不足の場合、関節液よりの栄養供給が不十分になり、軟骨よ
り炎症がはじまります。
以上